やめろ!(アニメ的に)そんなことしちゃいけない! 作:儚無吹雪
昨日はある理由(DC初日)(ターボにクラシック三冠を取らせる)のため更新をサボりました、ごめんね?
前回の話の感想で一番驚いたのは、誰もオベリスクフォース9人をまとめて押さえつけられる忍者の身体能力に突っ込みがなかったことです。
「我々が乱入した・・・だと!?」
「そういうことだ、お前らが仕掛けてくることがわかってたから忍者と事前に決闘しておいて制圧盤面を作らせてもらった」
「なっそんなの・・・あり得ない!?」
信じられないのだろう、相手が強く否定する。
「あり得るんだよこのバトルロイヤルのシステム上、乱入してもデュエルが最初からにならない都合上、元々あった盤面は保持されてゲームが始まる。つまり仕掛けてくることがわかれば事前準備し放題だ」
「そ・・・そんなのインチキじゃないか!?」
「ああ、正真正銘のインチキだ、複数人でリンチしてくるお前らにはお似合いだろ?」
「ぐっしかし・・・」
言い返そうとするも言葉が思いつかないようだ。無理もない、向こうは集団リンチだ。
「ちなみにだがこの盤面わかりやすく説明すると、お前らはモンスターを召喚・特殊召喚できず、魔法を発動できず、カードをセットできず、墓地に行くカードは全て除外ってとこだ」
「はぁ!?なんだよそれ!何もできないじゃないか!?」
「当たり前だ、時間があるなら徹底的に布陣を敷いて手も足も出させない。決闘者なら当然だろ?」
「何を言ってるんだ・・・!?」
「ここからお前らは何もできずに負けるんだよ。ほらお前らのターンだぞ?何かできるものなら何かしてみろ」
「で・・・できるわけないだろ!?逆に何ができるんだよ!」
「そうかお前らは"何も"できないんだな。ほらデュエルを進行しないと強制敗北だぞ?」
「俺は・・・何もせずターン終了だ」
「わっ私のターンドロー・・・何もせずにターンエンドです」
「おっ俺のターン・・・」
オベリスクフォースが次々とターンを終了していく、結局誰一人アクションを起こす事なく月影さんにターンが帰ってきた。
「拙者のターンドロー、ターンエンド、手札調整で1枚捨てる」
さてターンが戻ってきたか。
「俺のターンドロー」
俺はそう言って"残り少ない"デッキからカードを引く。
【遊代】デッキ枚数2→デッキ枚数1
「・・・ちょっと待て、こいつデッキ枚数1枚しかないぞ!」
「よく見たら忍者も残りデッキ1枚だ!」
「相手の場にはモンスターが3体だから次の奴のターンの終わりまでには我らを倒し切れん!」
「馬鹿め!強い盤面を作ろうとしてやらかしたな!」
先程まで悲観的だったオベリスクフォース達の顔に希望が戻って行く。
「やらかした?何をだ?」
「とぼけるな!そのデッキ枚数じゃ我ら9人を倒しきれん!つまりお前らの負けだ!」
「そうだ!そうだ!倒せたとしても9人!我らを倒し切ることなくお前らのデッキアウトで負けだ!」
「そうだな、普通にただ殴るだけじゃ俺らの負けだ」
「最初は終わったかと思ったが最後の最後に我らの勝ちだ!」
「俺は《ふわんだりぃず×すとりー》を召喚、効果で墓地の《ふわんだりぃずと旅じたく》を除外する、その後鳥獣族モンスターを召喚する」
ダメだまだ笑うな・・・
「《ふわんだりぃず×とっかん》を召喚、効果で今除外した《ふわんだりぃずと旅じたく》を回収して効果で鳥獣族を召喚する」
「何が出たのかと思ったら、攻撃力1000未満の雑魚モンスターが数匹。そんなんじゃどうしようもないのに今更何を・・・」
「2体のふわんだりぃずをリリースして《烈風帝ライザー》をアドバンス召喚。召喚時の効果で今リリースされたふわんだりぃず2枚を手札に戻す。そして烈風帝ライザーの効果・・・」
「上級モンスターが4体!しかしそれでも我らを倒し切るまでには至らないぞ!」
「フィールドの《烈風帝ライザー》と月影さんの墓地の《黄昏の忍者-シンゲツ》を"デッキトップ"に戻す」
【遊代】デッキ枚数1→デッキ枚数2
【月影】デッキ枚数1→デッキ枚数2
「・・・はぁ!?」
「その驚き様、本気で自分達がデッキアウトで負けると思ってたのか?」
相手のオベリスクフォースの顔が再び絶望に染まる。
「希望を与えられ、それを奪われる。その瞬間こそ人間は一番美しい顔をする。俺はそのお前らの顔が見たくてわざわざデッキ枚数を少なくしておいたんだよ!」
そうして自分はこちらの世界に来てから1番の笑顔を相手に見せた。
ということで今回のデッキは《ふわんだりぃず》(対オベリスクフォース決戦仕様)元々あったエヴァイユを使ってロンゴミアントを出すふわんだりぃずを改造したものになってる。
