透き通る様な世界観にいる一般呪術師   作:半ライス大盛り

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 明けましておめでとうございます。
 最近はとても寒い日が続きますね。皆さんもお気をつけください。

 それからブルーアーカイブも4周年を迎えましたね。因みに周年ガチャはセイアしかゲット出来ませんでした、石も金もないっす。リオは次回の復刻か限定ガチャのすり抜けを全力で狙う所存。




我が肺は2個である。異常はまだない!

 

 

 

 

 C月¥日

 

 

 ちょっとだけ心を落ち着かせたい。

 作戦が始まるまでの残り時間も、あと僅かとなった。

 

 事が事だからか、なんだか柄にもなく変に緊張してしまっているような気もする。こっちに来る前までは命の掛かったやり取りなどありふれた事でもあったが、それとはまた違う緊張感がある。

 

 そんな自分を落ち着かせようと思いこうして文字を書き込んでいる、ついでに現状確認というかわかりやすく情報をまとめて行こうと思う。

 

 まず今回の作戦……作戦名なんだっけ?

 今日の敵は明日の友とかなんとかうんちゃらかんちゃらだった気がする……アリスちゃんを真の魔王系勇者として覚醒させようぜ的なやつだっけ? 数日前に自分で命名したのによく覚えてねえや。

 

 んで、作戦を決行する場所は以前寝床としてお世話になった『要塞都市エリドゥ』だ。ここなら周辺への物理的被害なんかも最小限に抑える事ができるので、心置きなく暴れられる。

 

 やったね☆

 ミレニアムでメイドさん部隊とやり合った時みたいに後で請求されるなんて事はないだろうから安心だ。ミレニアム関連で分厚い修繕費の請求書はもう懲り懲りだっぴ……。

 

 今回の作戦なんだが、表立って動くのは少数精鋭のメンバーといったところだ。それとは別で裏で動いてくれる協力者は多いがアリスちゃんと入れ替わりで現れる〈Key〉とは戦闘が予想されているので、そちらは戦闘慣れしている者を選抜している。

 

 まずその1人は勿論の事、俺ちゃんです。

 というか高性能な機械使って裏で技術的なサポートとか普通に無理だし、前線に立ってドンパチする方が性に合ってるので俺はこっち。

 

 そんで次に、C&Cことメイドちゃん部隊の皆さまでございます。暴走したアリスちゃんを止めた実績があるし文句なしの人選だろう。ネルちゃんを筆頭としたメイド部隊の連携があれば心強いだろう、敵としては厄介だったが味方となればというやつだ。

 

 あとは俺が“何人か声をかけた人物”がチラホラと言った感じなんだが……一部を除いて手助けに来てくれるかわからんのよな〜。夏油のやつには来なかったら、「数ヶ月間悪質なクレーマータイプの客を装って店の収益落としてやるからな」と脅しておいたので大丈夫だろう。

 

 くけけけ、ネットへのくちコミ一つで悪い噂が広がるなんて便利な世の中になったもんだぜ!くーっけけけけ!……いや流石にちょっと可哀想だな、低評価ポチッくらいで済ませてやるか。

 

 助っ人といえばアビドスのみんなや便利屋、他にも他校の手伝ってくれそうな子たちに声をかけようかな〜、なんて思ってたりもしてたんだが他の自治区の人間を巻き込んでそこまで事を大きくするべきではない、となって今回は声をかけやすそうな少数を選んだ感じだ。

 

 あ、そんで一応C&C所属のコールサイン04ことトキちゃんなんだが、トキちゃんに関してはネルちゃんたちと連携というよりは俺や夏油なんかと連携という感じになる。

 

 だって元々トキちゃん抜きでパーフェクトコミュニケーションが完成してしまっているというか、完成度の高いチームワークのできるネルちゃんたちの方にぶん投げても邪魔になる可能性だってあるし……それなら連携とかは1から構築できてかつ各々好きに動こうや的な感じでこっちが受け持つことになった。

 

 俺としては「なるほどなー」なんて思っていたが、トキちゃんとしては不服だったのか「私は完璧なメイドなので対応できますけど?」とちょっとムスッとした様子で抗議している姿が可愛かったですね。

 

 そんなパーペキなトキちゃんには完璧なメイドパワーを存分に発揮していきましょうか。

 

