紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

37 / 161
☆ 92冊目 86ページ

転生93年と2か月30日目(水曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・半月)

 

つい昨日、庭園迷宮には”地下”が存在し、そしてその地下には廃屋敷が存在することが判明した。過去に私が日記に書いた”ランダムダンジョン”という表現はあながち間違いではないのかもしれない。ともかく、新しい階層が存在したため、レミリアお嬢様は庭園迷宮の攻略を中止し、美鈴(メイリン)たち警備隊に庭園迷宮の再調査が命じられた。

美鈴(メイリン)は再調査には賛成だったものの、あまりいい顔はしていなかった。レミリアお嬢様もそれはお分かりのようで、何とかして破損した武器や防具の補充をしなければならずついに警備隊にケガ人が出始めたということだ。

 

それを聞いたレミリアお嬢様は、真剣な表情で悩みだし考えが纏まらないのか執務室に長い沈黙が流れ出してしまった。

見かねたフランお嬢様が解散の命令を出して、私にレミリアお嬢様のもとにライちゃんを連れてくるように言ってきた。

フランお嬢様いわく、最近は昨日はレミリアお嬢様が上手に休めていないらしく少し苛立っているとのことだ。そう言うことなら確かにライちゃんの出番だ。

というわけで、キッチンに移動しルージュに説明をしてからライちゃんをおぶってレミリアお嬢様のもとへ向かうと・・・レミリアお嬢様はフランお嬢様の手によって強制的に眠らされそうになっており*1、真剣な表情だったレミリアお嬢様は顔を青くして怯えていた。

そんな光景を見せられて、そっと扉を閉めようとも思ったのだけれど・・・レミリアお嬢様のことを考えグッとこらえて入室し、ライちゃんにレミリアお嬢様を眠らせるようにたのんだ。

ライちゃんは、私の頼みならばと引き受けてくれてレミリアお嬢様に能力を使った。レミリアお嬢様は最初抵抗なさっていたのだけれど、フランお嬢様が圧をかけてくれたおかげでゆっくりと眠った。

レミリアお嬢様が寝るのを確認してため息をついたフランお嬢様は、私にも仕事に戻るように言いどこか疲れた様子でパチュリーのいるヴワル魔法図書館へと向かっていった。

 

私のメイド長としての仕事を開始してほどなくすると、レミリアお嬢様の執務室から聞いたことの泣き声が聞こえて来た。思わず持っていた万年筆を落としてしまい、アイーダはびっくりして書類をぶちまけてしまったのだけれど、私が冷静に指示を出して暇なメイドにレミリアお嬢様の執務室に向かうように伝言を頼み、私は収納空間からハルバードを取り出して、一足先にレミリアお嬢様の私室に走った。

緊急事態の為、作法を無視して強引に執務室のドアを開けると・・・レミリアお嬢様は少しだけ哀愁を漂わせており、困ったような表情のライちゃんとそのライちゃんの影に隠れている初見の妖精がいた。

敵対している様子もなければ、むしろレミリアお嬢様が何かやったのかっていうぐらいその妖精はレミリアお嬢様に対して怯えていて・・・仕方なく、事情説明が出来そうなライちゃんに聞いてみた。

 

ライちゃんいわく、ライちゃんの影でおびえている妖精・・・クルムちゃんは、ライちゃんの妹分で生まれたばかりの臆病な妖精で、ライちゃんにだけ懐いている子。そのライちゃんにしばらく会っていないからこそ、能力の”入れ替える程度の能力”を使ってライちゃんの元・・・つまり、レミリアお嬢様の執務室に転移してきた。休まれていたレミリアお嬢様が、最初は敵と思い警戒していると・・・ライちゃんが同じような説明をレミリアお嬢様にして、レミリアお嬢様は警戒を解除なされたのだが・・・レミリアお嬢様が何か思いついた顔をした途端、クルムちゃんが大泣きしてしまいレミリアお嬢様がショックを受けてしまい哀愁漂う姿(放心状態)になってしまったとのこと、そのあとライちゃんが何とかクルムちゃんを泣きやませた後に、私が執務室に突入してきたということだ。

