編集版 転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~   作:ドラゴンネスト

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二十二話

さて、ヴァーリとの遭遇後日、駒王学園では公開授業が行われていた。

まあ、参加する身内もいない四季達にはあまり関係の無い話だが。

 

ふと見ればイッセーがいつもの二人と話していた。なんでも、イッセーの所の両親はアーシアの事を見に来るそうだ。

 

(サボればよかったかな、今日は)

 

クラスメイトの家族が集まる中で自分たちの家族は来ないと言うのは憂鬱でしかない。こんな事ならば今日は授業をサボって、一日修行場に篭ってれば良かったかと思う。龍泉寺と旧校舎の一室は色々と改築して割と快適に過ごせる別荘にはなっているのだし。

なお、旧校舎については一階部分の修行場から一番遠い部屋に大きめのリビング。2階部分は(教室は個室には大きいので半分程度の広さになる程度に仕切りを作り)一人一室ほど個室が用意してあるが、其方は割と利用していなかったりする。怪談等の舞台になる場所に個室を作るのにも抵抗があるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、英語の時間、

 

「いいですかー。今渡した紙粘土で好きな物を作ってみて下さい。動物でも人でも家でもいい。自分が今脳に思い描いたありのままを表現してみてください。そう言う英会話もある」

 

(ねえよ!)

 

英語の授業なのに何故か美術の授業に変わってしまっている状況にクラス全員の気持ち(約2名を除く)が一つとなった。

その二人、教会で生きてきた期間のせいで、浮世離れしているゼノヴィアとアーシアの二人はそうなのかと納得してしまっているが。

 

「レッツトライ!」

 

(どこの世界に! 紙粘土でやる英語がある!? 「レッツトライ!」じゃねえ!)

 

全力でツッコミを入れるが、そんな心の叫びは誰にも届いていないが、間違いなく多くの者は同じツッコミを入れている事だろう。

そして、この状況に早くも順応しているのはアーシアであったりするのは別の話。

 

四季も気を取り直して改めて何を作るかを考えてみる。

深く考えるのもどうかと思い、そこは教師に言われた通り頭に思い浮かんだものを作ってみるかと思いながら紙粘土に触れて、頭に浮かぶものは……

 

(……詩乃……)

 

矢張り、彼女のことだろう。そんな事を思いながら、ふと、ものすごい速さで作業しているイッセーの姿が目に入る。

そして、完成に近づいている品を見て絶句する。

 

 

 

彼が作り上げようとしているのは、リアス・グレモリーの裸婦像であるのだから。

 

 

 

(……うん、これ、詩乃を作ったら同類と思われそうだからな……)

 

妙なところで無駄に才能を発揮しているイッセーを横目に無難に視界に入ったドラグブラッカーの像を作ることにした四季だった。

ウィザードラゴンでも良かったが、僅かな差だが付き合いの長いドラグブラッカーを選択する。

 

(……こんなんじゃダメだ、ってのは思ってるんだけどな……)

 

詩乃への負い目を感じで一歩踏み出すのが怖いのだ。

 

なお、イッセーの作った作品に対するオークションが始まった時点で、素直にその才能にだけは賞賛しておくことにしたのだった。

 

そんな様子を他所に、支柱となる部分を用意してその先端に頭を配置してそこから渦を巻くように細い東洋龍の胴体を作ったドラグブラッカーの紙粘土細工。

最も、ドラグレッダーとの外見上の差異が色という点が大きいドラグブラッカーなだけに、未塗装の白い紙粘土ではどちらのモンスターなのか見当は着きにくい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「上手いもんだな~」

 

昼休み、四季達四人は裏庭に集まっていた。それぞれ学年が違うため、学園内で集まれる機会は軽音部以外はあまり無いのだ。

 

四季の作ったドラグブラッカーの紙粘土細工を見てクリスはそう言う。

 

「まあ、オレより凄いのを作ったやつもいるけどな」

 

「あれは論外よ」

 

イッセーの作ったリアスの裸婦像をネタに盛り上がっているオカ研のメンバー(木場と子猫を除く)を見ながら呆れたように呟く詩乃。

確かにあれは凄い出来の作品だが、流石に自分がモデルに作られたくは無いと言うのが心境だ。それを察した四季としては内心では、『作らなくて良かった』などと思ってしまった。

 

