今年度もよろしくお願いします。
そろそろ黒猫編も終わりに近づいてきました。
今回は何が起こるのか……
それではどうぞ!
〜ルゼ視点〜
俺たちが月夜の黒猫団に参加してから3週間が経過した。
今日もいつものようにレベリングに行こうとしている途中だ。
なお、ケイタはお金が貯まったらしく、ギルドホームを買うため別行動をしている。
「なぁ、キリト、俺たちも強くなってきたし今日はちょっと上の層に行ってみたいんだけど、いいか?」
ダッカーがキリトに尋ねる。
キリトは俺の方を見て
「どうする?」
と聞いてきた。
「そうだな……27層くらいならいいんじゃないか?あそこはあまりトラップもなかったしなんとかなると思うぞ」
「だ、そうだ」
「よぉし!じゃ、早く行こうぜ!」
ダッカーの言葉にみんな頷き、転移門で27層へと向かった。
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27層へ着き、迷宮区へ向かう途中、俺はキリトにお願いをした。
「キリトお前、たまにはソロでレベリングしたくないか?」
「お前は突然何を言い出すんだ……?いや、したいけどさ」
「ならこうしないか?昼休憩まではキリトが別行動でそのあとは俺が別行動って」
「ありだな」
「だろ?」
「ああ、サチもダッカーも上手くなってるしそれで行こう」
「了解、ありがとな」
ちなみにサチがベータテスターであることはみんなには教える必要がないという結論に至ったので教えていない。
そうこうしているうちに迷宮区に着いたので、ここでキリトと別れ俺たちはレベリングを開始した。
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昼休憩の時間になり、キリトも戻ってきて各々の昼ごはんを食べる。
「どうだったよ?」
「あんまり変わってなくてほっとしたよ。そっちは?」
「連携はまだまだ……けど、確実に良くなってるよ。サチとダッカーの実力も上がってる」
「わかった。じゃあルゼはレベリング頑張ってこい」
「あいよ。じゃあ任せたぞ、キリト」
そうキリトに言い残し、俺はソロのレベリングを開始した。
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この迷宮区はトレジャーハンターに不人気だ。それも、ダントツで。
なぜなら、隠し扉や隠し部屋はいっぱいあり、そこを守るモンスターもいるのだが、ほとんどの宝箱は空っぽなのだ。
そりゃ人気もないわけだ。
ーまぁ、その中身を掻っ攫って行ったのは俺なんだがー
それはともかく、まだ空いていない宝箱を探してウロウロしていると聞き慣れた、しかし久々に聞く声が聞こえてきた。
「ルゼ!久しぶりね!」
「よう、ヒイロ。それにアスナも」
「こんにちは。そういえば、ルゼくんとキリトくん、2人ともここ最近最前線で見てないんだけど?サボってるんじゃないでしょうね?」
「はいはい、1回アスナは落ち着け」
「落ち着いてるわよっ!」
そういったアスナはふと俺の方を見てえ、と言う声を上げた。
どうやら気付いたようだ。
「あなた、ギルドになんか入ってたっけ?」
「あらほんとだ。何かあったの?」
「まぁな。ちなみにキリトも一緒だ。成り行きでコーチをすることになったんだ」
「へぇ、あなたはあなたなりにやることやってるのね」
「また今度紹介してよ」
ヒイロの言葉にもちろんだ、と答えようとした瞬間……
「キャー!!!」
叫び声が聞こえてきた。
「何かあったのかしら?」
「そうかもねって、ルゼ?大丈夫?」
今の俺は酷い表情をしていたのだろう。アスナが心配そうに声をかけてくる。
「さっきのは……うちのメンバーの……声だ……」
なぜだ?キリトがいるんだからあんな悲鳴が上がることはない……
「……!!助けに行かないと……」
「でも、どうやって?トラップに引っかかったかもしれないのよ?」
そうか……そう言うことか……!
ヒイロの言葉に俺はあいつらが置かれている状況を理解する。
あいつらが引っかかったトラップはここから真逆の方向の俺が1度も近づかなかった部屋だ。
なんで近づかなかったのか、それは俺のスキル、『ハントマップ』によるものだ。
これを使うことで、お宝がある部屋、危険な部屋などが一眼でわかるのだ。
あの部屋のことをキリトに伝え忘れたのはミスったな……
「ルゼ!?どうしたの?」
「あいつらを助ける方法が、1つだけある」
「本当?」
「ああ、ただ、俺だけじゃ、その場所にたどり着いたとしても対処ができない。協力してくれるか?」
アスナに俺がトレジャーハンターであることがバレるかもしれないがまぁなんとかなるだろ。
「もちろんよ!」
「わかった。じゃ、ちゃんとついてこい!」
そう言って俺はagi全開で駆け出す。
チラリと後ろを振り返ると2人ともなんとかついてきてるみたいだった。
「ルゼ?そっちは行き止ま……」
「わかっってる!大丈夫だ!」
アスナの困惑した叫び声に叫び返し、俺は前方に、飛んだ。
顔面から行き止まりの壁に突っ込むように。
「「っ……!」」
後ろで何か聞こえた気がしたが、それを無視して集中する。
正直今からやるのは半分賭けだ。
隠し扉は適当な位置を両手で触ることで開く。
俺は、飛ぶことで自分のスピードを殺さずに扉を開けれるようにしたのだ。
ただ、当たり前だが挑戦するのは初めてだ。失敗したらヒイロたちとぶつかるかもしれない。
何より時間をロスしてキリト達を守れないかもしれない。
だからこれは賭けだ。ただし失敗は許されない、賭け。
でも、お前ならできるだろ?しっかり決めろ!
