リナの星間貿易異聞録 第二期   作:ayasaki

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新作PCゲームだと、偶にセキュリティソフトが検知してゲームできなくさせる。
セキュリティ対象除外とか再インストールしても、起動しなかったりすることあります。
あと皆忙しいだろうから、ちょっと早めに投稿しときました。


魔法靴

 さて、ゲームを受け取った私は、早速魔法靴を取り出してスカールさんにお見せする。

「これが新しい輸出品なんだね」

 簡単な内容は既にメールで伝えてはいたが、スカールさんは興味深そうに魔法靴を吟味していく。

「はい、この靴を使えば魔法を使えない人でも、壁も天井も歩くことが出来るんです。

 靴裏に魔法印が刻印されておりますでしょう?

 そして靴そのもので魔力を構築しているのです」

「靴を履くだけで重力を無視できるようなものなのか。

 魔石や縮小ボックスを初めて見た時もそうだったが、地球人目線では想像がつかないな。

 いや、以前君がイタリアで行った活劇から信じることはできるんだが、どうしても固定観念がつきまとってしまうところなんだよ」

 スカールさんの言葉は凄くよくわかる。

 なので、やはり実践してもらうほうがいいだろうね。

「では、あの時みたいに実際に試してみてもらえませんか?

 靴のサイズは地球人の足のサイズに合わせたのを持ってきてますので」

 そうすると、多分事前に決めていたであろう警備の中の一人が進み出てくる。

「それでは私が実証をいたします」

 その言葉にスカールさんも頷いて、警備の人が魔法靴を履く。

「履いてみた感触はどうだね?」

「履き心地は柔らかく、擦れる感じもありません。

 それに軽いので、これなら長時間履いても負担は少ないと思われます」

 そして警備の人は壁際に歩いていき、改めて私たちが見ていることを確認してから壁に足をかける。

 感触を確かめるようにゆっくりと壁に足を乗せる。

「自分で自分の今の状況が信じられません」

 警備の人は完全に壁と垂直になって立っているのだ。

「アンビリバボー」

「これは現実なのか?」

「現実だと理解はしても、感情が追い付かない」

 スカールさん含めて、見ている人達皆が驚きの声を上げる。

 そこから靴を履いた警護の人は、最初は地面に近い場所で確認していたが、おもむろに天井に向かって歩いていく。

 そして、

「まさしくニンジャや映画のヒーローになった気分です」

 天井から地面にいる私たちに話すのであった。

「これは確実に災害現場以外でも活用できますな」

「高所作業においても、かなりの期待が持てます。

 重力を無視できるのですから、作業時間は大幅に短縮できるでしょう」

「映画製作でもCG無しでアクションが出来るんではないだろうか?

