紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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今回のお話からしばらくは、第3回キャラクター応募にて応募されたキャラクターを紹介するお話となります!
登場する順番はランダムになりますので、ご了承ください!!


☆ 93冊目 26~27ページ

 

転生93年と5か月19日目(土曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・新月)

 

今日は、新しい妖精が紅魔館(こうまかん)の庭に居たので保護した。

経緯を説明すると、私が今日の午前の書類作業を終えて、息抜きの為に咲夜(さくや)を連れて、中庭で散歩をしようとしたときに「あれ~?」と言いながら中庭を放浪している妖精……「セキュア・フレーズ」ちゃんを見つけて保護することにした。

 

咲夜(さくや)がセキュアちゃんを迷子にさせないように手をつなぎながら、メイド休憩室に向かい。そこで、セキュアちゃんにどうして紅魔館(こうまかん)の中庭に居たのかと話を聞くことにした。

 

セキュアちゃんいわく、セキュアちゃんは極度……というより、絶対的な方向音痴であり、能力である”安全に案内する程度の能力”を常時発動しなければ、目的地に永遠にたどり着かないどころか、遠く離れた場所に迷い込んでしまうみたいだ。

セキュアちゃん自体結構ふわふわした子の為、あくまで私の要約ではあるが大体そんな感じだろう。

そして、紅魔館(こうまかん)の中庭に居た理由も、この究極の方向音痴が原因であることが分かった。

なんでも、お腹が空いて果実を食べようと自分の巣穴から出てきたら、能力を使っていなかったせいで道に迷い、さらに言えばセキュアちゃんの勘の様さが働き、巡回警備をしている狼女たちの監視の目すら掻い潜って、紅魔館(こうまかん)の中庭を彷徨っていたみたいだ。

 

ともかく、このセキュアちゃん。このまま野放しにすると、たぶんまた迷子になって、最悪の場合(まあ狼女たちの目から逃れた勘の良さがあれば大丈夫だろうが)、人間に捕まってしまい、見世物や慰み物にされてしまうだろう。

その為、セキュアちゃんを妖精メイドとして紅魔館(こうまかん)に雇うことにした。紅魔館(こうまかん)のメイドは現状でも手が足りていない状況だ。

究極の方向音痴とはいえ、サポートしてくれる子が居ればそうそう迷子にはならないだろう。現に、咲夜(さくや)が連れて来た時は、迷子にならずについてきてくれたのだし……。

 

とまあ、セキュアちゃんが紅魔館(こうまかん)のメイドとして雇われることになり、セキュアちゃんはノワールの運搬メイド隊に配属されることになった。

正直な話、運搬メイド隊は仕事の内容上紅魔館(こうまかん)のあちこちを物を持って歩く仕事が多い……うっかり、能力を使い忘れて迷子にならないようにノワールには十分に気を付けてもらおう……。

 

~~~~~

 

転生93年と5か月20日目(日曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・三日月)

 

実のところ、1週間ほど前から、この紅魔館には私が知らない妖精メイドが、メイド隊で働いている。

その妖精メイドに扮した妖精に気付いたのはその1週間前の朝礼の時だ。朝礼の際、各メイド隊に整列した後……アンナ隊の妖精メイドの列、その最後尾に見覚えのない妖精がメイド服を着て並んでいたのだ。

最初は、その日のうちに声掛けをしようとしたのだけれど、なんとなくその日のうちに話しかけない方がいいと直感が訴えたというのもあるし、その日の朝の書類作業が殺人的な量だったということもあり、ここ1週間ほど放置することに決めたのだ。

そして、霊体であり自由に見えなくなることが可能なアイーダちゃんに頼んで、その妖精を見守ってもらう(監視する)ことにしたのだけれどアイーダちゃんの報告いわく、ぎこちないながらもメイドとしての仕事は中々、他の妖精メイドや毛玉メイドはその妖精が侵入者であることを気付いていないし、各メイド長、副メイド長からも認識されていない状態らしい。よほど、隠蔽工作や行動が上手いのだろう。アイーダちゃんにはその妖精のことは黙ってもらうようにお願いし、ついに今日、その妖精と接触することにした。

 

私が、その妖精に接触した途端……その妖精は、泣きながら逃げようとしたので、追いかけて抱きしめることで拘束することにした。

半狂乱になりながら暴れる妖精を何とか抑えつつ、私の執務室に連れ込み……そこで、その妖精を落ち着けることにした。優しく抱きしめ、頭を撫で、優しい言葉をかけて、ゆっくりと宥めていくと、先ほどの半狂乱はどこへやら、怯えつつも何とか私の言葉に返事をくれるようになってくれた。

そこから、その妖精のことを少しづつ聞いていった。

 

その妖精の名前は、フォリアちゃん。

ここからかなり離れた森で生まれ能力を使いながら平和に暮らしていたけれど、フォリアちゃんの持つ能力……”答えを知る程度の能力”、その絶大な力が人間に知られてしまい、フォリアちゃんは捕まってしまい、10年もの間暴力や虐待を受けて()()されていたらしい。

けれど、ある時……その()()()が、とんでもない強い力を持った長髪の妖精(聞いている限り、なんか心当たりがあるような……?)が、10年間続いた地獄から助け出してくれたみたいだ。そして、しばらく人間や他の人外に見つからないように能力を多用し、この紅魔館(こうまかん)のある迷いの森を越え、妖精メイドに扮して働き、妖精メイドが眠る夜になるとメイド隊が使っている倉庫部屋にある大棚の一番上に隠れて眠っていたらしい。時々、悪夢にうなされて見回りの吸血鬼メイドにみつかりかけたそうだけれど、何とかやり過ごしたらしい。(そう言えば、この子が来た日と、メイド隊倉庫部屋で時々変な悲鳴が聞こえるっていう報告を受けたのほぼ同時期だな……)

 

しばらく話を聞いていると、フォリアちゃんはやがて泣きながら私に、追い出さないでと懇願しだした。どうして、私がフォリアちゃんを追い出そうと考えているのかと聞いてみると、勝手に侵入した挙句にご飯を食べたり倉庫で眠ったりと、いろいろやったかららしい。……それの何が問題なのだろうか、正直今でも分からない。

確かに紅魔館(こうまかん)は妖精たちの駆け込み寺ではなく、レミリアお嬢様とフランお嬢様が住んでおられるスカーレット家の由緒正しき屋敷だ。本来なら侵入者や敵対者は、容赦なく排除するのが規定である。例え、人間ではなくても……それこそ、妖精であっても排除するのが決まりだ。けれど、彼女は1週間ほど前から、既に紅魔館(こうまかん)のメイド隊に所属し、妖精メイドとして働いている。そう言った意味では、フォリアちゃんは身内である。

 

それをそのまま伝えると、フォリアちゃんはしばらくフリーズした後に私に「ここに居ても、いいんですか?」と聞いてきた。その問いには、もちろん「歓迎する」と答えた。それに、アンナは今頃、フォリアちゃんを含めたシフト表を作ろうと、専用の用紙とにらめっこをしているところだろう。きっと、しばらくはアンナは苦心するだろうな、なんて考えつつ、再び泣き出してしまったフォリアちゃんを慰めたのであった。

 





第3回で応募されたキャラクターが登場する日記は、二人づつ紹介させていただくので、ペースはかなりゆっくり目となります!
また、リクエストされたお話は、第3回にて応募されたキャラクターが全員紹介されたのち、そちらも一つずつ丁寧に投稿させていただくので、首を長くしてお待ちください!!
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