透き通る様な世界観にいる一般呪術師   作:半ライス大盛り

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特に仲のよくない会社の先輩と付き合いで飲みに行った結果体崩して寝込んでました。コロナじゃなくてよかった…二度と飲み会行かねえ…。

ブルアカはビリビリちゃんだけ出ました。
食蜂もほちい……けどリオセスリ完凸したせいで金がねえんだ…。


こちらチカゲサァン様がしがない男子メーカー(木屑しがない作)で凛太郎をイメージして作成してくださいました。ありがてえ…顔面が性癖ドストレートで好みです!


【挿絵表示】


キャラクタープロファイルの方にもURLと共に載せてさせていただきました。それと自分の癖ェに従った結果、ちょっと落書きを加えたバージョンの方も載ってます……見てみて。いやマジで顔面が好み、かっこいいってこいつ。

本当にありがとうございます!

ちょっと今回変なところで無理矢理区切った所為で違和感ある終わり方してます。ちょっと次回出したかった“キャラ”出せそうなんで文字数調整した結果変になりました。





平穏はいつも近くに②

 

 

 

 b月a日

 

 シャーレ就任3日目くらい……いや4日だったか?(記憶が朧げ) 

 

 長い長い、激動の日々だったよ……。

 え、シャーレの仕事ってこんなに大変なん? お兄さんもうやめたくなってきたんだけど……今からやっぱりスカウトの話はなしにできたり、あ、ダメですか。 

 

 キヴォトスってロスサントスだったんだな。民度というか、なんでどこもかしこもグラセフみたいに問題ごとばっかりなんだよ。騒動鎮圧にかなりの回数で駆り出されてるんだが……。 

 

 この世界は銃の引き金が軽すぎるッピ。 

 流石に日に何度もスケバンちゃんたちやなんとかヘルメット団の騒動を止めるのにも疲れてきて、再び騒動を止める時に鬱憤を晴らさんと言わんばかりにあの子達が乗り回してた戦車を原型を留めないレベルで叩き壊してしまった。 

 

 素手でぶっ壊したせいかガチビビリされた…ごめんね…。先公にもやりすぎと怒られた、許してヒヤシンス。けどいいストレス発散だった。 

 

 今なら本当の意味でナナミンの言葉に共感できる、労働はクソ!! 

 

 

 ナナミーン! そのうちストレスで10円ハゲ出来てそうとかバカにしてごめーん!! 伊地知さんもごべぇぇぇぇんん!!! 俺迷惑ばっかりかけてた気がするぅ!!

 

 

 あ、五条先生はもっとちゃんと仕事して。周りにあんまり迷惑かけんでください。

 

 いやほんと、仕事って大変だね(小並感) 

 

 最近じゃどう工夫して仕事を早く終わらせるかよりも、どれだけサボって仕事を終わらせられるかを考えてる。これが、社畜……ってコト!?

 

 けど悪いことばかりでもないかもしれない。

 ミレニアムサイエンススクールなる学校の生徒であり、セミナーと呼ばれる生徒会の会計担当であるユウカちゃんがかわいい。

 

 うん、かわいい。

 そしてなにより、太い。どこがとは言わないが太い。うおっデカいね、あれで蹴りを喰らったら確実に首が吹っ飛ぶ。(確信)

 

 目の保養になってとても癒される、その後で書類の山を見て吐きそうになるけど。

 

 そういえばシャーレに就任してから、街を歩いている時など妙に喧嘩を売られることが増えた気がする。なんというかいかにもなガラの悪い不良に絡まれたり、スケバンちゃんに絡まれたり。

 

 ガラの悪い野郎を相手なら容赦なく返り討ちにしているが、スケバンちゃん相手に同じようなことは出来ないので上手く言いくるめて一緒にお茶したりした。根はいい子そうなんだよね。

 

 どうしてこうも絡まれることが多いのかと疑問に思っていたが、この疑問にはユウカちゃんが答えてくれた。どうやら銃を持ち歩かない生徒というのは相当目立つらしい。

 

 銃を持っていない生徒よりも、裸で歩いてる生徒の方が統計的にも実際にも多いくらいってどうことなの?