ゼノヴィアは生徒会の手伝いのためにこの場には居ないが、この世界に自分達の家族が居ない身の上の四季達としては余り居心地の良い空気ではない。

 

「まあ、今はオレ達が家族の様なモノだけどな」

 

チームであり家族みたいな物。それが今の四季達の関係である。

 

そして、そんな事をしている間に人が多くなってきたので軽音部の部室に行こうとして校舎の中に入った時、妙な人だかりをみつけた。

 

何故か全員がカメラ、或はカメラとしての機能を有した物を持って居た。

 

 

 

『なんか、魔女っ子の撮影会をやってるらしいぞ』

 

 

 

「「「「魔女っ子?」」」」

 

何かと思って聞き耳を立てているとそんな言葉が聞こえて来た。疑問を浮かべる詩乃達を他所に、この世界の知識を知っている四季には、魔女っ子というキーワードからある一人の人物が浮かんでくる。

 

人だかりの先、階段の上にいるのは正に魔法少女とでも言うべき格好の黒髪のツインテールの少女。

……四季の中で浮かんだ人物名と完全に一致した。

 

「……巻き込まれないうちに此処から離れようか」

 

 

『オラオラ! 天下の往来で撮影会たあー、良いご身分だぜ!』

 

 

四季がそう呟いた瞬間、匙の声が響く。恐らく、今回の状況の対応に匙が向かわされたのだろう。(なお、ソーナの眷属の新人となったゼノヴィアは正式に生徒会のメンバーではないのでこういう場合に駆り出されるのは公的な立場上では基本匙)

 

「ほらほら、解散解散! 今日は公開授業の日なんだぜ! こんな所で騒ぎを作るな!」

 

「生徒会の匙だ……」

「ちぇー」

 

匙に追い払われて不満をこぼしながらも散っていく生徒達。

撮影会を中断させられたことへの不満をこぼしながらも渋々といった様子ではあるが、流石に生徒会の指示に従わない訳にはいかない。

 

「あんたもそんな格好しないでくれ」

 

「えー、だってこれが私の正装だもん☆」

 

「って、もしかして参観の方ですか? そうだとしても、場に合わせた衣装って物が有るでしょう? 困りますよ」

 

次に被写体になっていた人へと注意している匙。内心で、誰なのか見当がついている四季としては、ちょっと同情してしまう。

 

「……なあ、あれって魔法少女ミルキーってアニメのコスだよな」

 

「正装だとしても戦闘衣装(バトルドレス)なんだよな……。クリス先輩で例えるなら、正装でシンフォギアを纏ってる様なものか?」

 

最近、ご近所のミルたんに勧められたらしいアニメの衣装なのを知っていたクリスがそんな事を呟くと、四季もそれに応える。

四季の例えにその状況を想像してしまったクリスが恥ずかしさのあまり身悶えている。

 

「止めて上げなさい」

 

「悪い」

 

四季の例えを想像してしまい、恥ずかしさに身悶えているクリスを見て詩乃は四季にそう注意をする。

 

詩乃の言葉にそう返すと、改めて魔法少女のコスプレをした彼女を見る。魔法少女のコスプレをしたツインテールの黒髪の巨乳美少女。

間違いなく、記憶の中にある四大魔王の一人と一致していた。

 

(よく考えたら、サーゼクス・ルシファーと同レベルのシスコンだからな、来ないわけが無いか)

 

『なっ!?』

 

近くで木場と合流して同じく撮影会の様子を見ていたリアスが驚愕の叫びを上げたのが聞こえた。

 

もう、四季の考えで間違いないだろう。

 

「何事ですか?」

 

「か、会長……」

 

騒ぎを聞きつけたのか、更にソーナまでやって来ていた。

内心ソーナに同情したくなる四季だが、その祈りは届かない。

 

「あらリアス、此処にいたのね」

 

ちょうどリアスの姿を確認すると後ろにいたサーゼクスを含む二人の男性を彼女へと紹介する。

 

「今丁度サーゼクス様とおじ様をご案内していた所なの」

 

「お兄様、お父様……」

 

魔王と貴族の当主の2人が現れたことに慌てて頭を下げるイッセー達リアスの眷属達。

 

「ところで、匙。問題は早急に、そして簡潔に解決する様にと何時も言って「ソーナちゃん! 見つけた☆」」

 

