紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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☆ 92冊目 65~69ページ

 

転生93年と2か月11日目(金曜日、日中:晴、夜中:大雨・多分半月)

 

今日はレミリアお嬢様のお散歩の日・・・ではあったのだけれど、レミリアお嬢様は「今は地下室を取り返すことが先決よ」というお言葉と共に、自分も戦うために紅魔館(こうまかん)の備品の槍を手にもって、紅魔館(こうまかん)地下奪還作戦に参加なされた。

今日の戦力は、レミリアお嬢様、私、アンナ、狼女たち4名だ。さすがに昨日と同じ戦力を出してしまうと、紅魔館(こうまかん)の仕事が翌日に持ち越されてしまうために、ある程度通常業務に戻す必要もあった。これは、美鈴(メイリン)の方もしかりで、むしろ美鈴(メイリン)の方には庭園迷宮も存在しているので余計にだ。

 

眠気を殺す私をよそに、作戦は開始されアンナが鬼気迫る表情で一番槍を手にしていた。

昨日、目を覚まし冷静さを取り戻してアンナにどうして無理しても突撃しようとしたのか、事情を聴いたのだが、実はアンナはアンデッドに両親を殺されてしまったらしい。

アンナの生まれは片田舎の村で、父親は教会の神父兼アンデッドハンターらしく、母親はそんな教会の普通のシスターだったらしい。

そんなアンナは父親の背中に憧れて、アンデッドハンターになろうと努力し、両親もそれを応援したのだが・・・とある日、その村に大量のアンデッドが襲撃し・・・父親はその中で果敢に戦って戦死。母親も、逃げている最中に自分を庇って謎のスケルトンに殺されてしまった、とのことだ。

そのせいで、アンナにとってアンデッドは親の仇で・・・見ると頭に血が上って冷静に物事を考えられなくなるようだ。

そう言った複雑な事情があるのは、理解したのだけれど・・・今のアンナは紅魔館(こうまかん)のメイドだ。と、冷たい言葉で言った。アンナもそれは分かっているみたいで、「申し訳なかったっす!」と誠心誠意に謝ってくれた。次から暴走しそうなときは、私が声をかけるというと「じゃあ飛び切り甘ーい声でお願いするっすよ!」とふざけたのでとりあえず冷ややかなジト目を送っておいた。

 

そう言ったこともあってか、今日のアンナはハイテンションにはならずに次々とアンデッドを切り裂き、脚で飛ばしたナイフで刺殺していた。

昨日の荒々しい戦い方はどこへやら、踊りと見間違うほどに静かで美しい戦い方は、見るものすべてを魅了していた。私でさえも、ついうっかり見惚れていたのである。

・・・まあ、そんな隙があれば当然()()()()()()()()()()()()。アンナが倒したスケルトンたちの中から、一体のアンデッドがレミリアお嬢様の背後で起き上がり、ナイフを構えて突貫していた。

何とか気付けた私は、レミリアお嬢様を体当たりで突き飛ばし、来るであろう痛みをこらえるために目をギュッと瞑った。けれど、来ると思っていた痛みは来ずにアンナの苦しそうな声だけが聞こえてきた。

目を開けると、レミリアお嬢様を庇った私を、さらにアンナが庇う形で割り込み、アンナは心臓にナイフを突き立てられていた。その突き立てた相手は、暗殺者のスケルトン。そしてアンナは、そのスケルトンを見るなり、昨日も見せた獰猛な笑みを浮かべ、そのままそのアンデッドの頭を素手でもぎ取ってしまった。もぎ取る前に「私の母親の仇だッ!」と叫んでいたので、あの暗殺者のスケルトンがアンナの復讐の相手だったのだろう。仇を取ったアンナはそのまま止まらずに廊下に存在してたアンデッドたちを一気に殲滅してしまった。

・・・そして、心臓にナイフを刺されそのうえで激しく動き回ったからか、アンナは倒れて意識を失ってしまった。

けれど、アンナの獅子奮迅の活躍によって紅魔館(こうまかん)地下奪還作戦の第1段階を成功することができた。しばらくアンナには休んでもらおう。幸いにも、通常業務の方はオリビアちゃんがやってくれるし。

 

ちなみに、アンナが倒れた時しばらくは意識があったのだけれど、その時にレミリアお嬢様がおつかれさまと声をかけて、気絶したアンナを運んでいた。そしてそんなアンナは、少しだけ付き物が落ちたような表情だった。

 

=====

 

転生93年と2か月12日目(土曜日、日中:晴、夜中:晴・満月)

 

昨日はアンナが獅子奮迅の活躍で、地下室の廊下を制圧することに成功した。

ここから先は第2段階。まずは、倉庫の制圧を優先するようで、今日はフランお嬢様が張り切っていらっしゃった。

今日も私は参戦しようとしたものの、レミリアお嬢様にお叱りを受けてしまい休みを取ることに・・・まあ、一昨日も参戦していたし、実のところ眠気で上手く動けていなかったということもあって、遠慮なく休ませてもらうことにした。

 

休みを取るために私がしたことは、中庭に出てオリビアちゃんの配下である大毛玉を枕にお昼寝*1である。

あれがまた心地が良いのである。満天の星空のもとでライちゃんに能力を使ってもらい、大毛玉を枕に昼寝を・・・と思ったら、庭園迷宮から一体の巨大なドラゴンが現れ、怒りのままに紅魔館(こうまかん)を攻撃しようとしていた。

