リナの星間貿易異聞録 第二期   作:ayasaki

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Palworld。
先日アーリーアクセスとなってプレイ中。
……システムはまだいまいち理解できてませんが、ゲームとしては中々面白そうな感じです。


どこまで拘るか?

 帰還した日の翌日。

 会社に出社した私はサニアさんと改めてディアボロスの配信計画を煮詰めていく。

 午後からはドワフ国に行って営業予定だからね。

「やっぱりマルチプレイを私たちが楽しそうにプレイするシーンを入れたほうがいいと思うわ」

「ドロップで悩むプレイヤーの演出もいいかと」

「育成の自由度とかもいいわよね」

 私が帰った後に、いつも通り終業時間後は皆で遊んでたから、サニアさんは配信に入れたいネタが沸々と沸いてきてたんだよねえ。

 気持ちは分かる。

 楽しく遊んでないと出ないネタってあるから、ある意味お告げみたいなもんだ。

「昨日プレイしてる時に、何だかんだで録画してたし」

「いい撮れ高になるのでもありました?」

「……敵殲滅後の回収中に継続ダメージで死んだわ」

「回復薬使い切ってたんですか?」

「いい装備が欲しくて、ギリギリの難易度で調子乗っちゃったのよ」

「道中も回復薬でヒーヒーだったのでは?」

 ディアボロスだと高性能な装備入手は難易度上げないといけないから、ついつい高難易度挑戦しちゃうんだよね。

「少々の高難易度なら状態異常にすれば大概何とかなるわよ。

 PT組めばお互いで補えるけど、突発的なステージギミックとか無限沸きしてる時だと画面がわけわかんなくなる時もあるもの」

 なるほど。確かにディアボロスでは敵の無限沸きによる殲滅は凄く楽しいけど、マルチプレイだと特に画面が凄い事なるから、偶に状況がわけわからなくなることもあるよね。

「あと、新鮮な肉にされたわ」

「……敵モンスターとしては好きな部類ですが、事故りますからね……」

 ディアボロスの名物モンスターはマルデアでも響き渡る事であろう。

 そんなこんなで午前中の仕事を終える私である。

 さあ久しぶりにドワフ国への営業だ。

 地球側から渡された大量のお酒とディアボロスを持って出発。

 お酒の営業も兼ねるなら、味が分かる人に言ってもらうべきかなあと思ったりもするけどね。

 そして営業先に到着すれば、早速商談だ。

「よお嬢ちゃん元気そうだな」

「お久しぶりです。今回もよろしくお願いします」

 挨拶を終えると、お互いの近況を話し合う。

「なるほど。中々難しいですか」

「反応自体は悪くねえんだ。強くなる過程は楽しめるし前のスマブルも楽しませてはもらってる。

 ただなあ、ドワフ人的にはもっと好き勝手にさせろって感じだ」

「新鮮味はいかがでしょうか?」

「その点は文句ねえ。定期的に新作を出してくれてるから、ガキ共には分かりやすくて受けてんだ。

 だがある程度の年齢超えてくるとなあ」

 やっぱりドワフ国だと洋ゲーのほうが気に入られる傾向だと再認識する。

 でも、最初から複雑なシステムのゲームだったり残虐性のあるゲームは無理があるし。

 だけど土台としては整えられた。

「だが嬢ちゃんよ?

 今回久しぶりに訪問してきたってことは自信がある証拠だろ?

 俺もお知らせは見させてもらったから分かるが、あの画像の雰囲気は好きだぜ」

「バレバレでしたか。

 私としても気に入ってもらえる作風とは思ってはいましたが、ゲームというものを楽しめる土台作りが必須でしたので」

「だろうな。いくら俺らごのみでも初手で地球産と言われたら、話を聞く前に先入観が出ちまう。

 オールスター3だとサムシティはマルデアを舞台にしてくれたからこそ受け入れやすかった。

 その後にDOOOOOMでスカッとさせてくれて、尚且つメトルの分かりやすい改造がドワフ好みになる要素が詰まれていたからな。

 ま、欲を言えばもっと愛車を弄れるシステムが欲しかったがな。

 俺らから見れば、重量制限は理解できるんだが金属加工や素材厳選とか足回りとかな」

 おおう、きっちり遊んでくれたことがよく分かる言葉だ。

「レースゲームも受けそうな気がしますね」

「ん? マルオカーツのことか。

 あれも悪くはねえんだが、アイテム使うんでなく純粋にコーナーリング勝負や車を弄りてえとは思ったな」

 高速道路やサーキットを走るゲーム持ってこようかなあ?

