暗い廊下を歩く不振な人影、彼はカゲネズミ 紅魔館の調査を依頼された可哀想な男である。
(クソっ!急がねぇとあんな嘘直ぐにバレちまう!大まかでもいいから間取りを確認!後に即退散しねぇと!あの紅魔館だぞ調査に行って帰ってきたものはいないという!甘く見てたぜ……)
彼は個性を使いながら進む。彼の個性は『無音』自分と自分が原因で発せられる音を消すというシンプルがゆえに強い個性だ。
天井のシャンデリアが薄暗く照らし教えてくれる廊下の色は外壁と同じ赤より紅い色をしていた。そんな廊下とくごもった雷の音を不気味に思いながら進んで行く。
そんな時だった。今の今までしんと静まりかえっていた廊下に足音がコツ、コツ、コツと鳴り響いた。
彼は咄嗟に脇に伸びる廊下に身を隠した。
(やべぇひとまずここは足音から遠ざかって別の場「こんばんは」!?!?????!!!?)
突如耳元からしたあいさつに飛び退きその対象を見る。するとそこに居たのは綺麗な銀髪と蒼い目をしたメイド服の少女だった。
(子供!?いや見てくれは子供だが油断したら殺られる……)
「お客様よね?お嬢様の元に案内させていただきますメイドの十六夜と申します」
「あ、ありがとな。でも一人で行けるから案内は不要だから「あら、貴方に拒否権があるとお思いで?」!?」
「貴方はこれから私に捕らえられ、尋問してから警察に引き渡されます。覚悟してくださいね」
「じ、尋問って…そんな権限ヒーローにあるわけないだろ!!」
カゲネズミは震える声で少女に聞いた。が、彼女からの返答にさらに身体を震わせることとなる。
「でも、それが出来てしまう。相手の記憶を読める個性をもったヒーローがこの事務所にいるから認められているのよ」
そう言うと同時に侵入者は自分の体が動かないことに気づいた。意識が朦朧としていく、
「それでは一名様ご案内」
彼の意識が無くなる際最後に見たのは、この屋敷のように紅い目だった。
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「お疲れ様、咲夜」
「いえ、この程度どうということはありません」
屋敷の主が従者に今回の事の顛末を聞く、
「侵入者はどうなった?」
「はい、パチュリー様の魔法で記憶を読んだところ、とある男に雇われていたそうですが、その人間の正体までは……」
「いいわ、こっちで見当はついている」
「と、言いますと?」
「最近のヴィランの動向、今回の侵入者、諸々をアイツのせいにすると全て辻褄が合う。根津と俊典に連絡ね……」
「失礼ですがアイツというのは?」
「AFO、私が唯一捕まえられなかったヴィランよ」
そう言うと彼女は拳を強く握りしめたのであった。