戦姫絶唱シンフォギア コドクの神が求めるモノ   作:@sora@

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第55話

ライブ会場襲撃から、一週間が過ぎた。

 

F.I.S.の行方は、未だに掴めていなかった。緒川の調査により、とある廃病院に物資が運び込まれていた形跡があったため、“認識阻害”を施したナナシと二課のエージェント達が調査を行ったが、廃病院の中は既にもぬけの殻となっていた。

 

その後、F.I.S.の行方に関する手掛かりは一切見つけられなかった。物資や人員などを移動させた痕跡が見つけられないことに疑問を感じつつ、ナナシと二課の大人達はF.I.S.の捜索に加え、月の落下や米国との交渉に備えるなど、日々の激務に追われていた。

 

 

 

 

 

「で、あたし達はこんなことしてて良いのか?」

 

仏頂面で花飾りを作りながら、クリスは目の前で同じく花飾りを作っている翼にそう問いかけていた。

 

クリス達が通うリディアン音楽院では、三日後に開催される秋桜祭の準備が進められており、至る所で学生達が動き回り、学園全体が活気に満ちていた。

そんな中、一緒にクラスの出し物の準備をしようと追いかけてくるクラスメイト達から逃げ回っていたクリスは、途中でぶつかった翼に捕まり、そのまま翼のクラスの準備を手伝わされることとなった。

 

「そうは言っても、情報収集は司令や緒川さん達の領分だ。我々は来たるべき時に備えて待機するべきだ。それに…」

 

「それに?」

 

「あまり駄々をこねると、ナナシがまたからかってくるぞ?『そんなに何か役に立ちたいなら、マリア達と仲良くなろうか!』と言って、“投影”でマリア達の前に過去の映像を流そうとしてくる」

 

「ッ!?全く、あのお人好しのご都合主義が!!」

 

そう怒鳴りながら花飾りを作るクリスが、不意にその手に填まった“血晶”に目を向けた。

 

「…あのご都合主義は、今も大人達と一緒に、月を止める方法を探し回ってるんだよな?」

 

「…ああ、休息が必要ないことをいいことに、昼夜問わず駆け回っている」

 

クリスは“血晶”を眺めながら、何かを思い悩んでいるようだった。そんなクリスに対して、翼は苦笑を浮かべながら話しかけた。

 

「全く、その様子では、しばらくナナシと会話できていないようだな?」

 

「…?どういうことだ?」

 

「先日、仕事の終わり際にナナシから伝言を頼まれた。本当は自分で伝えたかったそうだが時間が作れるか怪しいため、雪音が何か悩んでいるようなら伝えてくれと」

 

「あ?別に悩んでねえよ。それに言いたいことがあるなら電話か“念話”で済ませりゃいいだろ?」

 

「確かにな。だが、頼まれたからには務めを果たそう。実は私もこの伝言の意図を完全には理解できていなくてな。そのまま伝えるから雪音が分かるようなら教えてくれ」

 

そう言って、訝しむクリスに対して、翼がナナシの言葉を伝えた。

 

「『料理に使う包丁で誰かが人を傷つけた場合、包丁を作った人間まで罪に問われるのか?』」

 

「!!?」

 

「『悩んで抱え込むくらいなら誰かに相談しろ。あんまり続くようならあんぱんと牛乳持って妹弟子や恩人と一緒に全力で茶化しに行くぞ』…以上だ」

 

「…相変わらず、ズカズカ他人の領域に踏み込んできやがる。お人好しめ」

 

そう言って、クリスは顔を赤くしながら、無言で花飾りの作成を再開し始めた。

 

「…意味を教えてはくれないのか?」

 

「生憎、何のことかさっぱり理解できないからな。諦めろ」

 

明らかに嘘を言うクリスに対して、少しムッとした翼は、つい思い付きであることを伝えてしまう。

 

「…これは伝言ではないが、『拾ったからには、責任を持って新しい居場所に慣れない猫の世話をしないとな。先輩として学校での世話は任せたぞSAKIMORI』とナナシは言っていた」

 

