タダクニの日常   作:龍気

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唐沢が教室で吐いて、皆が大騒ぎしている最中、主人公タダクニはスーパーで羽原とラブコメイベント中。


第11話『タダクニとスーパーで』

「羽原さん!」

 

「偶然だねこんな所で」

 

 

意外な場所で羽原と出会い、内心大喜びのタダクニ。

 

 

「そうだね・・・羽原さんは買い物?」

 

「うん、タダクニ君もお買い物?」

 

「はい・・・あっ!羽原さん、ありがとう」

 

「えっ?」

 

 

突如タダクニに礼を言われて戸惑う羽原。

 

 

「羽原さんのおかげで、妹との仲が少しだけ良くなったよ・・・ありがとう」

 

「そんな・・・私は只お節介を・・・少し背中を押しただけだよ・・・」

 

「でもそのおかげで俺は妹に謝る踏ん切りと、気持ちに気付いたんだ、だからありがとう」

 

「タダクニ君・・・うん、私なんかが役に立てて良かった・・・妹さんと仲良くなって、良かったね」

 

「まだほんの少しだけどね・・・」

 

「でも良い事だよ・・・あっ!ゴメンねお買い物中だったのに呼び止めちゃって」

 

「いえ、大丈夫ですよ・・・買う物も決まっていますからすぐに終わるし、羽原さんが気にしなくても大丈夫ですよ」

 

 

中断していた買い物を再開する為、2人は並んで歩いた。

 

 

「何を買うの?」

 

「作り置きが出来るカレーを、俺の家両親が共働きだから、居ない時は俺が作ってるんです」

 

「へえ~~~タダクニ君、料理が出来るんだ」

 

「うん、中学の時から始めたから、腕前はそれなりに自信あるかな」

 

「いいな~~~私も時々お料理するんだけど、あまり自信ないな」

 

 

料理に自信無い事を悩む羽原の姿に、普段彼女が如何したら出来るとか、スカートって如何思う?

乳首に毛がとか、エロ本が親に見つかった等と下らなくもありきたりな会話をしたり聞いたりのタダクニには新鮮な感じだった。

 

 

(いや~~~女子の悩みってむさっ苦しさや下らなさが無いな・・・何と言うか可愛らしい・・・)

 

「タダクニ君?」

 

「あっ!その・・・料理は数ですよ!数を熟していけば上手くなっていきますって」

 

「そうかな?だと良いけど・・・」

 

「誰だって最初は下手ですよ。俺も最初は何回も失敗しましたし」

 

 

失敗した時の苦い思い出を思い出して苦笑いになるタダクニ。

 

美味いと言われると嬉しく、不味いと言われると申し訳なく、そんな気持ちになる。

 

でもどっちで言われても、いつも思う事は1つ。

 

 

「もっと美味しく出来ないかって思っちゃうんですよね」

 

「美味しいって言われても?」

 

「はい、だってそうなればもっと喜ばれますから」

 

 

タダクニはそう笑顔で答える。

 

羽原はその笑顔に心なしか惹かれた。

 

 

(タダクニ君って優しく笑えるんだ・・・何だか安心する笑顔だな、私が笑ったら大概の人なんて・・・)

 

「羽原さん?」

 

「えっ?何?如何したの?」

 

「いえ・・・俺の買い物は終りましたけど、羽原さんの買い物は大丈夫ですか?」

 

「あっ!えっと・・・うん、あと1つだから大丈夫だよ。先に行って待ってて」

 

「はっ・・・はい・・・」

 

 

タダクニは言われるままに先にレジへと向い、先程の羽原の言葉の意味を考えていた。

 

 

(「待ってて」って事は、一緒に帰ろうって事か?いや・・・落ち着けタダクニ、可能性は0ではないけど、

違っていた時の落胆は大きいぞ・・・)

 

 

タダクニは違っていた時の事を考えて、はやる気持ちを抑えながらレジを通った。

 

レジを通った後、羽原に言われた通り、出入り口付近で待つタダクニ。

 

 

「お待たせタダクニ君」

 

「いえ・・・そんなに時間掛かってませんから」

 

「じゃあ帰ろっか」

 

(一緒に帰っろうだったああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!いやっほううううううぅぅぅぅいやああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!)

 

 

まさか本当に一緒に帰るとはと、タダクニは心の中で盛大に喜び発狂した。

 

そして一緒に帰る事になったタダクニは、羽原と其々の買い物袋を持って並んで歩いた。

 

 

「タダクニ君・・・もし良かったら、私にお料理を教えてもらえないかな?」

 

「えっ!?」

 

 

羽原の予想外の言葉に暫し呆然とするタダクニ。

 

 

「その・・・ねっ、お母さんに教わるのも良いんだけど、他の人から教えてもらったら早く上達するかもって・・・駄目?」

 

ズギャーーーーーーーーンッ!!

 

(そっ・・・そんな上目使いでお願いされて断れるわけが無いですよ!!)

 

「・・・タダクニ君?やっぱり迷惑・・・かな?」

 

「いえっ!!そんな事は無いです!!何時でも言ってくれたらお教えします!!」

 

「あっ・・・ありがとう・・・あっ、じゃあお互い連絡先交換しない?」

 

「えっ!?良いんですか?(まさか羽原さんから連絡先を教えてくれるなんて・・・)」

 

「うん?だって私達もうお友達でしょ?」

 

「は・・・はい・・・(・・・お友達・・・)」

 

 

羽原のお友達と言う言葉に、タダクニは嬉しい様な悲しい様な心境になった。

 

 

(まっ・・・まあ、会ってまだ2回目で恋人は無いよな・・・それに、友達って事はそこまで好かれてなくても、

逆に嫌われてはいないって事だ・・・そこから発展するかは俺しだい)

 

 

何時もネガティブに物事を考えがちなタダクニではあるが、今回はポジティブに前向きな姿勢で現状に向き合ったようだ。

 

どうやら羽原との出会いは、タダクニの内面にも良い影響を与えた様だ。

 

タダクニと羽原はお互いの連絡先を交換し合い、再び歩き始めた。

 

 

「・・・あれって・・・兄貴?・・・・・・隣にいる女の人は・・・誰?」

 

 

その様子を妹が見ていた事に気付かずに・・・。

 




妹に見られました!次回どうなる!?
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