HUNTER × GHOUL   作:喰種好き

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前回の話で、誤字報告を頂きました。助かります。ありがとうございます。
どんなものであれ、感想を頂けるのは見て頂いていると実感できるのでとても嬉しいです。
次話から8千字以上になっていきます。
コチラのサイトだととても縦長になると思いますので、何か頂ければ対応を考えています。


3.缶×ト×瓶

【ザバン市】

道案内役になった男性キリコさんが

「ツバシ町の2-5-10は……と」

とメモを見ながら歩きその後ろから僕達もついて行く。そして男性キリコさんはピタリと足を止め、

「ここが会場だ。」と年季の入った定食屋を指さす。

レオリオさんクラピカさんは驚いた顔をし

「お、おい!?隣のでっけービルじゃないのか!?」

「ああ、試験にはたくさんの志望者が来る。本当にこちらなのか?」

と二人が聞くと、男性キリコさんはニヤリと笑い

「だからこそ、ですよ。ここなら誰も志望者が数百万とも言われているハンター試験の会場だとは思わないだろ?」と答え定食屋の扉を開ける。

「いらっしゃーせ!ご注文は?」と店員が聞き

「目からウロコが落ちるようなステーキ定食、4人前」

と男性キリコさんが答えると店員はピクりと眉を上げ「4人前ね…焼き方は?」

「弱火でじっくりコトコト飽きるまで」

「あいよ、奥の部屋の席にどうぞ」

と店内の奥に促された。(なるほど、合言葉か)

男性キリコさんに続き奥の部屋へ向かう。部屋に通されたあと、男性キリコさんが

「オレの道案内(ナビゲート)はここまでだ。……1万人に一人。

ここにたどり着くまでの倍率さ。お前達新人にしちゃぁ

上出来だ。それじゃがんばりなルーキーさん達。

お前らなら来年も案内してやるぜ。」

と別れのエールを送ってくれた。

僕が「キリコさん道案内してくれてありがとうございました。」とお礼を言うと片手を上げガチャリと扉を閉める。そしてガコンと音がし、足元がふわりと不安定な感覚になる。(部屋がエレベーターだったのか…)と思っていると

レオリオさんはキリコさんの最後の一言が気に触ったのか

「失礼なやつだぜ、まるで俺達が今年は受からねーみたいじゃないか」

と言った。クラピカさんはたしなめるように

「3人に一人。"初受験者が合格する確率"だそうだ。」

と答えた。するとゴンくんが

「何でみんなそんな大変な目にあってまでハンターを目指すんだろう。」

と不思議そうな顔をして言うとその様子をみた二人が何を言っているんだ、と言う顔をして

『ハンターはこの世で最も

 

もうかる仕事なんだぜ!

 

気高い仕事なのだよ!』

 

息ピッタリに、そして正反対に答えた。すぐさま二人はいがみ合うように見る。

(仲良しだなぁ)なんて思っていると二人はゴンくんに向かってお互いの主張を熱弁に長々と話だした。

(なるほど、この世界のハンターという職業は中々に世界を回す力を持つ職業なんだな。まぁ僕は帰れればそれでいいしそこまで興味無いけど…っと、ゴンくんの顔がすごい事に…耳から煙が出そうな勢いだ。そろそろ断ち切らないと)と思考を止めて二人に

「そ、その辺にしてください。もうつきそうですよ。」

と言った瞬間、重厚感のある音と共に到着を知らせるベルの音が響き扉が開く。

二人はピタリと話を止め、ゴホン…行こうか。そうだな。と歩き出す。

ゴンくんは二人を見た後、僕に振り向き「助かったよ、ありがとう。」

と小声で言った。僕はクスリと笑って

「どういたしまして…行こうか。」

うん!とゴンくんは頷き僕達も部屋を後にした。

部屋をでると、薄暗い地下道のような場合に出てそこには鋭い眼光、威圧感をビシビシと出す人達が敷めきあっていた。先に出ていた二人がそれに飲まれそうになりつつ、ゴンくんだけは気にしない顔で辺りを見渡し

