原初の竜でも友達が欲しい   作:伊つき

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円卓十番勝負:六番目アイラ・グラウェイン

 

「このフロアにスズネリアは居ない。彼がいるのは最上階。王の間さ」

 

スズネリアの居場所をキリエが教えてくれる。

これで無駄な戦闘を避けて階段を駆け上がっていける。

 

「ここからは私もついていくよ。私もスズネリアと話したいからね」

「ありがとうございます……!」

 

ベルが頭を下げる。

キリエは微笑んで「当然さ」と胸に手を当てて敬意を示す。

ここからは彼女も加えて行くことになった。

だが、上の階に行くまでにやることがある。

 

「ベル君。ランクアップだ」

『……!』

 

ステイタス更新をして、全員が瞠目する。

キリエは「ははは、歴戦の冒険者たちは型なしだね」と苦笑いした。

これでベルはLv.3だ。

しかし。

 

「ここより上はLv.4以上しかいない。用心したまえ」

「えっ。でも、もう戦わなくていいんじゃ……」

「どうかな。彼女の眼は全て見ている」

「眼?」

 

キリエに言われてベルが眉をひそめる。

だが、思い出した。

確かヘスティアが言っていた。

このファミリアには千里眼を有するものがいると。

 

そして、案の定。

 

「……これは驚いた。君はスルーできると思っていたんだけどね」

 

階段を上がると、踊り場に立ち塞がる騎士が1人いた。

女の騎士だ。

覆面で口元を隠し、肌も一切露出していない銀髪、銀腕のヒューマン。

 

名は―――【最後ノ騎士(べヴィヴェール)】、アイラ・グラウェイン。

Lv.4。

 

「……多少はファミリアの為に働かないと、怪しまれるじゃない?」

「なるほど」

 

おそらくルシアの指示で立ち塞がる彼女。

銀髪のアリーゼは、口を隠しているから口の動きを見られる心配もない。

彼女はベル達を見下ろし、剣を抜く。

 

「悪いけど……じゃなくて。申し訳ありませんが、この先へは行かせるなと言われています」

「……っ」

 

アリーゼはリューの口調を真似て道を塞ぐ。

やはり戦うしかないのかと、ベル達が構えるも。

そんな彼らの前に伸びる腕。

キリエが前に出る。

 

「ここは私に任せて先に行きたまえ。彼女の相手は私がする」

「で、でも……」

「いいから行くんだ。スズネリアとは後で話すよ」

「わかりました……!すみません!」

 

ベル達は駆け上がる。

その通過をアリーゼは見送った。

ベルにチラ見されたが無視。

アリーゼの視線は前に釘付けだ。

 

「嬉しいね。君のように美しい女性に熱っぽい視線を頂けるなんて」

「さすがねっ!確かに私って超絶美少女だもの。喜ぶのも無理ないわっ!」

「素が出てるよ」

「あっ」

 

褒められて調子に乗ったアリーゼが口を塞ぐ。

キリエは元々隠してるよ、と指摘するか迷った。

代わりに苦笑いする。

まあ、そんなところも彼女の可愛らしいところではあるが。

 

「さて、一応戦っておいた方が君の為かな?」

「そうね。お願いします」

 

今度は混じってる。

演技する気あるのか……?と突っ込むのも馬鹿らしくなってきたキリエ。

あとは黙って剣で語るのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャメロット。

7階。

このフロアに王の間がある。

しかし、その大きな扉の前には。

 

「【ガラティーン】!!」

『……っ!?』

 

広間に出ると、いきなり光属性と火属性が混じった魔法砲撃が飛んでくる。

それを視認してすぐ、ベルが飛び出す。

 

「【ファイアボルト】!!」

 

英雄願望(アルゴノゥト)】を込めた一撃。

それで相殺する。

爆炎が晴れると……エルフの騎士が立っていた。

 

「この先は王の間。そして、私は王を守る最後の砦。最初の騎士。【太陽ノ騎士(ガウェイン)】、マリウス・ガウェン。貴方達を粛清します」

「なるほど。一目で話が通じなさそうなのがわかる。助かるぜ!」

 

ベルもヴェルフも構える。

彼に対しては最初から対話する気も起きない。

戦闘不可避だ!

 

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