紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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☆ 92冊目 70~73ページ

 

転生93年と2ヶ月15日目(火曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・三日月)

 

最近ドラゴンの襲撃が連続したけれど、ようやく紅魔館(こうまかん)地下室奪還作戦は地下牢獄の攻略に踏み切り、特に書くこともなく終わりを告げた。

簡単に書き記すなら、地下牢獄に囚われてそのまま忘れ去られていた吸血鬼が死の間際に自分の遺体を魔法陣の触媒にしてほぼ無限にアンデッドを召喚していただけだった。遺体は火葬し、おそらくあまり使わないと思うので地下牢獄自体は封印することになった。

 

さて、昨日レミリアお嬢様がドラゴンをペットにしていたのだけれど、ノワールがドラゴンには詳しいらしく調べてもらった。結果は一日で判明したらしく、今日の御前報告会で説明してもらうことにした。

今回、レミリアお嬢様がペットにして・・・ノワールが調べた結果、あのドラゴンは庭園迷宮で生まれた新種のドラゴンらしく、少しだけヤバい目をしながらそのドラゴン・・・フランお嬢様が名付けたのだが、”ユーリ”を見ていた。

ちなみにそのユーリなのだけれど屈服させたレミリアお嬢様ではなく、フランお嬢様に懐いておりメイドの手を借りずにフランお嬢様の手ずから育てている。

新種のドラゴンであるユーリは、四足型一対翼一対巻き角のドラゴンで複数の鉱石や宝石含んだ岩石のうろこを持ちブレスも土属性のブレスを吐く。食性は雑食だが、どちらかと言えば果物や野菜を好むみたいだ。

定期的にうろこ(複数の鉱石や宝石を含んだ岩)が落ちるのでフランお嬢様には処分せずに貯めることを伝えた。フランお嬢様は最初「なんで?」とクビをかしげていたのだけれど、ユーリのうろこに鉄や金、銅などの鉱石の成分が含まれていて、うまい事すれば紅魔館(こうまかん)の備品事情をどうにかできるかもしれないと、しっかりと説明をすれば納得して、ユーリから落ちたうろこを”処分(きゅっとしてジュッ)”せずに集めてくれるそうだ。(フラン嬢様のありとあらゆるものを破壊する程度の能力の応用で、爆発させずにそのまま消滅させて破壊するらしい、そんな細かい事できたのか・・・。)

まあ、鉱石を含んだ岩を集めても残念なことに加工技術を持っていない。ためておく分にはいいのだろうけれど、使い道が無ければ結局は宝の持ち腐れなのでどうにかして加工技術を手に入れなければならなくなった。

 

それと、ノワールには新しいメイド隊を率いてもらうことにした。ノワールが率いてもらうメイド隊の名前は、運搬メイド隊。

レミリアお嬢様の思い付きで急ではあったのだけれど、レミリアお嬢様がおっしゃった「各メイド隊でそれぞれの荷物を運ぶより、一つのメイド隊が担当して運んだ方が仕事が楽になるんじゃないかしら。」の言葉に納得をせざるを得なかった。

メイド隊からも反対意見は出ずにノワールもやる気だったようで、その役割を素直に受け取っていた。彼女のもとにつく人員は今の状態で人数がカツカツなのであまり割けなかったのだけれど、自分から手伝うことを志願した毛玉たちが率先して受け持ってくれるようになった。多分、その毛玉たちが毛玉メイドに進化(?)するのも時間の問題だろう。

毛玉メイドになったときのノワールの顔が今からでも思い浮かぶようだ・・・。

 

ちなみにパチュリーはいまだにこちらを警戒しており、運んだ食事にも手を付けてくれなかった。

ルージュは少し寂しそうにしながら、冷え切った食事を食べていた。仕方ないとはいえ、少しだけ複雑な気分だ。

 

=====

 

転生93年と2か月16日目(水曜日、日中:晴、夜中:晴・半月)

 