 

 そういえば今更だが、ユウカちゃんに俺のスッポンポンの姿が見られたのだが、その後騒ぎを聞いて駆けつけた先公にも俺の全裸と逆ToLOVEるな状況を目撃された。

 

 誤解を解くのに時間を有してしまった。けど今思えば俺は別に悪くない気がするんだが、事故とはいえ俺のサービスシーンを覗いてきたのはユウカちゃんであって、俺が覗きに行ったわけではないし。

 

 俺だけお叱りを喰らったのは遺憾でございます。

 

 なのでしばらくはユウカちゃんとお仕事する時にお手洗いに行く時は「覗いちゃダメだよ」と揶揄うことにします。一日一回を目標としよう。もしくはデイリー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 b月b日 

 

 美食ってなんだ(哲学)……? 

 ここ最近、シャーレで仕事し始めてから色々なアクシデントに巻き込まれているせいか頭がおかしくなりそう。俺の知ってる常識とキヴォトスの常識がかけ離れすぎてて、なんだか洗礼を受けている気分になる。 

 

 アビドスで過ごして、それなりにキヴォトスにも慣れてきたと思ったんだがそんなことはなかった。アビドスが割と田舎だったからか、こっちのはちゃめちゃ具合がレベチに感じる。あれだ、都会と田舎じゃ呪霊のレベルが違う的なやつ。 

 

 美食研究会なるものと顔を合わせたのだが、あれはヤバい。とにかくヤバい……みんなかわいい子なんだけど、あの集団はやばい(確信) 

 

 キヴォトスで目覚めてから俺を拾ってくれたのがシロコちゃんで、というかアビドスのみんなでよかった。 

 

 エナドリ飲みながら、先公が無駄に溜め込んでいた書類を整理していたのだが突然ゲヘナ風紀委員会からシャーレの窓口に電話が掛かって来たのだ。電話のお相手はなんとヒナちゃん。 

 

 電話の相手がヒナちゃんである事に驚いたが、向こうも俺がシャーレの窓口の電話に出ている事に驚いていた。自分がシャーレに所属した事の経緯をカクカクシカジカと伝えたら納得していた。 

 

 久しぶりにお話し出来たのが嬉しくて長話をしてしまった。ちょっと揶揄えば、電話の向こうで慌てている姿が想像しやすくてなんともかわいい。 

 

 彼女と世間話をしていて話が脱線してしまったが、どういった要件でシャーレに電話を繋いだのか聞いてみればこれまたビックリな話だった。 

 

 なんとシャーレの先公が風紀委員会の留置所で拘束されているらしい。彼女の言葉に思わず「……はいぃ?」と間抜けな返事をしてしまったくらいだ。 

 

 訳がわからなかったが話を聞くと、どうにもシャーレの先公が学校のプールで全裸になって泳いでいるとの通報があって身柄を取り押さえたらしい。 

 

 あいつ俺に仕事押し付けてなにしてんだ。 

 ちょっと本気で一回どついておくべきかと思ったくらいだ。 

 

 要は身柄を引き取りに来てほしい的な連絡だった、とりあえずそっちに向かうことを伝えてから爆速でゲヘナまで飛んでいった。なんで補導すべき立場にいるような人間が補導されてんのじゃい。 

 

 そんでゲヘナに到着してから、わざわざ迎えに来てくれたヒナちゃんに話の詳細を聞いたのだが、誤解というかヒナちゃんの早とちりだったようだ。 

 

 彼女曰く「先生の日頃の行いが…」と言っていたが、あいつ普段なにしてんだ? 

 

 わざわざ足を運んでもらったのにごめん、と彼女から謝罪を受け取りつつも留置所にいる先公を迎えに来たのだがそこでヤバい光景を見た。 

 

 留置所の中には数名の女子生徒とシャーレの先公が確かにいたが、問題はそこじゃない。 

 

 そこにはなんと女性物の下着に顔を埋めて一心不乱に匂いを嗅ぐ変態がいた……は? 

