パーティ申請が受諾されギルドにも正式なパーティとして認められた。パーティランクは臨時と変わらずDランク。
俺達のパーティを見る他の冒険者は皆珍しい物を見る様な目をして居たが多かったが、偶然居合わせたスーリ教官は少し驚くも
「まさかこうなるとはね、どんなパーティになるのか楽しみにしとくよ」
と期待してくれて居る様だった。
その後は当面の目標として俺のランクアップを目指す事が決まる、今はFに上がったばかりだがゴルド曰く「このままクエストやってりゃ直ぐだ、Cまでは昇級クエストも大したもん無えしな」との事だ。
最強を目指す以上ここで立ち止まる訳には行かない、どんどんクエストを受けようと話す俺に二人は賛成した。
――――――――――
それからはひたすらにクエストを受ける毎日、流石に休もうと言う事になり今日は久々の休日。
パーティ結成後は壁工事のバイトも辞めた為予定は特に無く、荒屋の狭い部屋で過ごすよりはと街中へ向かった。
宛もなく街を歩くと出店や屋台のある広場に辿り着いた。
屋台で串焼きを買い椅子に腰掛け呆ける様に街を眺める、来た当初は感動して居たが今はもうこの街並みにも慣れてた。
「何するか」
折角の休みだし何かしたいと思うが、したい事がこれと言って無い。この街にある娯楽といえば演劇や兵士同士の試合、後は賭場ぐらいかだ。
広場の中央に目を向ければ木製の看板が立ててある。
《『薔薇騎士と邪悪な森』公演中》
「英雄譚か?」
薔薇騎士、如何にもイケメンそうな主人公だな。
あまり興味は湧かないが時間も余って居るし良いかも知れない、そう思い立ち上がると声をかけられた。
「おお、あん時の坊主じゃねーか!」
「え?」
声の主を見れば、この世界に来た時に馬に乗せてくれた兵士だった。
「ああ!久しぶりです!」
「ハハッ冒険者にはなれたのか?」
「はい、今は仲間も出来ました」
この世界に来た日以来の再会に嬉しくなる。
改めてお礼を言おうと思ったのたが、街や門で見かける事が無くお礼を言えずに居た。
「良かったじゃねーか、仲間は大事にしろよ」
「はい!あの時はありがとうございました!」
「へッ良いって事よ、それが俺の仕事だからな」
そう答える兵士はカッコ良く見えた。
兵士は顎に手を当て呟く様に話す。
「にしても冒険者か、ファルの予想は外れたな」
「ファル?」
「ん?そう言えば名前言って無かったか」
「俺はジェイス、そんであん時もう一人居た奴がファルだ、ファルの奴は坊主は絶対兵士になるって言ってんだよ」
「ああ、兵士の方が向いてるってのはパーティ組む前言われましたね」
寧ろこの能力で冒険者選ぶ奴の方が少ないだろうなとも思う。最初に来たのがこの街じゃ無かったら、ゴルドも居ないし兵士になって居たかも知れない。
「まぁ人間やりたい事やるのが一番だからな、にしても坊主暇してんのか?」
「今日は休みにしようってなったんですけど何もする事思い付かなかったのでそこの演劇でも見に行こうかなって」
そう言いながらさっきの看板を指差す。ジェイスさんはそれを見ると
「薔薇騎士の演劇か、多分今日の分は売り切れてるぞ?」
「え?そんなに人気何ですか?」
「薔薇騎士は人気だな、あれを見るなら朝からならば無いとだぜ」
朝から、あの演劇そんなに人気あったのか。困ったな、やっと決まった予定が無くなってしまった。
少し残念に思って居ると
「坊主は薔薇騎士知らないのか?」
「え、昔の強かった騎士とかですか?」
やばい、もしかしてこの世界じゃ知ってるの当たり前な存在なのか?
「ハハッ薔薇騎士は冒険者だ、それも昔じゃなくて今も現役の筈だぜ」
「冒険者なのに騎士なんですか?」
「まぁそれは二つ名みたいなもんだ」
まさか現役の冒険者の話だとは、しかもそれが今演劇になってるのは凄いな。どれだけ人気高いんだ?
「そろそろ行くか、またな坊主!死ぬんじゃねーぞ」
「はい!頑張ります!」
ジェイスさんと別れた後、俺はギルドへ向う。
する事も無かったので明日に響かない程度に体を動かそうかと思い、ギルドに入ると。
「お、アキラじゃねーか、何してんだ?」
「ゴルド、する事無かったし訓練所で体動かそうかなって」
「ハッハッ良い心掛けじゃねえか、よし!久々に組手でもするか!」
偶然居合わせたゴルドと久々にスキル無しの組手をする事になり、それ自体はありがたかったのだが、、、
俺は張り切ったゴルドにボコボコにされた。
翌日、割とダメージが残っており、ジーナに治療して貰う羽目になった。
その時のジーナは俺達を馬鹿を見る目で見ていた。