仮面ライダー(酷い展開はヤ)メテオ   作:青すぎるペン

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神は男でも女でもないです。


転・生・完・了

 

 

「ホワチャ!ホワチャ!一気に行くでホーイ!!」

 

俺は頑張った。それはそれはもうこれ以上ない程頑張った。昭和ライダー達師匠と初日からガチの肉弾戦したり、巨大な転がってくる岩を受け止めたり、赤心少林拳を習ったり、巨大な転がってくる岩を受け止めたり、ライダーになった時に力に振り回されて体が混乱しないように訓練したり、巨大な転がってくる岩を受け止めたり、集団戦の基礎を習ったり、巨大な転がってくる岩を受け止めたり・・・・。

 

 

いや待て、今気が付いたけど巨大な転がってくる岩を受け止める訓練だけ多かった気がする・・・。ともかく苦手な努力を積み重ねた結果。

 

「フォォォォォーーーー。ホワチャチャチャチャチャチャチャッ!!!!」

 

一撃の威力を千倍にしたり、一撃の中に百の攻撃を内包させることに成功したりして師匠たちから免許皆伝を言い渡され、更にその果てに独自の拳法、星辰絶輪拳に開眼した。今の俺なら巨大な岩も素手で砕けるし、運が良ければ師匠二人までなら同時に倒す(・・・・・)ことができる程に強くなった。

 

「ふぅ・・・ふぅ・・・」

 

「おつかれさま!修行はどう?」

 

「お、神じゃん。久しぶりだな、二年ぶりくらいか?・・・ふぅーー」

 

呼吸を整えて休憩していると神が現れた。修行を言いつけてから姿を消していた神が現れたと言う事は。

 

「フッ。ついに俺が件の世界に転生する日が来たってことか・・・。いいぜ!準備万端だ!」

 

やる気満々でそう言いながら神を見ると、なんか目をパチパチ瞬かせていた。

 

「二年・・・・・?二か月じゃなくて・・・・・・・?」

 

俺は恐ろしい勢いで心が冷えていくのを感じた。

 

「あ、待って!!違うの!ホントに違うの!!!やめて!あ、ちょ、ち、力強━━━」

 

星辰絶輪拳奥義 銀河聖拳 ドンブラファンタジア極みッ!!!

 

「いやそれ、色々はき違えてない!?」

 

その言葉を断末魔に神は虹色の本流に飲まれて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

閑話休題・・・。

 

 

「まさか生身でここまでの力を身に着けるとはこの神の目を以てしても読めなかった・・・」

「捨てちまえ!そんな目!」

 

流石にこの怒りは正当な物だろう。俺がどれだけ頑張っていたと・・・。

 

「ごめん、最低限基礎だけ叩き込んでおくつもりが修行中の時間弄るの失敗してアホ程長引かせちゃった」

「もっかい奥義叩き込んでやろうか?」

「すみませんでした」

 

土下座して謝る神。頭を踏み砕くのをグッと堪えて再度聞く。

 

「で?いい加減に転生だよな?」

「はい!正直強くなりすぎた感が否めないけど転生です!」

 

誰のせいだと思いつつようやくこの時が来たと感慨深い。

 

「ではここでおさらいと追加の情報を伝えます。転生先は『青春ラブコメが多すぎる』という作品でジャンルは言った通りに現代学園ラブコメ物。主人公やその周囲がイチャイチャするドタバタハチャメチャストーリーな世界だ。」

「そんな作品名の世界だったのか・・・。」

 

あんまり聞いたことが無い。有名な作品ではなさそうだ。

 

「そうでもない結構有名だ。君の人生の記憶がないから知らないだけだよ、輪廻の輪では魂が覚えるほど好きな作品の記憶以外は洗い流されて消えるんだ」

 

輪廻の輪ってどんなシステムしてるんだと思ったが面倒なので止めておく。

 

「世界の細かい知識は現地で解説するけどラブコメ世界だという事は常に頭の中に入れておくんだ。物語を逸脱させてしまうような行動はしない事、当然仮面ライダーであることがバレるのもアウトだ。いいね?」

 

大きく頷いて了承する。例えば主人公やレギュラーキャラを間違えてボコボコにしてしまったら一発でアウトだし、俺が誰かの目の前で変身してもアウトだ。

 