 

 留置所の扉を開けてもらい中に入った瞬間、思わず彼女の体を引き寄せ、その光景を見る前に目元を押さえて強制的に視界をシャットアウトさせたくらいだ。 

 

 突然の行動にヒナちゃんは困惑していたが、我ながらナイス判断だったと思う。 

 

 先公はまるで現場を押さえられた犯人のように慌てて弁解していたが、既に絵面がギルティ。よっぽどのことがない限り他人の趣味にとやかく言うつもりはないが、それはダメだろう。 

 

 とりあえず、視界を塞いだまま困惑している彼女の背中を優しく押しながら留置所を退室させた後に、先公にはマジビンタを喰らわせておいた。 

 

 そのまま本気でタコ殴りにしてやろうかと思っていたが、俺の憤怒を察したのか側に居た女子生徒数名が割って入り必死に弁明してくれた。 

 

 その女子生徒、美食研究会なる彼女たちの話を聞くとこうだ、彼女たちが問題事を起こして風紀委員会から逃げている時に、偶々行き着いた先の広場で生えていたトリュフをゲットしたらしい。 

 

 美食研究会のひとり、ハルナちゃんが言うにはトリュフは採取してから5分以内の下処理が命……らしい。そして鮮度を維持するには清潔な布が必要だったとのこと。 

 

 そこで採取したトリュフ包んだのが美食研究会一員であるアカリちゃんが持っていた未開封の予備の下着、とのこと。 

 

 いや意味がわからないよ。 

 ハルナちゃん曰くアカリちゃんは潔癖症らしいのだが、だからと言ってなんで予備のパンツ持ち歩いてんだ。 

 

 そして先公が下着に顔を埋めていたのは風紀委員会に没収されたトリュフの残り香を嗅いでいたらしい。だとしてもアウトだろ、なんでパンツに顔埋めてんだお前。 

 

 理解し難いが、状況の前後を理解した後で先公を留置所に放置して来た。廊下で久しぶりに顔を合わせたイオリちゃんとちょっとお喋りした後、厳しめの処罰をお願いしてそのまま帰還。 

 

 あと、ヒナちゃんがシャーレの仕事を手伝いに来てくれたのでその日を楽しく書類仕事を出来た。あっという間に書類の山がなくなったね、すごいよあの子。 

 

 そして後日、偶然再会した美食研究会の面々に巻き込まれて、改めて彼女たちの食に対する狂人っぷり理解されられた。 

 

 美食ってなんだ……? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 b月c日 

 

 先公とボードゲームして遊んでた、あいつ強くね?

 

 人生ゲームとか運が絡むような要素のあるゲームは割と互角に戦えるんだが、チェスとか将棋とかそういうボードゲームじゃ今のところ負け続けてるんだが?

 

 まあ仕事サボって遊んでた所為でユウカちゃんから、すんんんっっごい怒らたけど。二人して正座させられた……床がちべたい。

 

 太ももが喋っている。(正座の体勢から見えた光景)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 b月d日

 

 な、な、な、なんと!!

 この度、先公からスマホを受け取ってしまった!

 

 津上 凛太郎、キヴォトスにて新たなスマホデビューですぅ!

 

 仕事用として使ってもいいし、プライベート用としても自由に使っていいとのことだ! ヒュー、お前太っ腹だなぁ!……変態だけど。

 

 キヴォトスに来る前に使ってたスマホは宿儺との戦いで修理どころか買い替えた方がいいだろレベルでバッキバキに壊れてたし、仮に修理しても電波的なアレで使えるかもわからなくて放置していたんだが、まさかスマホが支給してもらえるとは。

 

 マジで助かる。

 外にいる時とか、緊急で連絡する時は公衆電話探し回ってたし、ようやく文明の利器を存分に扱える! いやー、アビドスにいた頃とかスマホの使えない生活って意外と苦しかったからなぁ。

 

 スマホ依存って訳じゃないが、今まで普通に使ってたのがいきなり使えなくなるのは違和感すごいって。

 

 しかもこのスマホ割と良いやつなのか、スペックが凄そうな感じだ。

 

