戦姫絶唱シンフォギア コドクの神が求めるモノ   作:@sora@

126 / 212
第123話

再びオペラハウスへと戻ったサンジェルマン達は、地下の倉庫で水晶の中で眠る一体の人形…『ティキ』へと視線を向ける。

 

「遥か昔、フィーネが残した異端技術の断片を収斂させ、独自に錬金術を編み出してきた私達、パヴァリア光明結社…だからこそ、異端技術を独占し、優位を保とうとするフィーネとの激突は避けられず、統制局長アダムは神の力を形とする計画を進めていたのだけれど、要たるティキを失ってしまった光明結社は歴史の裏側に追い立てられてしまう」

 

水晶の中のティキを見ながら、サンジェルマンは険しい顔でこれまでの経緯を振り返った。

 

「四百年の時を経て、フィーネは消滅した。そして米国政府を失墜させた私達は、遂に回天の機会を繰り寄せた」

 

「あとはこのお人形をお持ち帰りすれば、目的達成ってワケダ」

 

「それはそれで面白くないわ…」

 

サンジェルマンとプレラーティの言葉に、カリオストロが何故か不機嫌そうにそう言った。

 

「天体運航観測機であるティキの奪還は、結社の計画遂行に不可欠。何より…」

 

「この星に、正しく人の歴史を紡ぐために必要なワケダ。そうだよね?サンジェルマン」

 

「人は誰も支配されるべきではないわ」

 

「じゃあ、ティキの回収はサンジェルマンにお任せして、あーしはビックリ仰天させられたお礼参りにでも洒落こもうかしら」

 

そう言って、カリオストロは地上への階段に向かって歩き出してしまった。

 

「『ラピス』の完成を前にして、シンフォギア装者やあの男との決着を求めるつもり?」

 

「勝手な行動をするワケダ…」

 

「とっておきのヨナルデパズトーリを出しておきながら結果は引き分け、その上恐怖で悲鳴を上げながら慌てて逃げ出す無様を晒しちゃったからね。このまま引き下がったら女が廃るってものよ。安心して、無理はしないわ。ヨナルデパズトーリであのナンパ男を抑えている間に、一緒に出てくるはずの装者達に八つ当たりするだけだから」

 

カリオストロは二人に背を向けて歩みを進める途中、真剣な表情でポツリと言葉を零した。

 

「今までさんざっぱら嘘をついてきたからね。せめてこれからは、自分の心には嘘をつきたくないの…」

 

 

 

 

 

S.O.N.G.本部の指令室で、錬金術師達が召喚したヨナルデパズトーリから無事逃げ切ったマリア達が弦十郎と会話していた。

 

「観測任務より帰還しました」

 

「ご苦労だった」

 

「ふぅ…やっぱり本部が一番だぁ…安心出来る…」

 

「だが今夜はまだ眠れそうにないぞ?」

 

「ええ、死ぬ思いをして手に入れたデータサンプルもありますしね。そのつもりです」

 

「それにつけても、無敵の怪物の出現か…パヴァリア光明結社を表舞台に引き摺り出せたものの、一筋縄ではいかないようだ」

 

「それでは風鳴司令、私達は今すぐナナシの援軍に向かいます!」

 

本部に仲間を保護してもらって早々、マリア達は最低限の報告を済ませてナナシの元へと向かおうとする。だが…

 

「いや、その必要はない」

 

「ッ!!?ナナシを見捨てると言うの!!?」

 

弦十郎が三人を引き止めたために、マリアが思わず声を荒げてしまった。

 

その直後…

 

(もしもし。俺、ナナシ…)

 

…マリア達に、ナナシから妙な言い回しの“念話”が届いた。

 

(ナナシ!?無事なの!!?)

 

(大丈夫ですか!!?)

 

(あの蛇野郎はやっつけたデスか!!?)

 

(……)

 

三人が心配の言葉をナナシに伝えるが、何故かナナシから返事が届かない。マリアが居ても立っても居られずに、再度ナナシに問いかける。

 

(ナナシ!?どうしたの!!?今何処に居るの!!?)

