紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

5 / 161
☆ 17~19ページ

 

転生1か月と4日目(火曜日、日中:晴、夜中:晴・満月)

 

レミリアお嬢様によってオリビアの名前が与えられた、毛玉の妖精。私の頭がおかしくなったわけじゃない、私がオリビアにメイドプリムを被せたら、オリビアが毛玉から毛玉の妖精になったのだ。私にやけに詳しいブラウが言ってるんだから間違いはない。

ともかく・・・オリビアは今日、いや昨日から仕事を与えてみた・・・その仕事の内容は毛玉の統率。彼女に能力こそはないものの、元々が”毛玉”という種族と言うのもあってか自分以外の毛玉と意思疎通、そして自分以外の毛玉に風がなくても行動できる能力を与えれるらしい。そして、オリビアの教育係はブラウが受け持つことになった。言語や一般的な生活知識に一般常識を、最優先に教えて・・・合間合間に掃除や洗濯、裁縫を少しずつ教えていくらしい。意外だったのはブラウは教え上手と言うことと、オリビアは一昨日まで毛玉だったのにもかかわらず、自分から進んで私やルージュのお手伝い、ブラウには隠れて言葉を話そうとしたり、おそらく使われない客室の一つで掃除の練習を行い、空いた時間があれば、毛玉を中庭に集めて統率している。というか、昨日より毛玉が増えていたのはどうして・・・?(オリビアに尋ねるとジェスチャーで教えてくれた。なんでも、私とオリビアに引かれてどんどんと集まってきてしまうようだ。それでも毛玉はスペースをあまりとらないためかなり増えても問題はないだろう。)

 

さて起きた出来事は、何もオリビアのことだけではなく他にも一つか二つある。

一つ目は、レミリアお嬢様とフランお嬢様のお二方の父、スカーレット卿の手紙が届いたこと。レミリアお嬢様から許可を頂き、手紙の中身を見るとフランお嬢様の能力についての手紙だった。スカーレット卿もフランお嬢様の能力の強さに恐れを覚えており、口外しないことを強調しておりフランお嬢様には能力の制御を最優先に行うことが書かれており、またレミリアお嬢様とフランお嬢様を心配する文が綴られていた。

 

二つ目は、この紅魔館(こうまかん)に侵入者が現れたことだ。それも、レミリアお嬢様とフランお嬢様が起きている夜中にだ。幸いなことにその侵入者・・・というか、女性は弱りに弱り切っており、侵入した瞬間にレミリアお嬢様とブラウに鉢合わせてしまい、交戦するかと思いきや・・・その女性は倒れてしまった。そして血で床を汚して、レミリアお嬢様に助けを求めて手を伸ばし、レミリアお嬢様は「悪魔の契約よ?」と、言いながらその手を取った。その為、その女性を助けるために手当をすることになった。幸い、ルージュとブラウのおかげで救命手当は成功し、客室の一つは彼女の病室に早変わりした。

これだけではまだよかったものの、問題はその女性がシスター服を身にまとっていたことだ。ルージュが言うに防護魔術が組み込まれたシスター服に、認識阻害の魔術が組み込まれたクローク、ブラウが言うに2本の銀製ロングソードは聖水がこれでもかと言うほどかけられており、使い込まれた跡とかすかに感じる魔力の残滓から、かなりの数の吸血鬼やアンデッドを狩ってきたことが分かるらしい。ちなみに、私はそんな彼女のシスター服から手記を回収しておいたので、彼女の所属と名前も既に判明している。対化け物討伐組織、アンデット討伐班所属の『アンナ・ゲールマン』。それが彼女の名前だ。

しかし、残念なことにアンナはおそらく今夜持つかどうかだろう。それぐらいブラウと出会う前から流血していた。けれど、幼いレミリアお嬢様には本当のことは言わずに優しい嘘をついて騙すことにした。ルージュとブラウも私の意図を察してくれたようで、レミリアお嬢様は笑顔になり、アンナの部屋からトコトコと走り去っていき、ブラウは急いでレミリアお嬢様の後を追うのであった。

 

=====

 

転生1か月と5日目(水曜日、日中:晴、夜中:晴・半月)

 

あれだけの大けがをしていたのに一日ぐっすり眠っただけで全回復とかお前どこの世界の住人だよ。この言葉で片付くぐらい、アンナは一日でケロリとしていた。助けた恩義を感じているのか気さくな感じで教えてくれたのだが、アンナは生まれつき怪我をしてもすぐに治るらしく、あれぐらいの怪我なら寝るだけで治るらしい。どんな体質だよおい・・・。私だけじゃなくてルージュとブラウ、オリビアもドン引きしてんじゃないか・・・。嘘でしょ?前世だと即死でもおかしくない大怪我なんだけど・・・?手を尽くしても死んじゃうと思って止血しただけなのになんで生きてんの?