 お高かったんじゃないのかとそれとなく聞いてみたのだが、ほぼ自作とのことで実質タダらしい。いやどういうこっちゃねん。

 

 どうにも話を詳しく聞くと、連邦捜査部「シャーレ」の地下にあるクラフトチェンバーとかいう謎の物体で製造したらしい。

 

 クラフトチェンバーとはなんぞやといったところだが、すっごい簡単にいうと素材をポイポイ投げ込んでありとあらゆる物質を生成することが可能な超凄い大型3Dプリンター的な感じらしい。いやどういうこっちゃねん。

 

 そんなやばいモンが地下にあるのか……(戦慄) 

 それからあーだこーだと、それを色々と弄って生み出されたのがこのスマホらしい……え、これ大丈夫なやつ? 爆発したりしない?

 

 性能に関してはスーパーAIのアロナちゃんのお墨付きらしい。おうこら俺にもアロナちゃんとお喋りさせろ羨ましいぞこんちきしょう。

 

 なんでも先公が持つタブレット、「シッテムの箱」?とかいうオーパーツなるものをグレードダウンさせた()()()()のようなものらしい。マジで大丈夫なのかそれ、そのうち爆発しそうです怖いんだけど。

 

 OS?はほぼ同じ、とのことなのでアロナちゃんがサポートしてくれることも可能らしいんだが……俺には肝心なアロナちゃんの声が聞こえへんのじゃい。

 

 まあ結局はパチモンなので、「シッテムの箱」の管理者たる先公と同じように全ての権限が使えたりするわけではないらしい。

 

 俺が使っても精々、超高性能なスマホってだけだとさ。

 

 因みにどうやって製造したのか聞いたら「なんか遊び半分でやってたら気づけば出来てた」とのこと。このスマホ怖すぎるんだが……ヒェ。

 

 まあスマホが使えるようになっただけヨシとしよう。以前使っていたスマホは捨てずに残しておくとつもりだ、こっちのスマホにはキヴォトスに来る以前に撮った写真やらなにやらと大事なモンが詰まってる。

 

 出来れば修理してデータの復元なんかもしたいところだ。今度そういうのが出来そうな場所とか人を探してみようと思う。

 

 ……まあいいか!! スマホをゲットしたとなればやることは決まってるよなあ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「ふぅ……こんなもんっすかね」

 

 

 手にとった書類に目を通した後、特に問題がない事を確認してひと段落ついたことに安堵の息を溢した。

 

 場所はトリニティ総合学園。

 その委員会の一つであり、学園や校外等での違反行為を取り締まる治安維持活動を主としている委員会。正義実現委員会、その執務室に()()は居た。

 

 様々な生徒が所属する正義実現委員会の中で、仲裁を主に担当しその秀でたコミニケーション能力によってトリニティ内外問わずに友好的な関係性を築いている事から、学園間や組織間の外交やトラブルの仲裁を任されることが多い。

 

 今しがた片付けた書類の山もそんな彼女が任された仕事の報告と後片付けを兼ねたものだった。

 

 

 「もう肩がバキバキっす……んんっ……はぁ〜、うっ腰が……」

 

 

 グッと体を伸ばせばポキポキと小気味良い音が聞こえてくる。

 

 彼女───仲正イチカはスマホを手にとって時間を確認する。そして液晶画面に表示された数字に、うげっと僅かに顔を顰めてため息を吐く。既に時間はランチタイムを大幅に過ぎていた。

 

 休憩がてら外で食事を済ませた後に仕事を終わらせようと考えていたのだが、思っていたよりも集中していたらしい。

 

 

 「……ん〜。仕方ない、コンビニで何か買ってくるとしますか」

 

 

 欲を言えば気になっていたお店のランチタイム限定メニューを食べに行ってみたかったが、今から向かったところで間に合いはしないだろうと諦めることにした。

 

 仕方ないので購買か近くのコンビニまで行って、何か軽く食べられる物でも買ってそれで昼食を済ませてしまおうか。そうと決まれば、イチカは書類をまとめた後に執務室を出ようとする。