そう自分を鼓舞し、トレジャーハンターにしか見えない扉に描かれた長方形の中に手をかざす。
開いてくれ!
その扉は俺の願いを聞き入れるように手をかざした瞬間に人が立って通れるほどの空間を作った。
「「嘘……」」
後ろでまた何か聞こえたが、今は時間がない。無視してスピードを殺さないよう着地する。
後ろを見ると無事に2人とも通れたようだ。
扉はあと3つ。みんな、行くまで耐えてくれよ……!
〜キリト視点〜
なんでこんなことになってしまったんだ……
モンスターを切り捨てながらキリトは後悔していた。
ルゼと交代した後、うまくやれているとキリトは思っていた。
ダッカーやサチはもちろん、他のメンバーも実力が大幅に上がり、どのモンスターとも互角以上の戦いができた。
だからだろうか。こんなトラップに引っかかってしまったのは。
きっかけはダッカーが隠し扉を見つけたことだった。
ダッカーはすぐにそこへ入ろうとせず、俺たちにどうするか尋ねた。
この層はトラップは少ない。だが、何があるかわからないため、用心していこうという結論にいたった。
それこそが運の尽きだったのだ。
ダッカーとサチは善戦していたが、前の戦いの疲れが出始めたのか、動きが鈍くなっている。
俺は部屋の真ん中のアラームを止めればモンスターがポップすることはないと知ってはいるが、テツオを庇いながら戦っているため、湧いてくるモンスターを切り伏せるのが精一杯だ。
「あっ!」
俺は叫び声が聞こえた方を見るとー
サチの使っていた片手直剣が砕け散っていた。
「サチ!クソっ!邪魔だ!退けよ!」
ダッカーも気づいたのか向かおうとするもモンスターに阻まれ、辿り着けずにいる。
くそ……俺は何もすることができないのか?やっと前向きな気持ちになったやつをこんなとこで死なせていいのかよ……
「言い訳あるかよ!!」
俺はそう叫びながらサチを救おうとモンスターを屠っていく。
しかし、一向に近づける気がしない。
「来ないで……」
サチもモンスターから必死に逃げていたが、とうとう部屋の角に追い詰められてしまった。
俺たちは、もう、お終いなのか……
俺がそう思った瞬間、
「くたばれやぁ!!」
そう言いながら3つの人影が飛び込んできた。
〜ルゼ視点〜
なんとか1度たりともミスをせず、キリト達のいる部屋の扉をぶち破った俺が目にしたのは今にも殺されそうなサチの姿だった。
「くたばれやぁ!!」
俺は無我夢中でそのモンスターに斬りかかった。
間一髪間に合い、それは四散した。
「みんな無事か?」
「ああ、生きてるよ!」
俺の呼びかけにダッカーが答える。
「よし。でもまだ気は抜くなよ?ヒイロ!」
「わかってる!アスナはルゼが動けるようになるまで守って私はダガー使いを援護する!キリトはその子を守りなさい!」
「「了解!」」
「メイスの子!もうちょっと1人で行ける?」
「大丈夫だ!」
「ごめん!頑張って!」
ヒイロの指示に従い、俺たちは動く。
「ルゼ、出来るだけ早く」
「あいよ」
アスナの言葉に頷き、俺はあるものをストレージから取り出しサチに渡す。
「これって……」
「ああ、サチのβ時代の愛剣だ」
「なんで知ってるの……?」
「キリトとかに聞いた。こいつと一緒に色々乗り越えてたんだろ?」
「うん……」
「なら、今回だって行けるはずだ。それに俺たちもいる。怖がることはないぜ?」
「……うん!私、やってやる!」
サチはやる気に満ち溢れた声でそういうと
「アスナさん!スイッチ!」
モンスターに立ち向かっていった。
さてと、あいつとあれと……んー、あそこの出っ張り使えばいけるか……よし
「うんじゃまぁ、行きますかね」
俺が目指すのは部屋の真ん中にあるボタン。ササマルを援護するより、それを止めた方が早いと言う判断だ。
俺は全力で駆ける。ほとんどの戦闘を回避し、モンスターや壁を使いながら上へ上へと進んでいく。そして……
「おっらぁ!!」
上からボタン目掛けて飛び降りた。
「せあっ!!」
下にはモンスターが五匹ほど。まず一体を短剣単発回転技<ストーム>を使い消滅させる。
「ふっ!」
瞬殺されたのに驚いたのか、モンスターたちは固まってしまった。
俺がその隙を見逃すはずがなく、<ホリゾンタル・スクエア>と<インサイシブ・フォース>で二体を屠る。
それと同時に残っていた二体は脳が再起動したのか硬直が解け、俺へ突っ込んできた。
「よっと!」
俺は一体の攻撃を片手直剣で楽々受け止め、体術スキル<水月>を使い後方に吹き飛ばす。
予想通り、そのモンスターはもう一体とぶつかり、団子状態で壁まで転がっていく。
俺はそいつらを<シャープネイル>でなんなく倒した。
そしてそのまま)ボタンを押した。
