同時掲載は許可されていると聞いたので、
pixivにて書いているシリーズをこちらにも掲載して見ました。
こちらはこのシリーズのみで、
東京喰種単体小説は上げるつもりはありません。
話自体は出会いから試験合格までを完結とし、
pixivでは、既に完結となっていますのでこちらには
3日1回ぐらいのペースで投稿しようと思っています。
「ぐ……んうぅ…?」
眩しい。ここはどこだ?
確か僕は…店長を助ける為にあんていくに向かっていて、亜門さんと戦い…地下に逃げたらお腹空いて…
ヒデの幻影を見て…それで…それで………?
思い出せない…
何か思い出せる物が無いかとキョロキョロ辺りを見渡す。あれ、眩しいと思ってたけど地下じゃない…?
どういうことだ…
僕はゆっくり体を起こす。傷は塞がっていた。
しばらく頭の整理ができず、呆然としていると
「おい!おめぇ大丈夫か!?血だらけじゃないか!」
と頭に捻れたタオルに日焼けが眩しく、また匂いから漁師らしいお兄さんが声をかけてきた。
「あっはい…大丈夫です。」
今は顔に何も付けていない。早く逃げなければ。
「そ、そうか…にしては見かけねぇ面に服だな。どこから来たんだ?」
「……僕も分からないんです。」
とふと遠くの看板に目がいき(ん…?なんだあの文字…日本語じゃないし英語とも違う。でも海外…?地下から海外なんて意味がわからないが、それなら情報が欲しい。)
逃げる事より、自身の状況確認が大事だと思った僕はそのまま会話を続けた。
「分からない?名前は分かるか?寝床は?」
とお兄さんが心配な顔をして次早に質問が飛ぶ。
「えっと…名前はカナキです。寝る場所は分かりません…」と答えると
「なっおめぇ全然大丈夫じゃねぇじゃねえか!今日は俺の家泊まってけ!」
と唾を飛ばしながら、僕は勢いよく肩をガシッと掴まれた。
「えっいや、そんな!」と断わろうとするが、
「そんな血だらけじゃ危ねぇだろ!何も分からないんだろ?俺の家近いし仕事ももう終わるから!泊まれ!」
と物凄い形相で言われ、
僕は断れそうに無いな、と感じ取り
「で、では…お言葉に甘えさせていただきます。」
「おぅ!甘えろ甘えろ!っと仕事仲間に帰るの
伝えてくっからよ。ちょいと待っててくれ。」
「…はい。」
了承を聞いたお兄さんは漁船に戻っていった。
***
お兄さんに連れられお兄さんの家に着く。
「まずはおめぇその姿だな…とりあえず風呂入ってこい。俺の服を貸す。」
「はい。すみませんお借りします。」
お兄さんはいいって事よ!と豪快に笑いながら奥の部屋に消えた。僕は通された風呂場に入り汚れを落とす。
服を借りお兄さんの声の方へ向かうとリビングだった。
改めて顔を合わせるように座る。
「すまん、俺の名前言ってなかったな!俺はクガっつうんだ。」
「クガさん…ですね、色々とありがとうございます。」
「困ったら助け合いだろ?気にすんな。それより何があったんだ?何か分かんねぇか?」
「…僕の最後の…記憶だと地下にいたんです。その後は全く…」
「そっか…記憶喪失っつうやつか?」
とクガさんは自分の事のようにう〜んと唸りながら首を捻る。
(なるほど、それいいな。都合がいい。僕の事も知らないみたいだ。)
「そう…かもしれません。」と
肯定すると重い空気が辺りに満ちた。沈黙が広がる。
クガさんはそれを吹き飛ばすようにガタッと席をたち、
「そういやなんも用意してなかったな!すまねぇ、何か飲むか?」と聞いてきた。
「あ、じゃあコーヒーいいですか?」
「おう!砂糖いるか?」
「いえそのままで」
クガさんはキッチンに向かった。
カネキは少し緊張が解け、少し周りを見ると紙の束が近くに置かれていた。手に取ると(これは…見た目的に新聞紙か…?だが読める文字1つもない…)新聞紙?を眺めているとクガさんが戻り、テーブルにコーヒーが置かれた。
カネキは新聞紙?を元に戻しコーヒーを口に含む。
クガさんはその様子を見ながら席に座り
「何か分かったか?」と聞いてきた。
やはり新聞紙だったのだろうか、しかしいかんせん情報がない。カネキは思ったことを正直に話した。
「いえ、すみません文字が分からなくて…ここって何処なんですか?」
クガさんは驚愕しながら
「文字も分かんねぇのか…えっとここは○××だ。」
と教えてくれた。
(○××?知らないな…聞いた事もない。)
「すみません知らないですね…あの何か思い出す為に色々この世界について、なんでもいいので教えて貰えませんか?」
クガさんは頷き、自分の知っていることを話し始めた。
要約すると全く知らない土地。文化であった。
そしてこの世界にはハンターと呼ばれる人がいる事。
その為喰種を知っているかを聞いたが答えはNo。
