しかし近鉄で中村紀洋。
納得しながらも野茂英雄・ブライアントもありかな~と思ってしまいました。
「ふううううう!」
「はい、そこで集中を途切れさせないで!
魔力の放出先を常に意識しながら、どこまでも広げていく想像をしていって」
今、私はマルデアの魔法修練所で久しぶりに魔力を限界まで行使している。
そしてお父さんに紹介してもらった魔法講師の人についてもらって、指導してもらっている最中だ。
「はあ、はあはあ」
体全体がだるくなってくるが、ここで魔力の放出を怠ってはいけない。
「到達まで残り97メートル。
もう少しでいけます」
想像以上にきつい、だけど次回の地球訪問時にオゾン層に対する検証に必要な修練でもあるのだ。
「想定目標地点到達。
マルデリタさん、魔法を発動してください」
「はい!」
そして漸く放出先の魔力地点で私は、
『願う。空の清らかさを!』
自然本来の姿に戻すための魔法を発動するのであった。
「マルデリタさん、お疲れさまでした」
私はぐったりした体のまま、講師の人に目を向ける。
「いえ、こちらこそ指導ありがとうございました」
私がお礼を言う間に、講師の人は私に飲み物を差し出してくれるので遠慮なくもらって飲む。
「しかし、聞いている以上にマルデリタさんの魔力量はありますね。
細かな制御に関しても悪くない。
流石に魔法省へ飛び級で入れるだけはあると感心しました。
ですが、その分限界付近での制御の経験は余りしてなかったようですね」
「あ~、はい。
使い切る前に終わってしまうことが多かったので」
地球で魔力切れの経験はあったけど、そこに行く前に片づけれたからね。
その後の天災でも大量の魔石とフェルの補助のおかげで、精神的な負担はともかく魔力切れとまでいかなかったのだ。
「とはいえ、マルデアでは大きな災害になる兆候があるものは複数人。
もしくは組織として対応しますから、余程でない限り限界付近での行使はしません。
地球では貴方自身しか自力で魔法を行使できない以上、失敗しそうな時の制御は必須です」
講師から言われた私は確かにその通りと受け入れる。
「しかし、マルデリタさん。
本当に一人で実行するつもりなのですか?
貴方が心からお願いすれば、これまで補助してくれたフェルクルも手伝ってくれるのでは?」
「……考えはしました。
でも、それって私がフェルに押しつけてしまうことになるんです」
そう、私は次回訪問時にフェルを同行させるつもりはない。
オゾン層修復の為に過酷な環境の北極に赴き、現時点で思いつく限りの実験と検証を行う予定なのだ。
そして、その為には様々な苦労を厭わずに行動しなければならないだろう。
そうなると、フェルを同行させてしまったらスカールさんとの会談で待たせるどころではない負担をフェルに要求してしまう。
だとすると、私はいつの間にかフェルに善意の押し付けをすることに繋がってしまう。
確かにこれまでに地球がフェルを歓待してきた事実を鑑みれば、手伝ってくれてもいいじゃないかという気持ちになるかもしれない。
これが私みたいに仕事としてなら当然になるかもしれないが、フェルはあくまでも自分の意志で私に同行してくれているのだから。
それとオゾン層修復の件も、勿論魔法省の上司には報告している。
過干渉になりかねないとも思われるが、魔法省側としては黙認してくれた。
ここら辺の魔法省としての立場は、地球との試験的交流の範囲内として処理されている。
確かに私の行動は地球に様々な利益を齎しているとはいえ、マルデアから見れば中小企業と私という人材だけで行えるだけの利益提供でしかないのだ。
細かく考え出すときりがないけど、結局は頑張って実績を積み重ねていくしかないんだろう。
「魔法の技術を教える立場だけの私ですから、安易な意見は言えません。
それでも一言だけ助言させてもらいます。
ある程度は自分で頑張るのは大事ですが、どこかで妥協点としての見切りを付けることも覚えておいてくださいね」
そういって講師の人は、この時間に行った修練の反省点や良かったところなどを纏めてくれるのであった。
修練後の私は疲労もあるので、そのまま帰宅。
疲れのままに布団に入って寝るのだが、一時間ほどの仮眠で回復できてしまう。
しかし、さすがにここから動く気も起きなかったので気分的にはだるく感じてしまう。
少し悩んでから、ユウジ時代にも読んでいた漫画を読むことにする。
一瞬、宇宙お嬢様伝説カナでもやるかと考えたけど。
そうしておもむろに読みだしたのは、当時大好きな作品の一つでもあった妖怪漫画。
黄金の毛並に雷と火を操る妖怪と、その妖怪を封じていた槍を手にしたことで様々な出会いを体験していく少年の物語。
出会いは最悪だったというのに、共に生きていくことで唯一無二の相棒となっていきながら、最後は全ての元凶でもあった大妖怪を倒すために、妖怪は死んでしまう。
これもまさしく当時の少年漫画としては王道中の王道と言える物語だったが、どこまでも真っ直ぐに困難に向かっていく主人公の姿に涙する。
こうやって見ると、やっぱりどこかで弱さを見せながらも必死に頑張る姿に心惹かれるなあと私は思ってしまう。
同時に自分がどれだけ頑張ろうとしているんだろうかと不安と焦りを感じてしまうこともある。
自分なりには考えているとは思う。
でも、それがどこまで本気なんだろうかとか、もっとやれるんじゃないかとか。
漫画なら客観的に見れるし、結局はハッピーエンドになるんだという確信があるからこそだ。
だけど現実はどこまでも残酷だし、やり直しもきかない。
誰かとの仲が拗れても、必ず仲直りするわけでもない。
尽くしても尽くしてもそれに対して相手が必ず応えてくれるわけでもない。
それが怖いと思うところもあるし、傷つくのを避けてしまっているところもある。
まあ、だからこそ理想を求めるかのような恋愛漫画とかもあるんだし。
少女漫画は結構そういうのあったことを思い出す。
少年漫画の恋愛漫画は楽しめるけど、少女漫画だと精神的にエグイ時があるからなー。
ちなみに意味が分からなかったといえば、宇宙なのか転生なのかSFだかで話が理解できなかった少女漫画があったなー。
ある意味、あれが転生ネタの先駆け? だったのかもしれないね。
読みやすかったのは動物医療大学に通う主人公のやつとか、メドゥーサを倒そうとする少年のやつ。
他にも男子高校生の寮生活を描いた漫画に、母を亡くした小学生と赤ちゃんの日常もの。
思いっきり笑わせてくれたといえば田舎の学園で金魚が空飛ぶやつに、何故か赤ずきんが変身するのとかかなあ?
少女漫画も結構色んなジャンルはあるんだけど、イメージ的にはどうしても恋愛漫画多めなきがしたりするねえ。
超大ヒットした制服美少女戦隊ものは寧ろ海外のオタクさんのほうが熱狂してるイメージだ。
そして潰れ豚まんな王子と同性愛者なエージェントさんとか。
……少女漫画のほうが偶にとんでもなくぶっ飛んだ発想が出てくるよなあと思いながら、のんびり漫画を読むことで気分を変えていく私であった。
彼氏彼女の事情もアニメから入った時は大笑いして単行本買いました。
……途中から欝展開が増えて、読むの断念しましたが。
個人的にお気に入りだった作者は山口美由紀と川原泉。
ビビットキッズカンパニー・朝からピカピカ・メイプル戦記・笑う大天使とか好きでした。
あと道原かつみが銀英伝を漫画連載してたのでchara買ったら……雑誌は二度と買わなくなりましたが「能瀬くんは大迷惑!!」が楽しかった。