 

マリアの問いに、一拍の間を置いてナナシから“念話”が届いた。

 

 

 

(………今、お前らの後ろに居るの)

 

 

 

ガシッ!ガシッ!ガブッ!

 

…“念話”の直後、背後からコッソリ忍び寄った“化詐誣詑”状態のナナシが真っ赤な手で調と切歌の後ろ頭を鷲掴みにしながら、マリアの後ろ頭に噛みついた。

 

「「「ぎゃあああああああ!!?!?」」」

 

(あっははははは!やっぱりホラー路線だと良い反応が見れるな!!)

 

「…ナナシ君、三人がギアを纏いかねないからその辺にしておけ」

 

弦十郎がそう窘めると、ナナシは三人から手と口を放した。

 

「ナ、ナナナ、ナナシ!!?あなたいつから戻っていたの!!?」

 

(あの蛇野郎と錬金術師共が撤退したから俺も本部に引き返したら、お前らをギリギリ追い越してな?驚かせようと思って天井にへばりついてた)

 

「天井に逆さまで張り付く姿も、口を大きく開けてコッソリ三人に近づく姿も完全にパニック映画に出てくるモンスターだったわよ、ナナシちゃん…本気で発砲されかねないから普段は控えてね?」

 

(あー…撃たれるのは気にしないけど、マジのモンスターに襲われた時俺と間違えて攻撃を躊躇う可能性があるのは問題だな?分かった、仲間には極力控える)

 

ナナシの返事を確認した周囲の人間はあからさまにホッと安堵すると同時に、『やらない』ではなく『控える』という言葉に若干の不安と、『仲間には』という言葉にこれからナナシと相対するであろう者達に同情した。

 

ナナシが“収納”に自身の纏う血液を収めて、心臓から短剣を引き抜く。普段通りの見た目に戻ったナナシの左右に、エルフナインとキャロルが近づいた。

 

「だ、大丈夫ですか!?何処か痛み続けたり違和感があったりしませんか!!?」

 

「短期間での破壊と再生に伴う肉体の変質は見られない…後で戦闘中の詳細な話を聞かせろ。何なら腕一本切り落としてオレに寄越せ。詳しく調べる」

 

「ちょっ!?落ち着け!!?くすぐったい!!」

 

エルフナインはナナシを心配して、キャロルは研究者としての好奇心でナナシの両腕を手に取ってペタペタと触ってきたため、ナナシはくすぐったさに悶えてしまった。

 

「エルフナインとキャロルは何をしているのデス?」

 

「さっきの技って、やっぱり先生の体に何か悪い影響でもあるの?」

 

「え?あー…察してやれ。エルフナインは誰かと手を繋いで甘えたいお年頃なんだ。クソガキは…見た目がこんなでも中身は大人だから、男の体に興味を持つお年頃なんだろう!」

 

「雑な誤魔化しのためにとんでもない風評被害を生み出すな!!?」

 

キャロルを茶化しながらのらりくらりと追究を躱すナナシ。だが…

 

「あの馬鹿力で攻撃すると、ナナシの体が耐えられずに粉々になるから血液の中で治しながら戦っているんだってさ」

 

「「「ッ!!?」」」

 

「奏ぇ!!?」

 

奏がアッサリとナナシの秘密を暴露してしまった。

 

「ていうか何で奏が知ってんだ!!?」

 

「了子さんに聞いた」

 

「おい了子!!?」

 

「だって奏ちゃん、『ナナシは絶対何か無茶してるだろ?知ってるなら教えてくれ。知らないなら調べてくれ』ってナナシちゃんが無茶している前提で問い詰めてくるんだもの。遅かれ早かれバレるんだから隠すだけ無駄よ」

 

ナナシの非難の声に対してあっけらかんと了子が返す。顔を顰めるナナシに、奏とマリア達のジトッとした視線が向けられた。

 

「ったく、このバカは…」

 

