戦姫絶唱シンフォギア コドクの神が求めるモノ   作:@sora@

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第83話

響が敗北し、ガングニールが砕かれてから、一週間が経過した。

 

響は未だに目を覚ますことなく、本部のメディカルルームで治療を受け続けていた。ミカの一撃によるダメージは順調に回復していたが、意識だけが戻らない状態が続いている。

 

S.O.N.G.本部は現在、メンテナンスと補給のために寄港しており、その指令室の中で装者達と弦十郎達が進捗確認のために集まっていた…そこに、ナナシの姿は見られない。

 

「プロジェクト『イグナイト』。旧二課が保有していた第一号、及び第二号聖遺物のデータと了子さん、ナスターシャ教授、エルフナインちゃんの頑張りのお陰で、予定よりずっと早い進行です」

 

「各動力部のメンテナンスと重なって一時はどうなることかと思いましたが、作業や本部機能の維持に必要なエネルギーは、外部から供給できたのが幸いでした」

 

「それにしても、シンフォギアの改修となれば機密の中枢に触れるということなのに…」

 

プロジェクト『イグナイト』を進行させるにあたり、ギアペンダントの修復及び聖遺物『ダインスレイフ』の欠片をギアに組み込む作業は了子とナスターシャ教授がいれば問題なく行うことができる。

しかし、それだけではアルカノイズの解剖器官による攻撃への対策が不完全であり、シンフォギアのバリアフィールドに解剖器官の分解効果を減衰させる調整を施すには、どうしてもエルフナインの協力が必要不可欠であった。

 

緒川は最重要機密事項であるシンフォギアの改修作業にエルフナインを参加させることに懸念を持っていた。彼女がシンフォギアの情報を漏洩させたり、悪用することを疑う訳ではなく、情報を持つことで様々なしがらみに囚われることを心配していた。

 

「状況が状況だからな。それに、八紘兄貴の口利きもあった」

 

「八紘兄貴って…誰だ?」

 

弦十郎の口から出た聞き覚えの無い名前に、クリスが疑問を口にする。

 

「限りなく非合法に近い実行力を持って、安全保障を陰から支える政府要人の一人。超法規措置による対応のねじ込みなど、彼にとっては茶飯事であり…」

 

「とどのつまりが何なんだ!?」

 

翼の何処か肝心な部分を暈すような説明に、クリスが痺れを切らしたようにそう問いかける。その様子を見ていた緒川が、翼の説明を引き継いだ。

 

「内閣情報官、風鳴八紘。指令の兄上であり、翼さんの御父上です」

 

「だったらはじめっからそう言えよな。蒟蒻問答が過ぎるんだよ」

 

「私のS.O.N.G.編入の最終的な後押しをしてくれたのも、確かその人物なのだけど…なるほど、やはり親族だったのね」

 

マリアの言葉を肯定することなく、翼は複雑な顔をして視線を僅かに逸らす。

 

「どうした?」

 

「……」

 

「悪い、マリア。今はそのことに触れないでやってくれ。まだナナシにも聞かせてないことなんだ」

 

「…奏、あなたは何か知っているの?」

 

「まあ、な…」

 

奏の言葉と、困ったように頭を掻く弦十郎を見て、何か事情があることを察したマリア達は、それ以上追究することをやめた。そのタイミングで、指令室の扉が開いて未来が入ってきた。

 

「響の様子を見てきました」

 

「生命維持装置に繋がれたままですが、大きな外傷もありませんし、心配いりませんよ」

 

「ありがとうございます…」

 

緒川の言葉に、未来が寂しげな笑みを浮かべながらお礼を言った後…あることを問いかけた。

 

「ナナシさんの様子は、どうですか?」

 

「…あれから何一つ、変わっていない。今は、了子君達の手伝いをしているはずだ」

 

「そう、ですか…」

 

弦十郎の言葉に、未来は…否、室内の全員が、どこか暗い表情を浮かべていた。

 

 

 

 

 

試験管やフラスコが机の上に並び、床や壁の至る所に何かの記号や数式が書かれている。そんな変わった家の中で、一人の少女と壮年の男性が過ごしていた。

 

男性の顔や服は煤で汚れていて、不安そうな顔をしている。少女はそんな男性の顔を見た後、男性よりも更に不安そうな顔で自身の前にあるもの…皿に盛られた、恐らく料理と思われる黒焦げの何かにフォークを指して、意を決したような顔で口に運ぶ。だが、やはり見た目通りの味だったらしく、少女は顔を顰めて男性の方に文句を言っているようだった。状況から察するに、その料理を作ったのは男性だったのだろう。

 

男性は少女の言葉にガックリと落ち込み、少女はそんな男性の様子に苦笑を浮かべる。少女が男性に向ける眼差しは優しげで、男性が困ったように浮かべる笑みには、少女に対する慈愛の感情が見て取れた。恐らく、この二人は親子なのだろう。二人が食卓を囲みながら談笑するその空間は、これ以上無いほどに…家族の幸せで満ち溢れていた。

