紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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☆ 92冊目 92~95ページ

転生93年と3か月4日目(月曜日、日中:曇り、夜中:晴れ・満月)

 

今日は、レミリアお嬢様のお散歩の日だ。

最近は何かとお散歩のできなかったことで、レミリアお嬢様もご不満だったのだけれども今日は無事にお散歩をすることができて上機嫌そうだ。普段なんかは、のんびりな足取りなのだが・・・今日は鼻歌交じりにスキップをしてお散歩なさっている。

そして、今日の拾いものは珍しいことになくて、私も少し驚いたもののレミリアお嬢様が上機嫌な様子を見て、特に気にすることなくレミリアお嬢様のお散歩の付き添いを続けて、何事もなく今日のレミリアお嬢様のお散歩は終わりを告げた。

 

お散歩が終わった後は、いつも通りのメイドとしての仕事で・・・特に変わり映えのしない一日だった。

 

=====

 

転生93年と3か月5日目(火曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・半月)

 

レミリアお嬢様が、珍しく風邪を患ってしまった。

昨日、あれだけ元気だったのに珍しいと思っていると・・・昨日の夜は、暑くて淑女らしからぬ格好で寝たとのこと・・・そりゃ、レミリアお嬢様でもさすがに風邪をひきますわ。

ちなみに、レミリアお嬢様が風邪をひくと、その風邪が治るまでの期間がそれなりに長い。レミリアお嬢様は風邪を拗らせやすい体質なので、仕方ないといえば仕方ない。今の時代、便利な治療法や薬は発見されていないし、開発されていないのだ。

一応、パチュリーやマルガさんに相談して、吸血鬼によく効く風邪薬を作れるかどうか聞いて、作れそうだったのでお願いはしたものの、それも3日ほどかかりそうだ。

 

その間の当主としてのお仕事はフランお嬢様がやることになった。

前々から、フランお嬢様は何か仕事を欲してはいらっしゃったものの、メイド隊や警備隊、司書隊の仕事を手伝っていただくわけにもいかないため、レミリアお嬢様に説得してもらい何とかしてもらっていたのだ。(最近だと、ユーリのお世話係ということもあり頻度は減っていたものの・・・)

まあともかく、今日からしばらくの間、フランお嬢様はレミリアお嬢様の代理・・・紅魔館(こうまかん)当主代理の立場でお仕事をしていただくことになった。元々、フランお嬢様は時折レミリアお嬢様の仕事のお手伝いをしていらしたということもあり、当主としての仕事はスラスラと・・・というわけにもいかずに、フランお嬢様は四苦八苦していらっしゃった。なんでも、フランお嬢様がこれまでのお手伝いで渡された書類と全然違う形式のものが多く、フランお嬢様がどうすればいいのか分からない物の方が多かったのだ。(つまり、フランお嬢様が手伝いをなさっていた時、レミリアお嬢様はフランお嬢様に簡単な仕事を任せていたということだった。)

それでもフランお嬢様は、負けじと・・・私に間違ったところは指摘するようご指示なされて、慣れない作業を少しづつ進めていった。(私の方の仕事は、アイーダとアンナに丸投げしたので問題はない。)

 

=====

 

転生93年と3か月6日(水曜日、日中:曇り、夜中:小雨・多分三日月)

 

フランお嬢様の当主代理2日目。

今日もフランお嬢様の当主代理のお手伝いをすることになったのだが・・・大事件が起きてしまった

紅魔館(こうまかん)は、迷いの森に囲まれているスカーレット家の秘匿の別荘だ。これはスカーレット卿がお話し知多ことだから間違いはない。だからこそ、いくらスカーレット一派の重鎮であろうと、この紅魔館(こうまかん)の存在は知っていても、その場所までは誰にも分からない場所のはずなのだ。けれど、最近になって化け物討伐組織の襲撃もあったことから、警戒は必要だけれどまだ大丈夫という僅かな信頼が存在していたものの・・・ついにそのわずかな信頼が地に堕ちる結果となった。さて、この紅魔館(こうまかん)は客人がほとんど来ないのは迷いの森があるからこそ当然のことだったのだが、今日は珍しくその客人がやってきたのだ・・・・・・なんていうか、スカーレット一派の吸血鬼が私兵軍団を率いて。

 

そんな私兵軍団を率いてやってきた吸血鬼は、当然だけど警備隊の(一応練習していた)入館チェックを受けてもらうために正門で止まってもらうことになったのだが・・・なんていうか、強情な奴だった。

その時、正門を担当していた狼女の一人がその入館チェックを担当したのだけれど・・・話は聞かないし、長々と訳の分からないことを唾を飛ばされながら聞かされたうえに、挙句の果てには招待状を持っていないそうだ。(そもそも紅魔館(こうまかん)側から招待状何て送った記憶はない。)招待状を持っていないとなると、いくら長旅で・・・それに迷いの森を抜けてきたとはいえ、入館させるわけにはいかない。なにせ、正式に招かれたわけではないのだから入れる必要もないのだ。