「誰が拾われ猫だ!!」

 

そう言って激昂するクリスを見た翼は、クスクス笑いながら、更に言葉を続けた。

 

「『毛を逆立てて怒るようなら、後輩のワンコ()とその飼い主(未来)も呼んで一緒に遊ぶと良い』とも言っていた。呼ぶか?」

 

「大きなお世話だ!そもそも、まるで学校に馴染んでないあんたに心配される謂れはねえ!!」

 

「フッ、確かにそうだ。しかしだな、雪音…」

 

「あ、翼さん!いたいた。材料取りに行ったまま戻ってこないから、皆で探してたんだよ?」

 

翼が何かを言いかけたタイミングで、教室の扉が開いて翼のクラスメイト達が入ってきた。

 

「でも、心配して損した。いつの間にか可愛い下級生連れ込んでるし」

 

「皆…先に帰ったとばかり…」

 

親しそうに話す翼達を見たクリスは、少し意外に思いながら呟いた。

 

「…何だ、案外上手くやってんだな」

 

話の流れで、二人は翼のクラスメイト達と一緒に作業をすることになった。

 

「確かに昔の翼さんは、少し近づきにくかった気がする」

 

「そりゃあ、芸能人でトップアーティストだもん。私達と住む世界が違うんだって思った」

 

「でも、思い切って話しかけてみたら、私達と同じなんだって分かった。特に、最近は笑うことも増えた気がして…何だろう?こう、雰囲気が『柔らかく』なった気がする」

 

「っ!?…そ、そうか?」

 

クラスメイトの言葉に、僅かに動揺した翼に、クリスは先程の意趣返しを思い付き、ニヤニヤ笑顔を浮かべながら翼に話しかけた。

 

「へぇー、そうなのか?それはひょっとしてあの『お人好し』の影響だったりするのか?」

 

「っ!!?雪音!?何を言っている!?あのような男の影響などではない!断じてだ!」

 

「あたしは一言も『男』だなんて言っていないぜ?お人好しならあのバカとか、その親友のあの子とか、あんたの相棒だっているだろ?」

 

「なっ!?雪音!お前こそ立花のようにあの男に影響されて…」

 

「え?え?翼さん彼氏がいるんですか!?」

 

「彼氏ができて性格が変わったんですか!?」

 

「誰!?誰なの!?後輩ちゃん教えて!」

 

「なっ!?ち、違う!!断じて違う!!」

 

一気に騒がしくなった教室内で、慌てて誤解を解く翼を見ながら、クリスは意趣返しが成功したことに満足しながら、あることを考えていた。

 

(…あたしも、もうちょっとだけ頑張ってみようかな?)

 

 

 

 

 

一方その頃、潜水艦の通路をマリアが不機嫌な顔をして歩いていた。

マリアの機嫌が悪いのは、一週間もの間、囚われて何もできないから…だけではなかった。

 

「全く、一体何なのよ。あの男は…」

 

そう言って、マリアはここ最近のナナシと…ナナシに接する調達の様子を思い出していた。

 

 

 

『ナナシさんの“解析”で、アタシ達の本当の名前や誕生日って分からないデスかね?』

 

『悪い、それは無理だ。“解析”で対象の過去は分からない。分かりやすく言うと…『カレー』を“解析”した場合、中に入った具材やスパイスの種類、分量は細かく分析できるけど、カレーの作り方や、発祥の歴史まで理解できない。そんな感じだ』

 

『なるほど!』

 

『名前は多分、自分と周囲の人間の認識で表示されているんじゃないかな?この前、実験で了子を“解析”させてもらったけど、了子の時は『櫻井了子』で表示されたし、フィーネの時は『フィーネ』だった』

 

『そうデスか…』

 

『ごめんな』

 

『だ、大丈夫デス!え~っと、なら…ナナシさんは、次に新しい能力が手に入るなら、どんなことができるようになりたいデスか?』

 

『そうだな…一番欲しい能力は失敗続きだから、他となると…“分身”かな?』

 

『“分身”?』

 