 そしてそして、裏方でサポートに回ってくれるのはセミナーやエンジニア部のみんなとヴェリタスのハッカーちゃんたちだ。今のいままでエリドゥに篭って色々と舞台を整えてくれていたりもしたし、過労気味なんじゃないかと心配になる。

 

 今回の件が済んだら何かお礼の品でも送らせてもらおう。

 

 そんでもって先公とゲーム開発部のメンバーなんだが、ここの仕事が一番重要だろうなぁ。〈Key〉の起動によってデータベースの深部に隔離されてしまうアリスちゃん意識を目覚めさせなければならないので。

 

 しかも無名の司祭?とかなんとかいう、よくわからん奴らにちょっかい出される前にそれを達成しなければならないらしく短期決着でなければならないらしい……無名の司祭ってなんぞや?

 

 ……〈Key〉とは対話で済めば理想的なんだが、それで済まなそうだからねえ。まあ、なんとかするしかないでしょ。可愛い妹分が心置きなく学園生活を送れるように一肌でも二肌で脱ごうじゃないか。

 

 俺はお兄ちゃんですので!(←ここ重要)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 ───まずは時を戻そう。

 

 なぜこうなったのか?

 それを詳しく説明する為には時刻は少し前まで巻き戻すことが必要となる。

 

 予定通り『今日の敵は明日の友、アリスちゃんを真の魔王系勇者として覚醒させようぜ作戦』の決行日となった本日、シャーレの先生たちは決戦の地となるであろう『要塞都市エリドゥ』へと来ていた。

 

 ここに来るまで何故か送迎バスのようなものが用意されており、側から見ればちょっとした遠足にも見えなくもない光景となっていた。因みにおやつは500円までです、もちろんバナナもおやつに入ります by凛太郎。

 

 要塞都市エリドゥには対侵入者用の防衛システムが存在するのが、今回は侵入とかでもなくリオを同伴させ正面入り口からお邪魔する形となっているのですんなりと入ることができた。

 

 

 「そんなこんなでやって来ましたエリドゥ……!」

 

 “どこ見て誰に喋りかけてるのモモイ……?”

 

 「ちょっ、そんな変な奴を見るような目で見ないでよ!いまこっちは頑張ってテンション上げてんの!!」

 

 「えぇ〜、もう少し落ち着きなよお姉ちゃんってば……」

 

 「いやいやいや!? だって今日は大事な日じゃん! なんか今更になってすんごい不安になって来たんだけど!?」

 

 「しゅ、出発する前は……あんなにカッコつけてたのに?」

 

 「ウッ! それはなんというか、実感がなかったと言いますか……!」

 

 

 数分前まではあんなにも肝が据わった様子だったのに……なんて呆れたような視線をゲーム開発部とシャーレの先生から向けられるモモイ。

 

 

 『へへーん! まっかせてよね! ドーンと大船に乗ったつもりで居てくれればいいからさ!!』

 

 

 ───などと大見栄を切っていたあの頼もしい姿を見せた我が姉の姿は何処に……。

 

 今更になって挙動不審になり始めたモモイのそんな姿にミドリはやっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだったか、と内心で思いつつ自分と同じかそれ以上に慌ていた姉の様子にミドリは緊張が解れたかのように息を吐いていた。

 

 ふと辺りを見渡せば自分たちがエリドゥに到着するよりも早く、数日前からこの場に前乗りしていた面々はどこか慌ただしさを感じさせる様子で準備を進めていた。

 

 目的地に辿り着き、この場にいるメンバーの各々が慌ただしく準備を進める中、ゲーム開発部の面々とシャーレの先生は静かにその時が来るのを待っていた。

 

 そこでモモイが今回の大掛かりな騒動の中心的な人物とも言えるアリスや凛太郎の姿が見えない事に気がつき、キョロキョロと周りを見渡すがその姿が見当たらない。この2人も事前にエリドゥへと訪れており準備していたはずなのだ。

 

 なにやら2人だけで『秘密の作戦会議』があるとかなんとか。

 

 

 「……あれ、そういえばリンタロウとアリスは?」

 

 「あっ、その2人なら向こうの方に……ほらあれ」

 

 「へ?……あ、あれなにやってんの?」

 

 「いや、寧ろ私が聞きたいよ……」

 

 

 ユズが指先を向ける方向に視線を移すが、自らの視界に映ったその光景にモモイはポカンと呆けたような表情を浮かべてしまった。

 

 

 「いでででっ!! ギブギブっ!??