「何人くらいいるんだろうね」と話すと

壁際から「君たちで406人目だよ。」と声がかかる。

僕達が振り向くとそこには、人当たりが良さそうな笑みを浮かべた少し小太りで16というバッチを付けた人がやってきた。

後ろからも枝豆みたいな…枝豆!?な、なんかすごい頭の小人が

「番号札です。胸につけてください。」

と僕達にも数字の書かれたバッチを渡される。

僕達が胸にバッチを付けてる様子を見たあと先程の人が

「オレはトンパ。よろしく。君たちは新顔だね。」と話す。

ゴンくんが「わかるの?」と聞くと、

「まーね!何しろオレ10歳からもう35回もテスト受けてるからね。まぁ試験のベテランってわけよ、分からなかったら何でも聞きな。」

と胸を張って話し、ゴンくんはすごいと目を輝かせていた…。

ゴンくんの様子に苦笑しつつ

「トンパさん、それでは頭角がでている人を教えて頂けませんか?」

と聞くと、おうよ!と指さしながら色々と説明してくれた。

(別世界だから僕とはまた違う性質とかあるのかなって

ちょっと思ってたけど、あれなら大丈夫そうかな…)

と考えていると…

 

『『ぎゃああああ!!!』』

 

と叫び声がし、する方へ顔を向けると両腕が切断され泣き叫ぶ人と

「アーラ不思議♥腕が消えちゃった♠タネも仕掛けもございません♣…気をつけようね♦人にぶつかったら謝らなくちゃ♣」と話す道化のような人がいた。

「…あの人は?」と聞くと、苦虫を噛み潰した顔をしながら

「44番奇術師ヒソカ。去年、気に入らない審査官を半殺しにして失格した奴だ。」と答えてくれた。

その言葉にレオリオさんが「そんなやつもテスト受けられるのかよ」とガタガタ震える。

トンパさんは「当然さ、試験官が"合格"と言えばどんな奴でもハンターになれる。それがハンター試験さ。そして奴は去年の他にも20人の受験者を再起不能にしている。」とさらに爆弾発言をいい、クラピカさんも青ざめていた。

(あの人から血の匂いがする…44番か、気をつけよう。

他にも何人か血の匂いがする人がいる…。)とふわりと先程の両腕が切断された男性の"美味しそうな血の匂い"がこちらまで来て、僕はそっと口元を手で覆った。

クラピカ「……。」

 

 

突然トンパさんは手をポンと叩くと「おっとそうだ、忘れてた。」とカバンから

「お近づきのしるしだ。飲みなよ。お互いの健闘を祝ってカンパイだ。」

と缶ジュースを人数分取り出した。三人はありがとうと受け取り僕は

「すみません、有難いのですがお気持ちだけで十分です。」と両手で受け取らない仕草をする。

「まぁまぁ、緊張で喉も乾いたろ?」とさらにズイと缶ジュースが近づく。

「えっと…あの…結構です。」(本当にやめてくれ…出す場所もないし吐き気を我慢しながらの試験は流石に怖い。)と再度断ると、

「そ、そうか…」とトンパさんは缶ジュースをカバンに収めてくれた。

何とかなったと肩の力を抜いたらすぐ横で、びちゃびちゃと何か零れる音がしてそちらを向くとなんとゴンくんが口からジュースを出していた。僕が驚いていると、

「トンパさん、このジュース古くなってるよ!味がヘン!」

と顔を顰めてゴンくんが言った。トンパさんが汗をダラダラ流しながら

「あれ?おかしいなー」と答えると飲みかけていたレオリオさんやクラピカさんがジュースを捨てていた。

トンパさんが申し訳ない!と三人にペコペコ謝っている中、突然

 

『ジリリリリリリリリリリリリリリリ』

 

とけたたましく音がなり全員が音の方へ向くと、少し高い所に髭が特徴的なスーツ姿の男性が現れ

「ただ今をもって受け付け時間を終了いたします。ではこれよりハンター試験を開始いたします!」

と高らかに宣言した。




(次話:2023/03/21 12:20)
遂に試験が始まります。
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