空条承太郎の親友   作:herz

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・読者様からリクエストを頂いたので、「他キャラ達から見た男主」の話を投稿します!

・内容は徐倫、ジョセフ、アバッキオ、ツェペリ男爵、承太郎の5人から見た男主の話。徐倫視点から順番にご覧ください!




・男主達が社会人。

・ジョセフ視点。ご都合主義、捏造過多、キャラ崩壊あり。




ジョセフ・ジョースター、曰く――

 

 

 

 

 社会人になると、ジョースター家があの邸宅で一堂に会する機会は、ほとんどなくなったが……この日だけは絶対に集まろうと、皆で決めた日がある。

 その日は、4年に一度しか来ない貴重な日だ。ジョースター家の人間なら誰もが、その日の夜だけは必ず時間を作る。

 

 

 そして、盛大に祝うのだ。

 

 

「――ハッピィバースデェェッ!!」

 

「志人さん、誕生日おめでとうございまーす!!」

 

 

 そう!我らが志人ちゃんが!この世に生まれて来てくれた!めでたい日をッ!!

 

 以前のように、飾り付けをやる余裕はさすがに無くなっちまったが、この日だけは全員がジョースター邸に集まり、志人の誕生日を祝う。

 志人を呼び出すのは、俺達が全員集まってからだ。そして、最後にやって来るこの子をクラッカーでお出迎えするんだぜ!

 

 

「…………あのー、皆さん?」

 

「どうした?志人」

 

「何スか?」

 

 

 と、志人が気まずそうな顔で俺達を呼んだ。

 

 

「これまでの閏年も祝ってくれた時から、まさかとは思ってましたけど……

 この盛大な誕生日パーティーは、閏年が来る度に開かれるとか、そんな事言いませんよ、ね……?」

 

「もちろん、やるわよ?」

 

「当たり前じゃないですか」

 

 

 徐倫やジョルノが即答したように、俺達はこれからも、閏年の2月29日だけはここに集まって、志人の誕生日を祝い続けるつもりでいる。

 

 

「……わざわざそんなに気遣わなくても、俺は大丈夫ですよ。誕生日に良い思い出が無いなんて、もう言いません。

 皆さんが初めて、俺のためにパーティーを開いてくれたあの日で、充分上書きできましたから。

 

 今日限りで、4年に一度の俺の誕生日パーティーは、終わりにしてもらっても大丈夫です。皆さんの貴重な時間を無駄にしてしまって、ごめんなさい」

 

 

 ……そんな事を言って、ニコニコと笑う健気な子に対し、俺達は一斉にため息をついた。

 全くこの子は!いつまで経っても俺達に遠慮してばかり!頼むから誰かこの子をどうにかしてくれェッ!!いや、マジで。

 

 

 志人には俺達が何年も掛けて、あの手この手で誰かに甘える事を覚えさせようと、いろいろやって来た。

 

 そのおかげで、10代の頃よりはましになってきたのだが……そんな今でも時折、このように過剰に遠慮してくる事がある。

 当の本人は俺達に迷惑を掛けたくないと、純粋に俺達のためを思って過剰に遠慮するものだから、始末に終えねェ。

 

 俺達は誰もが、自分からお前を甘やかしたいと思って行動してるだけであって!

 これは既に、お前を気遣うとか気遣わないとかの問題じゃなくなってるんだよォ!頼むから気づいて志人ちゃんッ!!

