……速攻で支払い済ませましたが、問題はどちらを先にやるべきか。
そして今月末は「ウイニングポスト10 2024」
Side:ガレナ
「さて、今回の生配信がどうなるやら」
ディアボロスのお知らせから二日。
営業先にはきちんとした説明を行うことで、販売の取り扱いは問題なく販売を行ってくれることにはなった。
事前説明・残酷表現・推奨年齢など、様々な配慮を分かりやすく伝えていき、販売先・購入してくれるプレイヤーに許容してもらえれるようにしていったのだ。
もし購入を見送られたとしても、反感さえ抱かれなければ初動としては悪くは無いと考える。
社員達は発売日から売れるはずだと息まいてはいるが、ガレナとしてはじわじわと売れていくゲームではないかと思うのだ。
インターネットにより様々な形で情報を仕入れている現代だが、寧ろその膨大な情報量は取捨選択することさえ難しくなってきている。
その難しい中から選択するのも大事とはいえるが、やはり変わらないものもある。
それは実際の人伝てからの口コミ。
実際に気心知れている遊んだ人達が本当に楽しそうに語る時、それを聞いた人物も楽しく感じれることも多い。
であれば、今回のディアボロスはそれが特に当てはまるのではないかとガレナは考えたのだ。
「あのレアアイテムが落ちた時の音が、特に高揚感を引き出してくれるからな」
演出でもあり、確認してみれば外れとなってしまう時のほうが多い。
しかし、もしかしたら大当たりかもしれないという確認するまで分からない感覚は、何回繰り返そうともワクワクとさせてくれるものだ。
特にそれがマルチプレイ時に起これば、仲間内でも楽しかった共通の思い出として強く残る事だろう。
ガレナとしても実際に経験した瞬間は、やはり喜びの感情があふれ出てしまい、後に更に強力な装備が出て使わなくなったが、何となく倉庫に残していたりするのだ。
「まったく、本当にリナと出会う前は想像もできなかったよ」
ガレナにとって、今の自分は文句なしに充実できている。
日々、色々な物事に触れていき、時には突飛な行動を起こす社員達。
マルデアで商標登録・社内規定・営業等。様々な業務が押し寄せてくるが起業する前では考えれなかったアイデアが次々に湧いてくるのだ。
無論、困ることも驚くこともあるが、それさえもガレナにとっては新鮮に映り、自分の視野も考え方も広がっていくことで、世の中の見方が面白くなってくる。
ある意味では、今回のディアボロス発売によってのお客さん達からの反応もどんな風になるかガレナは楽しみであるのだ。
ゲームをするお客さん達の喜怒哀楽はとても素直で、嘘が殆ど感じられず、尚且つ分かりやすい。
そんな感情がガレナにとっても更なる活力となってきている。
だからリナと出会えて良かったと心の底から言えて、そしてリナの生き様も好ましく思えているからこそ、ガレナはガレリーナ社にも愛着がある。
その為ガレリーナ社を大きくしたいという気持ちも芽生えては来るのだが、
「……引っ越し先が中々難しい」
企業当初は30人を超える社員を抱えるなど完全に想定外だった。
リナから初めてゲームを受け取った時は面白いとは思ったが、さすがにこれほどの社会現象になるなど思っていなかったのだから。
そして今後の計画やマルデアでの広がりをシミュレーションしていくと、社員の人数は倍以上に必要になってくるのではないかと考えてしまうほど業務量が確実に追い付かない。
勿論、上手くいかなかった場合のことも社長としては考えておかなければならないが、現状の盛り上がりだと人材・設備投資に回せれると踏んでいる。
「だが人材育成のノウハウもそうだが、思想もあるからなあ」
正直に言えば、ガレナは採用している人間に偏りがあると自分でも自覚している。
リナからはゲーム馬鹿だから来るんだろうなあと思われているが、ある意味その通りだ。
しかし、見方を変えれば、そのゲーム馬鹿達は新しいものを偏見無く受け入れ、そんな新しい世界に飛び込む勇気を持った人間ともなる。
