紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
皆さまへ
幼い感じの妖精が地の分では大人びていますが、約500年もの間メイド長の下で働き、ときどきオリビアちゃんの教室で礼儀作法を学んでいるので、少しだけ大人びたという事にしておいてください。()
作者の書き分けができていないみっともない言い訳です()
side:テレス
「……ふぁ~よく寝た……っ。」
私は背筋を伸ばしながら、ソファーから起きた。
昨日、足元が光ったと思うと、こんな部屋に飛ばされたけれど……けれど私は、あることを思いつき、持っていた素材でソファーを新しいものにして、一日中寝ていた。
「こんなに眠れたのは、メイドとして雇われる前の頃ぐらいかも……」
ポツリとそんなことを言ってしまうけれど、実はそうなの。
私が
だって、
確かに、毎日同じ作業で飽き飽きするけれど、でもみんなが「ありがとう」って言ってくれるし、気遣ってもくれるし、メイド長やルージュ様が甘えさせてくれるし、ご飯も美味しいしベットも温かいし……いいことずくめだから、うまく休めなくても頑張れる!
「でも、そろそろメイド長に休みなさいって怒られそうだったんだよな~……」
私が、メイド休憩室に突撃し、メイド長に甘えさせてもらっている時、メイド長はよく私に休みなさいって言ってくれていた。けれど、メイド長の方が働いているから、私も頑張らないとって思って頑張っていた。
よく考えると、私たちが休まないからメイド長も休めないのかもしれないのかなぁ?私たちも、メイド長が休まないから頑張って休まないようにしているけれど……もしかしたら、メイド長も私たちも頑張らないとって思っていたのかも?
もしそうなら、みんなに言ってみんなでおやすみをしよう。そうすれば、メイド長もいっぱいやすんでくれるはず!
「早く助けに来ないかなー?」
『助けは来ませんよ。』
ポツリとつぶやいた独り言に、ラッパの付いた機械から声がそう返した。
私がこの場所に飛ばされた時にも聞いた、レミリアお嬢様を大人っぽくしたような声。
「ふっふっふーっ、そんなこと言っても信じないよー!レミリアお嬢様たちのことはよく知ってるもん、きっとお話の中の王子様みたいにかっこよく助けてくれるんだよ~!」
『……随分、子供っぽい考えね。これから死ぬことも分かってなさそう。』
「はえ?」
ラッパの付いた機械が動かなくなると、その機械の前の床が光りだして、そこからリビングアーマーが現れる。魔術で動かしているタイプのリビングアーマーだ。それが何体も連続で召喚されている。
「わわっ、リビングアーマーだっ。懐かしいなー、湖に迷い込んできたのを見た以来だよ~!でもそっかー……キミたちってココに住んでたんだ~。」
ラッパの付いた機械からは声もしなくて、リビングアーマーは何も言わずに剣を構えて私に向かってくる。
明らかに、私を殺そうとしている。
「そっかー……襲ってきちゃうか~……残念だよ~。」
私が、向かってくるリビングアーマーに向けて手をかざす。
「じゃあ、一回鉄の塊になってね。」
私がそう言い、能力を発動させると、向かってきていたリビングアーマーが、ぐにゃりと曲がったと思うと、そのまま一つの鉄の塊になってしまう。
「私の能力は、”形を変える程度の能力”だよ~……元々は、私の体のどこかに触ってないと発動しない能力だったんだけれどね~……あのとっても大変なお仕事の中で、いっぱいいっぱい能力を使ったらね~私の能力は成長したんだよ!」
そう言いながら、鉄の塊をもう一度リビングアーマーに戻す。大きさは少し変えて、武器をちょっとだけ大きくして
「あとね~、ルージュ様が教えてくれたんだよ~?”能力を使うときは、イメージが大切だよ”って……だからねそれも考えていっぱいいっぱい能力を使って練習したんだー……そしたら、こんなことも出来ちゃうの!」
そう言ってから、手を一回叩く。
敵のリビングアーマーたちの何体かが倒れて鉄の塊になり、混ざり合って再び形を元に戻す。
昔見た、教会の聖騎士さんの鎧のように、綺麗な模様が入った鎧に作り直して、魔術陣を書き変える。
そのたびに、無限に出てくるリビングアーマーたち……
「すっごーい、これならレミリアお嬢様たちのお役に立てるリビングアーマー軍団が作れそう!!」
私は、どんどん出てくるリビングアーマーの形を変えて、部屋がぎゅうぎゅうになったら、リビングアーマーの形と魔術の形を覚えて、一つの鉄の塊に変えてゆくのだった。
「それにしても不思議だな~、どうして私と相性の悪い相手が出て来たんだろ~?」
私は不思議に思いながらも、どんどん出てくるリビングアーマーを一つの鉄の塊に形を変えさせるのであった。