ヒデノリとヨシタケにも少し出番が有ります・・・原作とは逆だな。
愛衣の部屋の前・・・タダクニは静かに深呼吸をする・・・そして意を決して、扉の向こうに要る愛衣に向け声を出す。
「いっ・・・愛衣、要るんだろ?」
(兄貴?何の様だ?最近は妹としか呼ばないのに私の名前で・・・馴れ馴れしい)
何時もは自分を呼ぶ時は「妹」と呼ぶ兄タダクニが、名前の方で呼んだ事を奇妙に思った。
「返事はしなくていい、只聞いてくれ」
(何だよ?)
「ゴメン!」
(はっ?コイツまた私の下着に何かしたのか?)
タダクニの謝罪に、すぐ自分の衣類や下着に何かしたと疑うあたり、愛衣が普段タダクニを如何思っているか想像できる。
「別にまた何かしたって訳じゃない・・・この間の・・・それだけじゃないな、今までお前に迷惑かけた事、怒らせた事に、
ちゃんと謝ってなかったから・・・今になってだけど、すまないと思ってる・・・本当にゴメン」
(本当に今更なんだけど・・・)
「お前が赦さないなら別にそれでいい・・・俺が勝手に謝ってるだけだ・・・」
(赦さなくていい?じゃあ何で謝りに来たんだよ?訳が分からない)
謝りに来たのに、赦してくれないならそれでいいと言うタダクニが分からなくなる愛衣。
「俺バカで単純だから・・・またあいつ等に乗せられて色々バカやって、お前に迷惑かけるかもしれない」
(何宣告してんだよ?)
「でも・・・これからはちゃんと謝る・・・怒らせないのが一番なんだけどな」
(そりゃそうだ)
「じゃあ・・・休んでいるとこすまなかったな・・・あっ、今日の晩飯何か食いたいものあるか?」
(急に晩ご飯の話かよ・・・今まで聞きもしなかったのに・・・)
今までと違うタダクニの様子に愛衣は内心戸惑った。
中学生に上がった事からタダクニと距離をおく様になり、そこから仲が悪くなって、会話が無くなって、
タダクニが自分を怒らせる様なバカな事をする事が増えて・・・。
(でも・・・元を辿れば私から始まったのよね・・・反抗期や思春期とかそんなので・・・)
「無いんだったら適当に作るから、文句言うなよ」
(お母さんがいない時は・・・バイトの日を除いて何時もご飯作ってくれて・・・味は拙くない、
寧ろ美味しいから文句を言った事はない、でも嫌いなものが出た時は文句言ったな・・・しょうがない・・・)
「材料何があったかな・・・」
がらっ・・・
「兄貴・・・」
愛衣が部屋から出てきてタダクニを呼ぶ。
「ん?如何した?」
「・・・豚汁・・・」
「えっ?」
「だから豚汁・・・今日ちょっと寒いから」
「あぁ分かった、他は無いか?」
「玉葱使わないなら何でも・・・」
「いい加減玉葱食べられる様になれよ」
「うるさい・・・苦手なんだからしょうがないでしょ」
「分かった分かった、じゃあ魚でも焼くか・・・出来たら呼ぶから」
「うん・・・それとさ・・・」
「ん?」
「もう怒ってないから・・・後、妹だけどさ・・・妹、妹って兄貴から呼ばれるのも何か変だから、
別に名前で呼んで良いから」
「・・・あぁ、ありがとう愛衣」
「っ・・・じゃあ私疲れてるんだから、ご飯出来るまで呼ばないでね」
「おっ・・・おぉ・・・」
それだけ言い残して愛衣は部屋に戻っていった。
「怒ってないって事は・・・赦してくれたって事かな?羽原さんに感謝しないとな」
タダクニは少し嬉しそうに台所に向かった。
「あっ!そう言えばヒデノリ達に行けないって連絡しないと」
そう言ってタダクニはヒデノリに連絡を入れるが連絡が付かない・・・そして当のヒデノリとヨシタケは・・・。
「おい・・・此処何処だよ?」
「分からん・・・住所を見る限り、俺達の家の反対方向だって事は分かったが・・・」
「お前の所為だからな!お前がいきなり暴走して走り出したから迷子になっちまったじゃねえか!」
「しょうがねえだろ!!まさかあそこであの妖怪がいるとは思っても居なかったんだからな!!」
「何だよ妖怪って!?」
「俺に精神的苦痛を多大な気を使わせる妄想文学妖怪だよ!!」
「意味が分からん!!」
高校生になって初の迷子になっていた・・・。
暫く一日一回投稿に挑戦してみようと思います。
時間は深夜0時。
閑話は昼に上げようと思います。