紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
アイディアがつまりに詰まっていたので息抜きとして読者の皆様をこの世界の紅魔館の住人として放り込んでみることにしました。
時期はあべこべで、さっきのお話ではノワールさんがいたのに次のお話ではノワールさんがいない時期のお話があり、統合性は全くありませんが
ちょっとしたIF話や本編とは絶対に関わらない別の世界線のお話をお楽しみください。
なお、お話によって種族や性別や、年齢がコロコロ変わる可能性があります。
まあ読者だから雑に種族を変えたり、性別だったり、年齢を変えたりしても大丈夫だよネ!
(もし、自らの種族に誇りを持っている人だったらごめんなさい)
あと、大体激アマ展開にするつもりです。
そう言う展開が苦手な方は自衛をお願いします。
#1 珍しい妖精のアナタが紅魔館総メイド長の右腕になる話(時系列:最初の頃)
あなた、はメイド長の右腕だ。
貴方は、世にも珍しい男性の妖精であり、迷いの森生まれのちょっと長く生きた妖精だ。
散歩していたところを、メイドを雇用しようと探し回っていたメイド長に発見され、そのままメイド……いや、執事となることになった。
「『あなたの名前』、ちょっといいかしら?」
今日も今日とて、複数人しかいない紅魔館従者隊の仕事をこなしていると、休憩中にメイド長に話しかけられていた。
はい、いいですよ。とあなたらしく返答し、立ち上がってメイド長の目を見る。相変わらず、ゴールドオーカー色の綺麗な瞳だ。覗き込めば、自分が映し出されそうだ。
「はい、これ。」
「(これって的な発言)」
「いつもお仕事を頑張ってくれてるから、特別にクッキーをあげるわ。」
ニコリと微笑みを浮かべてあなたの顔を見るメイド長。
いつもは険しい顔で、常日頃から休んでいる様子が見えないメイド長のその表情は、疲れで目の下にクマこそできているものの、あなたの心をドキッとさせるほど愛らしい物である。
「(感謝の言葉的な発言)」
「お礼なんていいわよ、別に。私が好きでやってることだから。」
「(それでも感謝の言葉を伝える的な発言)」
「そこまで言うなら、あなたのお礼を受け取っておくわ。さっ、今日もあと半分だし、頑張りましょうか?」
グーっと背伸びをしながら、あなたに好意的な視線を送るメイド長。
あなたはそんなメイド長を見ながら、あなたらしく返事をして、清掃に向かうメイド長についていくのであった。
後に、この世界では紅魔のメイド長の右腕は、「メイド長に一途な女たらしだ」という根の葉もない噂が広がることになったのだが、それはまた別のお話である。
=====
このお話のあとがき
その後のこの世界線のあなたと、メイド長たちの関係値は皆様のご想像にお任せします!
~~~~~
#2 ブラウさんが侵入者のアナタと戦う?話(時系列不明)
あなたは、腕の立つ男性のヴァンパイアハンターだ。
かつてより、教会から依頼されていた、迷いの森に巣くう吸血鬼の調査をしていたが、今日ついに、迷いの森を踏破し、迷いの森の奥地にあった
この調子で、静かに侵攻を開始し、あわよくば、この屋敷に住む吸血鬼を殺害しようと考えていたのだが。
「まったく、どこもかしこも穴だらけ……だからこそ、こういったネズミが入りやすいというモノか。」
ゾワリとアナタの背後から、色の濃い殺気と感じたことのない死の匂いが漂ってきた。
その二つに怖気づかずにバッと振り返り、武器を構える。そこにいたのは、メイド服を纏う水色髪のメイド服の妖精だった。妖精とは感じたのだが、どいうわけか羽がない……しかし、あなたの直感は目の前の存在を妖精だと認識しており、さらには並々ならぬ相手ではないと知らせていた。
「なるほど……覚悟があるネズミだったか、今回の掃除は面倒だ。」
スチーンと、そのメイドの腰脇にぶら下がっていた鞘からショートソードが引き抜かれる。細く、暗闇でも光る刀身、その刀身に光が反射し、その妖精の瞳が光る。
