紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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注意

グロテスク描写注意!(主にアンナ)


△&□ 紅魔館の戦い・前

 

コツコツコツコツ・・・

 

「あ、メイド長!!」

 

私がハルバードを手に足早に廊下を歩いていると、オリビアちゃんが駆け寄ってくる。どうやらオリビアちゃんも正門の爆発音が聞こえたのか、すでに武装を整えていた。

 

「状況はどうかしら?」

「は、はい!現在の状況をご報告いたします!!現在、正門がカタパルトから投射された爆弾により破壊されて、中庭ではすでに警備隊と侵入者たちと激しい戦闘が繰り広げられています!」

「メイド隊の状況は?」

「す、すでにレミリアお嬢様とフランお嬢様、そして非戦闘員は手筈通りにヴワル魔法図書館に避難なされました!で、でもお嬢様方は眠っている棺桶事運び出したので、その内騒動を聞きつけて目を覚ましてしまわれるかと!」

 

オリビアちゃんが報告してくれたおかげで大体のことが把握できる。

現状、戦況はいい方でも悪い方でもないだろう。紅魔館に侵入されている時点で悪いが、レミリアお嬢様方がヴワル魔法図書館に避難しているということはいいことだ。

 

「・・・各メイド長たちは?」

「アンナ副メイド長は本館メインホールにて戦闘中、ブラウ清掃メイド長は別館を奪還中、ルージュ調理メイド長は中庭で、ノワール運搬メイド長は地下室の防衛中です!」

 

既にアンナたちも行動しているようだ。これは、私が一番出遅れてしまって少し申し訳ないな。

 

「いたぞ!紅魔館メイド長だ!!」

「ここで奴を殺せば、メイドどもの士気もガタ落ちする!!」

「やっちまえ!!」

 

何人かの兵士が武器を構えて私を殺そうと、突撃してくる。

オリビアちゃんが咄嗟にショートソードを構えるけれど、私はオリビアちゃんを庇うように前に立ちハルバードを軽く構え、オリビアちゃんに別の所へ行くように手で指示する。

オリビアちゃんは最初は嫌という風に私を見上げたのだけれど、オリビアちゃんに優しく微笑みかけた。納得してくれたのか、私がやってきた方向へと飛んで逃げて行ってくれた。

これで、オリビアちゃんの前で少し暴力的になっても問題はなくなったわね。

 

「1人、2人、3人・・・5人ね。」

 

相手の人数を数えて、能力を使用する。

彼らの進行方向に、黄金のうねりを出現させ彼らが通過しようとすると同時に、うねりから高速で槍を突き出す。彼らはそれに反応できずに、何故やられたのか分かっていないマヌケ面のまま死んでいった。

だけど、息をつくまもなくすぐにフルアーマーの騎士が斬りこんできた。その騎士の一撃をハルバードで受け止めてから、魔力で筋力を強化し騎士をのけぞらせる。そして、ハルバードの斧の部分をその騎士の足元に向けて振るうとのけぞっていて避けられない騎士の脚は簡単に斬り飛ばせた。

ガシャン!と大きな音をたてて倒れた騎士の胸に、できるだけスマートにハルバードの槍の部分を2回突き刺し、とどめを刺す。

 

「弱いわね。」

 

私がソレだけ強くなったということもあるのだろう。アンナやブラウに時間を作ってもらって鍛錬に付き合ってもらってよかったわ。

と、私が感嘆に浸っているとおまけが次々とやってくる。騎士が3人、兵士が15人・・・あら、武器を持ったシスターが4人ほどいるわね。なるほど、教会の戦力も来ているというわけね。

それにしても、あのシスター随分と美形ね。それに、シスターってことはもちろん体も清いはず。そう言えば、吸血鬼メイドのエリカが吸血鬼メイドの増員が欲しいなって言ってたっけね。

そう言えば、吸血鬼メイドの子たちは大丈夫かしら。

 

「あぁ、心配だわ。誰かが怪我するとはいえ、だれも怪我をしていないといいのだけれど・・・。」

「我々を前に心配事とはずいぶんと余裕だな!お望みどおりに殺してや―――」

 

つい独り言がこぼれてしまうが、途中でフルアーマーの騎士の一人が何か言ってきてむかついたので、黄金のうねりを出現させて、そのうねりから斧を落として頭を真っ二つにした。

それにより、悲鳴が上がり・・・シスターの一人がアーメンと十字を切った。

 

「・・・()()()()も多いですし、手早く掃除を済ませるとしましょうか。」

 

私が、ニッコリと笑顔を浮かべてあげると()()は顔を青くさせて怯んだ。その隙を逃さずに、私はその集団へと突撃した。

 

=====

side:アンナ

=====

 

紅魔館の襲撃が始まったというのもつかの間、中庭から激しい戦いの音が聞こえ・・・確認する間もなく紅魔館本館のメインホールに侵入者がやってきた。見覚えのない兵士と騎士だったとはいえ、その後ろで武器を構えているシスターたちには覚えがあった。隠すも何も、あのシスター服は私が来ていたものと全く同じものだ。

厳戒態勢だった故に持っていた双剣を引き抜き、メインホールに侵入した集団に襲い掛かった。とりあえず、汗臭い兵士と騎士は斬り殺し、アタシから見ても美人ぞろいなシスターは気絶だけさせて、後から来た妖精メイドに縛らせて連れて行かせる。吸血鬼メイドのエリカが吸血鬼メイドの増員が欲しいっていってたっすからね~。