匙へのソーナからの苦言を遮って魔法少女がソーナを名前を叫んで抱きつく。

 

「うん、会長の知り合い……?」

 

「さあ……?」

 

イッセーと匙がそんな2人の様子に疑問の声を上げる。

 

「なあ、あいつ、生徒会長の妹かなんかか?」

 

「いや、会長の身内だけど妹じゃ無い」

 

「それじゃあ、親戚の子?」

 

クリスがあの魔法少女とソーナの関係を疑問に思うが四季はそれを否定する。次に親戚か何かかと雫が問うが、

 

「……それも違う」

 

「ねえ、四季……まさかとは思うけど、あの子……じゃなくてあの人が、そうなの?」

 

四季の言葉から彼女が何者なのか理解してしまったのだろう。詩乃がそう問いかけてくる。

 

そんな彼女の問いに答えたわけでは無いだろうが、サーゼクスが彼女の言葉の答えを告げた。

 

「ああ、セラフォルーか。君も此処へ来ていたんだな」

 

『セラフォルー』。その名前を聞いて詩乃だけでなくクリスと雫も正解に至ってしまったのだろう。

 

「まさかとは思ったけど、本当だったのね」

 

「な、なあ、アタシの記憶が間違いなけりゃ、セラフォルーって確か……」

 

「セラフォルー・レヴィアタン。現四大魔王の紅一点で、ソーナ会長の姉だ」

 

「……嘘だろ? いや、魔王って言うから先輩とかマリアみたいなのを想像してたのに」

 

「あー、うん。その気持ちは分かるが、後者の方は近いぞ」

 

「……どう言う意味だよ?」

 

「良い勝負のレベルのシスコンだ」

 

「あー」

 

妹に抱きついているセラフォルーの姿を見て四季の言葉に心から納得してしまうクリスだった。

 

「あら☆ リアスちゃん、おひさ〜☆ 元気にしてましたか?」

 

なお、リアスへの当人の発言により彼女が四大魔王の紅一点と確定したのだった。

 

「……つまり呼ばなかったのは仲が悪いんじゃなくて会長を溺愛してるのか? そりゃ、あの時呼ばない訳だよな」

 

「コカビエルの時に呼んでたら、戦闘の余波で街が消えかねないからな」

 

「うん、何しでかすか分からない」

 

「呼ばない訳よね。ルシファーの方を呼んで正解だったわね」

 

キレたシスコンを止める術は数えるほどしか無い。特にクリスと雫の言葉に実感が湧いてるのは身近に何しでかすか分からないシスコンが居たからだろう。

 

「恐るべし、魔法少女……じゃなくて魔王少女」

 

内心、高校三年の妹がいて少女はないだろうと思うが敢えて口には出さない事にした四季であった。女性の年齢にツッコミを入れても碌な事は無い。

そもそも、魔法少女を名乗れるリミットは19歳までと言う前例が存在している。それを超えたらナンバリングでも少女は消えるか、主役交代するかだ。

 

「うぅ、もう耐えられません!」

 

羞恥に耐えきれずソーナは走って逃げ出し、それを追いかけてセラフォルーがソーナの名前を叫びながら追いかけ、その2人を匙が追いかけていく。

 

そんなドサクサに紛れて、そんな家族間のシスコン問題(笑)に巻き込まれないうちにその場を立ち去る四季達だった。

 

「ふむ、彼等にも話があったんだけど、逃げられてしまった様だね」

 

いつの間にか姿を消していた四季達の姿を見てサーゼクスはそう呟くのだった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

「絶対に魔王から直接私達の会談への参加を呼びかけられるわね」

 

「だろうな。悪魔側はイッセーが……って事になってるけど、コカビエルを倒したのはオレ達とヴァーリだからな」

 

要するに、あの一件は結果的に白龍皇であるヴァーリと言う、コカビエル以上の戦力が育っている事と、飽くまでコカビエル1人の暴走だと対外的にアピールできた堕天使側に対して、同じく二天龍の神器を宿した者を有していながら碌に育てていないと思われてしまっている悪魔側という構図になってしまっている。

 

悪魔側の一般市民には流石にそんな事は教えられないので二天龍の神器を宿した2人が協力してコカビエルを倒したのはと言う形にしておく事にしたのだろうが、完全に手柄を根こそぎ奪われた形の四季達としては面白くない。