これはレミリアお嬢様も一概に悪いと言えない状況の為、とりあえずライちゃんにはクルムちゃんとレミリアお嬢様のお世話を任せた。

ちなみに、このままクルムちゃんを帰すのも憚られるのでライちゃんにお願いしクルムちゃんを説得してもらい、無事に紅魔館(こうまかん)のメイドとして雇うことができた。

 

その帰り道に、騒ぎを聞きつけたメイドたちが折れたナイフやフライパンで武装してやってきたのだが・・・私が事情を説明して仕事に戻ってもらった。

私も、仕事に戻ろうとしたのだが・・・今度は美鈴(メイリン)が狼女数人と一緒に見慣れない妖精を連れて来た。

美鈴(メイリン)いわく、庭園迷宮の再調査の最中に彼女たちと遭遇して庭園迷宮に置いていくのは気が引けたため連れて来たとのこと・・・まあ、紅魔館(こうまかん)の人手は今でも不足気味だから助かるけど・・・。

ともかく、彼女たちを雇うことにして一人一人自己紹介をしてもらった。

 

まずは、テレスちゃん。とある狼女の熱意がものすごかった子だ。

彼女は庭園迷宮が再調査され発見された廃屋敷・・・のさらに下の階層の湖のほとりに居た子で、とある狼女が偶然見つけて、偶然その会う前にあった戦闘で折れた剣を直してくれたとのことだ。

テレスちゃん自身の説明で分かったのだけれど、テレスちゃんは”形を変える程度の能力”をもっていて無機物なら何でも自由に形を変えられることができるらしい。それを聞いて、私は思わず小躍りしそうになったものの100年の中で積み上げて来たメイド長のプライドのおかげで醜態をさらさずに済んだ。(けれど、なぜか狼女たちは笑いを堪えていた。どうして?)*2

ともかく、テレスちゃんは絶対に確保した方がいいと思ったので、私の作ったクッキーでばい・・・巧みなスカウト術で雇うことに成功した。

 

次に、ブライニィちゃん。この子もとある狼女が絶賛してきた子だ。

その狼女は今日の夜勤務前のご飯を食べ忘れてしまったそうで、お腹を空かせたまま庭園迷宮の調査をしていたとのことだ。何回かお腹が鳴り、同僚から心配されていたもののさすがに今からルージュに頼んでしまうとちょうど休憩時間だからどんな顔されるかわかったもんじゃなく我慢していたらしい。

そんな狼女に彼女はやってきて、木の実と焼き魚をくれたらしい。それも、ブライニィちゃんの手作りで。その狼女は感謝して食べた・・・すると、味のついていないはずなのに妙においしく感じたので連れて来たとのことだ。

ブライニィちゃんに聞いてみたところ、彼女は”料理に愛情を入れる程度の能力”を持っていて、文字通りのことができるらしい。詳しいことは知らないけれど、普段より少しだけおいしく作ることができるとか・・・?

ともかく、ルージュが聞けば大喜びしそうな子だったのでこの子も同じように巧みなスカウト術で雇うことに成功した。

 

ここ3日ほど、雇用ラッシュが続いたわけだけれど・・・レミリアお嬢様はしばらくの間人は増やさないように指示された。

どういうわけか聞いてみると・・・スカーレット卿からの文書が手渡され、その内容を見るようにおっしゃられた。その手紙には、スカーレット家と長年敵対関係にあったミッドナイドブルー家の当主が宣戦布告してきたと書いてあり、スパイを警戒してしばらくは人を雇ったりしないように。(意訳)と書いてあった。

戦争・・・戦争かぁ。

100年も前とはいえ、人間だったころの記憶が戦争は良くない物と訴えかけている。

それに、これから先、仲間を疑うことに躊躇しそうにない自分に・・・少しだけモヤッとしてしまうなぁ・・・。

*1
具体的に言うと、爪を長くして眠るよう脅している・・・。

*2
後から分かったのだけれど、私がポーカーフェイスをいくらしてもアホ毛がそれは嬉しそうにブンブンと動くらしい。





というわけで第2回キャラクター応募にて応募されたキャラクターが全員登場しました!
ご応募してくださった皆様!まことにありがとうございます!
また第3回キャラクター応募を、その内実施したいと思っていますので今回選ばれなかった皆様は、そちらでもぜひご応募お願いいたします!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。