ふふ、いなくなったと思った?
どっかのモブを許さないヒロインさんに萌え死んでいただけだぞ。
それはそれとして(っ'ヮ')╮ポイ
期末試験も終わり、修業式も終わり。
今自分達は高校生2回目の冬休みを迎えた。
これまでもこれからも特に変わったことは起こらない平和……平和?な日常が続くと思っていた。
別に巨人が来るとか、第3次のワーウォーが来るとか、そんな前振りじゃない。
よくある話、自分自身が認めたくないことを認めざるを得ない瞬間が訪れた……ただそれだけ。
12月19日。
自分は桜にお泊まり会をしないかと誘われた。
場所はいつものように桜のこと、日時はイブの夕方からだ。
予定も特にないので直ぐに快諾する。
……桜のおかげでボッチではなくなったが、桜に恋人が出来ないことに少し罪悪感を感じる。
なんてことは無い、自分がいるから恋人が出来ないんじゃないか……というただの雑念だ。
桜程の女の子が自分なんかを邪魔に思うことは無いだろう……ないよな?
だが前似たようなことを聞いたら「絶対離れたくない!」なんて叫ばれたし、そんなに気にする必要も無いだろう。
まあその日のうちに家族には連絡したし次の日には家族共有カレンダーの24と25に赤丸し「梅、桜とお泊まり会」としっかり書き込んでおいた。
後ろで見てた両親が「……わかりやすい」「……私たちもどう?」とか言ってたが気にしない、忘れてすっぽかしたくないのだからコラテラルだコラテラル。
それからパジャマ、歯ブラシ、化粧水、お菓子、映画鑑賞用のDVDなんかも用意して近くのケーキ屋を巡る日々。
結局ケーキは母のおすすめのとこが1番美味しそうだったのでそこにショートケーキを4切れ予約した。
あとはプレゼントなのだが……市販されている薄ピンクのマフラーを購入、紙で包んでもらいついでにリボンまでつけてくれた。
ありがとう店員さん、願わくば次会うまでにその死んだ目が輝かんことを。
まあそんな浮かれ気味で日々を流しクリスマスイブ。
予約したケーキに食材も少々、いやかなり持った上でお泊まりセットの入ったバックを背負い道を歩く。
順当に行けば約束した時間ピッタリに目的地に着く。
……バトル物ならこれがフラグになって事件に巻き込まれそうだな、なんて妄想する。
そのまま自分は妄想を止めず道やすれ違う人に気を遣いながら自分の頭は回転し。
気づけば桜が自分の知る女性で1番魅力的であると結論が出され、何を考えてなんだと自問自答した。
気付けばもう桜の部屋の前だ、少しはシャキッとしなくては。
「うわぁああ梅ちゃん久しぶり〜!!」
ドアが開くのと同時に飛びつかれ危うくケーキを潰すところだった。
なお開ける前のチェーンロックを外す音がいつもより2回少ないことに気が付き桜の頭越しに確認する。
……4種類別々のが変わらず着いているが、いくつか外したままだったのだろうか。
「さあ早く入って入って!」
促されるまま部屋に上がるとドアを閉める音が妙に響いた。
その後のガチャガチャというチェーンロック特有の音が4個分聞こえて安心する。
今度はちゃんと閉めたな、なんて小言言わないし言いたくないが帰りにでも少し気にするように釘を刺しておこう。
「あ、ケーキ!買ってきてくれたの?!ありがとう〜!」
荷物を置き冷蔵庫に入れたケーキに興奮する桜、良くやったと盛大に自分を褒めておく。
さて、夕飯を作ろうか。
あれから早速夕飯作り、桜も下準備が終わった状態で待っていてくれたのでさっさと終わる。
シチューにサンドイッチにチキンナゲット、サラダまで作り終えればいい時間だ。
皿に料理を盛り付けながらお互いの近況を話しあう。
友人達とデパートに行ったとか化学の宿題が難敵だとか。
そういえばあの松田に彼女が出来たとか、なんて恋愛トークも織り交ぜる。
あの子とあの子って付き合ってるの?とかあの子達は両片思いでハラハラするねとか。
そうこうしているうちに準備も終わり目の前のご馳走にいただきますをする。
食べて感想を言い合いこの後何をするか話す。
