紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
side:レミリア
庭園迷宮・第1層”庭園”の完全攻略。最後の最後で誕生した名もなき竜王にボロボロになりながらも、何とか完了し……私たちは、未だに助けを待つ子たちには悪いが少しだけ体を休めることにした。名もなき竜王を討伐するにあたって、既に一日を超えてしまっていたからだ。
「……レミィ、フラン様、
「パチェは、大丈夫なの?」
迎えてくれたパチェだが、少しだけ疲れているように見える。そしてそれは、フランも思ったのか、フランが私の代わりに代弁してくれた。パチェは、首を横に振り元気な笑顔を作って見せた。
「私は、直接の戦闘をしていないから、大丈夫よ。」
「でも、今までずっと魔術を制御してたし、疲れてるんじゃ……。」
「……フラン様?私はこれでも、『ノーレッジの魔女』です。私の家系は代々、優秀な魔女の家系だからこの程度へでもないわよ。」
ふふん、とパチェが胸を張るとパチェの二つの大きな山が揺れた。すごく柔らかそうだ。揉んだらどんな反応を……って、いかんいかん、疲れてるな私。
とりあえず、パチェの言う通りライちゃんの元に向かい、能力を使ってもらおう……。
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「レミリアお嬢様~……、起きてください~……。」
「……んぁ…………ふぁ~あ、よく寝たわ。起こしてくれてありがとうライちゃん。」
「この程度~……お安い御用です~……。」
ライちゃんに能力を使ってもらい、休んでいるといつの間にかまた夜がやってきたようだ。空を見上げれば少し欠けている月が昇り始めていた。
周りを見渡せば、どうやら私が一番最後に起きたらしく……庭園迷宮前の臨時拠点では、既にフランや
「あっ、レミリアお嬢様、おはようございます。こちら目覚ましの紅茶です。」
「ん、おはようアリスちゃん。そしてありがとう、いただくわ。」
睡眠用テントから出て来た私に、アリスちゃんが目覚ましの紅茶を持ってきてくれる。温かくて焦りが落ち着くような味わいだ。
今は非常時という事もあり、立ち飲みという淑女としては行儀の悪い行為だけれど、けれど中々新鮮で、癖になってしまいそうだ。
ふと、紅茶を立ち飲みしながら、頑張っているみんなの声に耳を傾けてみる。
「パチェ、この魔道具はここにつなげればいいの?」
「ええ、そうよ。慎重に接続してちょうだいね。」
「わかった……これでいいのかな?」
「少し待ってちょうだい…………ええ、正常に作動したわ。次はこの魔道具を……」
「結構大きいね~……よいしょっと。」
「武器や防具はあっちに、消耗品はこっち、パチュリー様の補助用魔道具は丁寧に運んでください!」
「「「はい、
「特に大きくて重いものは、ユーリ君とロン君に頼むように!」
「コルァッ!」
「グルガゥ。」
「メイドたちの様子はどうかしら、マグちゃん。」
「みんな結構落ち着いてるよ~。
「少ない人数でいつも通りの仕事をしようとするんです!ライとマグとネペタが言っても聞き耳持たないのです!
「わ、私ももう大人なんだけどなぁ……まあいいわ、しばらくの間業務は特定の範囲で最小限にするよう後でメイド集会で伝えるわね。」
「わかったよ~
「わかったのです
「もう……。」
……少なくとも、皆は諦めてはいないみたいだ。それどころか、戦意や士気は高いように見える。
ここから先は、名無しの竜王以上の激戦が待ち構えているかもしれない。その道中で、どれだけ傷つき、最悪、誰かが倒れるかもしれない。最善の手を読まれ、こちらの手を悉く潰してくるパメラ・スカーレットの策謀……いつもの私なら、いやになっていたかもしれないけれど……でももう違う。
(次は、14手も遅れるもんですかッ。)
心の中で決心し、飲んでいたティーカップをアリスちゃんに渡す。
「アリスちゃん、主要メンバーにパチェのところに来るように伝えて。突入前に”廃屋敷”の最終確認をするわ。」
「かしこまりました、お嬢様。」
ぺこりとアリスちゃんが頭を下げて、綺麗な動作でその場を離れていく。
……私は少しマイペースに、パチェのところへむかうことにした。
~~~~~
「みんな、集まったわね。」
パチェの声が静かになっているテントに響いた。
私、フラン、
「さっそくだけど、本題に入りましょう。次の階層は、庭園迷宮第2層……とあるスカーレット家の館主が、今の姿になる前の
パチェは、浮かび上がる廃屋敷の情報が映されたホログラムを見つめてうっとりしているが……残念だけれど、今はそんな暇すらないのだ。
パチェには悪いけれど、さっさと本題に入ってもらおう。
「パチェ、細かい説明は省いて。」
「ごめんなさいレミィ。この第2層に転移させられたメイドは、どうやら拡張された館内部の部屋に閉じ込められているみたい。幸い、魔物の気配こそ少ないけれど扉は固く閉ざされて、脱出もできないみたい。扉の解錠方法はここからでは分からなかったから、レミィたちがぶっつけ本番で見つけるしかないわ。
さて、質問はあるかしら?」
パチェが必要なことはすべて言ったようで、質問がないかこちらに確認をしてくる。
メイドたちや警備兵たちには質問はないようだけれど……フランと
「パチュリー、大体何人いて、魔力の量的にこの人がいるっていうのは分かる?」
「人数までは分からないわ……けれど、魔力の量的に運搬メイド隊のノワールさんが居る可能性が高いわ。彼女がいれば、私の魔術支援が大きく向上するかもしれない。できるだけ早めに助けることを推奨するわ。」
フランの質問、そしてそれに対するパチェの回答により、テント内がざわめく。
フランはなるほどねと言いながら、質問を終えて……次は
「パチュリー様、ここの地形も第1層と同じく変わっているんですか?」
「ぶっちゃけ、廊下の長さが変わって部屋が増えているだけよ。さすがのパメラでもそれ以上のことはできなかったみたい。」
妙だな……?あのパメラ・スカーレットが廊下の長さと部屋を増やしただけ、だと?しかも魔物の方もそこまで多く増殖はしていないようだし……?
……妙な突っかかりこそあるが、ここで考えていても仕方ない。
「……よしっ、みんな質問はもういいわね。これから私たちは、庭園迷宮第2層”廃屋敷”に突入し、部屋に閉じ込められているメイドたちや警備兵のみんなを助け出すわ!
警備兵のみんなは、疲れているところ悪いけれど
まだまだ先は長いけれど、家族を一人でも多く助けるために頑張ろう!」
私がそうみんなの前で言うと、私の言葉を聞いていたみんなは「おーっ!」と掛け声をあげて突入準備をテキパキと済ませた。
庭園迷宮の第2層”廃屋敷”……どんな罠が、魔物が、そして怪物が存在しようとも、諦めるわけにはいかないのだった。
マズい……本格的に筆が進まない……。