タダクニの日常   作:龍気

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正直言うと、前話と今話の様な事、私は経験したことないので、うまく書けたかはわかりません。




第6話『タダクニと一緒に下校』

「タダクニ君の学校って男子校だよね?どんな感じなの?」

 

「どんな感じと言われても・・・無駄にバカが多いとしか・・・」

 

 

タダクニの通う真田北高は千差万別、多種多様のバカが集結している。

 

それは生徒だけに及ばず、教師も少し抜けていると言うか個性豊かというか・・・。

 

 

「俺の担任、進路指導も担当していてさ・・・今学期の頭に3年生の進路調査を集めた時に・・・」

 

 

生徒会に居るタダクニのクラスメイトが、生徒会長と副会長から聞いた話によると。

 

進路希望に大半の3年生はふざけてツッコミ満載の内容を書き、それに対しタダクニの担任は1つ1つに怒声交じりのツッコミを入れていき、

途中真面目な進路希望が書かれたものに対し・・・・。

 

 

「ボケろよおおおおおおおおおおっ!!って叫んで教卓をひっくり返したらしい・・・」

 

「はははっ!面白い先生だね」

 

「ノリが良いのか何やら・・・来年から俺達にも関わる事だから、ちょっと不安になるな」

 

「あっ・・・そうか・・・もう来年には進路とか色々考えないといけないんだね・・・タダクニ君は進路とかもう考えてるの?」

 

「そうだな・・・特に考えてないけど・・・羽原さんは?」

 

「私も・・・今の所やりたい事とか見つからなくて」

 

「そうか・・・やりたい事、目標が有ったら多少はマシなんだろうけどな・・・」

 

 

来年から自分達も進学や就職を考えなければいけない学生らしい会話を、タダクニは内心緊張しながらしていた。

 

女子と下校した事も無く、男子校に入ってからしばし忘れていた女子との会話に、それと先程つい可愛いと言ってしまった事から、

同じ失敗はしないと慎重になりながら会話をしていた。

 

 

「1年って長い様で短いからあっという間だね」

 

「まあ・・・今のとこ目標があるとしたら、卒業するまでに貯金をある程度貯めとく事かな」

 

「貯金って・・・如何して?」

 

「俺高校卒業したら一人暮らしを始めようと思ってるんだ、その方が自由きくし、何より妹が・・・」

 

 

タダクニは卒業した後、就職か進学のどちらかをしたとしても、1人暮らしをしたいと思っていた。

 

自由がきくのもあるが、1人立ちしたい気持ちと、妹と離れたい思いもあった。

 

 

「まあ・・・嫌ってる奴と居ても苦痛だし、ダチ連れ込むと色々とね・・・」

 

「嫌ってるって・・・タダクニ君の方じゃなくて、妹さんがって事だよね?」

 

「まあね・・・何だかんだ言って妹だしね・・・」

 

「・・・タダクニ君は妹さんと仲良くしたい?」

 

「そりゃあね・・・できる事ならそうしたいけど・・・」

 

 

仲良くなりたいと言うよりは、仲直りしたい・・・タダクニはそう思っていた。

 

最初から仲が悪かったわけではない、成長するにつれ変わる心境や考え方、そして様々な出来事、兄妹の仲が変わっていくのはある種仕方が無い事ではある。

 

しかし、それを如何したかはタダクニ自身が決める事だ。

 

 

「タダクニ君は妹さんと仲が悪くなった原因は分かってるんだよね?」

 

「全部って程じゃないけど・・・殆ど俺の所為だな」

 

 

女装してしまった時も、自分がちゃんとヒデノリ達を止めていれば等と少しネガティブな考えのタダクニ。

 

 

「タダクニ君・・・妹さんにちゃんと謝った?」

 

「えっ?・・・ちゃんと謝って・・・いないな・・・」

 

 

タダクニは妹を怒らせた時の事を振り返ると、その場の勢いで謝ってはいたが、キチンと謝ってはいなかった事を思い出す。

 

 

「じゃあ先ずは謝ろうよ」

 

「えっ?」

 

「例え赦してくれなくても、先ずは気持ちを・・・ごめんなさいって気持ちを伝える事が大事だよ」

 

「羽原さん・・・」

 

「何かしたいなら先ず行動しないと・・・何も変わらないよ」

 

「・・・そうだね・・・ありがとう羽原さん」

 

「うん、がんばって、お兄ちゃん」

 

にこっ

 

「はっ・・・はい!」

 

 

本日何度目かになる羽原の笑顔を見ての鼓動の高鳴り・・・タダクニは確信する・・・。

 

 

(俺・・・本気で羽原さんに惚れた・・・初めて女の子を好きになった・・・)

 

 

人生初の恋・・・この世に生を受け17年後の初恋。

 

その初めての感情に、タダクニは戸惑いの様なものを感じ・・・暫し黙ってしまう。

 

 

「あっ、私こっちだから・・・またね。タダクニ君」

 

「あっ・・・うん・・・羽原さん」

 

「何?」

 

「その・・・ありがとう」

 

「ふふ・・・お互い様だよ。じゃあまたね」

 

「うん・・・さよなら・・・」

 

 

帰る羽原を見送り、暫しタダクニは呆然とその場に立っていた。

 

 

「羽原さん・・・はぁ・・・俺の意気地なし・・・連絡先くらい聞けよ・・・」

 

 

連絡先を聞きたくて呼び止めたのに、肝心な時にヘタレが発動して聞けず仕舞い。

 

暫し自己嫌悪に陥るも・・・最後に羽原が言った一言を思い出した・・・。

 

 

『じゃあまたね』

 

「またねって事は・・・また会おうって事?・・・羽原さんは・・・俺とまた会っても良いと思ってる?」

 

 

羽原の言葉をそう解釈したタダクニのテンションは・・・一気に頂点まで達し。

 

 

「いよっしゃあああああああああああああああああああっ!!ははははははははははははっ!!いえええええええええいっ!!」

 

 

歓喜の雄叫びを上げながら家へと向かって行くが・・・その様子を近所の人に見られ、後日からかわれる事をこの時のタダクニはまだ知らない。

 

 




次回は今回少し話題が出た、もう一人の・・・タダクニの身近にいる最強のあの子関係です。
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