「先生はいつも…」

 

「アタシ達に内緒が多いデス!!」

 

「ハァ…あなたが傷つくことに心を痛める人間は沢山いるって伝えたはずなのに…」

 

「お、お前らは気にし過ぎなんだよ!治るんだから問題ないんだって!!」

 

「なら私達が怪我しても治るんだからって絶唱を頻繁に使おうとしたらどうするつもり?」

 

「え?そりゃあ、お前らの想いを否定する事なんて俺には出来ないから…考えを改めてもらえるようにとりあえず監禁した後、説得するために四六時中OHANASHIすることになるかな?」

 

「…少し想定と違ったけど、概ね私達も同じように仲間が傷つくことは堪え難いのよ?」

 

「それくらいはちゃんと“妄想”したさ。その上で俺は良くてお前らは駄目だって言ってんだよ!」

 

「何だよそれ!?ガキかてめえは!!?」

 

「Exactly!!精神年齢三歳に理屈が通ると思うな!!」

 

「開き直るな!!都合の良い時だけ自分をガキ扱いするんじゃねえ!!」

 

「ハイハイ、痴話喧嘩はお家でやってね?」

 

「「痴話喧嘩って言うな!!?」」

 

口論がヒートアップし始めたナナシと奏を了子が茶化しながら止める。二人の抗議を聞き流しながら、了子は唐突に真剣な表情をして話をし始めた。

 

「奏ちゃん達の気持ちも分かるけど、今は手段を選んでいる時ではないの…『あの力』を行使する怪物を相手にするなら、ナナシちゃん以上に適任はいないわ」

 

「…了子君、アレは一体どういうことなんだ?あの怪物の力は、まるで…」

 

弦十郎の質問に了子は答えないまま口を噤んでしまう。部屋の空気が重くなる中で、ナナシは変わらず軽い調子で話を切り出した。

 

「流れ的に俺は元々連中が作り出そうとした化け物の試作品とか失敗作ってところじゃないか?それであの蛇野郎が完成形かそれに近しい存在で、差し詰めあの蛇野郎は俺の弟 or 妹ってことか?」

 

『ッ!!?』

 

余りに軽い口調で自身の出自の仮説を語るナナシに、仲間達の多くが驚いた。

 

「ナナシ…もし本当に彼女達があなたを生み出した存在だったとしたら…あなたは、彼女達と戦うことが出来るの?」

 

「それが心理的な意味で聞いているのだとしたら、お前らには少し複雑かもしれないが正直どうでも良い。俺が想いを向けるのは俺と話して、関わって、同じ時間を過ごした相手だけだ。例え生みの親でも俺が覚えていない以上、邪魔になるなら何の躊躇いもなく排除する。もし俺が過去の記憶を取り戻して自分の行いを死ぬほど後悔したとしても、それは『過去・未来の俺』の都合であって『今の俺』には知ったことではない」

 

心底興味が無いといった風に語るナナシ。そこに強がりを言っている様子は見られなかった。

 

「もし本当に俺を生み出したのがあいつらだったとしたら、懸念事項は俺があいつらに操られないかだな。漫画ではこういった人為的に生み出された存在は創造主に逆らえない仕組みが組み込まれている展開はお約束だから、俺の意思に関係なくお前らを襲う可能性が…」

 

「それはない」

 

ナナシの懸念を、キャロルがキッパリと否定した。

 

「貴様がパヴァリアの錬金術師に生み出された可能性など、万に一つもありはしない。貴様の体は既にオレと櫻井了子…錬金術の祖であるフィーネが幾度となく調べているのだぞ?その上で痕跡一つ見つかっていないのだ。こちらとあちらに天と地ほどの技術力の差が無ければそんなことあるはずが無い。貴様らが先程接触した三人がパヴァリア光明結社の最高幹部であり、あいつらの腕はオレにも及ばない。あいつらにお前のような存在を生み出すことなど不可能だ」

 

「なるほど…ちなみにガリィ?あの三人の腕がクソガキに及ばないって本当?」

 