同時にゲームが大好きだから、それをマルデアに広げていける実感は仕事を更に面白くさせれることに繋がる。
そういう風にガレナは社員達のやる気を促している部分もあるのだから。
「しかし、それも限界がある」
ある程度の偏りはいいが、全てがそれでは新しい何かが生まれにくくなってしまう。
今はまだいい。
ドラマCD製作依頼・新しい輸出品などにより関りが増えてきた企業もある。
そしてドラマCDが上手く成功すれば、正式にマルデア語で吹き替え版を製作していけば、また新しい業務も増えていく。
つまりはマルデアの企業と繋がりが増えていけば、それだけ社会的な力もついていくという事。
この考え方自体はいい意味でも悪い意味でも、ガレリーナ社次第でもある。
またガレナとリナが現在も魔法省所属というのが背景としては、一応星間交流そのものが公認されていると認識もされているということも忘れてはいけない。
「いかんな。考えることが纏まってない」
考えること自体はガレナにとっては面白くもあるのだが、なまじ考えることが多いために時間が使われていく。
ただ、それでも考えたことが現実で反映されるのと、その考えたことに協力してくれる社員達の頑張りがガレナの心を満たしてくれる。
「問題は管理職を任せれるような人材をどうすべきか」
しかし、それはあくまでもガレナが上手く纏めれているからこそ。
ガレナとしては増員は必須でも、さすがに許容範囲を超えると自覚できている。
そうなると、以前から考えてはいたが任せられる人材が必要になってくるのだ。
安心して任せられる人材とくれば、白羽の矢を立てるならエヴァンスにはなる。
年長者でもあるし、専門家であるから法律にも詳しいし社内の人員もエヴァンスには信頼感を抱いてくれている。
実際、ガレナも法律面では全面的に頼りにしているし、社会人経験豊富という引き出しも大きい。
だが、既にある程度の業務を抱えているので、管理までしてもらうのは許容範囲を超えてしまう。
そして、それ以外の面子を見れば難しい。
リナは肩書や年齢を吹き飛ばすほどの実績と行動力はあるから、皆を引っ張ってくれる力はあるが、地球に行くのもリナである以上、任せっきりは出来ない。
サニアは自分の仕事は責任もって行うタイプだが、部下を欲しがったり育てるとかはあんまり得意なタイプではない。
メソラはやろうと思えば出来そうだが、正直なところガレナの数字的な関連業務を補佐してくれている点で、管理職としての業務に時間を取ってもらうとガレナの業務量が増えてしまうので本末転倒となる。
フィオは……問い合わせ対応で絶対外せないし、人に指示をしても落ち着けるタイプではない。
本人の資質的にもサポート向きだし、そのサポートは大いに助けられている。
そう考えると将来的には社会経験が豊富になれば、今の社員の中から安心して任せられる人材も出てくるだろう。
しかし、それはあくまでも将来的にであって、
「今、欲しいんだ」
出来るわけがないが、ブラームスを管理職に出来ないかと思ってしまうほどだ。
ゲームセンターの二号店を正式に準備中と聞いていて、ガレナもお祝いのメッセージを送っている。
ガレリーナ社としては諸手を上げて喜べる出来事ではある。
それだけの手腕を遺憾なく発揮してくれているからこそだが、社内にいてくれたら物凄く頼りになる人だったろうなあというのも正直な感想である。
あとは、リナのお母さんもいけそうな気がしたりする。
リナから聞く限り、家事の片手間に経営してくれているというが、人も雇って安定した黒字経営をしているのだ。
頼れば少しは手伝ってくれそうな気はするが、それでは意味がない。
「……とりあえずエヴァンスさんの伝手で管理職が出来そうな人を探してもらうしかないか」
最初は配信の心配をしていたというのに、いつの間にやら安心して一部の業務を任せれて、人を纏めれる人材を確保するのが難しいというのに頭を悩ますガレナであった。
最初はガレナ視点で配信やろうとしたら、いつの間にやらガレナの悩み話になってしまいました。