 

 「はははっ、何を言ってるんだい。君の頑丈さならまだ行けるだろう?」

 

 「あぎぎ! こ、この……テメぇ、いい加減にしろクソ坊主! 俺の腕が可愛くない方向に曲がっちゃうだろうが!!? あ、それ普通に痛っイイ〜!!」

 

 「えいえい、───むんッ!

 

 「ちょ、まじでタンマ!?……がああぁあっ!!」

 

 

 そこには凛太郎とアリスだけではなくもう1人、見知った顔ぶれの中に混ざるゲーム開発部やシャーレの先生たちが初めて顔を合わせる相手がいた……しかしモモイたちが驚いていたのはこの場にミレニアムの生徒以外や今回の騒動の関係者以外がいる事ではない。

 

 モモイたちが見つめる先、そこにはなぜか凛太郎と初対面の男性───黒い衣服で身を包み、変な前髪に長い髪をお団子ヘアで纏めた胡散臭い笑顔の男性、夏油 傑の2人が取っ組み当ているのだ。

 

 夏油から繰り出された綺麗なアームロックが凛太郎を押さえ込み、少年はミシミシと伝わってくる痛みに悶えていた。

 

 よく見ればギブアップを合図するかのように膝をタップしているが、そんなことは関係ないと言わんばかりに夏油は笑顔を浮かべ技の威力が増していくのが遠目でもわかる。

 

 その傍ではアリスが慌てる様子で、あわあわとしていた。

 

 

 “こんにちはアリス”

 

 「あ、こんにちは先生!」

 

 

 そんな彼女に軽く挨拶をしながらも、この謎過ぎる状況の説明を求めようとしたシャーレの先生だったが、そんな彼に夏油は人あたりの良い笑顔を浮かべると友人に挨拶でもするかのように言葉を発した。

 

 

 「やぁ、はじめましてだね。シャーレの先生、お噂は予々伺っています。私は夏油 傑、ただのしがないパン屋の店主で……気軽に夏油と呼んでくれば」

 

 “は、はぁ……パン屋? えっと、どうも夏油さん”

 

 「こんな形での挨拶で申し訳ない。できればあなたとはゆっくり話をしてみたかったんだが……少々こちらが混みいってまして、ハハハハ」

 

 「うごご……せ、先公ヘルプ! 今すぐ助けろっ!お前の可愛い生徒が目の前で不審者に襲われッあダメダメダメ、可愛い生徒の腕が可愛くない方向に曲がりかけてるぅぅゥゥ!!?

 

 “その、これはどういった状況で……もしかしなくてもリンタロウがなにかご迷惑をお掛けしましたでしょうか?”

 

 「おいオメェ! なんで俺が何かした前提で話を進めてんだ!俺のことなんだと思ってんの!?」

 

 “ほら、だってリンタロウだし……”

 

 「ぐぎぎ、嬉しくない謎の信頼感に俺ちゃん涙が出そう……ついでに手首の痛みで涙が出そうッ」

 

 

 状況説明を求めるシャーレ先生の困惑混じりの視線を受け、夏油は口で説明するよりも実際に本人の目で確認させた方が早いだろうと考え、相手の視線を誘導するかのように首を向ける。

 

 そんな夏油に釣られるように相手が目を向ける方に視線を移してみれば、そこには少し離れた位置でひっくり返ったような状態で地面に倒れている大破した一台のバイクがポツンと置かれていた。

 

 まるで、というより確実に衝突事故でもあったかのような惨状の事故現場。よく見れば車体や地面には勢い良く擦り付けたであろう“傷痕”がくっきりと残されている。

 

 ポカンとした表情を浮かべるシャーレの先生とモモイたち。なにがどうなってこの様な状況が生まれたのか、なんとなく察しが付いてしまった表情を浮かべていた。

 

 シャーレの先生たちがエリドゥに到着する数分前の出来事。

 

 

 『ん?……うげっ。なんだお前、一丁前に高そうなバイク乗ってやがんのか……』

 

 『まあね、以前は呪霊やらでなんとでもなってたけど、こっちじゃ遠出するには“脚”が必要になるだろうから。ちょっとしたツテでね』

 

