透き通る様な世界観にいる一般呪術師   作:半ライス大盛り

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ドレスカヨコは爆死しました。
お、大人のカードを出すしかないようだな(金欠)

周年ので搾り取ったのに、人気キャラで搾り取っていくなんてサイテー! どんどん衣装チェンジキャラ出してください!!(すり抜ける模様










わっぴーで埋め尽くして〜♪

 

 

 「あー……なるほど。まあ、何となくわかった」

 

 「わ、わかっていただけたでしょうか……?」

 

 「とりあえず、お前の罪状のおさらいといくか」

 

 「罪状……っ!?」

 

 

 現在。

 凛太郎は呼び出しを受けてミレニアムに来ていた。

 この場にはゲーム開発部の面々とその協力者が集まっている。

 

 場所はここ数日で見慣れたゲーム開発部の部室ではなく、寧ろあの生活感のある所謂“秘密基地”的な場所とは打って変わってモニターやコンピュータといった見たこともない機械が視界を埋め尽くすような謎めいた雰囲気に包まれた一室。

 

 ……いや、よく見ればジュースやお菓子の食べ残し。床に転がったゲーム機や起動したままのオンラインゲームがモニターに映っていたりと、あまりゲーム開発部の部室と大差ないように感じる。

 

 凛太郎はため息をついた。

 

 ミレニアムサイエンススクールにて、“非公認”な部活ヴェリタス。聞いた話によれば「真理の守護者であり、知識を探求する正義のハッカー集団」を名乗っているようだが、他の生徒からはよく騒ぎを起こす問題児集団だと思われてるとかなんとか、とりあえずは深く考えないようにした。

 

 要するに、お騒がせクラッカー集団だ。

 

 二度目のため息をついてしまう。

 そして凛太郎が呼び出された理由(わけ)だが、それはまたもやゲーム開発部の存続の為であった。廃部寸前のゲーム開発部であったが、活動する為の規定人数を満たしたのはいいもののまたしても問題が出てきたのだ。

 

 ゲーム開発部が活動を許されたのは「今学期」まで。

 規定人数を満たすだけではなく、同時に部としての価値や成果を証明しなければならなかったのだ。その為、今月中に結果を出さなければたとえ規定人数を満たしていた所で活動実績がなければゲーム開発部は廃部になってしまう。

 

 その話を聞かされた凛太郎は「まあそうだろうな」といった感想くらいしかない。部費が学校側から支給される以上、何かしらの成果やそれに見合うだけのものは必要だろう。ただダラダラと過ごせる訳もない。

 

 そしてモモイたちゲーム開発部は今月中に結果を出す為に、『ミレニアムプライス』と呼ばれるミレニアム中の部活が各々の成果物を競い合う、ミレニアムで最大級の品評コンテストで受賞されるようなすごいゲームを制作しなければならないのだ。

 

 そのの為には昔のキヴォトスにいた伝説のゲームクリエイターが作ったとされる神ゲーマニュアル『G.Bible. 』が必要だとのことらしいが、これに関しては以前、凛太郎が呼び出しを受けたが既読無視した際にゲーム開発部のメンバーが再び『廃墟』に向かい「謎の音声」に従いデータをモモイのゲーム機にダウンロードした事で解決はしているらしい。

 

 

 ───しかし問題はその後だった。

 

 

 ミレニアムプライスに向けて『テイルズ・サガ・クロニクル2』を制作する為に神ゲーマニュアルを拝見しようにもパスワードが掛かっており中身が見れなかったのだ。そこでパスワードを解除してもらう為にヴェリタスに解除を依頼したようなのだが。

 

 

 「……で、その肝心なデータを見る為のハッキングツールはここにはないと」

 

 「うっ」

 

 

 チラリ、と視線を向けて見れば気まずそうに視線を逸らす美少女ハッカー集団の姿がある。

 

 入手したファイルのパスワードを解析するのは不可能、セキュリティファイルを取り除いて中身のデータを丸ごとコピーするという手段で解決しようとしたようだがそれを行う為の『Optimus Mirror System』通称「鏡」と呼ばれるツールが必要になるとのこと。

 

 そしてそれは生徒会に没収されてしまった為、現在は手元にはない。もはや詰みとも言える状況だったのだが。

 

 その「鏡」とやらを取り返す為にモモイはヴェリタスと組んでミレニアムの生徒会を襲撃しようと計画しているのだ。どうしてキヴォトスの生徒は、こう、豪快というか大胆というか、凛太郎は頭を抱えたくなった。