 

「まあ、見事に聖書勢力の三派閥からは目をつけられてるからな」

 

初めは雫の癒しの力だけだったのだろうが、結果的に4人全員が悪魔側からは目を付けられ、現状は堕天使側からも目を付けられている。

まだコンタクトは無いが天使側からも勧誘を受ける可能性は高い。エクスカリバーを二本も持っているのだし。

 

結果的にコカビエルの暴走を止められなかった責任はあるが力を見せた堕天使、まだ悪魔側の勢力下への戦力の派遣のために言い訳のしようがある天使と違い、現魔王2人の妹と赤龍帝と言う強いネームバリューを持った者が揃っていながら、然程大きな活躍の出来なかった悪魔側としては他の二派閥への面目が潰れている現状だ。

 

付け加えるならば、悪魔側の上層部側からは相手が相手のため無理も無いが、結界の維持という裏方の役目に徹したソーナ達よりもオフェンスという華のある役割についたリアス達の方がマイナス評価は強い。

 

ぶっちゃけ、四季達としても強敵相手との戦いを経験していたクリスの存在のお陰で助かった面も大きい。

 

「……今更ながら、天界に渡しても不味い技術や品物も増えてきたよな」

 

主にシンフォギアとかである。

そもそも、聖剣計画のデータを使って聖剣使いを量産しているのだから、下手にカケラから相応の武具を作れるなどと言うことが知られたらどうなる事か。

 

「まあ、今は戦力増強を考えた方が良いな、これも有るし」

 

そう言って四季が取り出したのはガチャチケット。例によってコカビエル戦の最大の報酬で有る。

 

そんな四季達4人がいるのは地下のガチャ装置のある部屋の中。

今ではテーブルとソファーを持ち込んで簡単な作戦室とした場所である。……なお、冬場には炬燵を持ち込もうかと考えてもいる。

 

今回、ガチャを始めてみるクリスも興味深そうに見ている。十連を複数回回せるなら1人一回くらい回しても良いかと思うが、割と入手手段が限られているのだ。

 

「それじゃあ、早速」

 

チケットを装置に装填し中からカプセルが飛び出してくる。

 

テーブルの上に転がる10個のカプセル。危険な物も有るかもしれないので直ぐには開けないでカプセルの中を確認する。

 

 

 

『仮面ライダー龍騎のDVD-BOX(劇場版、TVSP込み)』

 

 

 

「おい!?」

 

何故これが出るのかと全力でツッコミを入れてしまった。

確かにこの世界では仮面ライダーは存在していないために貴重だが、何故ここでDVDのセットなのだと。

 

「……こんなのも出るのね」

 

「意外過ぎて言葉も出ない」

 

内心、後で観ようと思いながらDVD-BOXを確保しておく四季であった。

 

気を取り直して二つ目のカプセルを手に取りその中身を確認する。

 

 

 

『仮面ライダードラゴンナイト DVD-BOX』

 

 

 

「二つ目もこれか!?」

 

二つ目のカプセルの中身もまたも特撮のDVDだった。

安全この上ないが、この世界には存在していないが、それでも戦力にはならない完全な娯楽品だ。

無言のままでそっちも後でゆっくり観ようと確保しておく四季であった。

 

そして三つ目のカプセルを確認してみると、禍々しいまでの真っ赤な物体。

 

 

 

『泰山麻婆』

 

 

 

三つ目は食料品だが危険物だった。fate中では辛味を脳が認識できないとか、食べたら味覚が死ぬとか色々言われている、通称外道麻婆。無言でカプセルに入ったまま隔離しておく。

 

麻婆は好きだが、はっきり言って見ているだけで口の中が辛くなって、眼が痛くなってくる。

 

「これは厳重封印だな」

 

「敵に投げつけるって言うのは如何かしら?」

 

「それ以前にこれって本当に食べ物なのかよ?」

 

「これを食べれる人っているの?」

 

「居る」

 

最早投擲武器としか言えない食品の処分に困りながら、三つが期待外れな品物だったのに頭を抱え四つ目を手に取る。

 

 

『キバライドウォッチ』

 

 

4つ目にしてやっと当たりが引けた。

仮面ライダーキバの(歴史)を宿したライドウォッチ。以前別の形で作り出された龍騎ライドウォッチと合わせて二つ目となるライドウォッチだ。

 