「錬金術師は基本的に一分野を深く追求しますからねぇ。マスターはどちらかというと色々手広く知識を収集しています。それでも並みの錬金術師と比べればよっぽど深く物事を理解していますけど、流石に一点特化の一流錬金術師には一歩及びませんねぇ。だからマスターはシャトーの設計を連中に委託していましたから。ああやって自分が優れていると断言しているのは見栄ですよ、見栄♪」

 

「なるほど!小さい体を大きく見せようと必死なんだな!!」

 

「可愛らしいですねぇ♪愛らしいですねぇ♪」

 

「「アハハハハ!!」」

 

「貴様らぁあああああ!!!」

 

隙あらば茶化してくるナナシとガリィにキャロルが怒声を上げる。最早お決まりとなっている光景に全員が苦笑を浮かべていると…険しい表情をしたままの了子が、絞り出すようにポツリと呟いた。

 

「連中がナナシちゃんを生み出したかはともかく…あの化け物がナナシちゃんの完成形というのは、あながち間違いではないかもしれない」

 

「…何か、心当たりがあるんだな?」

 

了子の真剣な表情と言葉に籠めた感情を感じ取り、ナナシは笑みを消して問いかける。

 

「あの力は…」

 

ビー!!ビー!!

 

了子が自分の考えを口にしようとする直前、本部内に警報が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

バルベルデ エスカロン空港

 

そこでは無数のアルカノイズが暴れ回り、大破した航空機の燃料が引火して一面が火の海と化していた。バルベルデ軍が銃などの武装で応戦しているが、アルカノイズに対して効果は薄く、バルベルデ軍の人間は次々と赤い粒子へと分解されていった。そんな光景をカリオストロが建物の屋根から眺めていると、背後からプレラーティが近づいてきてカリオストロの隣に並んだ。

 

「派手に暴れて装者達を引き摺り出すワケダ」

 

「あら、手伝ってくれるの?」

 

「私は楽しいこと優先。ティキの回収はサンジェルマンに押し付けたワケダ」

 

そんな会話をしていると、頭上からヘリコプターの音が聞こえて二人は頭を上げる。開かれたヘリの扉から、マリア、切歌、調の三人がカリオストロ達を見下ろしていた。

 

「待ち人来たり」

 

マリア達がヘリから飛び降りて、手にしたギアペンダントを掲げながら聖詠を口にする。

 

Seilien coffin airget-lamh tron

 

シンフォギアを身に纏ったマリアと切歌がカリオストロ達へと接近し、調はアームドギアで地上のアルカノイズを攻撃する。

 

α式 百輪廻

 

調が放った無数の丸鋸は正確にアルカノイズ達を射抜き、消滅させていった。その間にマリアがいち早くカリオストロ達へと迫り、落下の勢いそのままに蹴りと叩き込むが、カリオストロ達は素早く後退してマリアの蹴りを回避する。

 

「のっけからおっぴろげなワケダ…ならば早速!」

 

プレラーティが手を翳して、ヨナルデパズトーリを召喚する錬金術を行使しようとする。

 

ズガン!!

 

だがそこに、マリア達から遅れてヘリから飛び降りてきた…

 

「シュアッ!」

 

…怪獣と戦う光の国出身の宇宙人の仮面を被った謎の人物を目撃して、プレラーティは動きと思考を停止させてしまった。

 

ガシャン!!

 

「早速捕まえたデス!!」

 

そしてその隙に、背後に回っていた切歌がギアからアンカーを飛ばしてプレラーティを拘束した。

 

「もう!何やってるのよぅ!というかどちら様!!?」

 

「シュワッチ!!」

 

「いや分かんない!?言葉も見た目も何もかも分かんない!!?…ゲッ!!?」

 

「はぁああああ!!」

 

ゴシャアッ!!