しかし、そいつは聞き入れないどころか私兵に無理やり正門を開けさせようとしたので、警備隊が総出動することになった。

この事態に、フランお嬢様は警戒を命令されメイド隊の非戦闘員はヴワル魔法図書館に退避、戦闘員はそれぞれ武装をして待機ということになった。一応、アンナにレミリアお嬢様のもとに居るように指示し、私は当主代理のフランお嬢様の後に続き・・・その吸血鬼に対応することになった。

 

・・・私が、フランお嬢様と正門にたどり着くと、警備隊とその吸血鬼の私兵軍団が一触即発の空気であり私兵軍団に限っては()()()()()()()始末であった。そうなってしまっては、こちらの正当防衛も成り立つわけだが・・・警備隊はすぐには手を出さずにいつでも武器が抜けるように手が掛けられていた。フランお嬢様の一言で、警備隊が警戒したまま道を開くと・・・その吸血鬼は、フランお嬢様を見るなり社交辞令にも満たない礼賛を並べ始めた。気分さえ浴すれば紅魔館(こうまかん)の土を踏めると考えているようだけれど、フランお嬢様はどうでもいいと言わんばかりに冷たい表情をなさっていた。

長ったらしい礼賛が終わった跡、フランお嬢様が面倒くさそうに「それでご用件は?」と尋ねた。すると、その吸血鬼はこう答えた。

 

「結婚式の為に花嫁であるレミリア・スカーレット嬢を迎えに来た」

 

と・・・。

それを聞かされて、私もフランお嬢様も警備隊のみんなもポカーンとしてしまった。結婚、レミリアお嬢様が、この小太りな吸血鬼と・・・結婚?長年隣で公私を共にしてきた私も、私よりもレミリアお嬢様のプライベートをよく知るフランお嬢様も、そんな話してた?とお互いに顔を見合わせていた。

その吸血鬼はフフンと自慢げにしていたのだけれど・・・・・・やがて、フランお嬢様が大笑いをしだし、それにつられて私も笑い、警備隊のみんなも大笑いをしだしてしまった。

大笑いをしだした私たちを見て今度は今度は相手側がポカーンとしだしたものの・・・。やがて、激高し吸血鬼が怒鳴りだし・・・紅魔館(こうまかん)の敷地に許可なしに足を踏み入れた

それを見たフランお嬢様が、警備隊に迎撃命令を出し警備隊は大笑いしていたけれど、命令を下された次の瞬間には真剣な表情で武器を抜いて侵入者に襲い掛かっていった。

私も、収納空間からレミリアお嬢様から頂いた黄金のハルバートを取り出し戦闘態勢に映っておいたけれど・・・警備隊が躍起になってるし、狼たちの戦闘方法が中々にえげつないから見ているだけだった。

 

戦闘自体は、警備隊の圧倒的優勢のまま終わりを告げていた。

まあ・・・美鈴(メイリン)がルージュやブラウとの訓練でタダでさえ強くなっているのに、美鈴(メイリン)に見込みがあると言わせたアストレアちゃんに、縦横無尽に12本のナイフを操るメリーさん、後方からマッチロック式ライフルを放っているマキシーネさん、そして美鈴(メイリン)に鍛えられている狼女たちと庭園迷宮で鍛えられている狼たちに、敵はいなかった。

・・・けれど、事件はその直後に起きた。

 

倒れたと思った、吸血鬼の私兵の一人がはたから見たら油断しているし弱いであろう私に向かって剣を持って突撃してきたのだ。

その程度、見えているし簡単に迎撃もできたのだけれど・・・その兵士を無力化した瞬間に、吸血鬼に撃たれてしまったのだ。持っていたのは、マキシーネさんのマッチロック式ライフルによく似たもの・・・まあ、銃であったことは間違いない。

撃たれたとはいえ、私は簡単に避けたのだけれど・・・残念なことに伸ばして三つ編みにしていた髪がちぎれてしまっていた。そしてそれが、フランお嬢様の怒りを買ってしまった。

私が、フランお嬢様の怒りに気付き、止めようとしたときにはもう遅く・・・・・・いつの間にか握られていた燃え盛るレーヴァテインでその吸血鬼の首を両断してしまったのだ。

その後、その死体は怒りのあまり狂気を再発させてしまったフランお嬢様に灰すら残らず破壊されてしまい、その姿を見た侵入者の私兵たちは我先にと逃げ出してしまった。

・・・・・・あとから、冷静になったフランお嬢様は怒りのあまり、殺しをしてしまったショックで、自分から地下牢獄に閉じこもってしまった。

 

これが、今日起きた大事件だ。

 

 





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