第五話「2つの試験」
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ポケットモンスター
レジェンドウォー
〜傭兵達の讃美歌編〜
○ゲームを続きから始めますか?
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〜ロード中〜
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●試験会場●
ニャオハから進化した【ニャローテ】の技が、試験官のポケモンである【コクーン】に炸裂する。
「ぐっ、戻れコクーン」
戦闘不能になったコクーンを、試験官がボールに戻す。
「まさか、この俺のコクーンが破れるとは…誇っていいぞ少年」
ーーー試験官との勝負に勝った。
ーーーお小遣い580円を手に入れた。
試験官が貴方を褒める。
「それじゃあ、俺はこれで失礼するよ」
「おーい‼︎相棒‼︎」
「そっちも終わったみたいね」
試験官とほぼ入れ替わりで、ジョルジュとユピテルが貴方に合流する。
「あの戦闘訓練のおかげで、無事に突破したぜ‼︎」
「でも、もう森でむしポケモン相手はしたくないわ…」
3人で話していると、ギルド職員が現れる。
「【傭兵タグ】を配りますので、こちらへ」
貴方達はギルド職員から、銀のタグを貰った。タグには貴方の名前と傭兵ランクである星が2つ刻まれている。
「それが貴方達の身分証にもなります。絶対に無くさないようにしてください。無くした場合は試験からやり直しになりますので、そのつもりで」
「まあ、そう脅さないでくれ」
「ぴぃッ⁉︎」
ギルド職員の背後からカイト団長が現れる。
「3人とも無事に傭兵になれたようで良かった。これで仕事にも打ち込めるというものだ」
うんうんとカイト団長が嬉しそうに頷く。
「さて、試験合格祝いに美味い昼食でも…」
「ーーー<大物喰らい>」
「ん?」
呼ばれたカイト団長が振り返ると、フルプレートの大男が立っていた。胸元には星が6つ刻まれた傭兵プレートがあった。
「そっちの3人は初めましてだな。俺はカザン傭兵団副団長の<緑魔術師>の【マズ・ベルモッド】。6ツ星傭兵だ」
マズが3人に自己紹介を行う。
「何か御用ですか?」
「そちらの3人に提案があってな」
マズの背後から1人のボーイッシュな少女が現れる。
「こいつはうちの新人の2ツ星傭兵、【ラウラ・マキュラー】。そちらの3人と同期という事になるな」
「は、はじめまして…ラウラです」
ラウラが頭を下げる。
「良ければ同期のよしみで、試合をしてみないか?今後ポケモン使い同士の戦いもあるだろうし、いい経験になるだろう?」
「それもそうですね…よし」
カイト団長が3人の顔を見つめ…貴方の顔を見る。
「行ってみるか?」
ーーーポケモンバトルに志願しますか?
YES← or NO
「よろしい。構えろ」
「回復はさせなくていいのか?」
いきなりの開始宣言に、マズが問いかける。
「戦場で回復する暇があるとでも?継戦能力も傭兵の実力として必要ですよ」
「そんな無茶な…うちは回復させたからな?どうなっても知らんぞ?」
貴方とラウラがモンスターボールを構える。
「僕は、世界を変えるんだ‼︎」
ラウラがモンスターボールを投げた。
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○自動レポート中○
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ーーーラウラの繰り出した【ピカチュウ】とニャローテが、わざをぶつけ合っている。
「(個体レベルはこちらが上だが、対人バトル経験はあちらが上か)」
わずかにニャローテが押し込んでいるが、ピカチュウも闘志を失わず、押し返さんとしている。
「(しかし、こう言うと誤解を招くが…やはりこういういいバトルは血が熱くなるな)」
カイトは良くも悪くもゲーマーである。廃人ではないにしろ、ゲーマーとしての血が疼いていた。
「ピカチュウ⁉︎」
ニャローテに吹き飛ばされたピカチュウが気を失う。戦闘不能だ。
「ここまで、ですね」
「ああ、やりすぎは良くない」
カイトがそこまでと試合を止める。