 

動揺しながらヨナルデパズトーリを呼び出そうとするカリオストロに、いつの間にか接近したマリアが銀の籠手による強烈な一撃を顔に叩き込み、カリオストロの顔の形を大きく歪めながら吹き飛ばした。

 

「攻撃の無効化、鉄壁の防御…だけどあなたは無敵じゃない!」

 

「あはははは!容赦が無いな、アイドル大統領!相手が自慢にしている顔を躊躇なく歪ませるなんて!」

 

仮面の下で笑みを作ってナナシが笑い声を上げる。その間にカリオストロは立ち上がり、プレラーティは錬金術でアンカーを吹き飛ばして拘束から逃れた。

 

「あーた、さっきのナンパ男ね!?ふざけたお面でまたあーしらのことを虚仮にして!!」

 

「女性と会話するにはユーモアがないと!そういう訳で今度こそジックリOHANASHIしませんか?お嬢様方!!」

 

「この!状況で!何を!ふざけた事を言っているワケダ!?」

 

調と切歌の攻撃を錬金術で防ぎながら、プレラーティが苛立たし気に怒鳴る。カリオストロもマリアの攻めを防ぎながらナナシを睨んでいた。

 

「まあまあ落ち着いて考えてみてください。この状況で俺とOHANASHIすると言うことは、あなた方にも利益があると思いませんか?」

 

「「ッ!!?」」

 

戦闘を続けるカリオストロとプレラーティに、ナナシは何処までも陽気に語り掛けながら…“収納”から取り出した禍々しい短剣を片手で弄ぶ。それを見たカリオストロ達は、マリア達の攻撃を防ぎつつ念話(テレパス)で会話した。

 

(出鼻をくじかれたこの状況で、あの男がまた暴走状態になるのはマズいワケダ!)

 

(お話するってことは、あの短剣は使わないってこと…あんなハチャメチャ、日に何度も使えるとは思えないけど…それを上手く誤魔化しながらこっちの情報を引き出そうって魂胆ね!ナマイキ~!!プレラーティ、ここはあーしに任せて!)

 

(言われなくても、腹の探り合いは元詐欺師に任せるワケダ。せいぜい相手のおべっかに乗せられないように気を付けるワケダ)

 

(当然よ!逆にあーしの魅力でこのナンパ男から情報を引き出してやるわ!!)

 

どうやら二人はナナシの会話に乗るフリをして情報を引き出すことに決めたようだ。

 

最も…

 

(やっぱりあの女が腹芸担当…元詐欺師か。さてさて、精神年齢三歳のガキが何処まで喰らいつけるかな?)

 

…二人の考えは、ナナシに筒抜けになっていた。

 

念話(テレパス)の盗聴。ナナシが“念話”を繋げた状態で無言を貫けば、念話(テレパス)を使う相手の会話は聞き放題である。それを知らずにナナシの前に立つ時点で、念話(テレパス)を行使する相手にとって情報戦は圧倒的に不利となる。

 

「あーしの魅力に抗えないのはしょうがないことだから、お情けで質問ぐらい聞いてあげるわよ!というかお話するならお仲間を止めなさいよ!?」

 

「あはははは!それは致しかねます!ここであなた方を捉えられれば、ジックリ確実に口説くことが出来るではありませんか!」

 

カリオストロの要求を笑いながら拒否するナナシ。激しく攻防を繰り広げるマリア達とカリオストロ達を眺めながら、ナナシは言葉を続けた。

 

「ご安心ください。OHANASHIしたいことは多々ありますが、この場で長々と質問をするつもりはありません。ただ一つだけ…たった一つだけ、どうしてもあなた方には確認しなければならないことがあるのです」

 

そう言い終わると同時に、ナナシの纏う空気が変わる。先程までのふざけた雰囲気は無くなり、いよいよ真面目に核心へ迫るといった様子に、全員が戦闘を続けながらもナナシの言葉へと意識を向ける。それを感じ取ったナナシは、ゆっくりと口を開いてカリオストロ達に問いかけた。

 

 

 

 

 

「あなた方はひょっとして………TSですか?それとも男の娘ですか?」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。