 

 

「……あのな、シド。よく聞け」

 

「承太郎?」

 

 

 その時、承太郎が動いた。

 

 

「確かに。このパーティーは、お前のために開いている。最も大きな目的が、お前がこの世に生まれた事を祝うためだ。……だが、実はそれだけじゃねえ」

 

「んん?」

 

「4年に一度、お前のためにこの家に集合する……そう約束しておけば、滅多に全員が集まらないこの家が、賑やかになる。

 俺達の父親と母親が住んではいるが、俺達が家を出た事で昔よりも静かになっちまった、この家がな。――つまり、親孝行になるんだよ」

 

「…………親孝行……」

 

「そうだ。……4年に一度の誕生日パーティーが無くなるとな、こうして全員が必ず集合するという機会が無くなっちまう」

 

「うっ」

 

「そうなると、お袋達がまた寂しくなる」

 

「ぐう……!」

 

 

 なるほど!確かに、そうだな。実際にそこまで考えていた奴は少ないだろうし、主目的は当然志人のためだが、まァ"嘘も方便"ってな!

 承太郎の言葉は効果抜群だった。志人は唸りながら迷っている。

 

 よし、承太郎いけ!そのまま丸め込、ゲフンッ!じゃなくて押せ押せ!!

 

 

「……それにな、志人。お袋達は俺達だけでなく、お前に確実に会える日を楽しみに待ってるんだ。……その楽しみを奪いたくはないだろ?」

 

「…………っ、ああぁぁもう!分かったよ!!次回もお好きにどうぞ!!」

 

「よし」

 

 

 勝ったッ!!よくやったぜ、承太郎!お前には後でお袋達の手作りケーキを多めに進呈しよう!

 ……にしても、志人が押しに弱いのは何年も前から変わらないなァ、ちょろい。じゃなくて可愛い可愛い。

 

 

 気を取り直して、賑やかなパーティーが始まった。夕食は俺達が食べながら会話を楽しめるようにと、立食形式になっている。

 こうなると、志人の周りには入れ替わり立ち替わりで人がたくさん集まる。承太郎だけはあの子から離れようとしないから固定だが。ま、いつもの事だ。

 

 こうしてみると、志人はうちのアイドルみたいなもんだな。

 

 

(……いつからだったかなァ?あの子がこんなにも人気者になったのは)

 

 

 ふと、そんな事を考える。

 

 

 きっかけは間違いなく、10年ほど前に全員で行った沖縄旅行だと思う。

 志人はあの短い期間で、旅行に同行していた全員の心を掴んだ。……本人にその自覚は無さそうだが。

 

 とにかく、良い子なんだよあの子は!ジョースター家の人間は性別や年齢関係なく誰もが個性的だが、そんな俺達を相手に分け隔てなく接してくれる。

 

 このご時世、なかなかいないぜ?そんな人間。俺達はただでさえ、ジョースター家ってだけで色眼鏡で見られるし……

 俺達がそれぞれ独特の雰囲気を纏っているせいか、ジョースター家の事を知らない奴らにまで変な目で、というか気持ち悪い目で見られるし。

 

 だが、志人の目にはそれが無い。

 

 それどころか、あの目は……何て言えばいいんだろうな?俺達への、敬意?みたいなものが滲み出ている気がするんだ。

 常にそんな目で見られたら、誰だって悪い気はしないだろ?現に俺達の中で、最初から志人を疑うような奴は誰もいなかった。

 

 

(……あの(・・)承太郎が、親友だと認める程の男だったしなァ。その時点で、疑う余地なんて無い)

 

 

 …………ただ、俺は最初、志人の存在が面白くなかった。

 

 誰に対しても気難しい態度を取る俺の孫が、あの子にだけは完全に気を許している。それが、納得できなかった。

 付き合いの長さで言えば、身内である俺や仲間であるポルナレフ達の方が長いはずなのに、何故俺達には、志人に見せるような無邪気な笑顔を見せてくれないのか。

 

 だが。その苛立ちは、志人と接していくうちに薄れていった。

 

 理由は、あの目だ。俺達への敬意が滲み出ている、あの目。いや、目だけでなく態度そのものに、俺達を敬う姿勢が出ていた。

 あれほど誠実な人間に対し、承太郎の事で嫉妬している自分はなんて見苦しいのだと、そう思ったんだ。

 

 そうして嫉妬する事を止めれば、あとは簡単だ。志人は承太郎に相応しい親友だと、素直に認める事ができた。

 