桜は「梅ちゃんのしたいことがいいな」と言ったので、持ってきたDVDを桜に見せる。
稲妻傷の眼鏡少年が魔法使いになるあの有名な作品、その最初の賢者の石編だ。
桜のお気に召したようだし片付けた後は映画鑑賞といこう。
映画が終わりスタッフロールを眺めながら桜と談笑する。
意外に盛り上がったのは汽車の中での話。
主人公の友となる赤毛の少年が持っていたラップに包まれたおやつがなんなのかについてだった。
自分も桜も原作を読み込んでいた訳では無かったので映像でしか判断出来ないが、恐らくカツサンドではないかと思うのだ。
だが桜はもっと魔法っぽいお菓子説を押しているようだった。
その後も主人公の勇敢さだとか森の番人の髭の凄さで盛り上がっていたが、段々と体が火照ってきた。
体の暑さに耐えかねて上着を脱いだがまだ暑かった。
暖房を効かせ過ぎたかと思ってたら桜に話しかけられた。
「……梅ちゃん、映画の中で魔法の鏡があったよね、心の中にある本当に望んだものを映す魔法の鏡」
あぁあったな、最後あんな使い方するとは思わなかった。
「……あれをさ、現実で見れるなら、さ。梅ちゃんは、何が見えると思う?」
んぇ?そーだな……大人になっても隣に桜がいる姿……だろうか?
「そっか、そっか……梅ちゃん、私が悪い子でも、それは変わらない?」
いきなりどうしたんだろうか、普段こんなこと聞かないだろうに。
「お願い、聞かせて」
そりゃもちろん変わらんだろう。
自分にとって桜はもう家族のようなものだ、今更悪い子だのなんだの気にしないし、もしほんとに悪い子でも、もう桜を嫌いになり切れる自信がない。
「……わかった。私の場合はね?結婚してるんだ……梅ちゃんと」
ほぇー結婚かー……は?
「ねぇ梅ちゃん、私ね?ずっと梅ちゃんのことが好きなの。あの日からずっと。でも梅ちゃんは私とそうなる気がないみたいだから……今日はそうなるように悪い子になりました」
は?
いや、確かに桜に告白されたがもう半年も経ってるだろ?
今更そんな……。
「今更じゃないよ、私、ずっと本気だった。ところで梅ちゃん、すっごい暑そうだね」
話を逸らすんじゃない、確かになんか暑いというか熱ぃぅんっ?!
「あらら、服越しなのに立ってるの分かるよ?」
ちょ、なぜ今胸を揉む?!
自分で触った時の比じゃない快楽が脳に届き思考が回らない。
いきなりどうしたんだと混乱していたが急にハッとなる。
まさか、悪い子になったって……。
桜、自分に一服盛ったな?!
「そうだよ?まさか買えるとは思ってなかったけどねー媚薬」
媚薬?!ちょ、まて桜!服を脱がそうとするな!ちょま、おま、まっ……。
まぁ、その……なんだ。
後日談となるんだが、あの後"私"と桜は恋人になった。
夜の内容は……あまり言いたくないがこれくらいは愚痴ってもいいだろう。
恋人になるどころか将来結婚すると言うまで責め続けられるとか誰が想像できる?
私には出来なかったよ、一生分の愛と快楽を貰ったようで色々壊れちゃった感じするし。
そんな訳で冒頭に戻るのだが、色々と私は意地を張っていた。
前世でのこととか一人称を自分で通していたこととか。
それら全てを吹き飛ばしてしまう程愛された女に、私は惚れてしまったようだ。
終。
はい……ひとまず終わりです。
いやーほんとすまん、個人的には結構行き当たりばったりでやってたせいでこんなことになった。
しっかり落ちを探してた訳じゃないんだけど、最後は「女に雌落ちさせられるTS転生者ってのがいいかな?」とか悩んだりしてたw
いやームズいw
ほんと他の方々が神のように感じるわ、私がやったの小学校の学芸会より質の悪い出来だったし。
でもこんな作品に赤が着くほど評価して貰ったこと、お気に入り登録して貰えたこと、できるだけ言及は避けてたけどすげー嬉しくて順当に『承認欲求モンスター』に成り下がったよw
んまあ長々と書いちゃったけどいい経験になりました、もしなにかあったらまたお会いしましょうねー
ヾ(◍ ´꒳` ◍)ว=͟͟͞͞ おつ〜