 いや、寧ろアーケード版持ってきたら受けそうだけど、その内に現実で走りたくなるような気がする。オートマよりミッションでレースしたくなってくれそう。

「ゼルドとかも良かったな。

 世界中を自分の好きなように探索するのは浪漫があるし、発見する楽しみはいい」

「ドラクアはいかがでしたか?」

 ゼルドが話題に出たので、ついでに他のゲームも聞いてみる。

「ドラクアの場合は一本道だから分かりやすいが、悪く言えば決められた道を歩いてるだけになっちまう。

 工夫できる範囲が少ないと思うと、物足りねえと思っちまうんだよ」

「なるほど今後の参考になります。

 実際輸入したいゲームはいっぱいあるんですが、色々考えてる次第ですから」

「俺としては下手に出られるより殿様商売してくれたら、それだけのモン用意してんだろうなあって期待するところもあるぜ」

 担当さんは笑いながら言ってくれる。

 そんな雑談をしてから私はディアボロスを起動させる。

 まずはどんなゲームでもあるお決まりの職業選択をしてもらう。

「ふむ、きつめの世界観らしいが職業は分かりやすい。

 魔法使い・盗賊・戦士。

 ほう。死霊使いとは雰囲気あるなあ」

「職業もそうですが、やり込んでいくと同じ職業でも様々なタイプになります」

 寧ろディアボロスの魅力はそこでもあるから。

「いいねえ。

 個性的なキャラを作りたいんだから、職業だけで性能が丸わかりになるのは面白くねえんだ」

「そこは自信をもって言えます。

 似たような構成にはなっても、完全に一致することはありません」

 そこからは担当さんにキャラ作成とチュートリアルをこなしてもらい、マルチプレイ可能になったタイミングで私も参加させてもらう。

「嬢ちゃんは死霊使いかい?」

「この職業も結構色んなことが出来るので面白いです」

 ゴーレムやスケルトンを使役したり、敵の妨害やデバフしたりも出来るのでマルチプレイでも腐ることは無いし。

 そうしてダンジョンに入っていけば、どんどん敵が出てくるが戦士を選んだ担当さんはばっさばっさと倒していく。

「こんだけ纏めてぶっ飛ばすと爽快感あるなあ!

 しかもアイテムドロップがポンポン落ちるから拾うのも楽しいなこりゃ」

「そうなんですよ!

 そこもディアボロスで病みつきになる要素なんです!」

 早速ディアボロスの魅力に気づいてくれたので語っていく。

「そして取得物でパンパンになったら帰還して、成果を確認すればキャラの装備更新とか素材集めとか資産増加とかで嬉しくなるんです」

「おうおう。いいじゃねえか!

 好き勝手に育成できるし、装備個所も多いし拾ったり改造したりで強化ってのは俺らのやりたい事がきっちり備わってるな!」

 ある意味作業げーでもあるのだが、それに見合った成果がバンバン出るからディアボロスは楽しいんだ。

「あ~くそ。少し弄ったら速攻で金尽きちまった。

 こらまた潜りにいかんとな」

 そう言いながらも担当さんの口角は上がっていることで、気に入ってもらえたのが分かるのであった。

「まったく嬢ちゃんよお。

 こういうのはもっと早く教えてほしかったな。

 だが、こういうゲームもあるってんなら、こういうジャンルのはねえのかい?」

 そういって、担当さんが絵を描きだす。

 自主的に教えてもらえるのは助かるので、私も描かれていく絵を覗き込む。

「今回のはアクション系統で楽しいのは分かるが、ゆっくり自分のペースで考えて遊ぶゲームかな。

 サムシティみたいな感じで、国家を運営するみたいな」

「国盗り合戦?」

「そうそう。若いのはいいだろうが歳食ってくると、時間に追い立てられるようなゲームが結構しんどいやつもいるのさ」

「ありますよ。

 ただ、その場合地球の歴史を舞台にしたゲームが多いんで、歴史が分からないと楽しめないゲームが結構あるので、販売が難しいところなんです」

「あ、それもあったか。

 だったらマルデアの歴史を参考に作ってもらえねえのか?」

 それは私も考えたことある。

「ぶっちゃけたところ、はまった奴らの中には自分達で作ってみたいって話も出たんだよ。

 ただ、今のところプログラム以前にどんなので作るか揉めてるようだけどな」

 気持ちわかるなあー。作りたいって考えたことは私もあるけど……真面目に製作考えれば考えるほど袋小路になりそうになるのもゲームなんだよねえ。

 でも、せっかくそういう気持ちになってくれるのは嬉しいから、

「それでしたら地球の人に参考資料を作ってもらいましょうか?

 どんな風に考えて道筋を立ててるかの参考になるかもしれませんよ?」

「それはありがてえ。作るのは好きだが最初から暗中模索の状況は結構きついからな」

 こうしてドワフ国への営業は無事に終えることとなる。

 またお酒に関してだが、何だかんだで今まで慣れ親しんでいたマルデアのお酒とは違う味で楽しんではいてくれていたようだ。

 ただ、お酒に関しては微妙に追加注文しにくかったそうだ。

 ゲームは問題なくてもお酒の味を知らない人間だと、お酒の取り扱いの信用が持てなかった部分があったらしい。

 なのでお酒の味が分かる担当とかも連れてきてほしいという要望が出るのであった。

 こうしてお酒に関しては、改めて注文の担当をガレリーナ社側で対応する人選をすることとなる。

 確かにそこのところの配慮は考えてなかったなあと思いつつ、成人したら私もお酒の良さが実感できるようになるのかなあと、私は暢気に思うことにした。




会社として受注するんだから気にしすぎかと思いましたが、窓口がリナという子供でもあるからお酒の注文しにくかったように思えました。
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