 

 

 

 

 

エルフナインの閉じられた瞼が開き、ぼやけた視界の先に改修中のギアペンダントが映る。徐々に意識がはっきりしていく中で、エルフナインは自分が作業中に眠っていたのだと自覚した。

 

「夢…?数百年を経たキャロルの記憶…」

 

「目が覚めたか?」

 

「ッ!?」

 

覚め切っていなかったエルフナインの意識が、突然かけられた声に驚き完全に覚醒する。振り向けば、そこにはいつの間にか入室していたナナシが立っていた。

 

「悪い、ノックをしても何の反応も無かったから心配になって勝手に入った。大丈夫か?」

 

「す、すみません!10分そこら寝落ちてました!でも、その分頭は冴えたはずなのでギアの改修を急ぎます!」

 

「…そうか。あまり無理はするな」

 

ナナシは静かにそう言って、エルフナインの頭をポンポンと優しく撫でた後、“収納”からコーヒーの入ったマグカップを取り出した。

 

「ほら、作業を始めるのはあったかい物でも飲んで眠気を覚ました後でも良いだろう?」

 

「あ、ありがとうございます。頂きます」

 

エルフナインがナナシからマグカップを受け取り口を付ける。その間に、ナナシは“収納”から自分の椅子を取り出して座った後、エルフナインに話しかけた。

 

「…何か良い夢でも見ていたのか?」

 

「えっ?」

 

「お前から暖かい感情が伝わってきた」

 

「…はい。パパとの想い出を見ました。と言っても、これはボク自身の想い出ではなく、キャロルのものですが…」

 

「キャロルの?」

 

「はい。ボクには何故か錬金術の知識だけでなく、キャロルの想い出も転送複写されています…想い出の中のキャロルは、パパと一緒に笑っていました」

 

「…そうか」

 

エルフナインの言葉に、ナナシは少しだけ考え込んだ後、エルフナインにあることを問いかけた。

 

「なあ、お前は何故キャロルのもとを離れたんだ?」

 

「えっ?」

 

「錬金術師キャロルが、目的のために世界をバラバラにしようとしているのは聞いた。それでも、お前を作り出し知識を与えた存在…言うならば、家族を裏切るような真似をしたのは、計画に賛同できなかったことだけが理由なのか?」

 

「……」

 

「…悪い、踏み込み過ぎだな。忘れてくれ」

 

「…いえ…確かに、ボクがキャロルから世界を守ると決めたのには、別の理由があります。キャロルの…ボク達のパパが出した、最期の命題の答えを知るためです」

 

「父親の?」

 

「はい。パパは錬金術の知識を使って、人助けをしながら世界の全てを識ろうとしていました。人が人と分かり合うために、とても大切なことだと言って…ですが…多くの命を救ったはずのパパの知識は、人々から『人の身に過ぎた悪魔の知恵』と言われて、パパはキャロルの目の前で火炙りにされました…」

 

「……」

 

「…パパの体が炎の中に消える寸前、パパは最期に言ったんです。『生きて…もっと世界を識るんだ』と…」

 

「世界を…」

 

「キャロルは、万象黙示録を完成させることで、パパの命題に答えを出すことを決めました。ですが、ボクはパパが…優しかったパパが、そんなことを望んでいたなんて思えなくて、パパが望んでいないことをキャロルにさせないため、そしてパパの命題の本当の答えを識るために、キャロルのもとを離れました」

 

「そうか…言いにくいことを聞いて済まない。話を聞かせてくれてありがとう」

 

「い、いえ…」

 

「あら?休憩中かしら?」

 

ナナシ達の話が終わったタイミングで部屋の扉が開き、了子とナスターシャ教授が入ってきた。

 

「了子、ナスターシャ教授、進捗はどうだ?」

 

「とっても順調よ♪既に翼ちゃん達三人のギアにダインスレイフの欠片を組み込む作業は終わる目途が立ったから、後はエルフナインちゃんの頑張り次第ね」

 

「が、頑張ります!」

 

「無理をする必要はありません。あなたが倒れては元も子もありません。しっかり休息を取りつつ進めてください」

 

「ナスターシャ、それはあなたにも言えることよ?後の作業は私に任せてあなたはそろそろ休みなさい。この作業が終わったら、今度はマリアちゃん達のギアの改修もあるんだから、無理をするようなら参加させないわよ?」

 

「…分かりました」

 

「なら、俺はもう手伝えることが無さそうだから、他の大人達の手伝いをしてくる。何か用事があったら連絡してくれ」

 

そう言って、ナナシが立ち上がり椅子を“収納”に納める。そんなナナシの顔を、了子とナスターシャ教授がジッと見ていた。

 

