編集版 転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~   作:ドラゴンネスト

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十話目

赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を纏ったイッセーの拳とオリハルコンを纏った四季の拳がぶつかり合った瞬間、イッセーの腕が体ごと大きく後ろに弾かれた。

 

四季とイッセー、徒手空拳技を修めた四季の方が、格闘技の経験がライザーとのレーディングゲーム前の小猫との特訓程度しかないイッセーよりも高い為、出た結果だ。

 

「遅い。そして、甘いっ!」

 

その隙を逃さず、弾かれたイッセーとの距離を詰め、懐に飛び込むと顎を狙って掌打を打ち込む。

 

「がっ!」

 

悪魔と言っても元は人間。

純潔の悪魔と言っても肉体構造が人間と変わらないならば、元人間の転生悪魔も顎を狙い脳を揺らされればダメージは普通の人間と変わらない。

脳を揺らされれば意識はあっても体は立ってはいられないだろう。

 

予想通り顎を打たれたイッセーの体が崩れ様とする。そんな瞬間を逃さず龍星脚を放つ。

掌打を顎に打たれての体に力が入らない状態での上段蹴りの流れによってそのまま地面をバウンドしながら転がっていくイッセー。

 

「イッセー!」

 

「イッセーさん!」

 

そんなイッセーの姿に悲鳴をあげるリアスとアーシアの二人。

 

元々人一人吹き飛ばす程度の威力のある技である龍星脚を力が入らない状態で受けたのだからそれも当然の結果だろう。

 

先日の一件と同じ流れの技の組み合わせを選択したが、

 

「テ、テメェ……」

 

さすがは悪魔と言った所だろうか、フラフラとした様子で立ち上がってくる。

 

(天地の野郎、何もしないなんて余裕のつもりかよ。でもな、お前が余裕ぶってる間に、こっちはチャージする事が出来たんだ)

 

籠手から『boost』と言う音が聞こえてくる。既に何回か倍加に成功してるのだろう。

 

(倍加したオレの力は上級悪魔にも匹敵するって部長が言ってた! 当たったらあんな奴!)

 

一直線に殴りかかってくるイッセーの拳を紙一重で避け、四季は籠手に触らない様に腕を掴み、蹴り砕かんばかりの勢いで足を払い、腕を離してその場を離れる。

そして、当たれば上級悪魔にも通用する一撃はそのまま校庭へと直撃した。

 

「へー、それは地面を耕す為の神器だったのか? 初めて見たな、そんな神器」

 

校庭に大穴を開けて顔面から土に埋まってるイッセーに対してそう挑発する。

 

イッセーは気付いていない事だが、イッセーは悪魔になった事で肉体的な強度は上がってるだろうが、四季も気による身体能力の強化によって瞬間的な身体能力は人外にも負けてはいない。

それを差し引いても喧嘩の経験も無いイッセーと、徒手空拳技《陽》を操る四季の間には、大きな技量の差がある。

倍加された力に限ればイッセーの方が上だろうが、近接戦闘の技の面では四季の方が上だ。

 

「ふざけんじゃ、ねえ!」

 

埋まっていた土の中から抜け出すと赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)をつけた左手で再び殴りかかるが、先程と同じ様に僅かに体をずらして避けられてしまうが、

 

「この! さっきから! 余裕ぶってんじゃねえ!」

 

警戒されてるであろう赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の有る左手では無く右手で四季の顔面へと拳を振り抜く。

 

だが、

 

「いや、実際……」

 

「っ!?」

 

当の四季は割り込ませた右手を盾にしてイッセーの拳を防いでいた。しかも、片手にしかないイッセーとは違い、盾にした右腕にもオリハルコンは装着しているわけで……

 

「つい最近までケンカもした事ないお前の攻撃なんて、棒立ちしてなきゃ当たらないぞ」

 

「いっ……いってぇー!」

 

四季の言葉は聞こえていないのだろう。思いっきり素手で殴ってしまったため、オリハルコンを殴った手の痛みに悶えていた。全力で素手で金属を殴ればそうなるのも当然だろう。