 『ほーん、お前って呪霊乗りながらお空の旅してる印象の方が強すぎて変な感じだわ。ほら、あの変なキモい鳥とエイみたいな奴』

 

 『だろうね、けどバイクってのも中々悪くないさ』

 

 

 凛太郎の指示の下、シャーレの先生たちよりも少し早くエリドゥに到着していた夏油。百鬼夜行の自治区からここまでは意外と距離があった為、迎えに行くか悩んでいた凛太郎だったが夏油にその必要はないと断られエリドゥで待つ事数分。

 

 彼が到着した際に跨っていた機械の塊に少し驚いた。

 

 

 『中々イカしたバイクじゃねえか』

 

 『だろう?』

 

 『うわ、その顔ムカつくからやめろ』

 

 

 ザ・バイクと言った雰囲気を醸し出しているネイキッドバイクと呼ばれる種類の二輪車両。そんなバイクの横に座り込み興味津々と言った様子で凛太郎はバイクを眺めていた。

 

 元々、バイクといった類の車両には興味があったが呪術師としての任務の関係上、免許証の取得などに必要な纏まった時間を中々撮ることが出来ず習得することがなかった。

 

 だがここキヴォトスならシャーレの軽い仕事をこなしながら免許証の取得などできる余裕もあるだろう、と凛太郎は“結構アリだな”と内心で考える。

 

 

 『ちょっと貸せよ』

 

 『いや、人に聞く前にもう跨ってるね。別に構わないが……壊さないでくれよ』

 

 『うひょー! かっけえな、いいじゃねえか! どうだサマになってるだろ!』

 

 『人の話を聞けよ……そういえば君って免許というか運転の経験はあるのかい?』

 

 『あん? んなもんあれよ、ハワイで親父にちょちょいのちょいよ多分。まあ、車は運転したことあるから安心しろ。よく峠を攻めてたぞゲーセンで

 

 『やっぱり却下だ馬鹿たれッ今すぐ降り……止まれこのアホっ!』

 

 

 前輪が持ち上がるほどの勢いで加速するバイク。

 

 時すでに遅し、凛太郎の言葉に顔を青くした夏油が慌てた様子でバイクに跨った馬鹿を引き摺り下ろそうとするもエンジンを掛けたバイクは勢い良く発進した。

 

 

 『待てと言われて待つ奴がいるかよぉ!! さぁ走れ、風のように、ブルズアイ!………あ、やべ』

 

 『あ、あああああっっ!!?』

 

 

 結果はお察しの通りだった。

 勢いの余りバランスを崩したバイクは火花を散らしながら地面を踊るかのように吹き飛び、耳障りな金属を奏でながら滑って行った先で衝突した事によって完全に機能を停止したのだ。

 

 因みに、凛太郎はバイクがバランスを崩した瞬間には大きく飛び上がったことでちゃっかり脱出していた。華麗な着地を決めて1人でドヤ顔を決めていたが、後ろから猛ダッシュで近づいて来た夏油によって殴り飛ばされ彼も地面を転がる事となった。

 

 そのままマウントポジションでボコボコにされ修理費やらローンやらの話をされたが、難しい話はわからないのでとりあえず笑顔と共にサムズアップで元気づけておいた凛太郎。

 

 その結果、夏油から繰り出される怒りのボディブローが彼を襲った。

 

 

 “なるほど……そこのおバカがご迷惑をお掛けしてしまったようで申し訳ございません……どうぞ。煮るなり、焼くなり、好きなようにして頂ければ”

 

 「ははっ、それならお言葉に甘えさせていただきます」

 

 「あれ? もしかしなくても俺ってば見捨てられた?」

 

 “逆になんで助けてもらえると思ったのさ……っ!”

