今頃になって任天堂チケットで風花雪月買っちまったい。
シナリオ100点・道徳0点か。
……マブラブオルタ・Lobotomy Corporationよりは大丈夫でしょ。
『第三回格ゲー部門優勝者は再びチャンピオンに返り咲いたナゴロさんです!』
「ニャフーーーー!!」
その後、決勝でナゴロさんとヴェガ使いさんの戦いが開かれたが、勝者はナゴロさんであった。
ヴェガ使いの人も上手かったのだが、相方のリウ操作時が厳しかったのだ。
ニニアちゃん曰く、
「ヴェガの扱いは凄く上手かったです。
実際ヴェガ操作時は、ナゴロさんは苦戦してましたよ。
私もリウでイメージしてた攻撃の幾つかは迎撃されてたと思います。
ですがVSだと2対2。
その相方に選んでるリウの扱い方が若干ぎこちない感じでした。
ナゴロさんは私相手でリウに慣れてますし」
経験の差か。
時々とはいえ、初代と二代目が対戦を繰り返してれば、お互いのマイキャラ対策が出来上がってるという事かな。
「反対にダルサムって強いですけど、トリッキーだしスピードは遅いから、新規の人だと敬遠されがちなんです。
他のキャラを操作した後に使うと、猶更実感しちゃうので扱い方を教えてもらえれば別なんですが」
「ニニアちゃんは?」
「私は一回一回のプレイで試行錯誤できる機会が多かったんです。
負けなければ、その間に挑戦者が来るので」
「……強者の理だね」
「超スタ2で鬼さんを相手取るときは大変でした。
未だに鬼さんの超必殺技でKOされた時のことは鮮明に覚えています」
あの超必殺技はガード不能だしね。
「でも、これで格ゲー部門の大会は無事閉幕ですから良かったです。
裏方で参加できたことで、主催者側の大変さが実感できました」
「二代目チャンピオンのニニアちゃんが主催者側だったことに驚いてた人もいたよね?」
「はい。でも理由をお伝えしたら皆さん納得してくださってました。
幾人かは以前に対戦した方達でしたから」
なるほど。
出場者として楽しむのもいいが、主催者側で働いてみたいっていうのもゲーマーからすれば納得できる話だしね。
そんなこんなで格ゲー部門は無事閉幕するも、この後はスマブル側の決勝戦。
ネズさんは本選には出場できたが途中で敗退。
カレンちゃん達は予選で皆負けちゃったので、あとは純粋にイベントを楽しんでくれている。
主催者のガレリーナ社としては、あとはスマブル決勝戦が終われば閉会式。
私は閉会式の最後に伝える新情報公開の準備だ。
大会の盛り上げ役はサニアさんにお任せだが、お客さん達もサニアさんの実況に慣れてるね。
「それじゃあニニアちゃん、また打ち上げでねー」
「はい、閉会式の盛り上がりも楽しみにしています!」
ちなみにバイトさん達には閉会式の新情報は教えていない。
接客中に聞いてくるお客さん達も結構いると想定してたので、うっかり漏らしちゃうかもしれないとのこと。
「リナさん。お疲れ様です。閉会式の準備は整ってます」
先に準備をしてくれていたフィオさんが、私に教えてくれる。
他にも裏方のバイトさん達がいるが、準備中に知った情報にワクワクしているようだ。
「皆さんもありがとうございます」
「いえいえ、楽しかったっすよ。
まさかこのゲームをこんな形で出すなんて想像もしてなかったんで」
「だよなー。
アクションならまだ納得はしてたんだけど」
「まあ、発売されたら休みの日にでも集まろうぜ。
無論俺が勝つけどな!」
「はん! 速攻でドベになって吠えさせてやるよ」
ああ、友達同士でバイト参加してくれた学生達だから、早速約束しながら盛り上がっている。
『これにてスマブル部門閉幕です!』
と、サニアさんの閉幕宣言が聞こえてくる。
そして、サニアさんが舞台袖に帰ってくると、早速私はサニアさんに衣装を渡そうとする。
「お疲れ様です。サニアさん。
それではこちらの衣装に着替えてくださいね♪」
うん、多分今の私は凄くいい笑顔になっていることだろう。
「……うう、分かったわ。
ま、まあこの衣装なら仕事着みたいなもんだし」
「実際地球でなら制服ですから、コスプレって感じでは無いですよ」
「気分はコスプレなんだけど!?」
「私はやりました」
さらにずいっと服を前に出して、ちょっと攻撃的な笑顔を意識しながら圧をかける。
「リナは似合うし可愛いからよ」
完全には切り替えられてないサニアさんだが、取り敢えず問答無用で着替えさせよう。
サニアさんも逃げられないとは理解してはいるが、何とか自分を誤魔化そうとしているのである。
「え~、ベーカリーさんなら十分似合うと思ってますけど」
「……俺らは普通にベーカリーさんのコスプレ姿見たいっす」
バイトの男の子達は普段では見れないサニアさんのコスプレ衣装を想像してて、早くサニアさんのコスプレ衣装を見たくてしょうがないようである。
「み、味方がいない」
全く、諦めの悪い。
「しょうがないですね……フィオさん」
「はい、リナさん了解です」
演技も兼ねて、指パッチンする私。
それに対してフィオさんも悪乗りをするように、サニアさんを拘束する。
「う、裏切ったわねフィオ! 貴方はこんな事しないって思ってたのにー!」
「サニアさん、貴方はいい先輩でした。ですが社会人となった私には、社長・副社長という偉い人に逆らえる訳が無いのですよ」
言葉だけ聞くと関係性に罅が入りそうな内容だけど、言葉遊びをしているようなもんである。
この二人も何だかんだで普段は仲がいいので、冗談はちゃんと通じるんだよね。
というわけで、
「フィオさん。サニアさんを降伏させなさい」
「任務了解。さあサニアさん着替えましょうねー」
ちなみに本当にサニアさんが嫌がってたら、普段のフィオさんの性格であればこんな強引な事するわけない。
「社長~。私の沽券は高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処できないのよー」
そうしてフィオさんが軽く引っ張るだけでサニアさんは大人しく着替えに行くのであった。
「生きるということはかくあるべし
こうして人は黒歴史という名の自らの歴史に、また1ページを刻むのです」
SF歴史小説と宇宙戦争ネタは名言も迷言もいっぱい。
まあ、黒歴史も時間が経てば笑い話にもなるとはゲンも言ってたしね。
ちなみに他にもいた社員達の中には、元ネタを知っているから私達の会話で笑っていたのである。
何でこう、ネタまみれの会話って楽しいんだろうねえ?
現代だとトリューニヒトみたいな悪役は出せないだろうなあ。
ずる賢く・法も民心も利用し・権力の悪用に躊躇が無く・強者に媚び諂う事を苦にすることもなく・表向きは清廉潔白に見えて・そして普通では殺すことが出来ない。
……大嫌いだけど、銀英伝の魅力の一つはこいつがいたからこそなんだよなあ……。