展開方法はふわんだりぃずを回し《ダーク・シムルグ》を出しつつ、未知の風のドローでパーツ集め、月影さんに《機甲忍者ブレードハート》を出してもらって《ナンバーズ・エヴァイユ》を打ちそれにチェーンして《マスク・チェンジ・セカンド》を発動し《D.D.クロウ》を《M・HERO ダーク・ロウ》に変換、エヴァイユで《No.86 H-C ロンゴミアント》を出して《発禁令》でロンゴミアントを宣言して発動、最後に魔封じを置いて完成だ。1ターンでは作れないが思ったより手間はかかってない。あとは待ってる間ライザーでデッキを回復しながら月影さんと待つだけだ。
「そんな、俺たちが見た勝機はまるで幻・・・存在してなかったのか・・・」
「そういうことだ、バトルフェイズに入る。ちなみにこのデュエルはアクションデュエルだからモンスターの攻撃は"痛いぞ"」
「ヒェッ・・・」
「殺れ」
そういうと俺のモンスターはオベリスクフォースに向かって攻撃を繰り出す。槍に貫かれ、翼に打たれ、HEROのキックが直撃する。
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」」」
【オベリスクフォースA 】LP2000→LP -1000
【オベリスクフォースB】LP2000→LP -700
【オベリスクフォースC】LP2000→LP -400
デュエルに負けたのを感知し、オベリスクフォースのデュエルディスクが爆ぜる。爆発を至近距離で受けたオベリスクフォースは倒れ気絶した。
「じょ・・・冗談じゃない!やってられるか!こんな決闘!」
「馬鹿ッ!よせ!」
「あっやば・・・電流が、うわぁぁぁぁぁぁ!」
それを見たオベリスクフォースがデュエルロープを無理やり外そうとしたが、無理に外そうとしたせいで電流が流れてデュエルディスクが壊れる。
「ほらお前らのターンだぞ、まだデュエルは続いてるんだ」
「やめろー!こんなの決闘じゃねぇ!」
おいおい何を言ってるんだ?
「デュエルだ、お前らが勝手に割り込んできただけだ」
「ふざけるな!こんなものをつけておいて!」
「そんなことより、いいのか?しばらく行動しないと強制敗北だが」
「く・・・クソォ!俺のターンドロー!ターンエンド!手札調整で1枚捨てる!」
何もさせない、あとはライザーで戻しながら一方的に殴るだけだ。
「バトルフェイズだ、殺れ」
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」」」
【オベリスクフォースE】LP2000→LP -1000
【オベリスクフォースF】LP2000→LP -700
【オベリスクフォースG】LP2000→LP−400
「さて・・・お前ら2人運がいいな、お前らの装置は壊さないでおいてやる」
「ほっ・・・本当か!?」
「助かった・・・」
「そのかわり上や仲間に伝えろ。これから先俺やLDSに同じ様なことをしたら、そいつらを再起不能にして送り返してやると」
「わかりました!伝えます!だからどうか!助けてください!」
「とりあえずお前らも殴っておく、だからとっととターンを回せ」
「ひっ・・・ヒエッ、わかりました」
「すっ・・・すぐにターンを渡します」
そう言うと2人はあっという間にターンを終了した。
「さて俺のターンだな、バトルフェイズ」
「立てる程度には手加減してやる、モンスター2体でダイレクトアタック」
「「うっうっ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ!」」
【オベリスクフォースH】LP2000→LP -1000
【オベリスクフォースK】LP2000→LP -700
「ほらとっとと立て」
「うっ・・・うう酷い・・・」
「立つのがきつい、お互いで支えあって立つぞ・・・」
「目障りだから早く帰れ。帰らないならまたデュエルすることになるぞ」
「わかったすぐ帰る・・・だからやめてくれ」
そういうと次元渡航装置を使用して2人は帰って行った。
「月影さんお疲れ様でした!間違いなく今回の作戦のMVPは貴方です!」
「・・・よしてくだされ拙者の助力などごくごく僅か」
いや真面目にこの人じゃないと作戦は機能しなかった。オベリスクフォース9人をフィジカルで抑えられる身体能力なんて、自分には逆立ちしても手に入らない。
「じゃあ最後の仕事です。外のトラックに社長への
「・・・承知した」
月影さんマジで頼りになるなー
こうして自分とオベリスクフォースの因縁は終わった。
だが融合次元は知らなかった。この犠牲がこの後の犠牲に比べればごくごく僅かだということを。
事前準備の段階で戦いは終わってる。