 

(きっとあの子は、承太郎にとっての"光"だ)

 

 

 承太郎はいつも、誰かにとっての"光"だった。ポルナレフ達にとっても、仗助達にとっても……そして、俺にとっても。あいつは"光"だった。

 いや、今でもそうだ。承太郎はあの圧倒的な強さや確固たる強い意志で、いつも誰かを救っている。

 

 しかし。あいつ自身を救う"光"となれる存在は、前世にはいなかった。……そんな中、今世であいつが出会ったのが、園原志人だったんだ。

 志人の存在は承太郎にとって、自分以上に輝く"光"に見えたんだろう。そしてあいつは、その"光"に救いを求めた……

 

 

(あの(・・)承太郎が、一体どういう救いを志人に求めたのか。何があってあそこまで気を許すようになったのか、それらの理由までは分からねェが)

 

 

 少なくとも。俺の孫が前世よりも生き生きしている事は、確かだな。

 

 

 

 

 

 

「――ジョセフ先輩?」

 

「っ!?」

 

 

 いつの間にか、俺の側に志人が来ている。しまった、ぼーっとし過ぎたな。俺のお馬鹿さん!

 

 

「大丈夫ですか?」

 

「あ?な、何が?」

 

「遠目に様子見してましたけど、何だかさっきから1人でぼんやりしていたみたいなので……ちょっと心配になって、直接ここに来ました」

 

「――――」

 

「……先輩?」

 

 

 ……遠目にって、お前。さっきからずっと、他の奴らと楽しく会話してたはずだろ?

 それなのに。会話の途中で、結構離れた場所にいた俺の様子がおかしい事に、いち早く気づいた、のか。それ程に周囲を観察していて、その上わざわざ直接確かめに来た、と?

 

 

 なんて奴だ。

 

 

「……フフ、ッ、はははははッ!!」

 

「先輩?あ、ちょっ、何すんだよ!?」

 

「くくくッ、あァー全く!お前は!本当に!何処までも!お人好しだなァッ!!」

 

「いたっ、待って、頭撫でる力強過ぎ、っ、いててて!」

 

 

 思わず志人を捕まえて、その頭をぐしゃぐしゃ撫でる。

 

 

(……うん、よし。ちょっと訂正しよう)

 

 

 志人は承太郎だけの"光"じゃねェ。――俺にとっても、いや、ジョースター家にとっての"光"だ。

 そうだよな!そもそも、こんな良い子を承太郎だけが独り占めすんのはズルいだろ!志人は俺達みんなの"光"だ!異論は認めねェぞ、承太郎ッ!!

 

 慌てて駆け寄って来た承太郎によって引き離されるまで、俺は志人の頭を存分に撫でてやった。

 

 

 ……後に承太郎だけでなく、邪神ジョナサンと笑顔で怒るディオまで出張って来たのは、誤算だったけど。

 

 

 

 

 

 

「――あの子は、俺達の"光"だ」

 

 

 

 

 

 







・後輩の気遣いが嬉し過ぎた先輩

 実は酒を飲んでちょっと酔っ払っていた。

 昔は承太郎があまりにも気を許していたせいで、園原の存在をよく思っていなかったが、園原の人柄を知り、彼に嫉妬する自分が恥ずかしくなった。
 彼曰く、園原は"ジョースター家の光"。強くも優しい"光"で周囲を惹き付ける、ジョースター家にとってのアイドル。

 もしも志人ちゃんがアイドルデビューしたら全力で推す(真顔)


・周りをよく見ているお人好しな後輩

 誰もが目を奪われる、完璧で究極のアイドル(ただし、ジョースター家専属)

 いつ如何なる時も、周囲の様子を観察するのが癖。そのおかげか、ぼんやりしているジョセフにいち早く気づいた。
 何故ジョセフがやけに喜んでいるのか、何故頭を撫でられたのか、よく分かっていない。俺何かしました!?





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