さっそくノワールの運搬メイド隊の毛玉たちのうち30匹が、毛玉メイドとなっていた。

いくらなんでも速すぎるとは思うだろうけれど、その30匹は元々ルージュやブラウの所でお手伝いをしていた個体だった。それもあって、運搬メイド隊になって一日で毛玉メイドに進化したのだろう。ちなみにノワールの目の前で毛玉メイドになったのだが・・・ノワールが冷静に分析した結果、毛玉が毛玉メイドになった理由が判明した。

 

ノワールが言うに、”毛玉が毛玉メイドになる”きっかけとなっているのはオリビアちゃんの『毛玉を自由に動かせる程度の能力』で、”毛玉が毛玉メイドになる”理由は毛玉自体の魔力が関係しているようだ。

オリビアちゃんの『毛玉を自由に動かせる程度の能力』で、毛玉たちにはある一定量の魔力が変化し、毛玉にとっての脳替わりになる。それのおかげで、普段ならマヌケ面風に乗って流れるだけの毛玉が表情を変えたり、体を動かすようになって、自主的にメイド隊の手伝いをすることにより、その脳替わりとなった魔力を使い込めばこむほど、魔力の質が高まり、やがて魔力が脳替わりの魔力と同じように、魔力が人の体のようなものに変化するらしい。

これが、毛玉が毛玉メイドになる理由のようだ。どういうわけか、困惑しているとノワールが毛玉についての補足をいれてくれた。

元々毛玉というのが、空気中に漂う魔力が集まって生まれた存在で、魔力の変化を簡単に受けやすいらしく、例えば火属性の魔力が集まりやすい場所には耐火性の毛玉が生まれるし、闇属性の魔力が集まりやすい場所では黒くて夜行性の毛玉が生まれるとのことだ。

 

話を戻すと、ノワールのおかげで毛玉が毛玉メイドになる理由は分かったのだが・・・これはさすがにレミリアお嬢様には伝えずにメイド隊での秘密にすることにした。

最初ノワールは首をかしげていたのだけれど、ルージュとブラウが小さな声で説明してくれたおかげで納得してくれた。

それにしても、毛玉が人型化する原因がそんな理由があった何て知りもしなかったな・・・。

 

今日もパチュリーは警戒しっぱなしであった。窓の外から逃げようとしていたのだけれど、残念ながらパチュリーの部屋の窓からは庭園迷宮直結の為、庭園迷宮の屈強なミノタウロスが見えてしまったのだろう。偶然、部屋に掃除に来たネペタちゃんに「あ、あれは・・・なに?」と尋ねていたみたいだ。

その一件があったからか、パチュリーの警戒心も少しだけ薄れて食事を食べてくれるようになった。これにはルージュもニッコリと笑顔を浮かべて嬉しそうにしていた。

 

=====

 

転生93年と2か月17日目(木曜日、日中:曇り、夜中:雨・多分満月)

 

日に日にパチュリーの警戒心が薄れて、つい昨日はルージュの作った食事を食べてくれるようになったのもあり、パチュリーの怪我はほとんどと言っていいほど治った。

パチュリー本人も、それには驚いていて・・・そして、私たちが敵ではないことを分かってくれたのか、警戒をしなくなった。

その為、ようやくパチュリーに何があったのかを聞くことができた。

 

まず、私の知る東方紅魔郷(原作)におけるパチュリー・ノーレッジを書き記そうと思う。

東方紅魔郷(原作)において、4面・ヴワル魔法図書館のボスを担当し、レミリア・スカーレットと友人関係の魔女、魔法使いのキャラクター。

基本的に本があれば幸せという引きこもりの読書家で、とある作品ではロケットを作れるほどの頭脳を持つ。能力も、主に魔法に関連した程度の能力を保有しているけれど、最終的には『魔法を使う程度の能力』に落ち着いた・・・はずだ。正直、私の記憶もあいまいなため自信はない。