「どうした?俺の顔に何か付いているか?」

 

「…いいえ、何でもないわ。気にしないで」

 

「そうか…それじゃ、三人共あまり無理をするなよ」

 

ナナシがそう言い残し、部屋から出ていく。それを見送った後、ナスターシャ教授がポツリと呟いた。

 

「…強いて言うなら、あるべきものがありませんね?」

 

「ええ、本当に…」

 

ナスターシャ教授の呟きに、了子がそう返した直後、本部全体に警報が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

警報が響いてすぐに、ナナシが指令室に駆け込んだ。オペレーター達がアルカノイズの座標を特定しようと動いていると、本部全体が轟音と揺れに襲われた。

 

「まさか、敵の狙いは…我々が補給を受けている、この基地の発電施設!?」

 

緒川の懸念を肯定するように、モニターに施設を襲うアルカノイズの群れが表示される。

 

「何が起きてるデスか!?」

 

そのタイミングで、調と切歌も指令室内に入ってきた。

 

「アルカノイズに、このドッグの発電所が襲われているの!」

 

「ここだけではありません!都内複数箇所にて、同様の被害を確認!各地の電力供給率、大幅に低下しています!」

 

「今、本部への電力供給が断たれると、ギア改修への影響は免れない!」

 

「内臓電源も、そう長くは持ちませんからね…」

 

「それじゃあ、メディカルルームも…!!」

 

もしそうなれば、未だ眠り続ける響の治療ができなくなってしまう。

 

「…行ってくる」

 

ナナシは静かにそう言って、部屋を出ていこうとする。

 

「待ちなさい!私達も…」

 

「邪魔だから来るな」

 

「ッ!?」

 

マリアが言葉を言い終わる前に、ナナシは静かに…凍り付きそうなほど冷たい声で、拒絶の言葉を口にした。振り返ることすらせずに、ナナシは出口へと歩みを進める。

 

「…ナナシ君、無茶だけはするな」

 

そんなナナシに、弦十郎がそう言葉をかける。だが…

 

「無茶?しないさ。ていうかできない。何をしたって俺は死なないんだからな。意味のない心配なんてしてないで、弦十郎は響達のことを頼む…よろしくお願いします」

 

自分の心配は無意味だと切り捨てて、ナナシは部屋を出て行った。暗く、重苦しい空気で支配される部屋の中で、少女達は互いに視線を合わせると、意を決したように頷き合った。

 

 

 

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ、命を一つに、世界を一つに、そして大いなる一つの神に…”

 

 

ナナシの頭の中に、声が響く。

それは、ナナシの中に初めからあった言葉。

『空っぽ』のナナシに、数千年の間寄り添ってきた言葉。

『空っぽ』でなくなったはずのナナシに、その言葉はこれまでに無いほど鮮明に聞こえてきた。

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ、命を一つに、世界を一つに、そして大いなる一つの神に…”

 

 

(大いなる、神…)

 

『空っぽ』でなくなったナナシの脳裏に、様々な光景が浮かんでくる。

 

ノイズによって炭化した人々

目の前で息を引き取る仲間達

力を失い嘆く奏

血に塗れて倒れる翼

胸の歌を砕かれ、眠り続ける響

親友を失うことに恐怖し、涙を流す未来

他者を傷つけた過去を後悔し続けるクリス

自身の無力に苦しみ、藻掻き続けるマリア

歩む道筋を見つけられず、迷い続ける調と切歌

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ、命を一つに、世界を一つに、そして大いなる一つの神に…”

 

 

(…ああ、そうか…)

 

鳴り響く警報が、頭の中の声にかき消されながら、長い廊下を歩み続けるナナシは…

 

 

(…“紛い物(不完全)”だから、ダメなんだ…)

 

 

…一つの答えを導きだそうとしていた。

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ…”

 

 

(…“神様(完全)”になれば、全てを解決できる…)

 

 

“命を一つに、世界を一つに…”

 

 

(…ヒトツニナレバ、モウ『カラッポ』ニハ、モドラナイ…)

 

 

“そして大いなる一つの神に…”

 

 

(…ナラ、スベテヲクライツクソウ…)

 

 

そう答えを出したナナシの視界に、潜水艦のハッチが見えてきた。それは思考の迷宮に囚われ続けていたナナシにとって、まさにようやく見つけた出口のようであった。

 

(早く外に出て、邪魔者を全て殺そう。全て喰らおう)

 

(“紛い物(不完全)”から、“神様(完全)”になるんだ)

 

(そうすれば、奏の体も、了子との約束も、ナスターシャ教授の病気も…いや、その程度(・・・・)じゃなくて、本当に全てが手に入る)

 

 

 

(“神様(完全)”なら、きっと…失った命だって…)

 

 

 

そう考え、歩みを進めるナナシ。だが、そんなナナシを追い越して…マリア、調、切歌の三人が、ナナシの前に立ちはだかった。

 

