*編集の仕方を変えてみました。いかがでしょうか。
明日は佐々木琲世の誕生日ですね。おめでとうございます。
単体小説momoをpixivに明日投稿するので、こちらの投稿は削除します。
見て頂きありがとうございました。のでmomoは今日中までです。
(生きて下まで降りてくること。時間は72時間、か…)
端まで向かったゴンくんが、
「すごく高いよ!壁にはなんにも無いや。」と
こちらに振り向き話す。
ゴンくん以外の僕達4人もゴンくんの元に行くと、そのすぐ側に他受験生もやってきて
「お先に失礼ー。このくらいの取っ掛りがあれば一流のロッククライマーなら難なくクリアできるからな。」と壁伝いに降りていく。
明らかに外から伝って降りる試験では無いだろうな、と思いつつその受験生を眺めていると案の定、人面鳥?と言うべきなのだろうか巨大な僕のいた世界には絶対いない鳥が壁伝いに降りていっていた受験生を攫って行った。
同じ様子を見ていたレオリオさんが
「外壁をつたうのはムリみてーだな。くそっなんにもねぇのにどう降りりゃあいいんだ。」と吐き捨てる。
僕はなだめるように、
「レオリオさん落ち着いてください。よく思い出してください。あの案内係の言っていたことを。」と話しかける。
「ふむ…確か試験官の言伝の内容は、生きて下まで降りてくること、そして制限時間72時間だと言っていたが…」
「その一個前です。」
「1個前ェ?たしかぁ…トリックタワーと呼ばれているとかなんとか…」
「『あっ!』」
僕以外の4人は声を揃え顔を見つめあった。
「はい、そうです。つまりこの床には何か…例えば隠し扉とか、スイッチみたいなものがあるのだと思います。」
「そうだな。というかそれしかない、か。」
「んじゃ、散らばって探そーぜ。」
キルアくんの言葉に皆は頷き、床に注視しつつ歩き出した。
しばらくしてガコン…と僕の足元が小さく傾いた。
僕が振り向くと他の3人も見つけたようで、皆察してその場では何も言わずに合流した。
「下に行けそうな隠し扉を見つけました。」
「ああ、私もだ。」
「オレも!」
「俺もだ。」
そして最後にキルアくんがやってきて
「見つけたぜ。あといっこほーこく。」と
顔を近づけて「1人の受験生が下に落ちるのを見えて、その場所にいったけどその床はビクともしなかったぜ。」と小声で話した。
「なるほど、1人一つまで。そして床の扉の数がそこそこあるとなると…」
「おそらくはこの内のどれかは罠、の扉がある可能性が出てきたな。」
「えぇ。僕は罠だったとしても降りますが皆さんは……僕と同じ気持ちのようですね。」
「罠だろうがなんだろうが、どの道進まなきゃだからな。」
「じゃあ全員で一緒に行こうよ!」とゴンくんの提案に皆頷き、各々隠し扉の前に立つ。
「んじゃまたね。」とキルアくんの挨拶と同時に床の下へ落ちるとそこは、扉のない壁に囲まれていて腕時計のようなものが置かれたテーブルと看板がある部屋だった。
そして…「いてて…1人一つだから別々だと思ったが同じ部屋じゃねーか。 」とレオリオさん、クラピカさん、ゴンくん、キルアくん、皆同じ部屋に落ちたようだった。
改めて気になる看板とテーブルに向かう。
看板には
『【多数決の道】
君たち5人は、ここからゴールまでの道のりを
多数決で乗り越えなければならない。』
と書かれており、テーブルに置かれた腕時計のようなものは、時を刻みながら数字が減っていく。そして〇と✕のボタンがあった。
「これ、制限時間のタイマーだね。」と
ゴンくん、クラピカさん、僕、キルアくん、レオリオさんが腕時計型のタイマーを付けると、上に設置されたスピーカーから砂嵐の音とともに
『ようこそ、トリックタワーへ
そこは多数決の道。幾通りものルートがある中のお互いの協力が絶対必要条件の難コースである。それでは諸君らの健闘を祈る!』
と声が届き、説明が終わると1部の壁が動き扉が出てきた。
***
んふふ…受験生がやってきた。テストの開始だ。
お前らそれぞれ配置につけ! 「「…はい。刑務所長。」」
***
扉を見ると電子パネルに
『この扉を
〇→開ける ✕→開けない』と書かれていた。
「もうここから多数決か、こんなもん答えは決まってるのにな。」
というレオリオさんの声と共にピピっと電子音が鳴り響く。
電子パネルに『〇5 ✕0』という結果とともに扉が開かれた。
先に進むとすぐに左右が檻のように囲われ、正面の壁にある電子パネルに
『どっちに行く?