『最近忙しくて、お前達の様子もこうやって合間にしか見れないし、俺の体を増やして活動できれば凄く便利だなって。任務用の俺、家事用の俺、SAKIMORI達をからかう用の俺…ダメだ、最後の役割を巡って俺同士で喧嘩する未来しか見えない』

 

『その役割は重要なんデスか!?』

 

『そして最終的に結託して全員でSAKIMORI達をからかうことに…やっぱりこの能力の取得は最重要だな。時間ができたら本格的に取得を目指そう』

 

『ナナシさんがいっぱい…お菓子がいっぱい貰えるデス!』

 

『成功したら切っ掛けをくれた切歌にはお返しに沢山お菓子を振舞わせてもらうさ!』

 

『楽しみデス!』

 

お菓子を食べながら笑ってナナシと切歌がお喋りしていたり…

 

 

 

『ナナシ…さん、これで良い?』

 

『もうちょっと味噌を足そうか。これじゃ少なすぎる。味噌を入れたら、風味が飛ぶから沸騰させないように気をつけて』

 

『はい』

 

『あと、無理にさん付けで呼ばないでいいぞ』

 

『…仮にも、料理を教わっている立場だから』

 

『律儀だな。別に仲良くしたくない相手にまで無理して気を遣う必要はない。それこそ『化け物』とでも呼べばいい』

 

『…なら、『先生』で』

 

『何故そうなった!?』

 

『適度に敬意を払いつつ、一定の距離を保てると思って』

 

『そ、そうか。調がそれで良いならいいけど…』

 

ナナシが料理を作れることを知った調が、味噌汁の作り方を教わったりしていた。

 

 

 

二人のことをそれとなく窘めるマリアだったが、二人はマリアに対して

 

『あ、あれはあの男の力の詳細を調べるためデス!決してお菓子に釣られた訳ではないデス!』

 

『私が調理場に居れば、私達の食事に変なものを入れないか監視できるし、私がマリアと切ちゃんの食事を作れるようになれば、その心配も無くなる』

 

という感じに、責めづらい理由を言われてマリアもそれ以上何も言えなかった。

…その二人の主張も、元々はナナシが二人と会話するために言ったことだとは、マリアは知らない。

 

 

 

ナナシと調達が話をしていること、そして自分の言葉を素直に聞いてくれないことに謎の苛立ちを感じたマリアは、気持ちを落ち着かせようと給湯室でお茶を入れるために部屋を出ていた。そして目的の部屋に入ったところ…

 

「なっ!?」

 

「ん?」

 

…給湯室の中で、ナナシが漫画を読んでくつろいでいた。

 

「はぁ…」

 

「出会い頭に溜息って…随分なご挨拶だな?アイドル大統領」

 

「あなた、忙しいんじゃなかったの?こんなところでくつろいでいる場合?」

 

「大人共がいい加減休めとうるさいから、仕方が無く時間を潰していた。休息なんて必要ないのに…あんまり連続でお前らのところを訪ねるのも悪いからな」

 

「そう思うなら、あまり切歌と調に変なことを吹き込むのはやめてもらえるかしら?私がいない間に会話することも控えて欲しいのだけれど」

 

マリアの言葉を聞いたナナシは、ポカンとした表情を浮かべた後…思わず吹き出して大笑いをし始めた。

 

「あっはははは!!そ、そんなに自分の妹達が他人と仲良くしているのが嫌か!?寂しいのか、アイドル大統領!」

 

「なっ!?ち、違うわよ!私はただあの二人が心配で!!それにあの子達は、妹という訳では…」

 

「同じ女性を『マム』と呼んで、一緒に育ってきたんだろ?なら、年上のお前が姉で、あいつらが妹、何か可笑しなところがあるか?」

 

「…そんな単純な話じゃないのよ。家族と言うのは」

 

「人間は面倒だな?お互い大切に思えるなら血の繋がりなんて些細なことだと思うけどな」

 

「…人間ではないあなたには、理解できないことよ!」

 

「ああ、“紛い物”の俺には妄想することしかできない。俺から見てお前達は家族で、あの二人はお前の妹にしか見えなかった。間違っていたなら済まない。もう言わないようにする」

 

「…間違ってはいないわよ。あの二人は私の…大切な家族よ」

 

マリアはそう言うと、踵を返して部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

「…あ、お茶」

 

苛立ちであの部屋を後にしたマリアだが、すぐに元々の目的を思い出して立ち止まった。調達にお茶を入れてくると言った手前、手ぶらでは帰れない。少し間を開けようと考えたが…

 

(…私があの男から逃げているみたいで、我慢できない!)