 

 凛太郎が呼び出された理由もそこにあった。

 要はその生徒会襲撃のお手伝いとして呼び出されたのだ。しかもそれだけではなく、彼女たちが直面している「問題」を解決する為に呼ばれたと言ってもいい。

 

 その「鏡」はミレニアム生徒会の「差押品保管庫」と呼ばれる場所に保管されており、その保管庫はメイド部と呼ばれる生徒たちによって守られているのだ。

 

 メイド部、正式には『Cleaning&Clearing』

 ミレニアムサイエンススクールで活動する組織で、C&Cとも呼ばれている凄腕のエージェント集団。戦闘力は同校でトップクラスと言われるほど。彼女たちの「ご奉仕」によって壊滅させられた過激派サークルが部活は多い。

 

 

 「要は、俺にそのメイドさんたちと戦ってこい……って事でいいわけ?」

 

 「いやぁ、そのー、リンタローも腕に自信はあるみたいだし大丈夫そうかなーって、ほら先生もリンタロウに頼れば平気だよって言ってたから!……あの、何で私の頭を掴んでいるのでしょうか?」

 

 「うーん。死刑(デスペナルティ)

 

 「判決が重すぎる!……イダダダ! 頭が潰れちゃうぅぅっ!?」

 

 「自慢じゃないが握力には自信があるんだよね」

 

 「アダダダ! ちょ、普通に痛い!!」

 

 

 とりあえずアイアンクローをお見舞いすることにした。

 「ぬおー!!? ザクロになっちゃうぅぅ!?」と頭を鷲掴みにされたままもがいているモモイを持ち上げたまま凛太郎は本日三度目のため息をついた。

 

 そこでふと、ヴェリタスの面々とは初対面で自己紹介がまだであったことを思い出した。

 

 

 「おっと、そうだった。聞いてるかもしれないけど、ちゃんとした自己紹介はしてなかったよね。俺は津上 凛太郎、津上でも凛太郎でも好きなように呼んでよ。もしくは親しみを込めて凛ちゃんでもいいぜ」

 

 

 ───ふ、決まった。

 凛太郎は自己評価MAXで完璧な自己紹介に内心でキリッとした顔を浮かべているが、周りの人間からは苦笑いが浮かんでいる。何せ片手には頭を鷲掴みにされたモモイが踠き野太い悲鳴を上げているのだから。

 

 

 「あ、あはは……。おっと、あたしは小塗マキ! よろしくねリン!」

 

 「ふむふむ……え、真希?」

 

 「ん? うん、マキだよ? それでこっちが……」

 

 

 一瞬、脳内に訓練と称して武具を片手に容赦なく殴り掛かってくる武闘派な同級生が過ったが、同名くらい珍しくはないかと気にしない事にした。

 

 

 「私は小鈎ハレ。ヴェリタスではエンジニアをやってる」

 

 「マキちゃんとハレちゃんか。最後にそっちの子は……」

 

 「……音瀬コタマ。津上 リンタロウさん、あなたのことはそれとなく知っています」

 

 「おろろ? 俺ってやっぱ有名人?」

 

 「先生との会話を盗ちょ……よく聞いていたので」

 

 「いま盗聴って言わなかった?」

 

 「……言ってません。きっと気のせいです」

 

 「そっか。ほな気のせいか」

 

 

 凛太郎の視線から逃れるように顔を背ける少女の姿に、あっ(察し)となったがとりあえず深くは気にしないことにした。キヴォトスだもん、そういうこともあるよね。なんて段々と感覚が麻痺してきている凛太郎だった。

 

 お団子ヘアで見るからに現代っ子で元気っ子といったマキ。

 白衣のようなジャケットとサイズの大きなパーカーの隙間から見える生足に目を引かれてしまいそうなハレ。

 前髪のヘアピンと首にかけたヘッドホンが特徴的なコタマ。

 

 魅力的な女性たちの登場に、クール系で通そうと鼻の下が伸びそうになるのを必死に抑えている凛太郎。まあ、猫を被ろうにも色々ともう手遅れかもしれないが。

 

 視線をモモイへと戻す。

 

 

 「で、話を戻すけど……その『鏡』とやらを取り返す為に保管庫を守ってるメイドさんをどうにかしないといけないんだっけ?」

 

 「そうそう! なにせ相手は強敵揃い。リンタローにはC&Cと戦闘になった場合、助けてほしいんだよね。それとそろそろ手を離してくれるとありがたいかな!?」

 