「…何の真似だ?」

 

自分の進路を塞ぐ三人を、心底不快そうに見ながらナナシがそう言葉を口にする。冷たい声音に気圧されながら、それでも三人はナナシの目を見て声をかけた。

 

「私達も、一緒に行くわ」

 

「約束は守ります、先生。『命を大事に』、ですよね?」

 

「“血晶”だってちゃんとあるデス!これがあれば、アルカノイズの攻撃だって…」

 

「そんなガラクタが何の役に立つ!!」

 

切歌の言葉を遮り、ナナシが怒鳴り声を上げる。ナナシの怒気に身を震えさせる三人に、ナナシは更に言葉を続けた。

 

「そんなクソの役にも立たないガラクタを携えて、満足に力を使うことさえできないガラクタ共が粋がってんじゃねえ!!」

 

「「「!!?」」」

 

自分達をガラクタと言い切るナナシの言葉に、三人が痛みを感じたように顔を歪める。それでもナナシは、言葉を止めようとはしない。

 

「何だ?自分達がガラクタだって自覚がなかったのか?ギアも、LiNKERも、戦う意味すら自分達で用意できないくせに!」

 

(頼むから、大人しく待っていてくれ…)

 

「誰かのために戦いたい?皆の役に立ちたい?ただ負い目から逃げ出す言い訳が欲しいだけだろ!命を懸けて戦えば、これ以上ない程の言い訳にできるからな!」

 

(あと少しで、全部解決するから…もう、お前達が苦しむ必要はなくなるから…)

 

「いらないんだよ、戦場にお前達は。頼むからこれ以上俺の邪魔をしないでくれ。俺から生き甲斐を奪ったくせに、まだ足りないっていうのか?」

 

(お願いだから…もう…大丈夫だから…)

 

 

 

「何なら理由を無くしてやろうか?お前の妹も一人じゃ寂しいだろ?お前には『代わり』が二人もいることだし、母親くらい送ってやるか?欲しくなったらまたこっちで『代わり』を用意してやるよ。だから退け、アイドル大統領」

 

(俺を…一人で行かせてくれ…)

 

 

 

バチンッ!!

 

マリアの平手打ちが、ナナシの頬に当たる。怒りに顔を歪ませ、瞳から涙を流しながら、鋭い目つきでマリアがナナシを睨む。マリアの両隣では、調と切歌が必死に泣き出すのを堪えようとしているが、既に号泣と言っていい程にその瞳から涙を零れさせていた。

 

「この…卑怯者!!」

 

マリアがナナシの胸倉を掴み、怒りの感情を籠めて言葉を放つ。それが本物の感情だと感じ取り、ナナシは自身の目論見が成功したことに安堵した。

 

「碌に役に立たないくせに、施しを止めた途端に掌返しか?卑怯で結構。今すぐ手を放してそこをどけ。本気でナスターシャ教授の治療を止めるぞ。何なら今からこの手で息の根を止めてきてやろうか?」

 

マリアの態度に怯むことなく、尚もナナシはマリア達から戦う理由を奪うために、心無い言葉を投げかける。

 

だが…

 

「違う!あなたは何も分かっていない!そんな薄っぺらな言葉で、私達が惑わされたなんて勘違いをするな!!」

 

「…は?」

 

マリアの予想外の言葉に、ナナシは完全に虚を突かれて困惑の声を上げた。

 

「あなたが言ったんでしょう!?正論に託けて、自分の想いを隠したまま相手の想いを否定するのは卑怯だって!!私達が!何の役にも立たないガラクタなんてこと!!言われなくたって分かっているわよ!!!」

 

「!!?」

 

ナナシの胸倉を掴んだまま、マリアはまくし立てる様にナナシの言葉を肯定してみせた。

 

「何の、ことだ…?俺は、想いを隠してなんて…」

 

「いいえ!あなたは隠している!そうでないなら、自覚していないだけよ!!」

 

「っ!?何を、根拠に!?何でお前が、“紛い物”の俺の想いを推し量れるって言うんだ!?」

 

思わず声を荒げて、ナナシがマリアに問い質す。そんなナナシを、マリアはキッと睨みながら、ナナシが想いを隠している根拠を指摘した。

 

「そういうセリフは、自分の顔を鏡で見てから言いなさい!!あなた、響を助けられなかったあの日から、一度も笑っていないじゃない!!どれだけ普段通りに振舞っても、無理しているのがバレバレなのよ、このバカ!!」

 

 

 

 

 

この一週間、ナナシは態度を一切変えていなかった。いつものように大人達を手伝い、話をして、自分にできることを行って…頭の中で繰り返される声を聞きながら、現状を何とか覆す方法を考え続けていた。それも、これ以上周りに負担をかけないように、細心の注意を払って、何一つ表に出さないように…だが、そう思っていたのはナナシだけだ。ナナシの変化に、全員が気づいていた。なんて事はない。気づかれていることの気づけない程に、今のナナシは追い詰められていただけなのだ…

