紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです!   作:ライドウ

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☆ 93冊目 61~65ページ

 

転生93年と6か月21日目(金曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・半月)

 

頭がいまだに痛い。

あのクソ野郎の元から、いつの間にか紅魔館(こうまかん)に帰っていたのだけれど、帰ってからというもの頭痛が続いている。

パチュリーいわく、私のこの頭痛はフランお嬢様が私に使った昏睡魔法の副作用で、しばらく経てば治るらしい。

 

安心して溜まっているだろう、メイド長としての仕事を今日中に片づけておきたかったのだけれど……レミリアお嬢様から仕事をするなと口を酸っぱく言われ、アンナと咲夜(さくや)から引っ付かれて動けなくさせられ、メイド隊だけでなく警備隊のみんなから泣きつかれてしまったので、しばらくの間休むことにした。

 

休むことにはなったのだけれど……どうしても仕事をしてないと書くことが少なくなってしまう。

そんな私を知ってか知らずか、レミリアお嬢様がお茶会に誘ってくれた。

 

普段私は給仕する側だったのだけれど、今回は給仕される側。普段は味わえない新鮮な感覚を味わうことができた。

セリアちゃんが私の好みの紅茶を淹れてくれたし、ブライニィさんが愛情をこめたクッキーを食べて心がポカポカした。

 

~~~~~

 

転生93年と6か月22日目(土曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・満月)

 

休養日が二日目となり、頭痛は昨日より少しマシになった。けれど、変わらず私には休息が命じられている。

本調子ではないからこその、休息命令なのだろうけれど……そんな事よりレミリアお嬢様に聞きたいことがあったので聞いてみることにしたのだ。

 

昨日から……というより、その前日からのようだけれど、レミリアお嬢様が名前を呼ぶだけで私以外のメイドたちが忍者のように瞬間移動してくるようになったのはどういうことなのだろう。その疑問が、昨日の目覚めた後からずっと気になっていたのだ。

けれど、レミリアお嬢様にもその力の正体は分かっていないようだ。あのクソ野郎から私を取り戻す際に目覚めた力とのことだけれど、その力の説明はほとんどできないご様子だった。ただ、便利で使える能力だから、使っているだけらしくレミリアお嬢様も呼び出されるメイドたちも気にした様子はないようだった。

こればっかりは、考えたら負けではないような気がしたのでパチュリーとノワールを読んで一緒になって考えてはみたものの……結局、”運命を操る程度の能力”のような能力であると仮定するに終わった。

ちなみに、その能力はパチュリーが名付けたのだけれど”家族(紅魔館(こうまかん)限定)を呼び出す程度の能力”と名付けていた。

 

~~~~~

 

転生93年と6か月23日目(日曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・半月)

 

今日で、休養日は3日目だ。相変わらず、頭痛はする。けれど、そろそろメイド長として働きたくて体がうずうずしている。

けれど、相変わらずレミリアお嬢様は「仕事をするな」と釘を刺され、()()()アンナから引っ付かれて身動きができない状況だった。

 

あのクソ野郎から私を取り返す際に、クソ野郎の相手を絶対に死なせる技とアンナの”老いないし死なない程度の能力”のかみ合わせにより増えたアンナだが、二人に増えたアンナが殺し合うことはなく、むしろ自分同士ということもあり、アンナの仕事効率は2倍になっている。

けれど、同じ髪形に同じ顔、同じ声に同じ仕草ということもあり、メイド隊だけでなくレミリアお嬢様とフランお嬢様に混乱をもたらしているみたいだ。

まあ、アンナAに伝えたはずの事をアンナBに聞いたとしても、記憶は一緒じゃないわけだからそうなるわけだが……というわけで、アンナAにはいつも通りそのままの姿に加えて赤いブレスレットを、アンナBには青いブレスレットを渡して見分けを付けれるようにしてみた。

 

すっごい好評だった……。

あ、ちなみに咲夜(さくや)は姉が増えたことに関しては気にしていないみたい。たくましいなぁ……。

 

~~~~~~

 

転生93年と6か月24日目(月曜日、日中:晴れ、夜中:晴れ・三日月)

 

休養日は4日目となり、頭痛もかなり収まってきた。相変わらず、レミリアお嬢様には「仕事をするな」と釘を刺されてしまった。そして、今日の引っ付きメイドはノワールとプリムから合格を貰った咲夜(さくや)だ。これにより咲夜(さくや)は晴れて、統括メイド隊副メイド長 兼 総メイド長補佐の立場を任せられる一人前になったのだ。

 

ついに4メイド長(ブラウ、ルージュ、ノワール、プリム)から合格を貰い、一人前になった咲夜(さくや)……咲夜(さくや)から「お母さま、ついに一人前になった!」と伝えられた時、思わず涙がポロポロとこぼれて咲夜(さくや)を心配させてしまった。

けれど、間違いなく……あの時、私が流した涙は嬉しいときに流れる涙だ。それを咲夜(さくや)に伝え、しっかりと抱きしめてとにかく褒めちぎった。

 

さて、一人前になった咲夜(さくや)だが、一人前になったことを喜んだのは私だけではなかった。

これまで咲夜(さくや)が交流を深めていた妖精メイドたちや毛玉メイドたち……何より、レミリアお嬢様とフランお嬢様何て自分の事のように喜んだし、何なら私よりも涙を流しておられた。

というわけで、今日はメイド隊の仕事も警備隊の仕事も放り投げ、紅魔館(こうまかん)の住人全員で咲夜(さくや)の一人前おめでとうパーティーを開くことになり、その日はとても大騒ぎな一日となった。

 

 

 

 

 

 

 

追記

 

パーティーで悪ふざけをし過ぎた結果、誤ってワインを飲んだパチュリーが悪酔いしてしまい、全裸になって自分の尻をバンバン叩きながら白目をむき「びっくりするほどユートピア!」とハイトーンで連呼しながらテーブルを上り下りした。

その時、パーティーに参加していたほとんどの紅魔館(こうまかん)の住人が余興ということで笑っていたのだけれど……。

どうやら、その一連の行動は何かしらの神聖的な”舞踊魔術”で、紅魔館(こうまかん)の中でも特に魔力量の多いパチュリーがやったからか、レミリアお嬢様とフランお嬢様は浄化されかけ、咲夜(さくや)は腹痛でトイレの住人となり、二人のアンナは筋肉痛で動けず、美鈴(メイリン)は仙人のように何かを悟って、パチュリーは恥ずかしさのあまりヴワル魔法図書館の自室に引きこもり、ブラウとルージュとノワールとプリムは一時的に知能が低下し、ライちゃんを筆頭にした特別なメイドたちは軒並みベットの住人となり、妖精メイドたちは風邪をひき、毛玉メイドたちは毛並みの調子が悪く顔もしょんぼりしており、吸血メイドたちはほとんど灰になりかけて使い物にならなくなり、狼女たちには謎の倦怠感が襲い……。

 

―――紅魔館(こうまかん)が壊滅した

 

こんなバカみたいなことで壊滅するとは思わず。私は頭を抱えることになったが……そんなことをする暇もなく、私以外の全員の看病をすることになったのであった。





次回からこのお話は数百年後に移り変わります!
さすがにそろそろ、やれることは一応まだありますが、そろそろ幻想郷を目指してもいいころ合いなので……。
だいたいどのぐらいかというとレミリアお嬢様が497歳、フランお嬢様が492歳の頃です!

……つまりメイド長の年齢は、490さ(ここから先は赤くなって読めない)
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