 「えー、でも俺はユウカちゃん相手に酷いことしたくないよ?」

 

 「んな! あの冷酷な太もも大魔王ユウカの味方をするの!?」

 

 「俺も人のこと言えないが、お前口悪いな。寧ろチャームポイントだろあの太もも。俺は好きだぞあの健康的な太もも」

 

 「そんなこと聞いてない! この鬼! 悪魔! 変態!!」

 

 「はは、このまま握り潰してやろうか」

 

 「既に頭蓋が潰れかけてますっ!?」

 

 

 ミシミシと嫌な音を立てている事が直で伝わってしまうモモイは悲鳴をあげる。

 

 このガキいっそこのまま振り回してやろうか、なんて思ったりもしたが鷲掴みにされ宙に浮いているモモイの様子を側で心配そうに見守っているゲーム開発部の姿があるので流石にそれはやめておく事にした。

 

 

 「た、大変です! モモイが陸に打ち上げられた非力な魚みたいになってます!? すごく変な動きです!?」

 

 「はぁ、お姉ちゃんってば……だから返事を聞いてから作戦を決めようって言ったのに」

 

 「うぅ……っ」

 

 

 とりあえず一旦モモイを離してやるか、なんて思っていた時だった。

 

 

 「───あ、あの!」

 

 「ん、ユズちゃん?」

 

 

 凛太郎の前に、みんなの影に隠れるように立っていたゲーム開発部の部長であるユズが立っていた。いったいどうしたのか、そう思いながら彼女の様子を窺えば、まるで意を決したような表情を浮かべている。

 

 対人恐怖症であり性格はおとなしく内向的な彼女、自分に対しても少し距離感を感じているのを理解している凛太郎だが、そんな彼女が何やら覇気のようなものを纏って自分の前に立っていることに少し驚いてしまう。

 

 

 「も、元々は私の所為なんです……っ! 私に勇気がなくて部長会議に参加できなかったから、その所為でゲーム開発部が廃部になるかもしれなくなって……それで……っ」

 

 「そ、それはユズちゃんの所為じゃないよ! そういうのはお姉ちゃんが代わりに参加することにしてたはずなんだから。原因があるとすれば参加しなかったお姉ちゃんであって、ユズちゃんのせいではないよ!」

 

 「……だそうだが、そのお姉ちゃんはなんで大事な会議に参加できなかったんですかねえ? ほれ、正直にゆうてみぃ」

 

 「え、えへへ……ちょうどその日はアイテムドロップ率2倍のキャンペーン中だったもので、おかげで進化素材もウハウハ……あ、無言で力を強めるのはやめていただけると助かりますぅ!」

 

 「……生爪」ボソッ

 

 「生爪っ!? ちょっ、怖い怖い! なにするつもりさ!!?」

 

 

 一瞬、ゲーム開発部の絆の強さに心打たれそうになっていた凛太郎だったが、最後の最後にやらかしてくれたモモイのせいで台無しになった。呆れてものも言えないとはこういう事なんだろう、本日何度目かわからないため息が溢れる。

 

 重い息を吐きながら、ひとまずモモイを解放する。

 頭から手を離され尻から地面に落下した彼女は「うごぉ! 尻が割れるっ!」などと抜かしており、なにやらまだ余裕がありそうな様子だ。尻を押さえながら蹲る姿は、年頃の女の子とは到底思えない。

 

 

 「……はあぁ〜。ったく、お前はもう少しこう……いや、やっぱいいや。なに言っても効果なさそうだし、で生徒会とそのメイドさんチームから『鏡』ってのを取り返すんだな?」

 

 「……へ?」

 

 「へ、じゃなくて。協力してやるって言ってんの」

 

 「ほ、ほんとにほんと?」

 

 「本当に本当、ちょーマジだから」

 

 「や、やったぁっ!! さっすがだね!」

 

 

 ポカンとした表情を浮かべたモモイ。

 凛太郎の言葉を飲み込むのにたっぷり数秒ほど時間を使い、徐々にその表情をパアッとほころばせてゆき全身で喜びを表現するかのように飛び跳ねている。

 

 喧しいなこいつ、なんて思いながらもそこまで喜ばれては悪い気がしなくもない。

 

 

 「いや〜、先生の言う通りだったね。『リンタロウはツンデレだから文句言いつつもなんだかかんだで手伝ってくれる』って言ってたし。素直じゃないんだから〜! 最初からそう言えばいいのに!」