 

 

 

 

 

「あなたは何時だって、私達が目を逸らしていることを突き付けてきた!その顔に腹立たしい笑みを浮かべて、楽し気に、さも簡単なことだろうとでも言うように…けど、今のあなたの顔は何よ!?そんな、必死になって痛みに耐えてるあなたを、責められる訳ないでしょう!!?怒ってるわよ!傷ついているわよ!!あなたにそんな言葉を言わせることになった私達自身が、どうしようもないくらい情けないわよ!!!」

 

マリアの言葉を聞いて、初めてナナシは気が付いた。先ほど感じ取った怒りの感情は、一切ナナシに向けられておらず、全てがマリア自身に向けられていることに。

 

「…先生、私達、先生に本当に嫌われても、構いません…嫌われても、傷つけられても、最後は仲直りして、もっと仲良くなれるって信じているから…」

 

「今度は、ちゃんと考えたデス!今、ナナシさんを一人にしちゃうのだけは、絶対にイヤデス!!このままナナシさんを一人で行かせちゃったら、心まで遠くに行っちゃう気がするデス!!だから…例え迷惑だったとしても!無理やりにでも付いていくデス!!!」

 

調と切歌が、ナナシにそう宣言する。嫌われても、拒絶されても構わないと…そう言いながら、互いに震える手を握って力を籠める。本当に拒絶の言葉を口にされても、耐えられるように…

 

「……」

 

「おい、このご都合主義!!」

 

ナナシの背後から、声がかかる。ナナシが振り返ると、そこには奏と翼、そして未来とクリスがいつの間にか近づいていた。

 

先ほどナナシに声をかけたクリスが、ナナシに怒鳴りつける様に言葉を紡ぐ。

 

「下らねえ心配してんじゃねえ!!こういう時、てめえは都合の良い“妄想”を信じて動いてきただろうが!?そいつらのことも、あのバカのことも、いつもみたいに笑って信じてやればいいだろう!!?」

 

「……」

 

クリスが言葉を言い終わると、今度は未来が前に出た。

 

「ナナシさん、自分の想いを、押し殺さないでください。そのままだと、いつかナナシさん自身が壊れてしまいます。今のナナシさんの言葉は、誰にも正しく伝わりません。だから…私達を傷つけることを、恐れないで。あなたの本当の想いを、聞かせてください」

 

「……」

 

そして今度は、翼が前に出て口を開く。

 

「随分と、貴様らしくないではないか?いつまで後ろを向いているつもりだ!前を向け!貴様がガラクタだと言い捨てたこの“血晶”は、これまでどれだけの命を救ってきた!?ソロモンの杖を移送する時に、奏がノイズに囲まれた時、ナスターシャ教授もこれがあったからこそ生きて地球に戻って来れたはずだろう!?貴様は、自分の救ってきた命に対して、もっと目を向けろ!この愚か者!!」

 

「……」

 

そして、最後に奏がナナシの前に出て、その目を真っすぐに見ながら言葉を紡いでいった。

 

「あたし達は、あんたを『空っぽ』になんかさせはしない。どれだけあんたが拒絶したって、一人になんてしてやるもんか!だから…らしくなく真面目に悩んでないで、胸の想いを吐き出せ!このバカ!!」

 

ドンッ!!

 

奏の拳が、ナナシの胸に押し当てられる。その場にいる全員の想いが、まるでその拳を伝っていくように、ナナシの中に入っていった気がした。奏達の言葉を、想いを聞き、ナナシは一度目を閉じ、そして…

 

 

 

「…全く、どいつもこいつも、好き勝手言いやがって」

 

 

 

…そう言って、肩の力をフッと抜いて…その顔に、困ったような笑みを浮かべた。

 

久しぶりにナナシの笑顔を確認して、その場の全員がようやく安堵した。

 

「俺だって、悩みを抱えることぐらいあるんだぞ?それを『らしくない』なんてバッサリ切り捨てやがって…」

 

「知ってるよ。この前の墓参りのことだけじゃなくて、前に翼が入院した時、悩んでいたことも未来から聞いた。この一週間、あたし達だってただあんたを放置していた訳じゃないさ。意地でもあんたに言葉を叩きつけるために、全員で情報共有は済ませてある」

 

「…前から少し思っていたけど、奏は俺のこと勝手に話し過ぎじゃないか?個人情報保護法って知っているか?」

 

「普段から隠し事ばっかりのあんたが悪い。それに…人権は人間にしか無いんだろ?」

 

「あー、そうだった…チクショウ…」

 

そう言って、ナナシが手で頭を押さえて項垂れる。そうした後で、まるで観念したように、自身の想いを口にしていった。

 

