ソードアート・オンライン〜青藍の双剣士〜   作:木漏日レン

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こんにちは第10話です。
遅れてしまい申し訳ありません。
これで第1章が完結します。
では、どうぞ!


10:<ビーター>そして…

〜ルゼ視点〜

「…終わったのか…?」

俺は静まり返ったボス部屋で呟いた。

「…」

隣に居るはずのキリトは何も言わない。

周りのプレーヤーも何も言わず、ボス部屋は静まり返っている。

まるでボスが復活するんじゃ無いかと思うくらい静かだ。

 

 

「ーーcongratulation!ーー」

と、視界頭上に大きな文字が現れた。

「あぁ、終わったみたいだな」

キリトが呟く。

「うおぉぉぉぉ!」

その言葉が引き金となったかのようにプレーヤー達が騒ぎ出す。

抱き合って喜ぶ者、手を天井に伸ばして叫んでいる者もいれば、部屋を走り回っている者もいる。

「お疲れ様」

「お疲れ〜!いや〜大変だったね!」

「アスナ、ヒイロ」

「お疲れさん」

2人が近づいてきた。ボス戦が終わったからか2人の表情も晴々としている。

「コングラッチュレーション!この勝利はお前達のものだ」

「エギル」

「ありがとよ。あんた達が助けに来てくれたおかげだ」

「嬉しいこと言ってくれるじゃぁ無いか?ルゼ。2層も頼りにしてるぜ」

「あぁ」

そう言ってエギルは自分の隊の所へ行ってしまった。

「みんな、すまなかった」

「ディアベルか」

「あんたは、あんたが理想とするリーダーになるためにクエの報酬を使ったり、LAボーナスを取ろうとしたんじゃないのか?」

俺が尋ねるとディアベルは驚いた顔をした。

「ははっ、そこまでお見通しとは思わなかったよ。ルゼさん、だったかな?その通りだ。俺は私欲のためにみんなを巻き込んだ。君達がいてくれてなかったらどうなっていたか…これじゃ俺はリーダー失格だ」

「そうでもないわ」

「へっ?」

ヒイロの言葉にディアベルは素っ頓狂な声を上げる。

「第一層ボス戦をやろうって言い出したのは誰?会議を開いてボス戦までみんなを率いていったのは誰?全てあなたなのよ!あなたがいてくれたおかげでこの層のボスは倒されたと言ってもいい。だから、リーダー失格だなんで言わないで」

「あぁ、ディアベルみたいにみんなを率いることは俺には無理だ。だから第二層も頼むぜ」

「…!ありがとうっ!」

そうやって第1層ボス戦は終わりを告げた。

 

 

「なんでや!」

「あ?」

「ーーなんでディアベルはんを見殺しにしようとしたんや!ーー」

 

 

……わけではなかった……

 

 

 

 

「見殺し…?」

「そうや!アンタらはボスの武器がベータん時とちゃうてっ知ってたんちゃうんか⁈それを会議ん時に言えばディアベルはんやC隊の人らはあんな重症にならんで済んだんちゃうんか!」

「確かに…」

「なんで知ってたんだ?」

キバオウの一言でプレーヤーたちが騒ぎ出す。そのとき

「知ってる!オレ、知ってる!アイツらベータテスターなんだ!知ってて隠してたんだ!」

1人のプレーヤーが騒ぎ出した。

「なんだって?」

「ベータテスター?」

「ボスの武器が変わることも知ってて隠してたんだ!」

ーーまずい。非常にまずいぞ…ここにいるプレーヤーの怒りがベータテスターに向かって行ってる…会議の時みたいに叫んでる奴を黙らせても意味がない…どうする…ーー

そのとき、俺の脳裏に1つの方法が浮かび上がった。

ーーこれなら、行けるか…ーー

「ルゼ」

キリトが声をかけてきた。

「どうした?」

「1人でやるな」

「なんのことだ?」

俺は惚ける。

「惚けるの下手だな。口が笑ってるぞ」

「バレたか」

「1ヶ月もいっしょにいれば気づくさ。また、会議の時みたいに1人で突っ走ろうとしてただろ」

「あぁ」

「俺も手伝う。1人より、2人でやった方がいいだろ?」

「…わかった」

 

 

 

〜ヒイロ視点〜

「ちょっと待ちなよ!じゃぁキリトはどこからその情報を得たのよ!」

私はプレーヤーたちに叫び返す。

ーーキリトはそんなことするわけがない。過ごした時間は短いけれど私にはわかるーー

「情報屋からに決まってんだろ!どうせあいつもグルだったんだ!お前も仲間だからあいつを庇ってるんだろ!」

「キリトがそんなことするわけがないわ!」

「じゃあ、証拠はあんのかよ!あいつが…情報を隠してなかったっていう証拠は!」

「……」

「やっぱりないじゃないか!」

「さっさと吐けよ!お前もグルなんだろ!」

ーーなんでこんなことを言われなきゃいけないの?ーー

「フフッ!アハハ!」

「笑っちゃうよなぁ!」

「な、何がおかしいんだよ!」

「そりゃあなあ」

「ーーーーーこれは俺たちが全部企てたことだからなーーーーー」

 