 

…そう考えて、すぐに給湯室へ戻ることにした。

 

(そう!私があの男から逃げるなんてありえない!あんな…自分の願望のついでに、世界の危機をどうにかしようとしている、覚悟を持たない“紛い物”なんかに!!)

 

 

 

 

 

「あれ?ナナシも休憩か?」

 

ナナシが給湯室で漫画を読んでいると、今度は奏が部屋に入ってきた。

 

「奏は訓練上がりか?あんまり無理するなよ」

 

「じっとしてるのは性に合わないからね。何ならカラオケにでも一緒に行くか?」

 

「うぐっ!?…い、いや、あと少ししたら出るから、また今度頼む…」

 

「そっか」

 

そう言ってナナシの向かい側に座った奏は、ナナシが手渡してきたスポーツドリンクを飲んだ後…少ししてから、ナナシに話しかけ始めた。

 

「ナナシ、あんた何か隠してるだろ?」

 

「唐突だな?俺が隠し事しているのなんて、いつものことだろう?」

 

「あたしのカラオケの誘いを断るくらい忙しいのに漫画を読んでいるなんて、何か困っていることがあるから、参考になる能力を探しているんじゃないのか?」

 

「ただ単に大人達が押し付けた休憩時間を有意義に使っているだけだ。欲しい能力なら今は“分身”とか“分裂”が取れないか検討中だ。増えた俺達でSAKIMORIやクリスをからかって遊べたらきっと楽しいぞ?」

 

そう言ってクスクス笑うナナシを、奏はジッと見つめ続けていると…ナナシは観念したように笑みを引っ込めて、静かに奏に話し始めた。

 

「…響が危ないかもしれない」

 

「っ!!?どういうことだ!?」

 

驚く奏の前に、ナナシは“投影”を使ってあるものを表示させた。

 

「これは?」

 

「響の体内にあるガングニールの状態を表した画面だ。最初に撮ったものと、最近撮ったもの」

 

ナナシが表示した画像には、響の心臓周辺を映した画像が二つ並んでいた。最初に撮った画像では、注目しなければ分からない程度の大きさしかないガングニールの欠片が、今は少し見ただけではっきり分かる大きさになって、心臓周辺に多数点在していた。

 

「前に、響にお願いして“解析”を使わせてもらったけど、何も見ることができなかったんだ。響自身の情報についても、何一つ…ガングニールが“解析”できないのは分かるけど、ギアを纏っていない響に“解析”が使えないことが気になって、調べてみた。ガングニールは最初に比べて響の体にずっと馴染んできている…俺の“解析”が、無効化されるくらいに…」

 

「おい!それって…」

 

「了子にも話を聞いたけど、了子も聖遺物と人体の融合は響が初めてのケースだから、これから響がどうなるかは分からないと言っていた。了子もネフシュタンと融合しているけど、あれは米国の奴らに銃撃を受けて緊急で実行したことらしい。そして、数千年の時を生きている了子の精神構造は普通の人間とは異なるから、響も同じになるはずと楽観視はできない」

 

「で、でも、ナナシの“認識阻害”や“念話”はちゃんと響にも通用してるだろ?あんたの考えすぎじゃあ…」

 

「…これはあくまで仮説だけど、“念話”も“認識阻害”も、作用するのは人間の精神に対してだと思う。“念話”は相手の精神に、自分の思念を伝えるから、言語を知らなかった俺の考えが弦十郎達にも伝わったし、“認識阻害”は他の人間の精神に作用して、対象物を認識することを阻害している。むしろ、この二つの能力が響に対して効かないようなら…」