東京以外にも喰種はいる。つまり信じたくないが話を聞く限り結論は「別世界、異世界」だ。
何故という思考は止まらないが、置かれた状況的にどうしようもない。
なんとも言えないがこれにより自分が喰種と知っている人が居ないのが有難いことか。
熟考に夢中になっていたが、どうやらいつの間にか日は落ちていたらしく
「っと随分話し込んじまったな、すぐ夕食を準備するからな。」
と言いクガさんはまたキッチンへ向かった。
カネキは思考を切り替えてクガさんの後ろ姿を見つつ
(…遂にこの時が来ちゃったか。前練習したの何時だっけ…。お腹空いてはいないから我慢はできると思うけど…)と不安から冷や汗が垂れた。
改めて説明しよう喰種とは、人の血肉、水、コーヒーしか摂取出来ず、人間の食べ物は喰種にとって毒であり酷い汚臭に酷い味がするのである。ちなみにカネキは人工的に喰種にされた元人間の半喰種である。
話を戻し、クガさんはほかほかと湯気を立てる夕食を持って来ていた。人間からは美味しそうな匂いだが…
(うっ…久しぶりに嗅いだ感じがする。もう吐き気がしてきた…。)
カネキは美味しい顔にできたか分からないがなんとか食べきり、しばらく時間を置いてから
「すみません御手洗に行ってきます。」
と3点式ユニットバスだった風呂場に向かい
「うぐっぉええ」と胃の中を吐き出した。
リビングに戻りコーヒーを飲み、少し気分が落ち着いたところでカネキは話を切り出した。
「クガさん、僕は(元の世界に戻る為に)思い出す為にも色々知りたい為情報が欲しいのですが、そういった施設はありますか?」
「う〜んそうだなぁ…情報と言っても見れないのもあるからなぁ…」
「というと?」
「さっき言ってたハンターっつう職業だと制限された情報も見れるっつう話だ。」
「なるほど…そのハンターとやらになるには?」
「ハンターになるにはハンター試験っつうのがあってだな、何百万と志望する人達がいるっつう話だ。」
「何百万…ハンター試験は毎日おこなってますか?」
「いや、指定された日にち限定だ。今年は…おぅあと3週間後だな。」
「3週間…僕、そのハンター試験というものを受けようと思います…あ、試験料みたいなの必要ですか?」
「いやないな。だがカナキ、おめぇ金ないんだろ?3週間ぐらい泊まってけ。…安心しろタダとは言わねぇよ。代わりに俺の仕事を手伝って貰う。多少お金も出る。どうだ?」
「…是非、よろしくお願いします。あと…申し訳ないのですが…」
「なんだ?」
「文字読めるようになりたいので教えて頂けませんか?」
「んだ、そんなことか!勿論教えてやるよ!」
「ありがとうございます。改めてよろしくお願いします。」
「おう、こっちこそよろしくな!カナキ」
と握手を交わした。
***
ハンター試験当日
「長いようで短かったな、気をつけろよカナキ」
「はい。お世話になりました。
色々とありがとうございます。クガさん」
クガさんは手で鼻を擦りながらいいって事よ!とカネキの背中を叩く。
痛いですと苦笑しつつ甲板へ足を進め、
本当にありがとうございました。では
とはにかみながらクガさんに手を振る。
クガさんは両手を口元に当て「元気でなー!!!」とめいいっぱい大声でカネキを見送ってくれた。
3週間、カネキはクガさんの手伝いをしつつこの世界の文字も読めるようになった。
また正体がバレないように眼帯も購入し身につけた。
お世話になった街が小さくなっていき、船内に入り壁に背を預け目を閉じた。
(…少しお腹空いたな)
設定:カネキ
無印最後のヒデの幻影(カネキ目線)有馬さんに向かう前の気絶状態で転生、意識回復。
有馬さん後だとまだ皆生きてる!戻らなきゃ!という意識が減ってしまうので、前にしました。ヒデを喰べたという自覚も無く(口の中の血?私のカネキくんには知らないな)飢餓状態の幻覚もあやふやだから喰種という
自己嫌悪?は陥っていません。
不思議な力で会話は出来たけど文字は分からず。
クガ
オリキャラ。
ガタイが良く日焼けが眩しい気のいいニイちゃん。
プロローグ話:
嘔吐後からいきなりハンター試験の話になりましたが、
プロローグでかなり話が長くなってしまうので、一気に切り込みました。
同じ理由で3週間もカット。
クガさんが「3週間でいなくなるんなら暇な時間好きに観光してくれや。分からなかったら聞いてくれ」と自由行動出来たので、外食したから夕食いりません。とかカネキから料理作って僕は先に食べたので、とか朝はコーヒーだけで大丈夫。と食はいい感じに回避して過ごしました。
(勿論ずっとはクガさんが悲しくなるし怪しいのでたまにクガさんが作った夕食も食べた)
改めてよろしくお願いします。(次話:2023/03/12 12:20)