「両者共に、この戦いはいい経験値になったはずだ。今後に活かすように」
「またよろしく頼む」
「ええ、是非」
マズ達が立ち去る。
「…さて。今日はここまでで解散としよう。各々ポケモンの回復を忘れるな。それと、これを渡しておこう。
カイトがそれぞれに袋を手渡す。その中身は金である。
「強化合宿中の労働手当だ。それだけあれば、宿泊費とかも問題ないだろう?」
「やった‼︎」
ジョルジュが喜びの声を上げる。
「それと、試験成績が良かったから、臨時ボーナス…特別報酬を入れておいた。好きに使うといい」
「嬉しい…新しい服が買えるわ♪」
ユピテルも嬉しそうにしている。
「明日は初仕事だ。簡単な部類の仕事だが、しっかりと明日に備えておいてくれ」
「「「はい‼︎」」」
ささっと3人がその場から走り去る。
「…管理職って、大変なんだな」
ふはぁっとカイトはため息を吐き出す。
「(景気良く金を使いすぎた。そろそろ稼ぎを始めないと…)」
カイトは今後の計画を頭の中で思い描く。
「(あの3人の実力なら、そこら辺の山賊には遅れは取らないだろう。対傭兵や正規兵相手だと、経験の差で少々危ないか?山賊狩りをしながら、隣国へ向かうか)」
一般人には不幸な話だが、この国と隣国との戦争により多数の敗残兵が出ており、それがさらに山賊化していた。
…まあ、一部の村は戦国時代の落武者狩りみたいなことをしているので、数人程度の組織なら、彼らの飯の種になるのだが。
「隣の国は…【神聖ユーコ=スロバキア】か」
カイトはその場を離れた。
ーーーこの時のカイトは知らなかった。
ーーー後に、神聖ユーコ=スロバキアが崩壊することを。
ーーーそして目にすることとなる。
ーーー戦争の残酷さを。
「だが、その前に…」
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●造船屋【ヌクミン】●
「おう、<大物喰らい>か。例のものならできてるぞ」
船大工の男がカイトの姿を見るなり、奥のブツに案内する。
「素晴らしい。注文通りの出来です」
それは小型な船であった。4人とその荷物がなんとか乗れる程度の船である。
「しかし、まさかこんなのを用意することになるとはな…本当に他にも作っていいのか?おまえさんの考えたもんだが」
「格安で作ってもらったんです。構いませんよ。それに何より、私以外でこれを運用できるのは、相当の大規模なポケモントレーナー…いえ、ポケモン使い集団くらいでしょうしね」
「ハハッ‼︎ちげぇねぇ‼︎」
船大工の男が下品な笑い声を上げる。
「ポケモンを使った空中船‼︎俺はこれで世界に名を轟かせるぜ‼︎」
「…ええ、頑張って下さい」
カイトはモンスターボールを投げ、サーナイトを繰り出す。
「サイコパワーで持ち上げてくれ」
サーナイトがうなずき、船をサイコパワーで浮かせる。
「それと、これもだな」
カイトは船大工の男から、地図を受け取る。
「この地方の地図だ。それなりに高いものだから無くすなよ?」
「ありがとうございます」
地図をバックにしまい込んだカイトは、腰の剣を鞘から抜き、そのまま船大工を袈裟斬りにする。
「…は?」
何も理解できていない船大工が膝をつき、傷口と口元から血液を吐き出す。床が血に染まる。
「傭兵ギルドへの依頼だ。まあ、自業自得だろ?かなり悪どく儲けたようだしなぁ、マフィアの大幹部」
「な、何故それを…」
「被害者達が共同で俺に依頼してきたんだよ。酷いことをするよ本当に」
カイトは剣についた血液を、剣を振って振り払う。
「お前の暗殺。報酬は悪くない。しかも、ここのものは奪っていいとのことだ。ああ、政府の許可も出てるってさ」
船大工の男は口をパクパクさせて、顔色を真っ白に染めている。
「せめて、良き死後の旅路を」
カイトは再び剣を振るった。
「…行け」
カイトはモンスターボールを投げ、【ワンリキー】を3匹繰り出す。
「金目のものは全て奪え。10分後に撤収する」
ワンリキー達が造船屋の…マフィアの隠れ拠点の捜索を開始する。
「く、くはは…案外、人を殺しても何とも思わないか。意外と傭兵に向いていたのかもな」
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エンド