紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
side:レミリア
完全攻略の完了した”庭園”を通り、廃屋敷に突入する。
数人の狼女たちと突入し、”廃屋敷”に現れる魔物は動く鎧……リビングアーマー程度なので、ほどなくして廊下は完全制圧が完了する。
けれど、湧いて出て来たリビングアーマーたちを全滅させても、メイドたちや狼女たちが閉じ込められているであろう部屋のドアの施錠が解除される様子はなかった。
試しに
どうしたものかと考えていると、狼女の一人が開いている部屋を見つけて来た。
その部屋は遊戯室であり、長年使われていないからか埃を被り、床や壁には穴が開き、吸血鬼の私とフランからしても不気味さを感じる一室ではあったけれど、そんな遊戯室のビリヤード台の上に、一つの手紙が置かれていた。
その手紙は、パメラ・スカーレットの筆記ではなく……また使われている紙も状態保存の魔術が施されているけれど、随分と古いモノだ。たしか、この紙は”パピルス”とかいうものだったはず。
そんな手紙を手に取り、サラサラと文字に目を通す。
「……古代文字、かしら。」
「少なくとも見たことない文字だね。」
私と、フランの言葉に
「……誰か、この文字分かる?」
「ごめんなさい、レミリアお嬢様……私では分からないです。」
『私も分からないわ。どういう文字なのかしら?」
一応、
「
「えっと……ちょっと待ってくださいね。」
私とフランは顔を合わせてから首をかしげるが、
「……やっぱりそうだ。これ、私とアンナ姉さんたちのいた
「えっ、
思わず
けれど、それを聞いて不可解な疑問が浮かび上がる。どうして、古い
「多分、アンナ姉さんたちならすぐわかるんですけれど……ちょっと待っててくださいね。」
……どうやら
『レミィ、少しいいかしら。」
「パチェ? どうかしたの?」
『実は……』
パチェの予想では、ここにも”庭園迷宮奥地に相当する部分”が発生している可能性が高いらしい。なんでも、私たちが庭園の攻略を完了し、廃屋敷の攻略に向けて休んでいる最中、パチュリーが小悪魔ちゃんを庭園奥地に送り込んで得た情報が元だ。
「フラン、どうかしら?」
「うーん、今のところ怪しい所は見つからないかもー。お姉さまもそうでしょう?」
「ええ。」
武器だけ構えて、ゆっくり廃屋敷を探索しているが、パチュリーの言う”庭園迷宮奥地に相当する部分”は一向にみつからない。まあ、パチュリーも「可能性があるわ」と言っていただけだから、おそらくパチュリーも見つからないのは分かっているかもしれない。
「……ねえ、お姉さま。」
探索中、フランが私に話しかけてくる。
「なにかしらフラン。」
「この廃屋敷って、建て替える前の古い
突入前のパチェの事前情報……まあ、途中で私が無理やり本題に入らせたけれども……ともかく、パチェの話によれば、私たちの先祖に当たるスカーレット家の当主の一人が、庭園迷宮に細工を施し、庭園迷宮第2層を形成……そこに、今の
「パチュリーの話なら、その通りよ。それがどうしたの?」
「……いや、じゃあ一体いつ建て替えたのかなぁって。」
ふと、フランが立ち止まり数少ない窓の外を見る。窓の外は重苦しい曇り空が広がっていて、太陽の光は漏れ出していない。夜と間違えそうな天気だ。
それにしても、フランは何が言いたいのだろう。
「ちょっと前の、完全攻略戦を始まる前の話だと、
「ええ、そのどちらも紀元前……それも結構古い時代、神代って呼ばれてる時代ね。」
「……ちょっと違和感があるんだよね。」
フランは腕を組んでうーんとうなりだす。可愛らしい様子だけれど、私は首をかしげるしかなかった。
話のつじつまが、と言うのなら、私は自然であるとは考えるが……いや、フランは私より、魔法や・魔術面に賢い子だ。おそらく、そちらの方面で、何かしらの引っかかりを覚えているのだろう。
ともかく、フランの話を聞いて私も考えてみる。
「……たしかに、よく考えてみると……いろいろ、違和感があるわね。」
「お姉さまも気づいた?」
もし、話の過程をいろいろと整えるのなら、この”庭園迷宮”と言う存在が、ノイズになる。
でも、今はそれをあれこれ考えている暇はないだろう。
「……パチェ、今の話、聞いていたかしら?」
『ええ、ばっちり聞いていたわ。考えるのは私に任せて、レミィたちは探索の続きをお願い。』
「そう言う事よフラン。今は探索を続けましょう?」
「……それもそうねお姉さま。」
難しいことは、今はパチェに任せて”廃屋敷”の探索を続けるのであった。