「これは……一応は当たりか」

 

使う方法が無いとはいえ、ライドウォッチという形とは言え仮面ライダーの力なのだから当たりだろう。

 

そして、五つ目のカプセルを手に取ると、

 

 

 

『まるごしシンジ君』

 

 

 

なんともコメントに困る品が出て来てしまった。

 

「なんだよ、コレ?」

 

「料理処理用のフリーソフト」

 

目の前の物体に無言になってしまう4人だった。

取り敢えず、投擲武器として使わない場合の麻婆の処分先が確定した。

 

 

 

『エリクサー』

 

 

 

次に開けたカプセルの中身は回復アイテム。そして、残り三つのカプセルの中で一際目を惹く、虹色に中身が輝いているカプセルを手に取った。

 

「っ!?」

 

中身の輝きで確認ができないので、こればかりは開けるしかないと覚悟を決めてカプセルを開けると、中から虹色の光が零れ、四季の手の中にそれが現れる。

 

「これは……」

 

手の中に現れたマゼンダカラーのそれには見覚えがある品物だった。

 

「ディケイ……ドライバー? しかも、ネオの方」

 

 

 

『ネオディケイドライバー』

 

 

 

ジオウに登場する平成20ライダー対応型の新型のディケイドライバーだ。

強力な力ではあるが大きな問題がある。

 

「変身用のカードとか無いんだな?」

 

そう、飽くまで本体だけだったのだ。

武器であるライドブッカーだけでなく変身用のカードの一枚も存在しない。ネオディケイドライバー本体オンリーである。

もっとも、龍騎ライドウォッチやキバライドウォッチからカードは作れるかもしれないが。

 

「残念ながらこれも暫くはお蔵入りだな」

 

「これは、残念だったわね」

 

「ああ」

 

詩乃の言葉にそう返す。

強力なディケイドの力だが武器もカードもなければ意味がない。ディケイド以前の平成ライダーのものならばベルト単独で変身できる物もあるのだが。

主にカードやライドブッカーが入手できるまでお蔵入りである。

 

虹色の輝きから恐らく通常よりも出る可能性が低かった事を推測出来るだけに残念であった。

 

残りのカプセルは二つ。その中の一つを手に取る。カプセルの中にあるのは一枚のカード。

 

「っ!?」

 

四季は迷わずカプセルを開け手の中に現れたそのカードに言葉を失ってしまう。

 

「カード?」

 

「そのカードがどうかしたの?」

 

「……オニキスの強化アイテム」

 

ドラゴンナイト使用のサバイブのカード(烈火)。続編の小説では敵に奪われたオニキスがウイングナイトのカードと合わせて使用したオーバーサバイブ等と言う形態も披露している。

 

 

 

『サバイブ(ドラゴンナイト)』

 

 

 

当然ながらそのカードはオニキスのデッキに収まる。

 

「9個目でやっと戦力の強化だぁー!」

 

「おぉー」

 

「良かったわね、四季」

 

「全部単体じゃ使えなかったり、役に立たなかったりするモンばっかりだったからな」

 

最初から使ってるのに未だに危険なハザード以外の強化が出来ないビルドのシステムは哀れであるが、怪盗姿での活動用の為に強化が後回しでも問題ない。

 

そして、最後のカプセルを手に取ると、疑問を浮かべる。

 

「これは……?」

 

外見からは分からない。詩乃に手渡してみるが分からないと言う表情を浮かべている。次に渡された雫も同様の態度だ。だが、最後に渡されたクリスの表情が変わる。

 

「コイツは……」

 

「先輩、もしかしてそれって……聖遺物、ですか?」

 

「ああ、コイツは『ネフシュタンの権杖』だ」

 

クリスにとって縁の深い聖遺物の1つであると同時に大きな力となった聖遺物でもある。

 

「なら、それの管理は先輩に任せていいか?」

 

「良いのか?」

 

「ああ」

 

デュオレリックの力を何時でも使えると言うのは大きいだろう。彼女の在り方を考えると直ぐに使えるかは疑問だが。

 

幸いにも扱う上で危険な物は無かったので手に入れた物は麻婆と権杖以外カプセルから出しておく。

カプセルから出さなければ聖遺物でも管理はしやすいので必要になる時以外はカプセルのまま管理して貰うという事でクリスに預けておいた。

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