 

「あいつの精神にさえ、ガングニールが影響し始めているってことに…」

 

奏の言葉に、ナナシは無言で頷く。もしそんなことになったら、それは果たして人間と言えるのだろうか…

 

「…響を助ける方法はないのか?」

 

「今のところ一番可能性が高いのは、『神獣鏡』を使うことだ」

 

「それって!?」

 

「ああ、今探しているF.I.S.の連中が持っている、魔を祓うとされる鏡の聖遺物。了子の話だと、これを使えばあらゆる聖遺物由来の力を打ち消すことができるらしい」

 

「なら、一刻も早く連中を見つけないと!!」

 

「だけど、まだ問題はある。神獣鏡の装者が見つかっていない。ペンダントの状態だと、融合の浸食速度を抑えるだけで、除去するには装者がシンフォギアとして纏って出力を高めないと無理かもしれないと、了子は言っていた」

 

「…響には、このことを伝えないのか?」

 

「今この話を知っているのは、俺と了子、そして弦十郎と慎次の四人、奏で五人目だ。そして弦十郎達と話した結果、まだ伝えない方が良いと判断した」

 

「何でだ!?このまま響が戦い続けたら…」

 

「理由は二つ。一つは、シンフォギアと装者の感情には密接な関係があるからだ。響が、俺が死んだと思ったショックで暴走したことや、適合係数が低い奏が復讐心を糧にガングニールを身に纏ったことも、恐らくそのためだと了子は考えていた」

 

「……」

 

「だから、もし響が自分の体が聖遺物に置き換わっていると自覚した場合…一気に聖遺物との融合が進んでしまう可能性があると、俺達は考えた」

 

「!!?」

 

「あくまでも仮説だが…この仮説を、俺達は無視できない。だから、このことを伝えるのはギリギリまで待った方が良い」

 

「…二つ目の理由は?」

 

「伝えたところで無駄だからだ」

 

「は?」

 

「響が、自分の体が危険だからって、他人を見捨てられると思うか?必要ならそんなこと考えずに聖詠を唱えるぞ」

 

「…なるほどね」

 

そう言う奏の表情には、理解と呆れの感情が浮かんでいた。

 

「だから、当分は響の感情が一番安定する状態…『日常』を保ちつつ、可能な限りノイズとの戦闘は俺が受け持つ。その間にF.I.S.を見つけ出して、月の落下と響救出の手段を探す…本気で“分身”したい…やることが多すぎる」

 

「…結局、またあんたが無理することになるのか」

 

「その程度で済むならいくらでもやってやるさ。俺はマリア達と違って、何かを犠牲にする覚悟なんてない臆病者だ。響や奏達、弦十郎達が犠牲になるくらいなら世界を救っても意味が無い。こういう時のために俺のご都合主義パワーはある。絶対に全部何とかしてみせる」

 

そう言ってナナシは再び漫画に視線を向ける。傍から見ればふざけているとしか思えないが、ナナシが真剣なことは奏には分かっていた。だから奏は、笑いながらナナシに語り掛ける。

 

「頼りにしてるよ、ご都合主義の自称神様。少しでも力になれるように、何か歌でも歌おうか?」

 

「何もできなくなるから誘惑しないでくれ!?ただでさえお前達の仕事を減らしたせいで我慢しているのに!!」

 

「なら、さっさと全部解決することだね。あんまり無理が続くようなら、あたしと翼であんたの前でゲリラライブを開始するよ?」

 

「何だよそのほとんどご褒美な嫌がらせ!?」

 

楽しそうに騒ぐ奏とナナシ。ナナシの休憩時間が終わるまで、二人は馬鹿な雑談を交わしながら笑い合うのだった。

 

 

 

 

 

「それにしても、響の状態に奏の体、マリアの境遇といい、ガングニールって、実は呪われた武器なんじゃないか?」

 

「…笑えない冗談だね」

 




この作品を書いている途中に初めて、響のあの口癖は製作者側の隠れたメッセージだったのかなと思い当たりました。
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