戦姫絶唱シンフォギア コドクの神が求めるモノ 作:@sora@
本編開始は次回からです。
よろしくお願いします!
第1話
「ナナシ、貴様いい加減にしろ!!」
「何だ?今日もSAKIMORIは騒がしいな」
「部屋の掃除をしてくれることには感謝している。だが、その度に掃除前の部屋の画像を緒川さんにメールで送付するのは勘弁してくれ!万が一、赤の他人の目に入ったらどうするつもりだ!?」
「それなら、いい加減自分の生活を見直しなよ。異性に自分の下着が散乱している汚部屋を掃除させている時点で女としてどうなの?って感じなのに、今更その程度で騒ぐことないだろ?これだからSAKIMORIは…」
「ひ、非がこちらにもあるのは重々承知しているが、私とて努力はしているのだ!少々手心を加えてくれても良いではないか!?」
「その努力が実を結んでくれることを願って、俺は心を鬼にしてこんなことをしているんじゃないか。世の女性の憧れである風鳴翼のイメージを崩さないために、日々努力しているお前が、いつでも己の過去を振り返り、時には成長を実感できるようにと俺は部屋の惨状を記録し続けているというのに…」
「嘘を付け!完全に貴様が私をからかって楽しんでいるだけであろう!?そういう言葉はそのにやけた顔を隠してから言ってみせろ!!」
「全く、今日も賑やかだね」
そう言って、天羽奏は怒りを露わにしている自分の片翼である風鳴翼と、その翼に対して歯をむき出しにした悪い笑顔で挑発を続けている一人の男のやり取りを眺めながら苦笑を浮かべていた。
「奏もナナシに何か言ってやってくれ!いくら世話になっているとはいえ、異性の部屋の状況を勝手に記録して、知り合いに無断で公開するなど非道ではないか!?」
「いやぁ、これに関しては翼ももう少し努力した方が良いと思うな。公開って言っても普段から掃除を任せてる相手なんだから今更だろ?」
「奏ぇ!?」
「ほら、お前の相棒にすらああ言われているぞ、SAKIMORI?悔しかったら早く努力の成果とやらを見せてくれ。俺としては下着よりも飲みかけのペットボトルを放置するのをやめて欲しいな。こんな風に中身が腐って見た目が凄いことになったペットボトルが何本も…」
「わああああ!!?わざわざ画像を映し出すな!!」
相棒が情けない声を上げ、男から追撃の言葉を告げられて目の端に水滴を浮かばせている姿を見て、奏は思わず笑みを零した。
そんな喧騒の中で、奏はしばらく前の、だが鮮明に思い出せるあのライブの日のこと、そしてそこから今に至るまでの日々を思い出して独り言を呟いた。
「さて、どうしてこんなことになったんだろうな…」