時間系メイドのヒーローアカデミア   作:底田

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開祭

実況と歓声が聞こえる会場。そこに咲夜たちA組はいた。先程の咲夜の発破を受けて気合いの入った緑谷と麗日もさすがに怯んだ。そしてA組が入場してB組が続き、C組、D組とどんどん会場に集まっていった。そんなC組以降の生徒、つまり普通科、サポート科の一部からは、

 

「完全にヒーロー科の引き立て役だよな」

 

などの声が聞こえてきたが別に咲夜は気にしない。特例中の特例だが一応実力で入学したのだから気にする方が負けなのだ。

 

「さぁ、早速体育祭を初めて行くわよ!」

 

と興奮したかのように宣言する彼女は18禁パツパツヒーロー ミッドナイトだった。

 

「選手宣誓!爆豪勝己!」

 

名前を呼ばれた爆豪は壇上へと上がっていく。

 

(あら、爆豪さんが選手宣誓って大丈夫かしら?)

 

つい1週間ほど前に転校してきた咲夜でも知ってる口と態度の悪さが目立つ生徒だが一応公の場であるのでまともなことを言うかと思ったら、

 

「せんせー、俺が1位になる」

 

カマシやがった。A組は頭を抱え、他のクラスや観客席からもブーイングが飛び交う中さらに、

 

「騒ぐな、精々いい踏み台になりやがれ!」

 

またカマした。喧嘩の大安売りである。

 

「……では気を取り直して第1競技初めて行くわよ!今年はコレよ!」

 

設置されたスクリーンに表示されたのは『障害物競走』だった。

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周、約4km!我が校は自由さが売り文句!コースさえ守れば何をしたって構わないわ!さあさあ、位置につきまくりなさい……」

 

ワラワラぞろぞろ11組が開かれたゲートに向かう。移動し終わり後方……

 

「ん?十六夜よ先頭を取らなくて良いのか?」

 

そう咲夜に聞くのは本当に化物を宿した厨二少年 常闇踏陰だった。

 

「あら、貴方こそ前に行かなくていいの?」

 

「何か嫌な予感がする。こういう時の勘には従っておいた方がいい」

 

「それはそうね。自分の勘は時にすごい役立つものね」

 

「あぁ、その通りだ。それはそうと俺の質問に答えないのか?」

 

「あ、ごめんなさいね。そうね……一瞬で終わってしまうから……かしら」

 

「?……あぁそういう事か。1位は狙えぬな」

 

常闇は理解した彼女はスタート同時に時間を止めるという誰しもは1度は想像したことのあることをしようとしていることを。

 

「そうかしら?頑張って私を拘束して絶対に抜け出せないように縛れば可能性はあるわよ。時間停止では限界があるもの」

 

「時間停止では、か……流石にナイフは持ち込んでいないだろうな?」

 

「そんな物騒な方法じゃないわよ」

 

カラカラ笑うと、

 

「まぁ時計は持ち込んでるんだけどね」

 

と悪戯っぽく見せると、

 

「持ち込んでいいのか?」

 

「これが無いと上手く個性が使えないのよ」

 

「なるほど。制御のためか」

 

「新しく私を妨害する方法ができたわね」

 

「そうだな、そろそろ始まるぞ」

 

スピーカーからミッドナイトの声がする。

 

『それじゃあ行くわよ〜!』

 

3・2・1スタート!!一斉に走り出すと咲夜は、

 

「ではまたゴールラインで」

 

常闇はため息をつくと、

 

「なるべく早く着いて見せよう」

 

「待ってるわ」

 

そう言ったや否、カチッという音が生徒の耳に聞こえたかと思うと、

 

『ん?あれ!?もう誰かゴールに着いてる!?え?なに相澤君?あっ、第1位は十六夜 咲夜!どうなってんの〜!?』

 

そんな声を聞き咲夜と会場にいたレミリアは微笑むのだった。

 

 

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