……綺麗だと、あなたは感じた。
「どうした、敵を前に呆けるバカがどこにいる?それとも、今更怖気づいたのか?」
「(ついうっかり美しいとこぼしてしまう的な発言)」
「……これまで、私の容姿をみて罵る連中は多かったが、褒められるのは稀有だな……まあ、その、何だ……これから殺すことになる相手とはいえ、その称賛はありがたく受け取っておこう。それに、お前としても嬉しいだろう。美しいと思える存在の手ずから命を奪われるのだ。」
「(どれだけキミが美しいかほめたたえる的な発言!)」
「なっ、お、お前、気でも狂ったのか!?や、やめろ……そ、そんなに褒められると殺しずらくなるだろうが!!」
「(さらに美しいだけでなくかわいさもあることに喜ぶてきな発言!!)」
「ちょっ、お前っおち、落ち着けェッ!!」
ガツン!と、あなたは顔を真っ赤にしたその妖精に殴られ、気絶することになった。
薄れゆく意識の中であなた見たものは、どうすればいいのか分からず顔を真っ赤にしたままオロオロしているブラウの姿だった。
………………。
…………。
……。
しばらくして、あなたは目を覚ました。
目を覚ました場所は、見慣れない、けれど紅くて目の痛い部屋だ。あなたは上着を脱がされており、持ってきていた武器は近くの壁か、もしくはサイドボードに立てかけられており、気絶した後、誰かの手によってこの部屋で看病されたのだろう。
そんな風に考えていると、キィとその部屋の唯一のドアが開き、そこから先ほど見た”水色の死神”……いや、先ほどのメイドが申し訳なさそうに入室してきていた。
「……目が覚めたのか。まったく、侵入者の癖に……本来なら敵対者である私を褒めたたえたその度胸に免じて、介抱してやったが、その様子を見るに相当頑丈名みたいだな?」
「(頑丈なのが取り柄だ的な発言)」
「はぁ……。今回ばかりは見逃してやる、だから二度とこの屋敷には近づかないでくれ……私としても、私を好意的に見てくれたお前を、この手で殺したくないと、思ってしまっているのだ。」
「(どう発言すればいいのか悩み唸る)」
「分かってくれ……お前はヴァンパイアハンター。そして私は、吸血鬼に従うメイドだ。敵対することは間違いがない……次、敵対者として来てしまえば……今度はお前を、見逃せなくなってしまう。分かってくれ。」
少し悲しげな表情で、あなたを見つめて懇願する水色の妖精。
まるで快晴の空のような、すんだ空色のような瞳から、今にも涙がこぼれだしそうで、それをみて、あなたは彼女を支えなければならないと決意を固めることにした。
そっと、彼女の頬に触れながら、彼女の瞳を見つめ返す。
「(ヴァンパイアハンターを辞めて、ここの従者となり、君の側に立ちたい的な発言)」
「なっ、おっ、急に歯が浮くようなセリフを……っ、そ、それに、わ、私の側に立つだと?!何も知らないのに、急にそんな事を言うなんて、ほ、本当に気でも狂ったのか!?」
酷い良いようだが実際その通りである。しかし、あなたは本気だった。
「(たとえ君がどんな存在であれ、自分は君を支えられるような存在になる的な発言)」
「っ……。そう、か……そんなに言うのなら、一度だけ、信じてみよう……。ただし……、一度でも私を失望させたら、二度目はないと思ってくれ……。」
彼女はそっと、自分の頬に添えられたアナタの手に、自らの手を重ね、あなたに可愛らしい微笑みを浮かべるのであった。
余談ではあるが、この後……あなたはどうにか寿命の問題を解決し、ゆっくりと時間をかけブラウと心を通わせ、
=====
このお話のあとがき
ちなみにブラウさんの乙女具合は、本編では見せる相手がいないだけで本編でもこれぐらいです。
そうです、ブラウさんは同性に対する好意には激つよですが、異性からの好意(綺麗だとかかわいいだとか)は激よわなのです。
どうでもいいですね、はい。