ドラゴンを追いかけるように美鈴(メイリン)と警備隊が庭園迷宮から飛び出してきたので、美鈴(メイリン)に事情を説明してもらうと、あのドラゴンは庭園迷宮生まれの魔獣のトカゲが警備隊の狼に追い込まれた結果、土壇場で進化してドラゴンになって逆襲してきた・・・とのことだ。

土壇場で進化して逆襲って、ポ○モンかなにか!?とにかく、迎撃をと思った瞬間・・・ドラゴンが私とライちゃん、美鈴(メイリン)に向けて炎ブレスを吐いていた。

せめて、ライちゃんと美鈴(メイリン)だけは!と壁になろうとした瞬間、ドラゴンのブレスが盛り上がった土壁に阻まれ、私たちの目の前に一人の妖精が現れた。

その妖精は、私たちを一見すると・・・私に向けて、にこりと笑みを浮かべ、そのままドラゴンと戦い始めた。侵入者ではあるのだが、私たちの味方ではあるためドラゴン討伐を行うことになり、戦闘が始まった。

庭園迷宮から出て来たドラゴンは、ある程度抵抗を続けていたものの紅魔館(こうまかん)に残っていたメイドたちと、騒ぎを聞きつけた地下攻略のみんなが戻ってきて総出でドラゴン討伐となり、誰一人犠牲になることなく無事にドラゴンを討伐することができた。

ドラゴンの死体は、そのままうろこを剥いで、お肉は解体し、腐りやすい内臓は狼たちの餌に、骨はとりあえず奪還が成功した倉庫にしまうことになった。

 

そして、問題の侵入者である謎の妖精だったのだが、ルージュとブラウの知り合いで・・・3人で話に花を咲かせていた。あの二人の知り合いというのなら、警戒もあまり必要ないだろうということで、レミリアお嬢様が応接室に招き詳しい話を聞くことになった。

彼女はかつてのルージュとブラウと同じように私とよく似た人の所にいたけれど、98年前に行方不明になったルージュとブラウを探しに旅してきたとのことだ。あと2年探して見つからなかったらあきらめて帰るところだったと笑いながら言っていたけれど・・・友達がいるならきちんと連絡しないと、ね?ルージュ、ブラウ。

ともかく、彼女はルージュとブラウを探しに来たということは、二人とはここでお別れなのだろうか・・・?なんて考えていると、彼女は一転して驚くべきことを口にした、私も名前が欲しいのでここでメイドとして雇ってくれと。なんて理由で就職したんだ!?まぁ、人でも少ないし、彼女の強さを見て何とか引き込みたいと考えていたレミリアお嬢様がずっこけていたから、雇うことにはなった。

 

・・・ちなみに彼女に”ノワール”の名前を与えて、とりあえず家事能力を見たのだけれど・・・・・・・・・。

まあ、うん。あれだけ酷かったアンナが、いまじゃ完璧にできるから・・・ノワールも頑張れば、掃除も料理もできると思うよ?

それに、整頓は完璧だからね・・・気を落とさないで?

 

=====

 

転生93年と2か月13日目(日曜日、日中:雨、夜中:雷雨・半月)

 

パチュリーが目を覚ました。助けてから、3~4日で目を覚ましたので逆に驚いてしまった。

目を覚ましたパチュリーは混乱してパニックになっていたのだけれど、ライちゃんの能力のおかげで落ち着きを取り戻し、そのままもう一眠りしてもらった。

なんだかライちゃんがあちらこちらで活躍していて過労死してしまいそうだ・・・ライちゃんには多めに休みを与えておこう。

ともかく、パチュリーが目を覚ましたことはうれしい事だ。今は混乱していたので眠らせたから詳しい話は聞けないけれど、彼女が冷静に話ができるようになってから聞くことにしよう。

さて、紅魔館(こうまかん)地下室奪還作戦は第3段階・・・書庫の奪還に突入したわけだったのだけれど、書庫は簡単に終わった。

簡単に言えば、私の能力を使って書庫においてあるものを格納、そして書庫を狭くしてアンデッドたちを集めた後に、マグちゃんの炎ブレスで一掃したのだ。

書庫の壁こそ、少しだけ焦げてしまったものの、こんなに簡単に終わったことにフランお嬢様とルージュとブラウは唖然としていた。ちなみに、その方法を考えたのはノワールだ。

これで、地下室は地下牢を残してすべて攻略・・・地下牢攻略も簡単なものになるかもしれない。

 

明日になれば、パチュリーも落ち着いて話が(文字が書きかけで途切れている

 

=====

 

転生93年と2か月14日目(月曜日、日中:晴、夜中:晴・新月)

 

ていえんめいきゅう。どらごん。しゅうげき。

れみりあさまの、ぺっと。

 

つかれた。ねる。

 

追記

 

庭園迷宮からまたドラゴンが襲い掛かってきた。その為、また紅魔館(こうまかん)の総出で討伐することになったのだけれど・・・戦っている際にそのドラゴンが遅れてやってきたレミリアお嬢様に屈服したのだ。

レミリアお嬢様も、昨日今日とドラゴンが襲撃したことにお怒りだったようで、不機嫌なオーラが駄々洩れで、怒りのまま動いていたからか、執務室に飾ってあるはずの本物のグングニルを持ち出してきたのだ。

あまりの強者のオーラ、そして怒りのオーラにグングニルが共鳴して一種の神と見間違うぐらい神々しいお姿のレミリアお嬢様にそのドラゴンは屈服したというわけである。

ちなみにだけれど、この日記を書いた時の私は能力の使い過ぎで疲れていたので、割と訳の分からない文面になっている気がする・・・。

*1
夜に寝ているからお昼寝とは言わないけれど、本人たちの活動時間は夜の為にお昼寝には値する。

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