イッセーは倍加が無ければ単なる下級悪魔。それもつい最近までケンカもした事のない素人だ。実戦経験と言えばレイナーレの一件とライザーとのレーディングゲームだけだろう。

四季も似た様な者だがガチャによる特典で天賦の才と言うべき高い資質を持ち、ダイオラマ球の中の旧校舎地下での怪物達との実戦訓練で戦闘経験はイッセーの比では無い。

 

「何だよ、それは!? なんで出来てるんだ!?」

 

悪魔であるが全力で殴っても凹み一つ無い手甲に対して文句も言いたくなるだろう。

まあ、そもそも兵士の駒八つとは言え自陣である駒王学園の真ん中で戦ってる以上、身体能力では子猫にも劣る今の彼の力では普通の手甲でも防ぐのには十分だろうが。

 

「まあ、特別製なのは認めるけどな。それじゃ、次は……こっちから行かせて貰おう、か!」

 

四季の右手が突然炎に包まれた事に驚くイッセーを始めとするグレモリー眷属の面々を他所に四季は炎気を纏った拳を振るう。

 

それは、体内で練った気を炎気へと変換。巫女に降る神の炎を模した炎気。

 

「巫炎!」

 

その炎を纏った掌打をイッセーへと打ち込む。

 

「ガハッ!」

 

その技のことを知っている詩乃と雫の二人は驚いていないが、四季の技のことを知らないリアス達グレモリー眷属は驚いている。

 

「がぁあ!」

 

炎を纏った掌打である巫炎を打ち込まれた打撃の痛みや炎の熱さに加えて、神の炎を模したが故に炎が僅かながらに持った聖属性による痛み。三重の痛みに晒されたイッセーが悲鳴を上げる中、今度は体内の気を冷気へと変換し、冷気を纏った掌打を撃ち込む。

 

「雪蓮掌っ!」

 

「あぐっ!」

 

痛みに耐えながらもなんとか防ぐ事ができたイッセーだったが、防いだ赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を纏った腕が冷気をによって凍り付く。そんなイッセーへと更に拳を握り、

 

「ふっ!」

 

「グハッ!」

 

心臓の位置を狙った拳を打ち込み、体勢が崩れた瞬間掌を腹部に添え、

 

「破ぁ!」

 

「ゲフッ!」

 

そのまま掌から練気法と呼吸法により高めた剄力を放つ気功術『掌底・発剄』をゼロ距離で撃ち込む。

 

腹部に打ち込まれた発剄によって吹き飛ばされ、力無くバウンドする様に地面に叩きつけられた後、校庭を転がるイッセー。

 

「で、オレの勝ちで良いのか?」

 

立ち上がる様子のないイッセーを眺めながら、一連の流れに言葉を失っていたリアスへと問いかける。

 

「イッセー!」

 

「イッセーさん!」

 

そんな彼の姿に再起動して慌てて駆け寄るリアスとアーシア、それに遅れて木場、朱乃、子猫の順で駆け寄っていく。

 

ゼロ距離では発頸を撃ち込んだのはやり過ぎたかとも思ったが、イッセーも駆け寄ったアーシアの神器(セイクリッド・ギア)聖女の微笑み(トワイライト・ヒーリング)』で癒せているので死んではいないだろう。

 

「四季、グッジョブ」

 

「やったわね、四季」

 

雫と詩乃が駆け寄って来てそう祝福してくれる。まあ、二人も期間は短いとは言えイッセー達三人の被害を受けていたのだし、クラスメイトのことを考えると四季に叩きのめされても良かったと言う気持ちしか浮かんでこないのだろう。

 

「治療してるって事は、オレの勝ちって事で良いんだろうな」

 

「自分で回復できるなら別でしょうけど、仲間が回復させてるなら終わりでしょ」

 

グレモリー眷属側のイッセーの治療を眺めながら、四季の意見に詩乃も同意する。流石に治療有りでやるのなら本格的に殺し合いにしかならない。一対一の模擬戦と言うのならばこれで終わりだろう。

 

「んじゃ、オレの勝ちって事で、オレ達は帰らせて貰うぞ」

 