 

 そんな時だった。

 

 

 「し、失礼します!」

 

 「……あれ、どうしたんすか?」

 

 

 バン、と勢い良く音を立てて扉が開かれた。

 視線の先には正義実現委員会の黒いセーラー服を着た後輩の姿がある。深く被ったベーレ帽、目元が隠れた長い前髪の隙間から僅かに紅潮した頬が垣間見える。息を切らせた様子から、何やら慌てていることがわかった。

 

 イチカはそんな後輩を落ち着かせ、息を整え終えるまで優しく待ってあげる。

 

 

 「そ、その……外で……っ!」

 

 「大丈夫っす。ゆっくり、落ち着いてからでいいっすからね。ほら深呼吸、深呼吸っと」

 

 「は、はい……すぅ〜、はぁー……す、すいません!」

 

 「それで、なにがあったんすか?」

 

 

 慌てていた様子から、なにかトラブルでも起きたのかと推測する。現在、正義実現委員会の委員長と副委員長は別件で出払ってしまっておりこの場にいるのはイチカやその他の一般委員のメンバーだけだ。

 

 面倒事を好まない彼女としては、大きな揉め事ではないことを密かに願いながらも、後輩の言葉に耳を傾けて返事を待つ。

 

 

 「その、イチカさんを呼んでこいと頼まれて……」

 

 「………え? 私を?」

 

 「は、はい」

 

 

 思わず目が点になる。

 まさかトリニティにカチコミに来た相手が自分を名指しで指名しているのか、身に覚えのないトラブルに巻き込まれているような気がして来てイチカは困惑してしまう。

 

 どれだけ頭を捻っても、呼び出しを喰らうような真似をした覚えはないので心当たりがない。

 

 

 「えーっと、どういう状況っすか?」

 

 「あ、その、外でお、おおお、男の人が……っ」

 

 「ふむふむ……()()()?」

 

 「はい。それでイチカさんに“俺ちゃんが遊びに来たよ〜”って伝えてくれと……た、多分それで通じるからって言われて」

 

 「はい?……───え、まさか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……〜〜♪」

 

 

 スマホを取り出して画面をスワイプさせる。

 こっちに来てからスマホに触ったのなんて何日ぶりだろうか。

 

 インターネットやソシャゲ、動画サイトやミュージックアプリなどとは暫く無縁の生活をしていたのでなんだか浦島太郎にでもなったような気分だったが、体に染み付いているとでも言えばいいのか、やはり手に馴染む感覚がある。

 

 ───現在、凛太郎はトリニティ総合学園の校門、その脇の壁へ寄りかかりながら鼻歌混じりにスマホを弄っていた。新しく手に入れたスマホになんだか気分も上がってしまう、所謂現代っ子なだけあってかこういった携帯電話などの必需品は持っていてテンションが上がる。それがおニューだとあれば尚更だ。

 

 

 「……へー、こっちにもフリマアプリとかあるんだ。案外、元いた世界とそんな変わらない感じなんだなぁ」

 

 

 本やゲームなどの娯楽品、それどこらネットオークションにも銃やら弾薬やらが並べられているページに驚きながらも、元いた世界では見慣れない光景になんだか新鮮な気分になって興味深くなり画面をスクロールさせていく。

 

 

 (……しっかし、随分と()()()()()()〜)

 

 

 ヒシヒシと突き刺さるような視線を感じ取る。

 バレないように、チラリと目を向けて見れば何やら数名の生徒たちがこちらに視線を向けてヒソヒソと小声で何かを喋っているではないか。他所の学校の人間が来ているとなれば、少なからず注目を集めるのは仕方がないのかもしれない。

 

 しかし、だからと言ってここまで珍しがられる程の事なのかとも疑問に思う。

 

 

 (………あ)

 

 

 ここに来るまでに色々と店を物色して来た凛太郎。

 なんとなく足を運んだアパレルショップで、どこぞの現代最強が装着していそうな丸メガネのサングラスを発見したことにより、それを購入して身につけていた。

 

 そんなサングラス越しに、こちらを興味深そうに見ていた生徒と視線が合った。

 

