紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです! 作:ライドウ
アンナが教会から逃げる時、その教会に安置してあった”命の霊薬”を飲み干しアンナは死ぬことも老いることもない死なない人間になった。
では、そんなアンナに「かすっただけでも相手は死ぬ」と概念が付けらえた攻撃が当たればどうなるのだろう。
「「ぎゃーーーーっ!?な、なんでアタシがもう一人居るっすか?!」」
答えは、なぜか増える。
「あ、アンナ姉さんが二人!?き、きますよフラン様!」
「来ないよ
こうなった原因は簡単だ。
その際に、テリーが放った不可視の即死攻撃には「かすっただけでも相手は死ぬ」という概念があり、無事にその概念は発動……発動した結果、『脇腹を不可視の即死攻撃がかすっただけで不老不死だから死ななかったオリジナルアンナ』と『かすっただけでも相手は死ぬ効果で死んでリスポーンしたもう一人のアンナ』が現れた訳である。
「「まあ、いいや。」」
「えっ、まあいいやで片付けていいの?」
思わずフランがツッコんでしまうが、二人のアンナと
「……な。」
と、ポツリとテリーの言葉をフランの耳が拾う。顔を伏せ、ワナワナと身体を震わせて、先ほどから同じ単語をブツブツとつぶやいている。
「……け、な。」
そんなテリーから段々と怒りの気配があふれ出してゆく。
「ふざけるな。」
もはや怒り過ぎで情緒がおかしなことになっているテリー……そのせいか、テリーの表情には生物的な気配を一切感じることのないことになっていた。
「僕の……ボクの攻撃を、ギャグ展開に使っただと?ふざけるなふざけるな、ふざけるな!ボクの攻撃は絶対の一撃だぞ?かすれば相手は死ぬんだ……なのにナノニなのに…………。
まあ……いい。もういい。なんでもいい。
どうせ、誰もボクを殺せない。どうせ、誰もボクにかなわないのさ!」
そう叫んだ途端、テリーの姿が掻き消える。
テリーを守っていた異形化吸血鬼たちは、
「まずは生意気で
「「っ、
「はやっ――――――」
二人のアンナもフランが反応できない速度で
殴られた
「遅いなぁ?」
「なっ!?」
ブチりと嫌な音を立てながら、二人のアンナの4本の剣はテリーの4本の腕に防がれてしまい、そのまま両方のアンナは頭を掴まれ―――
「死ね。」
プチッと頭を潰された。頭を失ったアンナの体は、そのままテリーが食べようとした瞬間。
「ヤァッ!」
「チッ……」
フランがレーヴァテイン・
「ふぅー、危ない危ない。」
「……冷静だな、仲間を殺されて怒り狂うと思ったんだけど?」
「そりゃ、アンナはともかく
その言葉を確かめるように、テリーが城に空いた穴を見ると瓦礫から異形化吸血鬼の足が見えている。すんでのところで時止めが間に合い、自身の力不足を感じ取り身代わりを置いてそのまま逃げたのだろう。
アンナは言わずもがなだが、リスポーンしてもこっちに戻ってくることはない。アンナもあの一瞬で力不足を理解して、外の援護に行くかもしれない。仮にこっちに来ても、アンナは死なないので安心だ。
もちろん、テリーがよそ見をした隙をフランは見逃さず。テリーに向けて雷の魔法を放つ。
しかし放った雷の魔法は、テリーに触れようとした瞬間、まるでテリーを避けるように広がってしまい、そのまま生き残りの異形化吸血鬼を焦がした。
魔法がダメなら接近戦で……そう考えたフランは再びレーヴァテイン・
「ッ!? せぇい!!」
レーヴァテイン・
「……僕は今、集中しているんだけど?」
まるで何事もなかったかのようにテリーはフランをにらみつけた。その様子を見たフランは即座にテリーから離れようとするが……テリーはフランの足を掴み、そのまま地面に叩き付け―――続けざまに空中に放り投げて、テリーは蹴りの構えを取る。しかし、そんなところで蹴りを放っても―――ボクが放った蹴りは、そのままフランドールの頭をサッカーボールのように蹴り飛ばした。
[ズガァアアアアンッ!]
「なるほど……世界への干渉はこうすればいいんだ。」
…………サッカーボールのように蹴られたフランは壁に叩き付けられ、テリーは納得がいったようにうんうんと頷いている。
壁が崩れ、フランに瓦礫が襲い掛かるが……吸血鬼ということもあり、フランのダメージは―――吸血鬼であっても、今の一撃は相当効いたみたいで、建物が崩れた時に起きる茶色の煙の中から血みどろになり倒れたフランドールがいた。
「うそ……なん、で?さっきまで……ぜん、ぜん。」
「ククッ、これでこの世界はボクのものさ!」
…………ボロボロになった―――何勝手に文字を書いているんだい?君はもう必要ない、クビだよクビ。これからはボクが書くからさっさと消えてくれ。
邪魔者を追い出したところで、ボクの死んでいった部下たちをよみがえらせる。すると、これまでバラバラにされていた部下たちが次々と元通りになって起き上がり、相変わらずボクに忠誠を誓ってくれている。ついでに、破壊されたボクのルヴェア城も元の状態に戻しておく。すると、壊されたはずのルヴェア城が、元の状態に戻ってゆく。
「あぁ、素晴らしい……これが世界を操るってことか!」
「……アンタの、能力……いったい、なんなの?」
と、血みどろでボロボロになった
「僕の能力は、『ありとあらゆるものを都合よく歪める程度の能力』さ!既にあるものを否定し、ボクの考えるとおりにできるとてもすごい能力!お前なんかの破壊しかできない能力とは違う!本物の神の能力さぁあっ!!」
「……ッ!」
悔しそうに
「負け犬の癖に、そんな目でボクを見るんだねぇ。これは……教育が必要かなぁ?」
ボクはフランドールを足でひっくり返し、来ている服を思いっきり引きちぎる。可愛らしい下着が見えるが、負け犬にこんな上品なものは必要ない。それすら引きちぎり、抵抗できないように魔法で両手両足を縛りあげる。
「やっ……やめっ。」
「抵抗するな負け犬ぅ!敗者がどうなるか、お前の体と心に教えてやるよぉッ!」
体をくねらせて抵抗するが、もうここまでくれば遅い。抵抗できなくなった
[コツ、コツ、コツ、コツ……]
そこまでしたところで、足音が聞こえてくる。聞こえてくるはずのない、ボクとボクの部下たち以外の足音。
既に外の連中は、ボクの部下たちの圧倒的な数で押しつぶしたはずだ。ボクが世界を歪ませて、ボクの思い通りにできるようになってから、外で聞こえる戦いの音が聞こえなくなっているのがその証拠のはずだ。
でも、この足音はボクの部下でも、ましてや……外に居た連中とは違う。
―――恐る恐る、テリーが振り返る。
「なっ、ぼ、ボクの歪みが……世界から拒絶された!?ぐっ、グギッ……い、いやだ!振り返りたくなんかない!」
[コツ、コツ、コツ、コツ……。]
足音は大きくなり、テリーは近づいてくる存在を認識する。
そこには、ただひたすらに紅く光る槍があった。そして、その槍の光が照らしあげている槍の主は……不敵な笑みを浮かべていた。
「れ……レミリア・スカーレットォオオオオオオオオオオオオッ!!!」
テリーは、その敵の名を、叫んだ。