「…ただ、何もできない自分が、嫌になっただけだよ…訳の分からない、ご都合主義な力があるはずなのに…何もできない自分が、どうしようもなく嫌になった…けど、こんな想いは、お前達には嫌味にしかならないだろう?マリア、調、切歌みたいに、戦うことに不自由な奴らがいる。そして奏や未来、弦十郎達みたいに、戦うことすらできない奴らがいる。力が無い辛さが分からない俺が、そんな奴らの前で、こんな傲慢な弱音なんて、言いたくなかった…それなのに奏に…持っていた力を失った奴相手に、八つ当たりをした挙句に、響を守ることができなくて…そんな自分が、嫌で仕方がなかった…それに…」

 

そう言って、ナナシは翼とクリス、そして医務室の…響がいる方向に視線を向ける。

 

「力を持っているこいつらの想いも、諦めさせたくなかった…ああ、そうだよ…諦めたくなかったんだよ。全部全部、何もかも…何一つ目的を達成できない間に、どんどん叶えたい『願い』を増やして、その全てを諦めたくなかった…もし一つでも諦めてしまったら、また俺は『空っぽ』に戻ることになる…何故か、そんな確信があって、怖かった…」

 

だから、“紛い物(不完全)”から“神様(完全)”になろうとした。中途半端なご都合主義ではなく、全てを成し遂げられる力が欲しかった。

 

「ナナシ…」

 

「…お前達が、羨ましい…たった一週間で、こんなに言葉に想いが籠められるんだな…“紛い物”の俺は、何年考え続けても、そんなことできなかったのに…」

 

ナナシのことを、心配そうに見ていた全員は、その言葉を聞いた瞬間…一転して、ひどく呆れたような視線を向けた。

 

「…ナナシ、本気で気づいてないのか?」

 

「え…?一体、何を…?」

 

 

 

「さっき、あたし達があんたに言った言葉は、ほとんどあんたがあたし達に伝えてきた言葉だろう?」

 

「………………………………えっ?」

 

 

 

 

 

『自分の想いを隠したまま、響の想いを否定しようとするな、卑怯者』

 

 

『そのやり方はお前に向いてないな、翼。相手より自分の方が傷ついている様子を隠せないようなら、無理に悪者を演じるのはやめておけ』

 

 

『俺はお前の想いを否定しない。だけど、少し考えてみろ。傍に居ることが、本当に一緒に居るってことなのか?遠く離れたくらいで、お前達はバラバラになるのか?』

 

 

『まあ、この辺の理由は根拠にするには苦しいものだ。都合良くこう考えることもできるという、可能性の話だ…でも、信じたほうが、面白いだろ?』

 

 

『お前はいい加減…自分が守ることができた命に対しても、目を向けてもいいだろ…』

 

 

『想いを伝えることは大切だ。例え今の関係が壊れてしまうかもしれなくても、それを恐れて激情を押し殺すなら壊れるのが『周り』から『自分』になるだけだ。歌を、感情を力に変えて戦うのがシンフォギア装者だろ?胸の歌を信じろよ』

 

 

 

 

 

言われるまで気づかなかった。確かに、かつてナナシは目の前の歌姫達に同じような言葉を言ったことがある。

 

だが、それでもナナシには、感情が籠められた歌姫達の言葉が、自分がかつて口にした言葉だとは思えなかった。

 

“紛い物”の自分は、歌に…言葉に感情を籠めることができない。自分の薄っぺらな言葉では、歌姫達に自分の感情が伝わることはない。その事実を疑うことは、今まで一度も無かった。

 

…それでも、いつか伝わってほしい。『空っぽ』を埋めてくれた彼女達に、ほんの僅かにでも、自分の想いを伝えたい…そう願って、ナナシはこれまで言葉を尽くしてきた。

 

 

 

 

 

「何でそんなに驚いてんだよ…あたし達がさっき言ったのと同じ言葉で、あんたはずっとあたし達に想いを伝えてきただろ?」

 

「…伝え、て……え…?……伝わって、いた…?……そんな、わけ…」

 

「お、おい、何でそんなに動揺してるんだよ?」

 

「だって…“紛い物”の俺は…歌にも…言葉にも…想いを籠められたことなんてない…」

 

「そんな訳あるか!!?」

 

ナナシの言葉に、奏が思わずといった感じで再度ナナシの胸をドンと叩く。

 

「伝わってんだよ!これ以上ないくらいに!!あんたの想いはあたし達に!!寧ろちょっとは加減してくれって思うくらいだ!!」

 

奏の言葉に、全員が同意するようにウンウンと頷いていた。

 

「自分のことが分からないにも限度があるだろ!?笑ってほしい、幸せになってほしい、悲しんでほしくない、傷ついてほしくない、目を逸らすな、逃げずに向き合え、お前達ならできる、信じてる、全部!全部!!伝わってんだよ!!!それとも、これ全部あたし達の“妄想”だって言う気か!!?」

