月末は少し忙しいので予約投稿させてもらいました。
感想返信は少しお待ちくださいね。
夏イベント当日早朝。
「ふあああ、よく寝たー」
イベントに備えて早寝した私。
きっちり8時間近く寝たので、体調は問題なさそうだ。
軽く体を動かして、体も目覚めさせていく。
そうしていると、部屋の外から朝御飯を用意する音といい匂いが漂ってくる。
「リナー、朝ご飯できたわよー」
母さんの声が聞こえてきたので、
「は~い。着替えてから行くー」
寝間着を脱いで着替えるのであった。
そして五分後、
「おはよー」
「はい、おはようリナ。
ボタージュスープ出来てるわよ」
「わ~い飲む飲む」
みんな大好きボタージュスープ。家で作ると結構時間かかるのに。
「今日は頑張る日だから、これでやる気漲らせなさい」
「うん!」
母さんは他にも生ハムサラダとかバターたっぷりのトーストを用意してくれていたので、私はきっちり完食して元気よく家を出発する。
そして会場に向かえば、最後のスケジュール確認。
他の皆もお客さんへの対応に関する詰めを行っている。
「マルオに入ってる間は喋らないように注意。
イメージが壊れないように気を付けて。
あと、偶に小生意気な子供もいるっすけど、腹立てないように」
「値下げ交渉には乗らないようにな。
少々の会話は接客だから当然だが、長くなりそうと感じたら他の皆も助け船を出してやってくれ」
メソラさんの代わりにマルオの着ぐるみに入る子に説明するメソラさん。
販売コーナーで対応に関する説明をするガレナさん。
そして、
「手順は簡単ですけど、それでも上手くいかない場合もありますから、その時はこのマニュアルで対応してください」
フィオさんが最初だけ対応予定のコーナーで説明を行っている。
大丈夫だとは思うけど、やっぱり新しいやつだから気になっちゃうよ。
そんなこんなで最終確認も済ませたら……お着換えである。
先日も試着したテイルス衣装に着替えて、改めて皆にお披露目だ。
「お~。リナさん似合ってるっす」
「体型も近いからいい感じですね」
「うん、これなら少し説明したら、お客さん達も理解してもらえそうだな」
「リナさん可愛いです!」
メソラさん・フィオさん・ガレナさん・ニニアちゃんが感想を言ってくれる。
「いいな」
「……うむ」
「服と髪型が違うだけで、凄く印象が変わります」
男性陣もなんか満足げだ。
バイトの子の一部はちょっと顔を赤らめてるし。
こうして最終確認も済ませていき、遂に夏イベントの時間を迎える。
そこからは会場外で待ってくれていたお客さん達を出迎えれば、
「広いなー」
「お父さん、あれ見て!」
「こ~ら、人が多いんだから手を放すんじゃないぞ」
「おお、あの大画面がやっぱ気分上がるなあ」
「末の日より豪華になってんなー」
やっぱり、来場者数が増えてると実感できるね。
「ご来場ありがとうございます。
各コーナーの配置案内がありますので、よろしければご活用ください」
受付担当のバイトさんが声を張り上げて、お客さん達にチラシを配っていく。
「この場所でスウィッツを稼働させればいいの?」
「はい、ダウンロードは簡単ですが分かりにくかったら、スタッフも近くにおりますので」
「スウィッツで使える壁紙とカレンダー?」
「ええ、それが来場特典となります」
そう、これが今回試したかったこと。
インターネット環境はさすがに用意はできない。
でも、wifiみたいにすれば設置場所近辺なら同時に使えると思ったのだ。
ただ、さすがに最初から大々的にやれば、混乱するに決まってるからね。
だったら、私達も即座に対応できる夏イベントで試してみる価値があると考えたのだ。
これが上手くいけば、ダウンロード販売もできるかもしれないけど、まあそこに行くまではまだまだ課題はある。
これは実際、3DLが全盛期の頃にお店に実装されていた機能だ。
今はもう各家庭でインターネットは当たり前のように備わっているため、撤去されたものになるがマルデアの環境だと活用できると考えた次第である。
「わ~、マルオにポツモン達!