「万が一仮面ライダーであることがバレたら知った周囲の人間の記憶を消す処理をするからそのつもりで・・・。」

 

分かっていたが厳しいな。ジャンルを元に戻すのがこんなに大変とは思わなかった。

 

「で、君には物語の舞台である私立愛越学園高等学校がある大杉市に転生し学校に編入してもらう」

「転生だから入学だと思ったが違うのか?」

「転生って言っても赤ん坊の頃から始めるのは面倒だろう?だから主人公の年齢に合わせた高校生に転生させる。ついでに編入してしまえば与える影響は少なく済む。試験とか面談とかも飛ばせるしね」

「主人公の年齢に合わせる理由は?」

「原作ヒロイン達がいるから、主人公に近づけば必然ヒロイン達に会える。確信は無いけど『楔』はヒロイン達の近くにある可能性が高い。犯人がヒロインの凌辱が目的だったから大外れはないはずだ」

「なるほど理解」

 

俺の仕事はレギュラーキャラにならない程度に主人公一味に接近して、世界を狂わせる『楔』を破壊することでついでに狂暴な連中を片っ端からメテオで倒す・・・て感じか。

 

「よし、オーケーだ。早速転生を頼む!」

 

「は~い行ってきな~」

 

いや、ノリ軽。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

PiPiPiPiPiPi

 

「う・・・ん」

 

目覚まし時計の音で目覚める。ここは・・・俺の寝室だ。

そうだ、俺は転生したんだった。目覚まし時計を止めようとベッド横のチェストに目を向けると、鳴り続ける時計とメテオのマークが入った銀のアタッシュケースが目に入った。

 

「おお!」

 

眠気は一気に吹き飛んだ。壊れるかもしれない勢いで時計を叩いて黙らせると、アタッシュケースを開けた。中には本物のメテオドライバーと複数のアストロスイッチが有った。

ジ~ンと心の中に湧き出るものがあった。ゆっくり傷付けないようにドライバーを取り出す。

重い、DX玩具はおろかCSMすら凌駕する金属特有の冷たさとずっしりとした重みが手に伝わった。

 

「かみさまありがとおおおおおぉぉぉ!!!」

 

もう気分は完全にクリスマスに仮面ライダーベルトを貰った子供のそれだ。早く変身したくてしょうがない。そのままメテオドライバーを腰に当てようとした時。

 

『やぁ、喜んでいる様で良かったよ』

 

神の声がメテオスイッチから聞こえた。途端に恥ずかしくなった・・・。

 

『どうだい?転生した感想は?気分が悪かったり、記憶に障害があったりしない?』

「んんっ、大丈夫だ問題ない。これが転生か・・・中々に奇妙な感覚だ。さっきまで白い空間に居た記憶と桜田流星として今日まで生きてきた記憶が違和感なく二つ混ざり合っている」

 

『しかし、君そんなにはしゃぐなんて案外可愛い所があるんだね?ちょっとキュンとし』

「それよりいい設定にしたな・・・。昴星高等学校から特別編入なのは原作メテオの設定そのままだが、俺の実家が太い上に両親が海外赴任中の王道設定・・・。使用人が身の回りの世話をしてくれるというのは最高だな」

 

強引に話題を変える。メテオスイッチから小さな笑い声が聞こえたが無視する。

 

『まぁね。せっかくだから天道邸や冴島鋼牙の屋敷みたいな豪華な住まいと出自に設定しておいた周囲の環境で困るような事は無いと思っていいよ』

「ありがたい。じゃあ俺はさっそく初登校とするよ」

 

そこまで言うとメテオスイッチを切った。

顔から火が出そうだ・・・。

 

 

 

・・・・・・・・・・・朝飯食べるかぁ・・・・。

 

 

 

 

 





「彼どうだった?」

「戦闘その物の才能は無い。代わりに地頭が良く機転も利く」

「戦闘時の判断力には私も舌を巻いた。動きの効率化も速かった」

「問題だったのは教えた技を独自に改良する癖でした、調整には苦労しましたよ」

「赤心少林拳を一週間近くで覚えて後はずっと改良の連続だったよ。努力嫌いな訳だ、自分の納得いくまで徹底的に拘るタイプでしたよ」

「う~んこの転生者SSR」
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