「ボタン押したぞ!もうモンスターは出てこない!」
「ありがとルゼ!悪いけど、キリトの援護して!」
「はいよ!」
ヒイロの言葉に頷くとモンスターを屠りながらキリトの元へ走った。
〜ヒイロ視点〜
ルゼに次の指示を飛ばしながら、私は色々考えていた。
思ったよりもこのメンバーレベルが高いわね……キリトとルゼの指導の賜物ってことかしら。
特に……ダガー使いと、片手直剣使ってる子。
「おりゃぁ!!スイッチいけますか!」
「わかったわ!」
ダガーの方は迷いが一切ない。そして、的確に敵の急所を突いてる。
片手直剣の子は……なんかどこかで見たことあるような……
「スイッチ」
「任せて!」
そう叫びながら両手剣2連撃<スライス・ポイント>で敵を屠る。
「次もこの要領で!」
「了解!」
チラリとアスナが戦っている方を見る。
「スイッチ!」
ちょうどスイッチしたところらしく、件の子が戦っていた。
「せぁ!!!」
<バーチカル・スクエア>で敵を屠る。
そして次の敵へと向かっていく。
速い……キリトよりも速さは上……?他はまだまだだけど、確実に攻略組に上がってくるわ……
そういえば……βテストの時もこんな速さの人がいたっけ……?確か……こ、コハク……!
違う、この2人は別人じゃない。名前と顔が違うからわからなかったけど、多分同じ人だ。
じゃあなんで、攻略組じゃない……?ああ、思い出した。最後にあった時、私が、「向いていない」とか言ったから。
でも、悪い意味で使ったんじゃない。あの子を成長させるために言った。多分誤解をしてる……でも、
「スイッチ!」
「おっけ!」
あとで謝んないとなぁ
私はそう思いながらまた次の敵を屠っていった。
〜ルゼ視点〜
「おい、キリト!大丈夫か?」
「……」
俺は尋ねるが、答えは返ってこなかった。
しかもよく見ると、顔には苦悶の表情が窺える。反応もいつにも増して悪い。
かろうじて攻撃を防げているがいつ大ダメージを与えられてもおかしくない状況だった。
キリト……いつもと何か違うぞ?何か、おかしい……
そう思いながらキリトとテツオが倒せていないモンスターを順に狩っていく。
「キリト、大じょ……危ない!」
もう一度、声をかけようと思い、キリトの方を振り返ると、彼は攻撃を思い切り空振り、ガラ空きで突っ立っていた。
本当に何やってんだよ!くそっ!間に合わねぇ!
モンスターの攻撃がキリトに襲い掛かろうとした瞬間……
ガキン!
金属どうしがぶつかる鈍い音が響いた。
「て、テツオ?」
俺は驚愕でその場から動けなくなった。
「俺だって、キリトやルゼからいろんなことを教えてもらったんだ……!いつまでも守られて、たまるかよっ!」
テツオは鋭い叫びと共にモンスターを弾き返した。そしてモンスターがたららを踏んでいる間に両手槍単発技<コア・リドル>を使って倒してしまった。
「キリト!何に悩んでんのか知らないけど、俺は大丈夫だ!だから今は敵を倒すことに集中しろ!」
「テツオ……」
「だってよキリト。いけるか?」
「あれだけ言われて無理です、とは言えないだろ……やれるよ」
「よし、ならキリトは正面、テツオは右側、俺は左側をやる。さっさと片付けるぞ!」
「「おう!」」
そこからは圧巻だった。
テツオの両手槍、キリトの片手直剣、俺の短剣、片手直剣が
ソードスキルによって鮮やかな色を描き、どんどんモンスターを屠っていった。
そして、このトラップ部屋の戦闘は死者を出すことなく、終わりを告げた。
いかがだったでしょうか?
今回は、件のトラップに引っかかってしまったキリト達をルゼたちが助ける、というお話でした。
黒猫団もちょくちょく活躍してますね。
多分、黒猫編は次で終わりかな……?頑張ります。
サチ「どういう結末か、楽しみだね!」
今回のルゼが飛び込んでくるシーン、ポンコツNOさんにアドバイスをもらいながら書きました!
本当にありがとうございます!
俺をNOさんの関係?と、友達……?笑笑
URLを貼っておくのでよかったら見てください!
https://syosetu.org/novel/323064/
誤字報告など、あればお願いします!すごく助かります。
では、また……
サチ「5月にお会いしましょう!」
追記
前話のヒイロとスイが逆になっていた箇所がありました。申し訳ありません。修正いたしました。
行間を開けた方が見やすいですか?
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開けて欲しい
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別にこのままでいい