〜アスナ視点〜

2人の言っていることがわからなかった。

ーー『全部俺たちが企てた』ってどうゆうこと?2人と出会ってからずっと一緒にいたから2人で計画を立てる時間なんてなかったはずーー

「どうゆうことだよ!」

「そのまんまの意味だよ。事前にボスの武器が変更されることをキリトから聞いておいて対策を立てた。あとはディアベルをうまく使って俺たちの目的がうまく行くように仕向けるだけだ。すげー簡単だったぜ?」

「いいことを教えてやるよ」

そう言ってキリト君はこう言い放った。

「βテストはとんでもない倍率の抽選だったんだぜ?受かったら1000人の中に何人本物のMMOゲーマーがいたと思う?ほとんどレベリングも知らない初心者だった。でも…俺は違う。βテストでほとんどのやつが到達できなかった12層まで到達した。だから色々知ってるぜ?ボスが使った刀スキル以外にも、情報屋なんか必要ないくらいな」

「なんだよ!」

「そんなのチートじゃないか!」

私は『ベータテスター』と『チーター』が混ざり合って新しい言葉ができるのを聞いた。

そう

ーービーターーーだ。

「『ビーター』いいなそれ。俺はこれから『ビーター』だ。ベータテスターごときと一緒にしないでもらおうか」

そう言って、キリト君はウインドウを操作して黒いコートを実体化させ、後ろを向いて歩き出した。ルゼ君もそれに続く。

「おい、待てよ!」

「なんだ、もう話は終わっただろ?」

「嘘つくなよ!一緒にパーティを組んでたあいつらも仲間なんだろ!」

「はっ、仲間?そんなわけないだろ。あいつらはただの駒だ」

そう言った時のキリト君の顔を見て私はハッとした。

駒だと言いながら彼はすごい辛そうな顔をしていた。

「オレ、俺知ってる!あいつらもビーターなんだ!だから庇おうとしてるんだ!」

またさっき騒いでたプレーヤーが騒ぎ出した。

「お前、あいつら仲間なんだろ!さっさとー」

「ーーー黙れよーーー」

一瞬、ボス部屋の空気が凍った気がした。

ルゼ君がものすごい殺気を放ちながら騒いでいたプレーヤーに接近していた。手には…

短剣が握られており、それはプレーヤーの胸ギリギリで止まっていた。

「ごちゃごちゃとうるせえんだよ。次騒いだら…

 ーーーーー殺すぞーーーー」

 

「なんなんだよ!お前!」

「殺すってどうゆうことかわかってんのか?」

「わかってて言ってんだよ。お前ら、殺されたいのか?」

「ひっ」

「せいぜい俺に殺されないよう気をつけるんだな」

そう言ってルゼ君は青い色のコートを実体化させた。

「2層のアクティベートは俺たちがやっといてやる。着いて来たければ来てもいいが、初見のmobに殺されないようにな」

そう言って2人は歩いて行った。

私はまだ知らない。近いうちにルゼ君が<ブルーデビル(青い悪魔)>と呼ばれるようになることを…

 

〜ルゼ視点〜

俺たちは今2層に行く階段を登っている。

「これでよかったのか?」

「別にいいじゃねぇの?ベータテスターに向けられるはずだった悪意は全部俺たちに向いた。アスナやヒイロにも迷惑はかけてないしな」

「誰がそんなこと言ったかしら?」

「え?」

「*○⬜︎△!」

「ぐえっ!」

「私たちに何も言わずにあんなことされる方がよっぽど迷惑なのよ!キリトもよ!」

「すいません…」

「2人と一緒に行動してるんだから私たちにも2人と同じものを背負う覚悟があるの!」

「悪かったよ。今度からは頼るから」

「約束よ!」

「破っちゃダメだからね?」

「ああ」

俺たちの戦いは始まったばかりだ。だけどキリトが、アスナが、そしてヒイロがいればこの先も頑張れる…そんな気がした。

「キリト、アスナ、ヒイロ」

「どうした?ルゼ」

「何?」

「ん?」

「これからも、よろしくな」

「それはこっちのセリフだ!頼むぜ、相棒」

「ゲームがクリアされるまで、ずっと一緒だよ!」

「こちらこそ。一緒に進んでいきましょ!」

少しずつ、本当に少しずつだが、俺はゲーム攻略のために進んでいく。いつかきっと100層をクリアできることを信じて…

                                        

                    1・アインクラッド 第1章:始まりの時編 完

 




いかがだったでしょうか?
次回から月夜の黒猫団編へ突入します。
それと、申し訳ありませんがプロフィール投稿は明日とさせていただきます。
次回は5/158:30投稿予定です。
第2章もよろしくお願いします!

行間を開けた方が見やすいですか?

  • 開けて欲しい
  • 別にこのままでいい
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