 

 「いや〜、過失の割合で言えば6対4くらいかなって」

 

 「いやいや、何を言ってるんだ君は……どう考えても10対0でしょうが」

 

 「それって俺が0って事でオーケー?……あー!! 腕が取れちゃうぅぅぅ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 「もきゅもきゅ……んくっ、てなわけなんだけどさ、やっぱ俺悪くないと思うんだよね……どう思う?」

 

 「……あなたは何を言っているのですか」

 

 「いや別に俺悪くなくねえ、って話を愚痴らせてほしくてさ。あ、たくあん食べる? コンビニで買ったやつだけど意外と美味しいよ」

 

 「いりません」

 

 「そう? じゃあ俺が食べちゃお〜」

 

 

 ───時刻は現在に戻る。

 凛太郎の視線の先にはアリスとの肉体の主導権を入れ替えた〈Key〉の姿がある。アリス本人の元々の表情の豊かさや溌剌とした雰囲気とは打って変わり、どこか重たくて苦しい近寄りがたい気配を感じてしまう。

 

 肉体の主導権が変われば肉体面に大きく変化が起こるのかと思っていたりしたがそうではないようで、変化があるとすれば瞳の色が変わったくらいだ。

 

 呪いの王の器の後輩よろしく、変なところから口が生えたり目が増えたりする訳ではないようでちょっと安心した凛太郎。

 

 ───とりあえず、ふざけるのはこれくらいにしておくかな。

 

 そんなことを考えながら、凛太郎は昼飯食う時にでも使おうなんて考えて持って来ていたエンジニア部特製の『どこでも炊飯ジャーくん』をいそいそと片付けておく。そんな凛太郎の姿を〈Key〉はチベスナ顔で理解できないものでも見るかのような目をしながら視界に映している。

 

 されど静かに、両者は互いを観察するかのように鋭く視線を伸ばしていた。

 

 

 「さてと、そんじゃま……提案なんだけどさ、()()()は無しにしようってのはどうかな?」

 

 「……()()が、私たちの存在理由であり目的です」

 

 「なるほど、そりゃ残念……けど私たちってのちょっと違うんじゃないかな」

 

 

 

 彼女の言葉に凛太郎は少しだけ悲しそうに笑う。

 そして凛太郎の言葉に〈Key〉はどこか不愉快そうに表情を僅かに歪めていた。

 

 

 「いいえ。彼女は『王女』であり、私はその『鍵』。只今より、本来あるべき玉座に『王女』を導かせていただきます───……!?」

 

 「悪いけど、アリスちゃんがそれを望んでないんだ。しっかり阻止させてもらうよ」

 

 

 〈Key〉はプロトコルATRAHASIS(アトラハシース)を起動、要塞都市エリドゥ全てを飲み込み、それを素材として「アトラハシースの箱舟」を起動させることで世界を滅ぼそうと動き出す───筈だった。

 

 だが、まるで何かに妨害されるかのように要塞都市エリドゥとの接続が途切れてしまう事に目を見開き静かに驚いた。それがこの要塞都市全体を覆う天蓋、漆黒の“帳”が原因である事に彼女は気づかない。

 

 

 「お、その様子だと効果あるっぽいね」

 

 「いったい……何が、起きて……!?」

 

 「いや〜、よかったよかった! これで効果なかったらどうしようかなって思ってたのよ。“縛り”さえ結べば結界の効果も色々弄れるみたいでさ、単純な結界術だけどこいつの所為で苦い思いさせられたよ……やっぱ何事も経験だよね」

 

 

 僅かな不安があったが、しっかりと手応えがあったようで凛太郎は笑みを浮かべながらホッと息を吐く。

 

 かつて、効果対象を“現代最強の呪術師”に限定した事で彼の介入を封じる代わりにそれ以外の全てを受け入れた結界。本来ならば副作用で発生する電波障害と効果も結界内では無いものとして扱われた。

 

 その経験をもとに、“縛り”を加えて要塞都市エリドゥへ降ろした今回の“帳”。それは『王女』と『鍵』を封じ込める檻であると同時に、凛太郎を縛る鎖でもある。

 

 

 「さてと、それじゃあボチボチ始めようか」

 

 「……ならば、最優先事項を変更。これより障害を排除します」

 

 「んもう、そんな怖い顔しないでよ。表情が硬いんだから、可愛い顔が台無しだぜマイシスター」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 は、話が進まん!
 区切り良さそうなところで、一旦カットして投稿したが……この後の戦闘シーンがダル……という冗談は置いておくとして、もしかしたらケイ戦カットになるかも知れませぬ。

 ぶっちゃけシリアス書いてると疲れるしモチベが死ぬ…!






ぶっちゃけどの時間帯に更新されると読みやすい?

  • 07:00くらい
  • 19:00くらいやな
  • 21:00くらいやでー!!
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