雄英体育祭トーナメント戦準々決勝またもや第一試合から例年の決勝並みの盛り上がりを見せた。
第一試合 緑谷出久VS轟焦凍
轟は先程と同様相手を凍りつかせ終わらせる……そんな戦法咲夜からの特訓を受け美鈴の考察を聞きワンフォーオールの10%を制御下に置いている緑谷には通用しなかった。緑谷は足に5%使うとその場で跳躍し足元の凍結を避ける。轟は一瞬驚くがすぐに平静を取り戻し氷を上へと伸ばす。その伸びてきた氷を足場にして緑谷は轟に急接近し殴る。
「みんな本気でやってる。勝って…目標に近づくためにッ!半分の力で勝つ!?まだ僕は、君に傷一つつけられちゃいないぞ!全力でかかって来い!」
轟は自分の後ろに氷を生成し場外へ出ることを防ぐが、苦悶の表情を浮かべる。背中を強く打ったのか緑谷の言葉に対してなのかは分からない。
「君の!力じゃないか!」
緑谷の言葉に轟は目を見開く。様々な感情が渦巻いているのだろう歯を食いしばるような、泣き出しそうなでも段々と決意を固めたようにその顔は引き締まったものになっていく。
「緑谷……ありがとな……行くぞ!」
轟の氷は大量に生成されていたつまり空気は最大限に冷やされている。そこで高熱の炎を使うとどうなるのか?答えは冷やされた空気が膨張する。プラス緑谷の咄嗟だったが完璧に制御されたワンフォーオール10%……否、急激な環境の変化に適応しようとしたお陰で出力は上がっていた。ワンフォーオール15%それが緑谷の今の全力だった。膨大なエネルギー同士がぶつかり合い会場全体に爆風を巻き起こした。
「くっ……結果は……と、轟くん場外!勝者 緑谷出久!」
勝者 緑谷出久 準決勝進出
第二試合 塩崎茨VS飯田天哉
こちらの試合は比較的あっさり終わった。飯田のスピードで翻弄し塩崎の蔦を絡ませることで戦闘不能に落とし込んだ。
勝者 飯田天哉 準決勝進出
そして第三試合 十六夜咲夜VS常闇踏陰
『なんともう準々決勝第三試合!高速移動で相手を惑わし!体術を駆使して戦うタイムストッパー!十六夜咲夜ー!対するは!内に秘めるのは影のモンスター!常闇踏陰ー!魅せてみろ!最高にエキサイティングな試合を!第三試合開始!!』
咲夜と常闇は互いに面と向かっていた。
「貴方は強いから戦いたくなかったのよねぇ」
なんて咲夜が冗談とも本音とも取れることを言うと、
「だが俺たちは出会ってしまった。戦う運命からは逃れられないという事だ」
常闇は香ばしく答えた。
「フフフ、そうかもね。運命なら仕方ないわねッ!」
咲夜は一瞬で距離を詰めると蹴りかかるが、
「ダークシャドウ!!」
「アイヨ!!」
咲夜の蹴りをダークシャドウが片腕で防ぐ。
「十六夜の時計を奪い取れ!個性を封じれる!!」
「リョウカイ!」
ダークシャドウは咲夜の左手にある懐中時計を取るために手を伸ばすが咲夜が笑いながら言う。
「本当に時計が弱点かしら?」
「何?」
ダークシャドウの手がピタリと止まる。
「確かにあの時時計が無いと個性が上手く使えないと言ったわ。でもそれが真実であるという確証は?実際に見たわけでもないのに?」
「ぐっ……」
「貴方は中途半端に私の情報を持っているが故に迷いが生まれ一瞬の隙が出来た。それが貴方の敗因よ!」
「しまっ!」
咲夜はまた常闇の懐に入ると顎(?)に蹴りを食らわせる。これにより常闇は気絶してしまった。ダークシャドウは伸びきっているので防ぐことが出来なかった。
「常闇くん戦闘不能!勝者 十六夜咲夜!!」
ワッと会場が湧く。
「近距離戦ぐらいなら教えてあげるわよ。ダークシャドウに任せっきりの戦闘では限界があるからね」
と、気絶した常闇にアドバイスするのだった。