紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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☆ 92冊目 87~91ページ

 

転生93年と2か月31日目(木曜日、日中:曇り、夜中:曇り・多分三日月)

 

レミリアお嬢様から、雇用禁止の礼が出て・・・メイド隊や警備隊、司書隊にも私にお話しなさったことをそのまま演説なさった。

最初は思うところのあったのだろう、何人かが何かを言いたげにしていたもののレミリアお嬢様の悲しそうな表情を見た途端に、グッと言葉を押し殺して頷いていた。

ともかく、これから先は、ミッドナイドブルー家のスパイや暗殺者に対して警戒をする必要がある。

メイド隊にはいつもの業務に加えてより一層の警戒を命じて、警備隊は庭園迷宮の調査を一度中止してもらい紅魔館(こうまかん)の警備に集中してもらう。司書隊のやることはいまだ整理の終わっていないヴワル魔法図書館の整備だが・・・その業務に加えて、魔道具の作成や壊れた武器防具の修理もお願いすることになった。メイド隊からも何人か他の所に応援に向かわせているけれど・・・正直、またメイド隊の人手が足りていない。

幸いにも、メイド隊の中で上手く休めることができるので何とか回っては見ているものの・・・そう長くは続かないだろう。

アンナが頑張っていろいろな作業を肩代わりしてくれているけれども、それでも他のメイドに振り分ける仕事もブラックと言っても過言ではなくなってしまっている。

 

・・・さて、書類作業はアイーダに任せて私も作業をするとしよう。

せめて、私とアンナの二人で他のメイドたちの作業が楽になるといいのだけれど・・・。

 

=====

 

転生93年と3か月1日目(金曜日、日中:曇り、夜中:大雨・多分新月)

 

今日は珍しく、夜中に大雨が降った。

レミリアお嬢様とフランお嬢様が起床なさる16分くらい前から雨は降っていたものの、ゴウゴウと音をたてて降る雨は100年という私の妖精の一生でも見たことが無い。

さて、困ったことにこの大雨で紅魔館(こうまかん)の天井にところどころ穴が開いていること、そして紅魔館(こうまかん)の時計塔に部屋が存在する事が判明した。

前者の天井の穴は、雨漏りとして紅魔館(こうまかん)の内装を濡らすことになったのだが・・・この雨漏りのおかげで、はやめに天井と屋根を直すことができるのだ。まあ、良しとすることにしよう。

 

次に紅魔館(こうまかん)の時計塔の部屋についてだ。

この部屋は、何と言うか・・・何もない部屋だった。いや、正確には時計塔が動作するための機構と不思議な紅色の水晶が置いてあるぐらいで本当に何もなかったのだ。しかもその水晶も、ノワールは触らない方がいいと言って、やんわりと警告をしていた。前に教えてくれた、迷いの森の核が、あの水晶ということなのだろうか?

まあともかく、時計塔の部屋は担当ではないのだが魔術に関する専門的知識を持ち合わせているノワールが管理することになった。

 

さて、大変だったのは大雨だけではない。大雨とはいえ、メイド隊や警備隊、司書隊の仕事は変わらない。

私とアンナが死ぬ気で頑張った結果、メイド隊のお仕事がブラックではないと断言できる程度に減らせたのだけれど、その分アイーダに任せた書類作業が滞っていてアイーダから苦情が飛んできた。本来なら、その苦情に答えて人を増やして書類作業に当たりたいのだが・・・私とアイーダがしている書類作業は、紅魔館(こうまかん)の警備事情が丸裸になるほどの代物だ。アイーダにそう言い聞かせて、何とか納得はしてもらったものの・・・少しだけ怒っていた。今度ケーキを作ってあげるから許して。

 

ちなみにレミリアお嬢様は今日のお散歩がよほど楽しみにだったのか、神妙な表情を浮かべて大雨が降り続けている窓の外を眺め続けていらっしゃった。

 

=====

 

転生93年と3か月2日目(土曜日、日中:雨、夜中:曇り・多分三日月)

 

今日のお昼まで降り続いていた大雨は、紅魔館(こうまかん)の庭園を囲むレンガの壁を一部分破壊していた。

レミリアお嬢様いわく、一点突破のアホみたいなバカ火力でもないと破れないほど強固な術式がされた壁だったらしいのだけれど・・・どうやら、倒れて来た樹が原因みたいだ。

美鈴(メイリン)と一緒にその倒れた樹を調べたのだけれど・・・根元から強い力で折られており、到底人間ができるモノではなく自然現象で倒れてたまたま壁を破壊したという結論になった。美鈴(メイリン)には壊れた壁の所に警備兵を置く様に言っておき、私はレミリアお嬢様に報告へと向かった。

レミリアお嬢様もフランお嬢様も「自然現象なら仕方ない」と仰られていたけれど、レミリアお嬢様が途端にカリスマスイッチを発動されて、私に特命の命令を下した。

 

レミリアお嬢様いわく、その自然現象のどさくさに紛れてこの紅魔館(こうまかん)にスカーレット家の者ではない気配が紛れ込んだみたいだ。

上手い事変身しているのか、馴染んでいるのか、隠れるのが上手いのか、そのどれかは分からないけれども少なくとも紅魔館(こうまかん)の住人に害意を持っているのは間違いない。

私に下された特命とはその気配の持ち主を秘密裏に()()すること。それも、他のメイドや警備隊(美鈴(めいりん)はともかく)、司書隊にも気づかれずにこっそりと。

 

私はその特命を受け、仕事をしながら怪しい人物を探し始めた。

 

=====

 

転生93年と3か月3日目(日曜日、日中:曇り、夜中:晴れ・半月)

 

昨日、レミリアお嬢様に特命を受け怪しい人物の捜索を開始したのだけれど、その人物の影も形も見つからない。

いや、正確にはメイド隊の何人かから見慣れないメイドが居ると教えてもらったのだけれど・・・。私の方は、その怪しいメイドと鉢合わせることはなく、お昼の業務を終えて夜の業務へと移行することになった。

 

夜の業務の間も、その怪しい人物の捜索をしていたのだけれど・・・やっぱりメイド隊の何人かが目撃するぐらいで私の方は会うことができない。

せめてその怪しいメイドが、アンナやブラウ、ルージュ、ノワール、マグちゃんと言ったメイド隊の中でも武闘派の面々に出会わないことを祈るばかりだ。

そう言えば、最近・・・オリビアちゃんに会っていないことを思い出し、オリビアちゃんに会いに行くとオリビアちゃんは立派に妖精メイドたちに勉強や常識を教え込んでいた。アンナからは何も聞いていなかったのだけれど、オリビアちゃんは妖精メイドの教育に力を入れていたみたいだ。

彼女の成長を嬉しく思いつつ、影から見守っているとオリビアちゃんに気付かれてしまい、そのまま妖精メイドたちの教育を手伝った。

 

 

追記

侵入者は、この日記が明日のことを書く前に始末した。中々手ごわい相手だったけれども・・・私も強くなっているみたいだ。

 





しばらくお休みを貰っていました!
何の前触れもなく数日間投稿しなかったこと申し訳ないです!
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