 そうなれば映画製作コストが激減するかもしれんな」

 あ、さすがに映画製作で使用するとかの考えはなかった。

「ふ~む、これはまた国連でも有意義な議題になりそうだな。

 すぐに思いつく案以外でも、他にも活用方法は出てくることは間違いないな」

 スカールさんは真剣な目をしながら考えこむ。

 そして私に目を向けて言葉を紡ぐ。

「マルデリタ嬢。

 改めて感謝させてもらう。これはとてもいいものになるだろう。

 ただ気になるのだが、耐久性・耐火性・耐熱性などの事細かな性能は分かるだろうか?」

「はい、そこもお伝えしたいことでした。

 製造している会社からは、マルデアと地球では使用環境が違いますから、想定外になることは必ず出るだろうと言われました。

 マルデア側で想定している性能表は持ってきてはいますが、検証は必須になると」

「使用環境か。確かにその通りだね。

 承知した。地球側で様々な検証を行っていこう。

 それとなんだが、魔法靴を製造している企業への製造依頼は可能だろうか?」

「製造依頼ですか?」

 靴のサイズじゃなく製造依頼という形にしようとするのに、ピンとこない私。

「うむ。

 靴というのは様々な場所に合わせて適した性能を要求される。

 ウォーキング・スポーツ・登山でも、平原・山岳・氷原に火災現場など。

 他にも危険な作業現場では爪先に鉄板を入れたりするような安全靴など。

 検証後、正式に活用するなら用途に沿った靴の製造を依頼する可能性がある」

 スカールさんが思いついた想定事項に納得する。

 言われてみれば、靴っていろんな場所で専門的な用途で使ってることも多いよね。

「マルデアに帰還したら確認してみます」

「お願いする。

 こちらも検証結果は必ず連絡して、用途を見極めていくよ」

 こうして魔法靴による星間貿易は、無事に終わらせることが出来るのであった。

 そして次なる課題を話し合う。

「北極への移動に関してだが、専門家を始めとしたメンバーが同行する予定だ。

 護衛を務めていたマリアとジャックも、その為に今回の警邏に加わらず北極で研修を行っているよ。

 他にも魔石を試験的に導入していて、道中で足止めされる可能性を下げる方法を模索しているところだ。

 マルデリタ嬢の時間を極力奪いたくないが、自然相手であるから完全な問題解決は厳しいな」

「移動だけなら私の魔法である程度行けるでしょうけど、クレバスやブリザードがありますからね」

「ヘリで移動も可能だが、犬ぞりによる移動も考慮している。

 上空のほうが危険な場合もあるんだ」

 そうなると、ノルウェーでの犬ぞり体験が少し活きるかな?

「ですけど、スカールさん。

 今回の北極のオゾンホールへの実証を希望したのは私ですが、極めて小規模で実証する予定です。

 それなのに、これだけの人員と計画に魔石まで使ってくれるのはありがたいですが、よろしかったんですか?」

 そう、オゾンホールの発生時期に、公の形で私が現地に行って小規模な実験を行いたいと、私は申し出ていたのだ。

 実際、少しずつ計画を練っていて準備態勢を作ってはいるが、地球側ではまだまだ極秘であるのだ。

「そこは問題ない。

 寧ろ地球側で準備出来ることなら喜んで実行したかったことでもあるのさ。

 他にも魔石を実践活用することで、様々な検証データも取得できるし、小規模でもオゾン層が修復出来るならリターンのほうが遙かに大きい。

 自分達の星が良くなるんだから、喜ばしい事だからね」

 そういうスカールさんの声はとても優しく、また警護の人達も同意しているのが雰囲気から理解できるのであった。

 そうして会談を終わらせてフェルを迎えに行くと、フェルが何かを持って楽しそうに私を迎えてくれる。

「お話終わった?」

「うん。待たせたねフェル。

 それで何をしようとしてるの?」

 近くで見てみると、それはフェルの手のサイズに合わせたトランプだった。

「ふふん、リナ。

 ここからカードを一枚抜いてみて」

 フェルは私がカードを抜きやすいように向けてくれる。

 お? これってあれかな?

「よし、ではこのカードで」

 引き抜いたカードはスペードの7。

「それじゃあ、そのカードを戻してくれる?」

 フェルの言うとおりにカードを戻すけど、その時のフェルの表情はかなり真剣だ。

 そこからフェルは、私が抜いたカードは見てないとアピールしてから、マジックを成功させれたことを確信して口を開く。

「リナの抜いたカードはスペードの7!」

「おーー! 正解!」

 私は成功させたフェルに拍手して、周りの警護の人達も微笑ましそうに見てくれている。

「大成功ですね!」

 そして、このマジックを教えてくれたであろう人が、フェルを更に褒める。

 そういえば、以前の訪問でも会談中のフェルへの接待でマジックを披露していたんだったね。

 その時に、フェルに合わせたトランプを作ろうとしていたんだろう。

「マジックおもろい」

 無事に成功出来たことでフェルは凄く満足そうだ。

「いいなあ、私も会談じゃなかったら見てみたかったよ」

 そんなことを呟くと、マジックを教えた人が言う。

「その時は更に大掛かりで不思議なマジックをお見せいたします」

「見せて見せて」

 フェルはそんなマジックにはまったようで、好奇心たっぷりにせがむのであった。

 こうして、私の今回の訪問は終わり、マルデアに帰還するのであった。




次はお馴染みのスカール視点予定ですけど、何とか今年中に投稿したいところです。
書く内容は大体決まってますけどね。
勝利の女神ニケのほうは正月ガチャで250連する予定。
私が課金してるのはシーズンパス+マンスリー+ガチャチケ二枚くれる160円しか買ってないのにね。
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