~~~~~
#3 ルージュとメインディッシュ担当を争うことになったあなたのお話(時系列不明)
あなたは、最初期に人間の姿になれるようになった毛玉メイドの一人だ。
毛玉から毛玉メイドになったあなたは、特に料理に興味をもち、休みの時間も味や見た目の追求、”調理”に対して努力をし続け、ついには調理メイド隊のメイド長であるルージュと、レミリアお嬢様とフランお嬢様にお出しするメインディッシュを作る担当を奪い合うほどに調理の腕をあげた毛玉メイドだ。
しかし、ライバルとはいえ、同じメイド隊の仲間。腕を競い合うことはあっても、あなたとルージュの仲自体は悪い物ではない。むしろ、良好と言えるぐらいだろう。まあ、だからこそ負けたくないのだが。
そんなある日、あなたは今日のメイドたちの晩御飯の下ごしらえで疲れて、厨房の休憩スペースでだらーんとしている。残念なことに、調理メイド隊のアイドルであるライラックちゃんは、フランお嬢様によって連れ去られている。癒されたかった。
そんな事を考えていると、視界の右隅に冷たい水が入ったコップが差し出される。
「お疲れ、『あなたの名前』。今日はちょっと……ううん、かなり大変だったね。」
「(ルージュもお疲れ様、新人たちの指導に苦労したでしょ的な発言)」
「あーうん……調理メイド隊のメイド長として、長年やってきてても新人メイドの面倒を見る時ほど緊張するものはないよ~……『あなたの名前』が変わってくれてもいいんだよ?」
「(ルージュの代わりに前からいた調理メイドたちの指揮があるので遠慮する的な発言)」
「うっ……いつも頼りになってます。」
他愛ない会話をしつつ、ルージュとつかの間の休息をとるアナタ。
今日は珍しく、自分以外の毛玉メイドや妖精メイドたちもすたこらサッサとどこかに行ってしまい、厨房に残っているのは自分とルージュだけだ。
「……こうして、二人きりっていうのも初めてだよねー。」
「(ライラックちゃんやオリビアちゃんに甘えられてそう言う時間はなかった的な発言)」
「そうそう、あの子たち結構甘えんぼだからね~。」
「(でもそこがいい的な発言)」
うんうんと、二人で頷きながら昔からのあれこれを語り合う。
食糧庫にある食材をワイルドに喰らう妖精についてだったり、メイド長の作るスイーツだったり、レミリアお嬢様の好みの話だったり、フランお嬢様の苦手なものだったり、それから面倒な事務作業だったり……とにかく、いろいろな話をしていると、
「あーもうこんな時間かー、さーって……そろそろ、レミリアお嬢様たちの朝ご飯と、メイドたちの晩御飯を作らないとね~。」
「(休憩が短いことに対する何気ない愚痴的な発言)」
「あはは……まあ、私たち調理メイド隊がいないと、みんなお腹が空いて働けないから、頑張ろうよ。」
あなたは頷き、ソファーにかけていたエプロンを再び身に着ける。
「それから、忙しさにかまけて料理の腕を落としたら、調理メイドをクビにしてやるからね!」
「(それは怖い、気を付けないと的な発言)」
そうして、ぞろぞろと戻ってくる調理メイド隊のメイドたちにあなたは次々指示を飛ばすのであった。
それから紆余曲折あり、幻想郷で
=====
このお話のあとがき
ルージュさんの料理もだけれど、メイド長のスイーツも食べてみたい。みたくない?
~~~~~
#5 アンナの部下のあなたがアンナのギャップに脳を焼かれる話(第2次紅魔館戦争後)
あなたは、
そんなあなたが今日も一日の仕事を終え、少し休もうとメイド休憩室に向かっていると。
「あれ、『あなたの名前』じゃないっすか。これから休憩っすか?」
「(アンナの名前を言ってから肯定する的な発言)」
「ちょうどいいっす、一緒に休憩室にいくっすよー。」
そうしてアンナがあなたと一緒にメイド休憩室に向かうことになった。
「(今日は、
「今日は
そう言うアンナだが、表情はどこか満足そうでもある。
「いや~、大変だったんすよ~?