まあ、ドン引きしても始まらないため私はブラウに同伴してもらいルージュとオリビアには朝とお昼のお仕事をするように指示した。そして、私とブラウはアンナに聞きたいことが山ほどあるために質問をすることにしたのだ。命が助かったアンナは「なんでもどんとこいっす!」と言っていたのでとりあえずド直球な質問を何個か投げかけてみた。

 

Q.化け物討伐組織に所属してるみたいだけれど・・・

A.所属してたっすね。でももう忠義なんてないし、あっちももう死んだと思ってるんじゃないっすかね?

 

Q.あの大怪我はどうして負ったの?

A.上司が聖職者の癖にアタシの体が穢れてるとか抜かしてセクハラしてきて生理的に無理だったんで両手を斬り落としたら反逆罪とみなされ殺されかけただけっす。

 

Q.ここがどういうところなのかは理解している?

A.もちろん理解しているっす。東部ヨーロッパを支配する三大吸血鬼が一柱、”スカーレット家”の歴史ある別荘、紅魔館(こうまかん)っすよね?

 

Q.ここの主に歯向かうか?

A.悪魔の契約したんで歯向かう気はないっす。それにもう組織には帰れないっすし。むしろどんな無茶振りされるか今からちょっと怖いっす。

 

・・・なんというか、人間は愚かなんだなぁ。とは、思ってしまった。

私の質問は終わったためブラウに何か質問はあるか聞いてみたところ、いきなり懐からナイフを取り出してアンナの心臓に突き立てた。あまりにスマートな殺しに一瞬だけ理解ができなかったが、アンナが死ぬのを見てブラウをにらんでしまう。が、それもすぐに困惑の目に変わった。死んだはずのアンナが「なにするんすかー!」と叫びながら生き返ったのだ。しかも、胸からナイフを抜いた状態で。

ブラウは不老不死と言うことを最初から看破していたらしく、いつ確かめようが迷っていたらしい。いや、ブラウさん、それなら私に一言頂戴?後でお説教ね?と割とガチトーンで言うと、珍しくブラウがおとなしく頷いてくれた。

 

そして、アンナに不老不死になった理由を聞いたところ、逃げる際にやけくそで祭壇に設置されていた聖杯に入った水を丸のみしたとのこと。そしてその聖杯は、不老不死になれる水を溜めていたものらしく、アンナはそれで不老不死になったという。(ちなみになれない方がほとんどでその場合はアンデットになるらしい。)

 

また、それらすべてはレミリアお嬢様に伝え、そのうえで悪魔の契約の内容をアンナに叩きつけた。

レミリア様がアンナに叩きつけた、悪魔の契約の内容はとても単純。”アンナ・ゲールマンの存在が完全に消えるその時まで紅魔館(こうまかん)のメイドとして働くこと”だった。

ちなみに、アンナは孤児院で家事は一通りどころかパーフェクトで、即座に副メイド長にしたが、アンナしか反論がなかったため多数決でごり押した。

 





とりあえず、メイド隊を全員揃えたかったために急ぎ足で展開しました。
役職分けとしてはこんな感じ

紅魔館(こうまかん)メイド隊
メイド長:主人公(妖精メイド?)
副メイド長:アンナ(不老不死のアンデットキラー)
副メイド長補佐:オリビア(毛玉の妖精メイド)
調理・給仕メイド長:ルージュ(赤目赤髪の妖精メイド)
清掃・洗濯メイド長:ブラウ(青目青髪の妖精メイド

リメイク元を読んでいただいた方は拒否反応を起こすかもしれませんが、オリビアちゃんはビン底メガネをかけるのでご安心ください。あと、リメイク元では割と重要な立場にいたけど影薄かったので許してあげて・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。