さて、ここまでは、私が知っているパチュリーだが・・・残念なことに、私の生きているこの世界ではの些細な違いが存在する。

この世界のパチュリーは、何と喘息を患っていなかった。正確には、患っていたけれど自分で生活を見直して治したようだ。しかしその分、魔力は他の魔女や魔法使いと比べて平均より少ないらしく、魔道具化した本が無ければまともに魔法を行使できないらしい。

その為、この世界のパチュリーは原作と比べてアウトドアに積極的で、紅魔館(こうまかん)の庭園迷宮を見せてほしいとレミリアお嬢様に頼み込んでいた。

 

さて、話を戻そう。

そんな彼女が、どうしてあの場所で死にかけていたのかというと、案の定アンナの古巣・・・対化け物討伐組織の手によるものだった。正確には対化け物討伐組織のうちの一つ・・・”魔女狩り課”に追われて殺されかけたらしい。

秘匿されていたはずの家に魔女狩り課の人間が大勢押しかけて・・・母親が惨殺され、パチュリーも拷問を受けながらもなけなしの魔力を使って死に物狂いで転移魔法を使ってあの森へ、そしてレミリアお嬢様に拾われて私が治療したという流れらしい。

話を聞いたレミリアお嬢様が、一瞬だけ対化け物討伐組織へ怒りをあらわにしていたけれど・・・深呼吸をして、自分自身を落ち着けていらっしゃった。「人間は・・・なろうと思えば、化け物より醜くなれるとは。」と小さくつぶやいていたのがやけに印象に残った。

 

目を覚ましたパチュリーの処遇なのだが・・・家も燃やされ、私物も家と共に消えて、今来ている服以外何も持っていないパチュリーを、このまま放り投げることをレミリアお嬢様が嫌ったので、この紅魔館(こうまかん)の居候・・・家族としていてもらうことが決定した。

パチュリーは、最初こそ遠慮がちに拒否していたものの・・・レミリアお嬢様の説得により、最後には悲しみの涙を流しながら居候になることを受け入れていた。

こうして、パチュリーはこの紅魔館(こうまかん)の住人の一人となり、今は傷をいやすことを優先させた。

 

・・・・・・さて、パチュリーが紅魔館(こうまかん)の住人になった・・・ということは、東方紅魔郷(原作)に出て来たキャラクターは後2人となる。

1人は小悪魔(こあくま)。東方紅魔郷4面ヴワル魔法図書館道中に出てくる中ボス・・・立ち絵もセリフのなかった彼女だけれど、紅魔館の住人ということには違いはない。けれど、彼女はあまり問題にはならない。設定はあまり明言されてはいないけれど、パチュリーの使い魔とも言われているからだ。完治したパチュリーがその内召喚するだろう。

問題は、東方紅魔郷(原作)におけるメイド長・・・本来なら、私の立場にいるはずのキャラクター・・・十六夜咲夜(さくや)が問題だ。

もし・・・私という存在が、紅魔館(こうまかん)メイド長の立場にいる影響で、十六夜咲夜(さくや)が存在しないという可能性がある。あくまで可能性だ。けれど、バタフライエフェクトがどういった効果を起こすのか・・・これがいまだに分からない。

存在しているのか、紅魔館(こうまかん)には来るのか、来たとしてどうなるのか・・・すべてが不明慮だ。

もし、もし願うのであれば・・・十六夜咲夜(さくや)となる名もなき少女が無事に紅魔館(こうまかん)にたどり着き・・・そして馴染むことを願うばかりだ。




いきなりですが、アンケートを募集します。
アンケートの中で一番から三番の多い順から投稿させていただきます!

追記
こちらのアンケートは終了しました!

どれか一つをお選びください!

  • ここまでのキャラクター紹介
  • 美鈴の強化イベント
  • パチュリーの小悪魔召喚
  • スカーレット卿のお忍び帰宅
  • レミリアとメイド長のイチャイチャ
  • フランとメイド長のイチャイチャ
  • 美鈴とメイド長のイチャイチャ
  • アンナとメイド長のイチャイチャ
  • アンナがひどい目に合う話
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