仮にも本人が聞いたら、顔を真っ赤にして襲ってきそうな話題を平気で口にするこの姉兼自分の上司は大丈夫なのだろうか。あなたは少し不安になったが、逆にアンナが自分をそれだけ信頼しているのではないか、と思うことにした。
そんな会話をしていると、いつの間にかメイド休憩室にたどり着いた。中に入ると、数人の妖精メイドがすやすやと昼寝をしており、アンナとあなたはその妖精メイドたちを起こさないように静かにソファーに座り小さな声で話すことにした。
「それにしても『あなたの名前』も、普段からかなり頑張ってるっすよね~。」
「(これでも精鋭の妖精メイドですから的な発言)」
「ふふっ、確かに『あなたの名前』は精鋭っすね。」
なにか言いたいことでも?と頬を膨らませてあなたは抗議した。
アンナは全然ないっすよ!と小さな声で否定していた……おそらく本心だろうけれど、ちょっとだけ納得がいかない。そんな風にあなたが考えていると、唐突にふわりとアンナに抱きしめられた。
「じゃあ、これはいつも頑張ってるお礼ってことで……他のみんなにもやってるっすから特別感はないっすけどね~。」
「(クぁwせdrftgyふじこlp的な発言)」
「しーっ、そんな声出すとみんな起きちゃうっすよ?」
アンナはそう言うが、あなたはそれどころじゃなかった。
抱きしめられたアナタは、アンナの包容力に驚きのあまりパニックを引き起こしていた。あんなに戦いではアクロバティックに動いていたり、普段の仕事ぶりもテキパキとしており硬いのかと思ったら、全然そんなことはなく、さらに言えば、ほのかにメイド長や
しかも、普段から「っす、っす」言っててフランクで少年的な割には、こうして抱きしめている表情がひどく優しくてお母さんと言うより優しいお姉ちゃん的な表情ででで……そこであなたの意識はブツンと途切れてしまったのである。
………………。
…………。
……。
あなたが目を覚ますと、アンナはいなく、そのかわりに座っていたソファーをベット代わりに眠っていたようだ。
数が少ない窓の外を見てみると、すっかり夕方になっており……もうすぐ夜のメイド集会が始まりそうな時刻だ。
「あ、起きた~?」
ふと、近くから声が聞こえてくる。
声のした方向にあなたが振り向くと、そこにいたのは竜の羽をもつ妖精……アナタの同期でもあるマグノリアちゃんだった。
「アンナ様からきいたよ~。疲れて眠っちゃったって~。」
「(実はその通りなんだよまいったね~的な発言)」
「そうなんだ~……ふ~ん。」
マグノリアちゃんはいつもの様子ではあるものの、どこか不機嫌さを隠しきれていないようだ。
しかし、あなたはどうしてマグノリアが不機嫌なのか理由を知っている。
「(心配しなくてもアンナさんを好きになったりしないよ的な発言)」
「へぇぁ!?なっ、なにを言ってるのかな~?」
「(さっ、夜のメイド集会に間に合わないからさっさと行くね的な発言)」
「あっちょっと、まっ……まってよ~!」
少なくとも自分は心に決めた人がいるので、揺るぎはないはず……だ。
その後、アンナとマグノリアが交際したことを聞いてマグノリアを素直に祝福する貴方であった。
=====
このお話のあとがき
アンナは母性と言うより、姉性が高い生き物です。
あと、同性を相手だとよほど嫌ってない限り誰でもハグするのでそこに嫉妬しないように気を付けましょう。
ちなみにマリアと
~~~~~
#6 毛玉好きのあなたがオリビアちゃんと仲良くなるお話(時系列不明)
あなたは警備隊に所属する狼女の一人だ。けれど、警備兵としてはアナタは大怪我をしてしまい、どちらかと言えば庭の手入れをする庭師として仕事をしている。
そんなあなたは、実は毛玉を観察することが趣味だ。ここに来る前は、群れで生き残ることを考える事しかできず余裕がなかったが、アナタが
今日も庭師の仕事を終えて、休息しながら庭で好き勝手に漂っているオリビアの毛玉たちを観察している。
ただただ木の木陰にとどまって昼寝をしている毛玉、気ままにそよ風に身を任せている毛玉、妖精メイドたちと鬼ごっこをしている毛玉や、「チクワダイミョウジン」と書かれた看板を掲げた毛玉、毛玉メイドと話している毛玉たちなどいろいろな毛玉がいる。ちょっと待て、最後から2番目の毛玉はなんだ?(そう思いあなたは二度見するも、看板は初めから無かったように消えていた)