 

奏の言葉を、ナナシはポカンとした表情で聞いた後、少しの間固まったかと思うと…

 

 

 

「…ぷっ、くふふ…あっはははははははははははははははははは!!」

 

 

 

…突然、堪えられないといった風に、笑い出した。

 

「突然どうした!?」

 

「だって…くくくっ…俺には無理だと…くふふっ…多分一生できないと思っていたことなのに…あっはははは!あーもう!色々悩んでいたのが馬鹿らしくなった!」

 

そう言って、ナナシは一頻り笑った後、マリア達の方に振り返って頭を下げた。

 

「酷いことを言って悪かった。お前達は、ガラクタなんかじゃない。頼むから全部忘れてくれ。俺のことは許さなくていい。だから、間違ってもさっきの言葉を信じないでくれ。頼む…よろしくお願いします」

 

「…許すわよ。言ったでしょう?さっきまでのあなたの薄っぺらな言葉になんか、惑わされたりしないって。ただ…今のあなたの言葉が本心なら、私達のこと、一緒に連れて行ってくれるわよね?」

 

「…ああ、もちろんだ。頼りにしている…ありがとう」

 

「ん~?何に対してデスか?ちゃんと言ってくれないと、分からないデスよ?」

 

ナナシの感謝の言葉に対して、切歌が茶化すようにそう問いかけてきた。

 

「何にだろうな…色々ありすぎて、上手く纏まらない…ああ、そうだ!」

 

想いを伝えてくれたこと、心配してくれたこと、信じてくれること、許してくれること、一緒にいてくれること…全てを伝えようと思ったらキリがない。しかしナナシは、悩んだ末に最も適した言葉を見つけ出し、その場の全員の顔を一瞥してから、口を開いた。

 

 

 

「…お前達の全てに、だ」

 

 

 

「「「「「「「!!?」」」」」」」

 

「もちろん、ここにはいない響にもな!…行こう。俺達であいつを、皆を、守ろう」

 

呆気に取られていたマリア、調、切歌の三人は、真っすぐ目を見て告げてきたナナシの言葉で冷静になり、力強く頷いて応えた。

 

「…ギアの改修が終わり次第、すぐに向かう。それまで無理はするな」

 

「何なら、奴さんの気を引くだけ引いて、逃げ回っていてもいいんだぜ?そしたらあたしと先輩で全部片づけてやる!」

 

「あははは!それは頼もしいが、こっちはお前らが出てくる前に全部片づけるつもりで行ってくるから、安心して待っていろ!」

 

翼とクリスに、ナナシはそんな軽口で応えてみせる。

 

「ちゃんと、皆で帰ってきてください。奏さんとS.O.N.G.の皆さん、そして響と一緒に、ナナシさん達にお帰りって言えるように待っています」

 

「皆、あんたの様子がおかしいことには気づいていたんだから、戻ってきたら謝りに行けよ。それが終わったら、また皆でカラオケに行こう!もちろん、響も一緒にな!」

 

「…隠しているつもりだったんだけどな…ああ、分かったよ!ちゃんとマリア達と無事に帰ってくる!全員にDOGEZAして回ってやる!カラオケ楽しみにしているからな!!」

 

未来と奏にそう答えて、ナナシはマリア達と共にハッチへと歩みを進めた。

 

「それにしても、何か屈辱だな。奏や未来はともかく、『固い』翼に『暗い』クリス、『幼い』調と切歌に『重い』マリアにまで諭されることになるなんて」

 

「何だと貴様!?」

 

「『暗い』って何だ!?人を根暗みたいに言いやがって!!」

 

「『幼い』って…私達、確かに体は小さいけど…」

 

「アタシ達も響さん達と同じ高校生デスよ!?体だってまだまだ大きくなるデス!!」

 

「ちょっと待て待て待ちなさい!!『重い』って言った!?『重い』って言ったわよね!!?間違っても女性に使う言葉じゃないでしょう!!?」

 

「いやー、以前から同じようで少し違うお前達の感情の表現の仕方については考えていたんだ。一つのことに目がいって動けなくなる翼は『固い』。明るい奴らに囲まれた今の居場所に居ていいのか時々自問自答しているクリスは『暗い』。頼りになる大人や周りの先輩達に追いつくためにどうすればいいか思い悩む調と切歌は『幼い』。そして装者の中では年長者として責任感を持ち、周りの重責を背負おうとするマリアは『重ったい!!』。我ながらぴったりな表現だと自負している」

 

「今強調した!?わざわざ強調したわよね!!?」

 

「細かいことを気にしていないでさっさと歩け。しっかり動かないといつまで経っても感情『でも』一番重い装者のままだぞ?」

 

「『でも』って言ったわね!?一体その『でも』には何を省略したのよ!!?」

 

「あはははは!」

 

「笑って誤魔化すなぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ、命を一つに、世界を一つに、そして大いなる一つの神に…”

 

 

ナナシの頭の中に、声が響く。

それは、ナナシの中に初めからあった言葉。

『空っぽ』のナナシに、数千年の間寄り添ってきた言葉。

『空っぽ』でなくなったはずのナナシに、その言葉はこれまでに無いほど鮮明に聞こえてきた。

 

……だが

 

 

(あーもう、うっさい!!)

