紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
数百年後の未来、ある国における吸血鬼の学者が語り始めた。
「吸血鬼の時代に起きた戦争の中で、最も謎に満ちたものを挙げるならば、『
『
戦争がなぜ始まったのか、どのような戦力があったのか、
これらについては、ラウル・スカーレットの手記には一切触れられていない。手記にはただ、『
これには、私たち吸血鬼研究学会も大慌て!なにせ、スカーレット家最後の当主と言われていたラウル・スカーレットには娘がいたと同時に判明したのだからね!しかも、複数形で記されていることから、間違いなく二人、もしかしたら三人以上の
学者の話は次第に熱を帯び、専門用語が飛び交い始めると、もはや一般人には理解しがたい内容となってしまった。
その様子を聞いていた「Usami」と名札を下げた
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まずは、『メイド長である
次に、『テリーの殺害』。落とし前を付ける意味でも、テリーがこれ以上支配領域を広げないためにも、そして何より、敵方の大将であるから当たり前のことだ。
最後に、『
間違いなく言えることは、フランの下したその判断とついていったメイドたちの判断は間違いではなかった。実際、テリーが使役する異形化した下級吸血鬼たちは普通の下級吸血鬼とは違い、ノロいがタフで力が強く、また数も多かった。
もしこの場に、妖精メイドや狼女たち、毛玉メイドたちがいれば間違いなく守り切れずに何人もの犠牲者を出していたところだろう。
故に、フランとついていったメイドたちは最初から全力……自身ができる最大限を発揮しているのである。
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フランの魔法により静かに眠るマリア……そんなマリアを守るようにフランとアンナと
そんな中、先手を取ったのはフランであり異形化吸血鬼たちを無視し、それらを飛び越えて魔法で複製されたレーヴァテイン……『レーヴァテイン・
「くるなくるなくるな来るな来るな来るな!クルナクルナクルナァッ!!」
テリーはそれを「来るな」と狂ったように叫びながら紙一重でかわしたが……腰を抜かしてしまったのか、そのままヘナヘナと座り込んでしまう。
「ぐ、ぐぐぐっ、グズドモォッ!!な、ななっ、なにをボサッと突っ立ってるんだ!?さっさと僕を守れェッ!!」
半狂乱になりプライドもくそもなく喚き散らすテリー……だが、その支配能力だけは本物なのだろう。テリーを守るように異形化吸血鬼はフランとテリーの間に割り込み、何匹かはフランに向かってとびかかる。
「二人とも、お願い。」
「すぐに排除します。」
「フラン様の邪魔はさせないッ!」
だがとびかかった異形化吸血鬼たちは、フランの指示によりアンナと
「アァアアアアアッ!!!クソックソックソォオオオオオオッ!!!死ぬならせめて役に立てよクソガァアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
自分の都合のいいようにならないからかテリーの怒りがさらにヒートアップする。これほどまでに自己中心的な人物を見たフランは怒りを、そして呆れすら通り越して、可愛そうなものを見る目になっていた。
その視線に気づいたテリーは怒りすら忘れ……茫然とフランを見上げていた。
「……は?お前、なんだその目は……?まさか、ボクのことを好きに――――――」
「ごめんなさい、あなたに興味ないし話したくもない。それと近づかないでください。」
勘違いしたテリーが腰を抜かしながらフランに近づき、甘い声で誘惑しようとした途端……フランから間髪入れずに拒否の言葉が出てくる。
それを聞いたテリーは、かつて自分が聞いた言葉を思い出す。一言一句、フランが言ったことと同じ文章……女性の認識が体つきしかないテリーにとって全く同じような声で聞こえたその言葉は……
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!殺す!殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!ブッコロシテヤルゥウウウウウウウウウウッ!!
あのクソ女と一言一句まったく同じな事を言いやがってぇええええっ!!!ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!!!
僕は、ボクは
と、先ほどよりも強い怒りと激しい憎悪を発しながら、意味不明なことを叫びだすテリー。
フラン、そしてアンナと
それを見たテリーは、フラン……ではなく、
「まずはお前からぶっ殺す!テリーウルトラハイパースペシャルアルティメットデススーパーバレットッ!!」
「えっ?」
――――――嫌なほどに、赤い鮮血があたりを濡らした。
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場所は変わり、ルヴェア城周辺……テリー一派の兵力である異形化吸血鬼の足止めをしている最中のマグノリア……しかし、唐突に嫌な予感を感じ取りルヴェア城へと視線を向ける。
「……アンナ、さん?」
マグノリアの心がざわつき、身を震わせるような寒気が襲い掛かる。まとわりついた嫌な予感を振り払い、目の前の戦いに集中するために意識を切り替える。ここは戦場、迷えば……止まれば死ぬ。「それに、アンナさんは不老不死だ。だから、簡単に死ぬわけがない……そうに決まってる!」そう考えて、突進してきた異形化吸血鬼の群れに、仲間と一緒に立ち向かうのであった。