雄英体育祭最終種目個人戦は第一試合から凄かった。
緑谷が開戦前に尾白からあれだけ注意されていた心操の個性に引っかかり敗退しそうになったり、瀬呂が瞬殺されて会場から「あれは仕方ない!」
「よく頑張った!」「ドンマイ!」等慰めの声援を受けたり、上鳴が調子に乗ってパワー全開で放電するものだからアホになって負けちゃったり、飯田が発目のプレゼンに使われて怒ったりと混沌を極めていた。
そして、咲夜VS八百万の第五試合が始まろうとしていた……
『さぁー試合も折り返し地点だ!第五試合!最初からぶちかましやがった時間操作系少女!ヒーロー科!十六夜咲夜ー!!』
歓声と共に一瞬で舞台に現れる咲夜どうやら時間停止で移動してきたらしい、どこか得意そうな顔をしていた。
『対するは!なんでも創れちゃうクリエイト少女!ヒーロー科!八百万百!!騎馬戦では同じチームだったこの二人がどんな戦いを魅せてくれるのかが楽しみだぜー!』
八百万が舞台に上がってくる。そして歓声もまた大きくなる。緊張した面持ちで咲夜を見つめる。
『なお、この試合!ルールは変わらず相手を場外に出すか、降参させるか、行動不能にするだが今回の場合十六夜の個性が前代未聞すぎる為、時間停止の使用を制限するとの事だ!あくまで停止だけだから他の権能は使ってもよしだぞ!てゆーかハンデつけるとか史上初だろ!』
マイクが笑いながらツッコムと、
『あれやられると試合にならないからな。強すぎるって意味だ。誇れよー十六夜ー』
なんて相澤が言う。
『つーわけで第五試合開始だ!』
開戦の火蓋が落とされた。
「先手必勝です!」
八百万は合図とともに機関銃を創り出し、打ちだす。激しい弾幕の嵐が舞台の上に広がる。だが、
「そんなものでは私は止まりませんよ」
なんと咲夜の身体がブレたように見え全ての弾を避けている。
「くっ!なぜ避けられるのですか!?」
八百万はあまりの事態にその手を止めてしまった。すると咲夜も止まってこう答えた。
「あら、簡単なことですわ。ただ周りの時間を遅くして自分を速く見せてるだけの擬似高速移動よ」
「名前決まってないのよねぇ。クロックアップ?咲夜 アクセルモード?それともクロノアクセル?」
咲夜が余裕かましながら八百万に近づく、
「来させません!」
銃撃を再開すると咲夜は高速移動しながら弾を避け八百万に近づいていきそして、上から被さるように抱きしめた。
「ほら、つかまえた♡」
「ッ!!」
このまま終わりかのように思われたが、
(そう来ると思ってましたわ!)
と、八百万は右手にナイフを創り出した。首に突きつけて咲夜の降参を狙うつもりだ。それでも咲夜から笑みは消えない。咲夜は抱きしめていた手を肩に移動させそのまま押し倒す。右手首を強く握りナイフを手放させ奪い取りそのまま八百万に突きつけた。
「やるわね。でも私にナイフは通じない一番得意な獲物ですもの。どこをやられたら弱いかよく知ってますわ」
「……!降参ですわ……」
「八百万さん 降参!勝者 十六夜咲夜!」
咲夜の勝利が告げられた。
「ありがとう八百万さん。いい試合でしたわ」
立ち上がると八百万に手を差し伸べた。その手を取りながら八百万は、
「えぇ、完敗でしたわ。でも次は絶対に負けませんわ!」
という宣言をワキで聞いていたミッドナイトは、
「……青春だわ!」
なんて感動していたという。
戦闘シーンはやはり難しい……