あ、カービアだ!」
「これ、印刷して飾りたいなー」
早速ダウンロード完了した人達が盛り上がってくれている。
よし、これなら大丈夫そうだ。
さあ、お客さん達に最高の思い出をお届けしよう。
そうして時間となれば、お客さん達が壇上に目を向けてくれる。
「皆様ご来場誠にありがとうございます。
末の日だけでなく、こうやって夏にもイベントを開催できるようになったのも、皆様がゲームを楽しんでくれているおかげです。
ガレリーナ社一同本当に嬉しく思います。
またゲームを作ってくれている地球もマルデアからの反響を楽しみにしてくれています。
同時にもっともっと皆さんを喜ばせたくて、今も新しいゲームを作るべく邁進しています。
そして二回目末の日に公開したBGM動画も楽しんでもらえましたが、今回もまた違った動画を地球側が用意してくださいましたのでご覧ください」
ちょっと急いだ挨拶みたいになったけど、私自身見てもらいたくてしょうがなかった動画なのだ。
そうして動画を再生すれば、まず写されるのは真っ白な紙。
そこにペンと手が出てきて、真っ白な紙にゆっくりと柔らかな線を引いていく。
その線が重なりながらも輪郭が整いだせば、お客さんも何の絵を描こうとしているか想像できてきたようで、顔がにやけている人もいる。
それはマルオの絵。
段々と描くスピードを早送りしていけば、次は色鉛筆で色付けされていき、出来上がったマルオはパラパラ漫画みたいな表現で動き出して歩いていく。
その間にも他の空白の場所でどんどん絵は描かれていき、ピハチュウ・スレイム・リンツ・ロッツマン・リウ・ぷや・カービア・ドラクア主人公・アデル・五郎右衛門・アーチェなどなど。
最初に登場したのはペンと手だけだったが、段々と視点は広がっていく。
そのゲームキャラを産み出した人達の顔が表示され、また新たにキャラクター達が産み出されていく。
そして最早一瞬では判別できないほどに増えたキャラクター達が、ゆっくりと立体的に変化していき画面の中でワイワイと騒ぎだしていく。
そこからスウィッツが歩く先に出てくれば、皆がスウィッツに気づくたびに、スウィッツの画面に飛び込んでいった。
そうして動画はスウィッツだけが表示されている画面になれば、次はマルデアでもお馴染みの縮小ボックスが出てくる。
そこで恥ずかしいけど私が登場。
縮小ボックスにスウィッツを入れて、地球からマルデアに帰還してスウィッツを取り出せば、キャラクター達がマルデアに飛び出していく姿。
改めてキャラクター達がピックアップされていくと、いつの間にかマルデアが再現された街を散策していく姿が映し出されていく。
だけど、キャラクター達は見たこともない土地だからこそ、少し不安そうな表情をしている。
でも、心配はしなくていい。
だって……そこから登場するマルデアの人達が受け入れてくれたから。
だからキャラクター達は改めて画面いっぱいに笑顔を向けて、
『ありがとうマルデア』
そう表示されて動画は締めくくられていく。
そして最後に眼鏡をかけた男性が出てきて、ニコッと笑いながら語りかけてくれる。
「マルデアの皆さん。
楽しんで動画を見ていただけたでしょうか?
初めてそのキャラを描いていた当初は地球どころかマルデアにまで届くなんて、夢にも思わなかったけど、キャラクター達が愛されていることが凄く嬉しいです。
だけど、まだまだ皆さんに大好きになってほしい。
その為に頑張って描き続けています。
改めて言わせてください。
マルデアの皆さん。見てくれてありがとうございます」
そう言いながら眼鏡の男性は、最後にスレイムの絵を描いていくのであった。
「あの絵を描いた人だったのかー」
「この人が描いたのなら、他のも見たいね」
「あの四コマ以外も?」
「地球だったら見れるんだろうなあ」
スレイムの絵を描いてくれた人だと分かると、お客さん達は口々に感想を言ってくれる。
そんな感想に嬉しくなりながら私は宣言する。
「それでは、これより夏イベント開催です!」
ドラクエ1の「あくまのきし」がかっこよかったなー。
さまようよろいも好きだけど、ホイミスライム倒す前に痛恨の一撃食らってPT崩壊した思い出があります。