一応とばかりにリアス達にも聞こえる様な声でそう告げて帰ろうとするが、

 

「待ちなさい!」

 

リアスが四季達を呼び止める。

 

「何でしょうか、グレモリー先輩?」

 

「ここまでして置いてタダで帰すと思ってるのかしら?」

 

「いえいえ、そっちから挑んで来た賭けの対価で貰う物は無形の品なんで、もう貰ったと判断したんですけど、違いましたか?」

 

リアスの言葉にそう言葉を返す。契約書でも書いてくれますか?と続ける四季の言葉にリアスは悔しそうな表情を浮かべる。

 

「そうね、申し訳ないけど契約書を用意しておくから、受け取りに来てもらえるかしら。それを持って後日改めて契約として形にしましょう。でも、私が言ってるのはそれじゃ無いわ!」

 

リアスは気絶してるイッセーを指差す。アーシアが涙目になって治療しているが……

 

「治療くらい手伝って行きなさい」

 

「いや、お互いに一人回復役が居るんだから、そっちで回復させればいいだろ」

 

「私はちゃんと貴方も治療するつもりだったわ」

 

そう言われてしまうと無傷で勝利した以上は、リアスの言葉を嘘だと否定する事はできない。

実際事前に話してなくてもアーシアの性格上四季の事も治療していただろう。

 

「はぁ、仕方ないか……。雫、嫌だろうけど、頼む」

 

「……分かった」

 

嫌そうにしながらも、雫は四季の頼みに応えて仕方ないとばかりにイッセーへと手をかざす。

 

全身から浮かぶ青い陽の気。祈りによって形を成す癒しの術。

 

「風よ、お願い」

 

『癒しの風』。遠く離れた者も癒す癒しの術。

近づかなければ治療できない『癒しの光』では戦闘力の高く無い彼女にとって命取りだろうと考えた結果、その術の会得を雫の特訓の第一目標にしていた術だ。

 

近づく事なくアーシアからの治療を受けていたイッセーの傷が癒えていく。

 

「す、凄いです!」

 

その事に最初に反応したのはアーシアだった。遠距離での治療対象を選んでの治癒の力と言う点にだ。

 

「まあ」

 

「これは……」

 

続いて声を上げるのは朱乃だ。長距離での治癒の術。それも対象をある程度限定しての治癒も可能とする彼女の精密さにだ。

瞬間的な回復力に感嘆の声を上げるのは木場といった所だろう。

 

「あれは……」

 

そして、子猫だけはその力が魔力では無い事に気付いていた。四季も雫も、もしかしたら詩乃もそうだと。

 

(姉様が暴走したのと違って制御された気)

 

それだけでは無い。仙術という力の才を持つが故に気がついてしまっていた。四季の力の質に。

 

(金色のドラゴン……)

 

大地の気を受け入れられるが故にほぼ無限の気を操ることが出来るその力の鱗片に。

 

***

 

オカ研の部室にて、先ほどの模擬戦の結果に対してリアスは頭を抱えて居た。

 

なお、アーシアと小猫はイッセーを保健室に運んで行った為にこの場には居ない。アーシアが付き添い、小猫がイッセーの搬送である。

 

そんな訳で部室の中にはリアスと朱乃、木場の三人だけが居た。

 

「彼があんなに強かったなんて、予想外だったわ……」

 

神器(セイクリッド・ギア)も持たないただの人間である四季が滅神具(ロンギヌス)の一つである赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を持ったイッセーを相手に一方的に勝つと言う結果はリアスにとって予想外の結果であった。

 

「あの子の力は確認できたけど……」

 

「あれは魔力ではありませんでしたね」

 

リアスの言葉にそう返すのは朱乃だ。アーシアの神器の力とは異質な癒しの力。収穫と言えば雫の治癒の力を自分達の目で確認出来た程度の事だった。

確かにあれは魔力でも神器(セイクリッド・ギア)でも無い力による治癒術。しかも、アーシアの神器(セイクリッド・ギア)と同じく悪魔も癒せる力だ。

正に力の事を知らないリアス達にとっては奇跡の力とでも言うべき力だろう。

なお、雫の力の元の美里葵の異名が聖女なだけに厄介ごとが向こうからやってくる事にもなるが、それはそれ、まだ未来の話。

 