そして、次から次へとひっきりなしに突破された玄関から侵入者が入ってくる。さすがの不死身のアタシでも体は一つの為にどうしても通してしまうのは許してほしいっすねぇ・・・。

 

「裏切り者の葬儀屋!元人間同士のよしみだ、今投降すれば異端審問にはかけずにおいてやろう!!」

 

大斧を持ったブラザーの言葉を無視して双剣を逆十字に見えるように構える。

ある意味、ブラザーに対する挑発行為で・・・相手も私がしたことに気付いたのか顔を真っ赤にして、怒りだした。

 

「コロセェッ!我らが神に反逆した裏切り者をコロセェッ!!」

 

激高した指示だが、仮にも聖職者が言ったのだ。その怒りは、他のシスターや騎士、兵士に伝播し、私に対して大きな怒りの塊が叩きつけられる。この程度、ブラウやルージュと戦ったときの方が怖かった!

向けられた怒気を気にせず、双剣を構え直して敵の塊に突撃する。

 

一番先頭に居た兵士に双剣を突き刺し、そのまま横に薙ぐ。見事に真っ二つになった兵士にかまわずに、その右隣に居た兵士に再び剣を突き刺しそいつを軸に蹴りを繰り出し、おまけにナイフを飛ばす。

何人かの胸や眉間にナイフは刺さるものの、数人に運悪く避けられてしまい私がピンチに陥る。

 

軸にした兵士から剣を抜こうとするけれど剣が突き刺さった兵士は、意地と気合で剣をつかんで離さない。

そのまま私は煽ったブラザーと何人かの騎士によってめった刺しにされ・・・

 

「断罪だ!裏切り者め!!」

 

首を斧で落とされ、そのブラザーの靴底が見えたところでそのまま意識を落とした。

 

 

 

 

「ハハハハッ!裏切り者を殺してやった。次は、吸血鬼だ!!隈なく探せ!!」

 

アタシの首を落としたブラザーの声が聞こえた。どうやら頭を潰されたみたいで、メインホールにはアタシの()の死体が残っている。というか、兵士が鼻の下を伸ばして持ち帰ろうとしている。綺麗にしていたとはいえ、死体だからやめといたほうが良いとは思うっすけれどねェ・・・。

それにしても首を斬り落とされたのは、この前のレミリアお嬢様方の大げんかの時以来・・・いや、アレは頭を吹き飛ばされたのであって斬り落とされたのとは違うか・・・。

 

「やっぱり、頭を斬り落とされたりするのは痛いっすね~。」

「はははっ、これは祝福された武器とはいえ斧だ!斬り落とされていたくない・・・訳が・・・・・・。」

 

あ、やっべ・・・つい声に出しちまってたっす。

まあ、声に出してバレちまったらしかたないっす。ちょっと小芝居でも打ちましょうかねぇ。

 

「えーんえーん、アタシの死体が変態どもに凌辱されるっす~。気持ち悪いっす~。神がそれを許すとかやっぱり裏切って正解だったっす~。」

 

「な、ななな、何故貴様が生きている!?お、俺は確かにお前の頭を踏み潰したはずじゃ!?」

 

バッとそのブラザーがアタシの前の頭があった場所を見る。

確かにそこにはアタシの前の頭の残骸が残っているし、まだいろいろなものがドバドバと流れ出している。いやー、気持ち悪いっすねぇ。

殺したはずの人間がケロリとして話しかけている。そんな恐怖は、普段からなれている人間であっても怖いだろう。

 

「残念だったっすね。じゃあ、今度はお前たちが死ぬ番っすよ~♪」

「ふ、ふざけるな!お、お前ごときに俺たちが負けるものか!!」

 

アホのブラザーが吼えて、斧を構えるが・・・それよりもアタシは奴らの合間を縫い、男を切り捨て、女は打撃で気絶させた。

 

「さようなら、愚かなブラザー。」

「ばか・・・な」

 

さーて、次の相手は

 

「おチビちゃん、迷子かな?」

「・・・・・・教会の、裏切り者。葬儀屋、アンナ・ゲールマン。」

 

フードを深めに被った小さな女の子。

随分とかわいらしくて、フードからのぞかせる青い瞳はアタシよりも澄んだ色でわずかに見える髪色は明るい銀色だ。

アタシが教会に所属していたころでは、全然見なかった女の子。でも、敵意を向けているってことは間違いなく侵入者だ。

 

「できればこのまま、帰ってほしいっすねぇ。」

「・・・・・・あなたなら、私の時間を理解してくれる?」

 

「・・・・・・は?なにいっでぇッ!?」

 

一瞬で、私の喉だけでなく身体中に見覚えのあるナイフが突き刺さった。

瞬きした瞬間には、もう目の前でナイフが飛んできていた。なんだ、何をされた!?

 

(瞬間移動や高速投射でもない・・・それに、あの子が動いた様子もあまりない!?)

 

自分で首を斬り落として、仕切り直し。

 

「・・・こいつは、マジになった方がいいかッ。」

「・・・・・・理解してくれない、か。」

 

アタシは双剣を構えて、目の前の()()()()()()()()()()()()した。

 

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