紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
「ふぅ・・・。(今日はこれぐらいにしておきましょうか)」
昨日の分の日記を書き終えて、本を閉じる。日記帳を羽ペンと一緒に閉じてから、インク瓶に蓋をして収納用の黄金のうねりに放り込む。いつもの日課だけれど、書くことも特にないためあまり書いていないが、書く分だけまだいいだろう。
「メイド長はまめっすねぇ、休憩時間になったらいつの間にか日記付けてますけど・・・それ、どうしてつけてるんっすか?」
と、先週からメイドとして働いてくれているアンナが私に聞いてくる。
日記をつける意味、か・・・思えば、私が日記を書き始めたのは部屋に備え付けで置いてあった何も書かれていない本に書き始めたのが始まりだった。転生もしくは憑依してからというもの、自分の中での記憶整理のために行っているのもある。夢日記をつけるのはよくないため、夢を見たことはあまり触れたくはないのだが、何度か気になる夢の内容を書き記すこともある。
「そうね・・・これと言って、特に理由は意味はないわ。でも、割といいわよ?アンナもつけてみる?」
「うへぇ、アタシは勘弁っす。そういうのはアタシ苦手なんで・・・。」
「残念、交換日記とか互いにつけたら面白いかもって思ってたんだけれど。」
「・・・それって、メイド長の赤裸々なヒミツとか夜の運動の激しさとか分かるっすか?」
元シスターとは思えない発言をしつつニマニマとこちらを見るアンナ。とりあえず、頬を強く引っ張り泣かせておく。
「ヒィン・・・ひどいっす!横暴っす!!」
「少なくとも、自業自得だと思うよ?」
「ルージュさん!?い、いつの間にいたっすか?」
「・・・我々は最初からいたが?もしや、忘れていたとは言わないよな?」
「ぶ、ブラウさんまでっ・・・」
「・・・!」(頬を膨らませてプンプンとジェスチャーしている)
「お、オリビアちゃんも!?や、やっちまったっす!!」
本当にコイツは持ってる双剣を使い古している熟練なんだろうか・・・。しかし、アンナはすぐに切り替えて机の上に置いてある紅茶を一気飲みした。しかし、すぐさま顔を・・・と言うか口をすぼめて、じたばたとし始める。
「すっ・・・すっっっぱいっ!だ、誰っすか!アタシの紅茶をすっぱくしたの!?」
「・・・。」(どや顔をして胸を張っている。)
「お、オリビアちゃん!?ひどくないっすか!?」
「オリビアはまだ生まれたての妖精だ、いたずら心がまだあるんだろう。」
「・・・♪」(ブラウに撫でられてご満悦の表情)
彼女たちの姿を見て、思わずクスリと笑ってしまう。そんな私につられたのか、ルージュとブラウも段々と笑いをこらえきれなくなってしまっている。
オリビアはまだ笑い声は出せないもののとても大笑いしていて、アンナはすっぱいのがまだ口に残っているのか私が焼いたクッキーを頬張っていた。
「ひぃー、ひどい目にあったっすー・・・。にしても、ほんっとメイド長の焼いたお菓子は美味しいっすね!サクサクで甘いっす!!」
「うん、それには同意。」
「ああ、私もだ。優しい味のクッキーは何度食べても飽きは来ない。」
「・・・!」(嬉しそうに縦に首を振っている)
「そ、そうかしら?少なくとも、何も変なものは入れてないわよ?」
そう褒められても出せるものは同じようなクッキーしかない。
雑談をしながら、みんなとお菓子と紅茶を楽しんでいると、その部屋のドアが開く音がする。私たちはドアに目を向けると、眠たそうにうつらうつらとしながら枕を持ってこちらを見ているレミリアお嬢様が居た。
「むにゃ・・・めいどちょ~。」
「あら?レミリアお嬢様、いかがなさいましたか?」
「だっこ・・・。」
「かしこまりました。よい、しょっと・・・ごめんなさい、ちょっと行ってくるわ。」
「了解っす、さーて・・・自分も庭園の作業の続きをーっと。」
「・・・!」(アンナを手伝うためにブラウの膝から降りた。)
「ルージュ、早めに休んでおけ?」
「うん、私はそろそろ眠って夜に備えるよ。」
私がレミリアお嬢様を抱きかかえて退出するのをきっかけに、みんながみんなそれぞれやり残した作業を始める。
吸血鬼の主を持つ故、仕方のない事だけれどここ最近は寝ていないことが多い。もうちょっと人手を増やそうかなぁ・・・。
「むぅ~・・・」(寝ぼけてメイド長の胸元に頭を擦り付けている)
「もう、レミリアお嬢様ったら・・・。」
運んでいるうちに熟睡してしまったレミリアお嬢様を、起こさないように
やがて、うつらうつらと眠気が襲ってきて・・・私は、ゆっくりと眠りについた。
自話から少しだけ、時間が飛びます。
具体的にはレミリア様が100歳に、フラン様が95歳になります。