「是非とも眷属に欲しかったけど、今回は失敗しちゃったわね。それに」

 

四季が魔力も使わずに炎や冷気を操ったのも一度はあの手甲の力や何らかの神器(セイクリッド・ギア)の力かとも考えたが、小猫があれは気を炎や冷気に変換している事に気付いた。

 

「そうなると、あれは何かの技術……いえ、武術とでも言った方が良いと思います」

 

木場の言葉にリアスは考え込む。

 

「下手したら何人も同じことができる者が量産出来るという訳ね」

 

個人個人の才の差こそあれ、程度の違いは有るが、それが何らかの武術や技術で有る以上は、四季の行なったことの大半が誰にでも出来るというのは脅威になるだろう。

だが、

 

「逆に言えば、あれが神器じゃ無いなら、彼の技は私達も会得する事が出来るかもしれない、という訳ね」

 

彼の技を学べば素手で戦うタイプのイッセーや小猫ならば大きな戦力アップに繋がるだろう。四季の指摘も考えてみればもっともだ。

例え、どれだけ強力な武器を持っていても、素人が相手ならば鈍と変わらない。

 

それも含めてここで四季達との接点が切れると言うのは避けたい。

それに残骸を回収したスクラッシュドライバーも修復の目処は立っていない今、四季の持つカードデッキは魅力的すぎるのだ。

 

「接点は保っておきたいけど……」

 

彼らの眷属への勧誘やカードデッキの購入などまだ接点は保っておきたい。

ぶっちゃけ、殆ど自分個人では無く悪魔勢力全体との契約に近い事を約束してしまったことに今更ながら後悔していた。

 

あと一度此方に来てもらう理由はあるのだが、何とかその時に上手く交渉する材料は無いかと頭を悩ませるリアスだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、オカ研の事はさておき、四季達はと言うと。

 

「イッセー、あいつ……レアエネミー扱いなのか?」

 

「レアエンアウントって訳ね」

 

滅多にエンカウントできないがドロップする物は多い希少な敵キャラ。

何故イッセーがゲームに詳しい四季と詩乃の二人からそんなレアエネミー扱いされて居るのかと言うと……。

 

「はぐれ悪魔の十倍のガチャポイントだったんだ」

 

雫の呟きが全てを物語っていた。イッセーとの模擬戦を四季が圧勝した後、四季のビルドフォンに届いたメール。それには獲得したガチャポイントがはぐれ悪魔の十倍も獲得出来たと有った。

 

流石に模擬戦も含めて正式な戦闘、初期ボーナスの様なものだった様だが。

 

そんなイッセーの撃破ボーナスでガチャポイントが貯まった事を確認した三人は地下のガチャマシーンの前に立っていた。

もう少しで初のガチャポイントでの十連ガチャが出来る所まで来ていたので、今回のイッセーとの模擬戦は身入りは多かったのだ。……その分金銭的な賞金は無かったが。

 

「そう言うわけで十連ガチャだ!」

 

「「おー!」」

 

折角なのでと三人でそこにいたのだ。四季がガチャマシーンを起動させガチャを回すと10個のカプセルが落ちてくる。最初のカプセルから出て来たのは、

 

 

『アニールブレード(ソードアート・オンライン)』

 

 

今更いらない普通の剣だった。誰も剣を使える人間はいないし、もっと良い剣が有るし、初のポイントガチャでのドロップだっただけに拍子抜けした。

 

「剣だったらソードベントが有るし……使えるかは分からないけど、あれも有るしな」

 

「他の物に期待しましょう」

 

詩乃からの励ましを受けて残る九つのカプセルの中の一つを手に取ると、

 

 

『ラグーラビットの肉(ソードアート・オンライン)』

 

 

「食べ物?」

 

「食べ物、よね?」

 

「今夜の夕飯に使うか、これ」

 

二つ目のカプセルの中身は食料品だった。この世界には存在しないゲームの中の食材。これは今夜の夕飯にでもするとして、

 