気のせいかと思い、あなたもちょっと昼寝しようとゴロンと芝生に転がると……
「よい……しょっ。隣、失礼しますね。」
隣に聞き馴染みのある声の主が座り込んだ。
その正体は、アナタがよく観察している毛玉たちの主であり、
「(お疲れ様オリビアさん的な発言)」
「もう、オリビアちゃんでいいですって。」
「(ごめんオリビアちゃん的な発言)」
あなたは毛玉の観察をしているうちに、毛玉たちの主であるオリビアちゃんとも自然と仲良くなっていったのである。最近では、いっしょに紅茶をたしなんだりする仲だ。
「今日も、毛玉たちの観察ですか?貴方だと、みんな同じ顔に見えるのに物好きですね……。」
「(確かにみんな同じ顔に見えるけれど、一体一体行動が違うから性格は分かりやすいよ的な発言)」
「なるほど、行動ですか……確かに毛玉たちにはおとなしいのだったり、元気だったり、うるさいのだったり色々いますからね……。」
「(うるさいの?的な発言)」
「あぁ、あれです。」
と、オリビアちゃんが指さした先には毛玉たちが軍団を作りパレードのようにフワフワと移動する姿だった。アナタから見れば可愛らしい光景ではあるものの、毛玉たちの主であるオリビアちゃんには彼らの言葉がわかるのだろう。
「(ちなみにどんな風にうるさいの?的な発言)」
「そうですねー……『俺は攻撃を行う!』とか『俺は防衛を行う!』とか『衛生兵―ッ!』とか『敵の潜水艦を発見!』、『ダメだ!』『違う!』『バカモノー!』とかそんな感じですね……やかましくて構いません……。」
オリビアちゃんがちょっとげんなりした表情を浮かべる。あぁ、それは確かにちょっとだけやかましそうだ。
この時だけ、あなたは毛玉たちの声が聞こえないことに感謝することにした。
「そう言えば聞きました。最近『あなたの名前』さんが、枝に引っかかった毛玉を助けてくれたと。」
「(それどこから聞いたか聞いてもいい?的な発言)」
「あなたが助けた毛玉からですね。それで、お礼と言っては何ですが……特大毛玉を触ってみます?」
「(いいの!?的な発言)」
特大毛玉……それはオリビアちゃんの毛玉たちの中でも、自分たち狼女の群れが来るよりも前からオリビアちゃんの側でオリビアちゃんを支え続けた特別な毛玉だ。オリビアちゃんの手によって特に丁寧に手入れがされており、毛玉たちの中でも特にフワフワという噂を聞いたことがあったのだが……しかし、特大毛玉はオリビアちゃんとメイド長以外が触れようとすると逃げられるので、偶然以外に触れたメイドや狼女は数が少ないのである。
「ええ、特大毛玉―!『あなたの名前』さんに触らせてあげて。」
「…………。」(特別翻訳:えーっ……まあ、お嬢が言うなら仕方なく触らせてやるけどよ~……。)
「(失礼しまーす的な発言)」
ふわり……アナタが特大毛玉に触れると感じたのは、まずは柔らかさ。まるで、高級なシルクでも触ったかのようなふんわり具合で、もし雲がつかめるのなら、こういう感触を言うのだろうと考えた。次に、あなたが感じたのは、手を動かすたびに感じるこそばゆさだった。手のひらがゆっくりと動くたびに、毛玉の毛がするすると肌に触っては流れ……こそばゆさを少しだけ感じているのである。
そして、ふんわりとしたお日様の匂い……布団を干した時のような、温かな臭いがあなたの鼻孔をくすぐっていた。
「どう?私の自慢の特大毛玉の毛並みは」
「(最高過ぎるありがとう的な発言)」
「……。」(特別翻訳:満足したか?今回はお嬢の頼みだから特別だからな?)
あなたはしばらく特大毛玉の感触をかみしめつつ、オリビアとの休息を楽しむのであった。
後に、あなたは毛玉の研究家となり、なんやかんやあって平和になった幻想郷で出版した「毛玉の謎」というタイトルの本は人里で大ヒットするほどの本となるのは……また別の話だ。
=====
このお話のあとがき
みんな気になってるであろう特大毛玉の障り心地を描写してみました。
と言うわけで、今回の番外編はこれにて終わりです!
よろしければ感想をくれるとモチベーションになるのでどしどし送ってください!