 とりあえず手を振って挨拶をしておく。

 すると彼女は驚いた様子で、顔を赤く染めた後おずおずと手を振りかえして挨拶をしてくれた。すると、なんだか周りから黄色い声援が上がっている気がする。

 

 

 (……ちょっと楽しいッ)

 

 

 口角が上がりそうになるのを必死に抑え込んで澄ました顔を浮かべる。

 

 ───そっか、そういや俺ってイケメンだったわ。

 

 ハッ、とまるで世界の真理にでも気づいたかのような顔付き。

 なんとも気持ちの悪いナルシスト思考になる凛太郎。事実、ムカつくことに言葉の通りその顔立ちも整っており女性受けも良さそうな顔をしている。

 

 彼の隣にかつての同級生たちがいれば呆れたような様子で、武力行使と共に目を覚まさせてくれる一撃を喰らわせてくれるのだが、今はそんな同級生たちも側に居ないので凛太郎の暴走が加速することになる。

 

 

 「───あ、あの!」

 

 「ん?……ふっ、どうかしたのかなお嬢さん」

 

 「えっと、お兄さんってどこの学校の人ですか?」

 

 「ははっ、ごめんごめん。珍しいよね〜、こんなお嬢様学校の前に男一人で来るのって。所属は一応アビドスってところかな。あ、シャーレって言った方が伝わりやすいかも」

 

 「え……シャーレの人だったんですか!?」

 

 「そうそう、あのシャーレ。ちょっ〜とサボって友達に会いに来ちゃった」

 

 

 意識を瞬時に切り替える。

 

 意を決したような様子で喋りかけて来た学園の生徒、凛太郎も気取ったようないつもの調子で応じる。すると、それを皮切りに遠目で様子を見ていた周りの生徒たちも凛太郎の元へと集まり出した。

 

 

 「え〜〜!?」

 

 「うわ、背ぇ高!!」

 

 「え、誰に会いに来たんですか!?」

 

 「アビドスって砂嵐に呑まれちゃった学校ですよね?」

 

 「あ、あの……できればモモトークとか……」

 

 「おにーさん足長いですね……わっ、腰の位置すご……」

 

 「うーん、聖徳太子じゃないから一遍には答えられないかなぁ!

 

 

 なんだか客寄せパンダにでもなった気分だが悪い気はしない。

 割とグイグイ来る彼女たちの姿に少し困ったように凛太郎は苦笑いを浮かべる。

 

 

 「おにーさんグラサンとってよ!!」

 

 「───……ふっ」

 

 「「「うわ〜!! イケメンだ〜〜!!!」」」

 

 

 調子乗んなよ。

 シャーレの先生がこの場にいればそう言っていただろう。

 

 自分の顔の良さを自覚している凛太郎は、注目通りに目元のサングラスをスッと外すと髪を靡かせて目元を柔らかくして微笑を浮かべる。というかすごいカッコつけた。同級生や後輩の呪術師がここに居ればドン引きするレベルでカッコつけた。

 

 しかし、そんなファンサを忘れないアイドルのような仕草に周りの女子生徒たちはドキッとして一斉に黄色い声援を上げている。

 

 

 (───やっば! トリニティ(この学校)すげー面白いな!!)

 

 

 トリニティ総合学園の生徒たちってこんな感じなん?

 

 凛太郎は疑問に思いつつも、なんだか楽しくなって来たのでヨシとする。とりあえず一緒に写真撮っていいですかと聞かれたので、まるでアイドルの握手会のようにツーショットを撮ったり集合写真を撮ったりする。

 

 

 「ちょ、コラそこ〜! なにしてるんすかー!!」

 

 「ん……おお! イチカちゃーん! 遊びに来たよー!」

 

 「げ!!」

 

 「うわ! やばい、正義実現委員会だ!」

 

 「退散退散! おにーさん写真ありがとう!」

 

 「え、というかいまイチカちゃんって……まさか彼氏!?」

 

 「私たちを取り締まろうってのに、自分だけ自由恋愛なんて横暴だぞー!