 

 「やっぱ帰るわ、おつかれさまでーす」

 

 「ああ!? ちょ、嘘です! ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 ───なんてやり取りがあったのが、数時間前のことだ。

 

 

 「まさか、てめえもそっち側だったとはな。それだったらわざわざ俺が手伝う必要はないんじゃねえか?」

 

 『“はは、ごめんね。でも、こういうのはみんなでやったほうが楽しいでしょ?”』

 

 「楽しいもクソもあるかよ。チッ、最初から俺が手伝う前提で作戦組みやがって。俺が拒否ってたらどうするつもりだったんだよ」

 

 『“その時は、その時かな。それに、リンタロウならなんだかんだで手伝ってくれるでしょ”』

 

 「……このヤローっ。書類整理終わってなかったらおぼえとけよ」

 

 『“そこは大丈夫。もう、ある程度は片付けてあるから”』

 

 「へー、へー、そうですか」

 

 

 

 不貞腐れたように通信端末に愚痴をこぼす。

 その相手はもちろん、シャーレの先生だった。どうやら先生も彼女たちの作戦に手を貸しており、最初から協力者としての立場にいたらしい。

 

 まるで最初から相手の手のひらで転がされていたような気がしてどうにもムカムカする凛太郎だったが、それで拗ねて帰るほど子供ではない。

 

 

 ───パンパカパーン! リンタロウがパーティに加わりました! これで一緒に冒険ができますね! アリスは嬉しいです!!

 

 

 なにより、瞳を輝かせる純粋無垢な少女の喜ぶ姿を見てしまえばそんな気も失せてしまうものだ。凛太郎は一人っ子である為、兄や姉、弟や妹などの兄妹はいないが、実を言うとそういうのに対する憧れが少しはあったりもする。

 

 なので妹属性の強そうな年下の子供にあそこまで喜ばれてしまっては、悪い気がしなくもない。

 

 

 「んで、そっちはどんな感じよ?」

 

 『“今の所は計画通り、ってところかな”』

 

 「ほーん、なるほどね。んじゃそろそろか」

 

 『“うん。準備のほうよろしくね!”』

 

 「りょー」

 

 

 軽い返事をしながら、凛太郎は自分の“装備”を弄り回す。

 

 それはエンジニア部より送られた凛太郎の専用武器。

 金、銀、黒、三色のカラーリングを施された無骨な鉄の塊ともいっていい巨大な機械仕掛けなガントレット。なにやら試作品の段階よりも一回り大きくなっている気がするが、凛太郎は片腕にそれを装着させながら“組み上げていく”。

 

 

 「ヒビキちゃん。このパーツってどこぉ?」

 

 『それは手首の、そう内部フレームの少し横にあるネジのスペース、そうそこに嵌め込めるようになってるから。うん、そこだね』

 

 「なるほどね。あ、ハマった。うわ懐っ、ガキの頃よく親父のプラモ作り手伝ってたの思い出したわ」

 

 『そうなんだ……いま組み上げてるのはプラモデルとは言えないけどね』

 

 「ははっ、確かにそうかも。こんなイカツイいプラモデルなんてそうそうないか」

 

 

 エンジニア部より送られたアームギアだが、片方は既に改良と大まかな調整を済ませて後は凛太郎本人が自分にフィットするように調整すればいいだけという、九割完成状態であったのだが「どうせなら両手分作るか!」という深夜テンションにも近い状態の彼女たちの手によって予定にないもう一つのアームギアが誕生してしまった。

 

 予定になかった装備品の為、凛太郎が受け取りに来たタイミングでは調整が間に合っておらず彼女たちエンジニア部の面々も今回の『作戦』の助っ人として参加していた為に最終的な調整は凛太郎、そして彼とモニター通信を繋いでいるヒビキによって行われているのだった。

 

 といっても、素人な上にそこまでの高度な作業が出来るほど凛太郎の知能は高くないので、既にエンジニア部が6〜7割ほど完成させているものを簡易的な説明書を読みながらやっているだけだ。

 

 

 「うしっ! こんなもんだろ!」

 

 『……あの、なんかパーツ余ってない?』

 

 「ん?……んん?……こ、こんなもだろう! かんぺき〜!」

 

 『ええ〜……? あとそんなに似てないよモノマネ』

 

 「うっいや、でも……う、動くから。ほらちゃんと動いてるって!?」

 

 