 

 

…その言葉に対して、ナナシは心の中で怒鳴りつけた。

 

 

“全てを殺せ、全てを喰らえ…”

 

 

(喰わねえよ!人をムシャムシャ食べるくらいなら、SAKIMORIカレーを美味しく頂くわ!…悪い、イキった。美味しくは無理だな、うん…)

 

 

“命を一つに、世界を一つに…”

 

 

(一つになりたいなら、ライブであいつらの歌を聴けばいい!アイドルオタクを舐めるなよ!コール&レスポンスで完全にシンクロしてみせるからな!)

 

 

“そして大いなる一つの神に…”

 

 

(ああ、確かに俺は“紛い物(不完全)”だ!“神様(完全)”と比べたら、どこまでもちっぽけで弱点だらけの、何一つ満足にできない欠陥品なんだろうさ!)

 

 

 

(…でも、だからこそ俺は、あいつらの傍に居続けることができた)

 

 

 

“全てを…殺せ…全てを…喰らえ…”

 

 

(何もできない苦しみを知ることができたから、望む未来を掴むために藻掻くあいつらの気持ちに寄り添うことができた)

 

 

“命を…一つ…に…世界…を…一つ…に…”

 

 

(欠陥品だからこそ、足りないものをあいつらと一緒に積み重ねることができた)

 

 

“そし…て…大い…なる…一つ……神………”

 

 

(ああ、この想いがあいつらと一緒かなんて分からねえよ。俺の勝手な“妄想”だ。同じ想いだったら良いなと思う、俺の勝手な『願い』だよ)

 

 

 

(だけど、それでも信じたい。人間でも、“神様(完全)”でもない、何一つ分からない“紛い物(不完全)”だけど…同じ想いで繋がれるっていう、奇跡みたいな可能性を…だから…いい加減に黙りやがれ!!!)

 

 

 

“…………”

 

 

ナナシがそう強く念じると、頭の中の声は次第に小さくなり、やがて完全に沈黙した。

 

(魔剣『ダインスレイフ』の呪い…いや、それは切っ掛けだな。これは初めから俺の中にあったものだ…誰もが心の奥に眠らせる闇を増幅する力…そんなものを、これからこいつらは扱うことになるんだな…でも…きっと大丈夫だ!)

 

ナナシはそう確信する。“紛い物”の自分が跳ね除けることができた呪いになど、歌姫達が負けるはずはないと。

 

未だに自分の周りで騒ぐ歌姫達(主にマリア)の声を聞きながら、ナナシは笑顔で歩みを進める。不安はある。問題は山積みで、先の未来は真っ暗で見通すことができない。いつかまた、あの声が自分を突き動かそうと囁くこともあるだろう。それでもナナシには、もうあの声に自分が惑わされることはないという確信があった。

 

 

(俺を動かすのは何時だって、こいつらが想いを紡いだ(こと)()だけだ!)

 

 




主人公、闇堕ち回避です。
さて…かなり悩みましたが、この辺で主人公、と言うよりこの作品の展開についての少し大きめの情報を記載しようかなと思います。
ネタバレなんて必要ないと思う方のために、透明文字を使って記載するので読まれる方は空白部分を文字選択してください。感想を頂ける場合は、読まれない方への配慮をお願いします。

実は、この作品の主人公、ナナシの詳細な出自をナナシ本人及び周囲のキャラクターが知ることはありません。

ナナシに関する一連の話は、ナナシが二課に訪れた際に無意識で言ったように、既に『終わっています』。そのため、ナナシが自身の過去を思い出した結果何らかの暗躍をするとか、ナナシの過去を知る何者かが現れて騒動を起こすといった展開にはなりません。

勿論、今後も断片的な情報は出しますし、相応の設定は考えて執筆をしているため、この作品の最終章が終了した際、読者の皆様方に『答え合わせ』となるエピソードを展開する予定です。

ただ、正直な話そこまで重要な設定ではありません。その気になれば、文字列数行で説明できてしまいそうな程度の情報です。あくまで作者がシンフォギアキャラクターをからかうために作り出したご都合主義のオリジナル主人公がナナシですw

『正体不明の人外が、誰よりも周りの人間を理解して歩み寄る』、そんなコンセプトで生まれたのが主人公です。よろしければ皆様も主人公の正体について様々な”妄想”をしながら、この物語を最後まで楽しんで頂けたらと思います。

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