 

 「はいぃ!?ち、 ちが、そんなんじゃないっすから、って逃げ足早ッ!……あ、あっちの人たちは任せるっす!」

 

 「わ、わかりました!」

 

 「あ、さっきのメカクレちゃんだ。ありがとね〜!」

 

 「〜〜ッ!……ど、どういたしまして〜!」

 

 

 蜘蛛の子を散らす、とはまさにこの事だろう。

 現れた正義実現委員会の姿に、その場に居た生徒たちは一斉に逃げ出していく。

 

 

 「はぁ……えーっと、それで……なんでここにいるんすか?」

 

 「やっほ、お久しブリブリだねイチカちゃん。いやー、賑やかだね」

 

 「あ、お久しぶりっす……って! そうじゃないっすよ! どうしたんすか突然トリニティに来るなんて」

 

 

 呑気に手を振って挨拶をしてくる凛太郎。

 そんな彼の様子に毒気を抜かれるような感覚と共にイチカは律儀に挨拶を返すが、我に帰って凛太郎がこの場にいる意図を探ろうとする。そもそも、何か予定など組んでいたかと唸り始めてすらいた。

 

 だがその疑問もすぐに解消された。

 

 

 「いやー、実はヒフミちゃんにアビドスの件でお礼も言いに来たんだけどさ。どーも本人がいなかったみたいで……あ、そういやアビドスの話って聞いてる?」

 

 「あ、一応知ってるっす。なんだか大変だったみたいっすね、それにリンタロウさんも最近シャーレに所属して活動してるとかなんとか」

 

 「そうなのよね〜。毎日大変で、もうクタクタよ〜」

 

 「ははっ、お疲れ様っす。シャーレでどんな事してるんすか?」

 

 「ん〜、最近だと……なんだっけ『自害の怪盗?』だかなんだかと鬼ごっこした。あ、俺は銭形警部役ね、ルパンよりも銭形警部派だし」

 

 「いや誰すかそれ……?」

 

 

 あなたの心です。

 なんて、よくわからないモノマネをイチカは披露されて困惑する。

 

 凛太郎の記憶に新しいのはシャーレの仕事もない日に、懸賞金目当てで適当に請け負った仕事で出会したよくわからない自称怪盗の白いコスチュームを身に纏った女の子との壮絶な鬼ごっこ。ワイヤーアクションのようにあっち行ったりこっち行ったりで、追いかけるのが大変だった。

 

 最初は捕まえる気満々だったが、なんだか途中から凛太郎も怪盗の真似事も手伝わされていた気がしなくもない。

 

 まあ、この話題の詳しい話は後日としよう。

 

 

 「まあそれはともかくとして、本題はここからです……イチカちゃん」

 

 「はい。なんすか?」

 

 「この度、なんとスマホを手に入れましてね……モモトーク交換しようぜッ!」

 

 「……ぷっ。その為にわざわざここまで来たんすか?」

 

 「その通り、今んとこモモトークの相手が野郎ひとりだけしかいなくてなんとも寂しいことになってるのよ」

 

 「はは、私でよければ全然いいっすよ!」

 

 

 

 モモトークの友だちリスト第一号を無事ゲット。

 因みにこの後、メカクレ委員ちゃんとイチカを誘い食事に行って帰った凛太郎である。

 

 

 

 

 

 

 





津上 凛太郎
「ふぁぁ……腹減った。なんか食いに行こうぜ」

シャーレの先生
「お、いいね。私もちょうどお腹が空いてきてたんだよね」
 
「ここら辺美味い店あんの? 因みに今の俺は中華の気分」
 
「え〜、どっちかというと私はパスタとかイタリアンの気分だなぁ」
 
「はあ〜? ここは中華だろ。がっつり行こうぜ」

早瀬ユウカ
「まだ仕事に区切りがついてないので休憩はなしです!!」

「「ええぇ〜!!」」

「えー、じゃないです!」


ぶっちゃけどの時間帯に更新されると読みやすい?

  • 07:00くらい
  • 19:00くらいやな
  • 21:00くらいやでー!!
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