 そしてなぜか一つ余るパーツ。

 ヒビキに補助してもらいつつ、ちゃんと説明書通りにやっていた筈なのになぜか本来余ることもないパーツが足元に転がっている。見間違いかと思い、目を擦ってみるが見間違いなどではなかった。

 

 通話の向こう側から何やら呆れたような視線を向けられている事に気がついた凛太郎、装着したアームギアを動かしてなんの問題もなく動作することを見せる。

 

 

 『はぁ……うん、この作戦が終わったら後で持ってきて』

 

 「す、すんません。ありがとうございます」

 

 

 とりあえず、余ったパーツは無くさないようにポケットに入れておく事にした。

 

 

 「そういえば、なんか前に見た時よりゴツくなってるのはなんで?」

 

 『それはもちろん、色々と装備の追加でアップデートを施したから』

 

 「追加……ほう、例えば?」

 

 『えっと、まずは拘束用のワイヤーガン。これは発射すれば文字通りワイヤーが飛んで行って相手を拘束出来るね。それなりに強度もあるから、モードを切り替えて撃てば所謂グラップリングガンにもなる』

 

 「すんげー! ちょーカッケーじゃん!」

 

 『ふふん。それだけじゃない、そのアームギアにはBluetooth機能も搭載してる。簡単にペアリングもできる』

 

 「ほう……んん?」

 

 『そしてなんと、指先からトンカツソースも出て来る。これでいつでも出来立てホカホカのトンカツ、全ての揚げ物にソースをかけて食べられる』

 

 「ほうほうトンカツ……ん? いまトンカツソースって言った?

 

 『うん、言った』

 

 「なんで!? なんでトンカツソース!?」

 

 『……夜食で食べたコロッケは美味しかった』

 

 「さては使用済みだなっ!!?」

 

 

 訳がわからなかった。

 組み立てる最中になんかいい匂いするな〜、なんて思っていた凛太郎だったがその疑問がいま解消されてしまった。

 

 絶対にいらないだろうその機能と思いつつも、既に組み上げてしまっている上に分解して取り出す時間も残されてはいない。

 

 

 「はあ……ま、まあいいや。とりあえず、俺もそろそろ行動開始だからこのまま行くしかねえか」

 

 『うん。頑張って……あ、ウタハ先輩が()()されたかも』

 

 「マジ? とりあえず、そっちは任せるよ」

 

 

 通信を切り上げて凛太郎は腰を上げる。

 

 凛太郎たちが生徒会の『差押品保管庫』からお目当ての品を取り戻すための作戦はこうだ。まずはアリスとヴェリタスの部員たちが派手に陽動作戦を行い、その間にミドリとモモイはシャーレの先生と共にセミナーに向かい、正面突破を試みる。

 

 そして協力を要請されたエンジニア部は保管庫に向かう途中でメイド部のC&Cに行くてを阻まれるであろうゲーム開発部のフォロー、と言ったところだ。

 

 そして凛太郎の役目は、窮地に陥るであろうゲーム開発部の救助と逃走補助。

 

 

 「……んじゃ行くか」

 

 

 伸びをしながら立ち上がった凛太郎。

 見上げる先にあるのはミレニアムタワーの最上階。『鏡』がある『差押品保管庫』はミレニアムタワーの最上階を専用スペースとした西側にあると言われている。

 

 そして保管庫まで行く為には必ず「エレベーター」を使わなければならない。このエレベーターは生徒会と限られた人のみが通過できる指紋認証システムが搭載されている。

 

 そのシステムをどうにかする為に、ヴェリタスの面々が仕込みを働かせているようだったが、凛太郎からしたら指紋認証システムなど()()()()

 

 

 「やっぱ高っいな〜。ま、行くしかねえか」

 

 

 目指す先はミレニアムタワーの最上階。

 凛太郎は呪力を全身に巡らせて、最短で最上階へと辿り着く為のルートを脳内で構築する。準備運動でもするかのように、全身の筋肉を伸ばしながら軽く地面を飛ぶ。

 

 そして彼は、静かにミレニアムタワーの()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回は、C&Cとネルパイセンと戦闘かも。

それはそうと、呪術界戦来週は休載ですって。
やだ、死んじゃう、供給が足りないよ…でもゆっくり休んで…。

それと本編で魂が混じる混じらない、うんぬんの話が出てきて、ちょっと困ってる…。そっか、魂って基本混じらないのか…。





ぶっちゃけどの時間帯に更新されると読みやすい?

  • 07:00くらい
  • 19:00くらいやな
  • 21:00くらいやでー!!
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