 

『VF-31ジークフリード(マクロスΔ)』

 

 

三つ目のカプセルの中には戦闘機が入っていた。正確にはヴァリアブルファイター、最初の機体で有るVF-1の名に因んでバルキリーと呼ばれる機体だ。

 

カプセルを開けると中身ごと消えた。ナデシコCのある地下格納庫の中に出現したのだろう。

 

「バルキリーって、ナデシコの艦載機が増えたな……」

 

まあ、パイロットが四季だけな以上はアメストフリと合わせて二機とも四季が使うしか無い。

MSとVF、使う人間が一人だけなのに無駄に艦載機が増えてしまった。

……ナデシコCを使う時は基本怪盗であるから飛行手段ではダイヤルファイターもある。そして次のカプセルの中身は、

 

 

『タクティカルベスト(九龍妖魔学園紀)』

 

 

単なる服なのでハズレかと思ったが、何故かポケットの中にアニールブレードが収納できた上に余裕がある。

ゲーム中では銃や剣に果ては鍋料理まで持ち歩いて居る描写がタクティカルベストのポケットが四次元ポケットと言う扱いで再現されたのだろう。

 

「これは便利ね」

 

「うん」

 

回復役の雫や素手で戦える四季と違って詩乃の場合は弓は兎も角、この日本で銃は持ち歩き難いのだ。

取り出すのは良いが仕舞う時はどうするべきかと思っていたが、これで持ち帰る時は四季が預かれば良くなった。

 

 

『イチイバル(戦姫絶唱シンフォギア)』

 

 

次に出たのはそれ。前世の知識を持つ四季には理解出来るが、使用者がいない以上は武器庫の中でお蔵入りとなるだろう。単に歌に関する能力がある程度じゃ使えないだろうし。(魔人学園の某歌姫がシンフォギア纏えたらギャグでしか無いだろうし)

 

 

『アミュスフィア(ソードアート・オンライン)』×3

 

 

詩乃の良く知るゲーム機が人数分当たった。フルダイブ型のゲームと言うのには興味あるが、残念ながらゲームソフトが無い以上は意味のない代物だろう。

 

「ゲーム機だけでどうしろと?」

 

「ある意味一番使い道がない品物よね」

 

適当に解析してそのデータを適当なゲーム会社にキリュウセントの名義で売り捌こうかとも思うが、それは後回しにして残りは二つ。外見から見えるのはどちらも剣の様な物だが……

 

 

『エクスカリバー(fate)』

『エクスカリバー(プロトタイプ仕様)(fate)』

 

 

「おいっ!」

 

この時期に引き当てたのにはfateだけに運命を感じてしまう様な品物が二つ。別の世界の聖剣エクスカリバーが二本。別の世界線で別のアーサー王の使っていた同一の名を持つ聖剣だ。

 

それはこの世界で確認できる、7分割されて劣化品にされたエクスカリバー(笑)では無く二本とも正真正銘のエクスカリバー(真)だ。

 

「どうするのよ、これ」

 

「適当にこっちの世界の管理人に返すか?」

 

「それ、返すんじゃ無くて押し付けるって言わない?」

 

詩乃さんからのもっともなツッコミが入る。

他所の世界のエクスカリバーを新たに二本も押し付けられても、妖精郷も迷惑なだけだろう。

 

「これも武器庫の中に入れとくか」

 

「そうしておいた方が良いわよ」

 

使わなきゃ入れとけば目立たないだろうと二本のエクスカリバーはアニールブレードと合わせて武器庫の中に放り込んでおく。

隣に日本神話の神剣、隣に超有名な聖剣二本に囲まれた意思があるとすればアニールブレードはさぞ居心地が悪い事だろう。

誰も剣は使わないのだから暫くは埃をかぶって居てもらおうと思う。

 

「これからエクスカリバーに関係する事件が起きるのにエクスカリバーが出て来るか?」

 

特に見られたら木場が鬱陶しくなりそうだから絶対に見せない様にしようと心に誓う四季だった。

 

なお、夕食に食べたラグーラビットの肉は美味しかったそうだ。

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