〇→右 ✕→左』と表示されていた。
(早速だな…。ずっとこの調子なのかな…。)
耳を澄ますが、自分達の息遣いと微かに風の音が聞こえるだけで特に特徴のある音はしなかった。
(どっちも変わらなそう。右でいいか。)
『〇3 ✕2』という結果になり、右が開かれた。
態度的に左を押したらしいレオリオさんが
「なんでだよ!フツーこういう時は左だろ?つーーか俺はこんな場合左じゃないと落ち着かねーんだよ。」
と怒りを露わにしていう。クラピカさんが冷静に
「確かに行動学の見地からも人は迷ったり、未知の道を選ぶ時には無意識に左を選ぶケースが多いらしい。」と話す。
「オレもそれ聞いた事ある。」
「そういえば僕も本で読んだことありますね。」
「ちょっと待てよ!お前らが右押したのか!?」
「右だ。」「右だね。」
「右ですね。…レオリオさん、貴方が落ち着かなくても多数決という結果で進むことですし、やり直しができる訳でもありませんから諦めて下さい。」
と僕の言葉にチッしゃーねーな。今回は譲ってやらぁ。と身を引いてくれた。
先に進むと広い場所にでてそこは四方が下の見えない底で、そこから風が吹き上げ、中央にはやや広い足場と真正面の奥にはフードを被り顔が一切見えず、全員手錠をはめた人達がいた。
どこかにスピーカーがあるのだろう。
先程壁に囲まれた部屋で聞いた同じ声が響く。
『諸君、説明しよう。諸君らの前にいるのはこのトリックタワーに幽閉されている囚人達だ。同時に彼らは試験委員会から正式に任命された雇われ試練官でもある。諸君にはこれからここで戦ってもらう。勝負は一体一。各自一度しか戦えない。戦い方、そして戦う順番は自由。引き分けはなし。相手に負けを認めれば勝ちとする。そこは多数決の道、つまり三勝出来れば先に通過できる。ルールは単純だが、勝負は単純ではない。彼らは1時間につき一年。諸君らを足止めした分だけ刑期は短くなる。彼らもただの囚人ではない、全員100年以上の刑期を持つ極悪人だ。頑張ってくれたまえ。』
説明が終わると1人の試練官の手錠が外れ
フードも取り、頭に傷痕がのこる筋肉隆々の男性が姿を現した。
「一番手は俺だ。」
「……オレ行くわ。」
「なっキルア!?お前ェ何言ってんだ!」
「キルア、頑張ってね!」「おう。」
「おまっゴンまで!カネキ、クラピカ何か言ってやれ!」
「…僕もキルアくんがいいと思います。」
「か、カネキさんまで賛成なんだな…。」
「はい。ほんの少しですがキルアくんの戦う所見たことあるので。キルアくんなら大丈夫だと思いますよ。」(それに、"暗殺"というアドバンテージがないこの場面でも自ら名乗りあげるという事は、飛行船で見せた技みたいなのがあり勝てる見込みがあるのだろう。)
「けってーだな。多数決だったとしても3対2。それにオレ、強いから。…おーい!オッサン、こっちからはオレな!」と
キルアくんが試練官に手を振ると、少し飛び出た場所からゴゴゴと音を立て橋が出現し、中央への足場に続く道が出来た。
(なるほど、中央は戦うリングだったのか)
試練官とキルアくんが中央に着くと橋はまた音を立てて消え、四方が奈落の底に囲まれたリングが出来上がる。
「さて、俺の勝負方法は"デスマッチ"だ。
一方が負けを認めるか、死ぬまで戦う。」
「ふーん。別にいいぜ。」
「お、おいおいデスマッチだってよ…本当に大丈夫なのか?」
「うん。キルアなら大丈夫だよ。」
「その覚悟見事!それでは勝うぅ"…?」
試練官が言い終わる前に彼の心臓辺りの服は赤く染め上げ、そして
キルアくんは試練官のまだ動く心臓を手に持っていた。試練官は、何が起きたのか分からないという顔をして倒れる。レオリオさんクラピカさんが
キルアくんの早業と強さに驚愕するなか、僕は動く心臓に目を離せなくてそしてキルアくんの横にいるある人と対峙していた。
***
『ねぇ、カネキさん。見て?活きがいい心臓。
オジサマの心臓は苦くて硬くてあまり美味しくないんだけども…そうね、カネキさんならきっと美味しいと感じると思うわ。』
とメガネを掛けた知的な女性は、キルアくんの持つ心臓をつつきながら話す。
『ねぇ、知ってる?心臓ってね、血が沢山溜まる場所だから、思い切り頬張って噛むと口の中いっっぱいに美味しい血の味がして…』
「…だまれ」
『んふふふ、相変わらずね。カネキさん。私が黙ったとしても腹は満たされないわよ?』
『それとも、オジサマを喰べるのが嫌?それは私も賛成だわ!だって美味しくないもの!』
「うるさい」
『…じゃあどうするの?また暴走してせっかく出来た新しい"お友達"を喰べちゃう?私はそっちの方が良いわ!あんなオジサマよりも柔らかくって喰べやすいもの。』
『利世、たまにはいいこと言うね。俺もカネキくんの友達喰うのは賛成だ。信頼していた仲間に裏切られた顔!!特にあの少年はきっといい顔をするだろうなぁー。そして嫌だと泣き叫びながらでも口が、本能が、止まらないカネキくんの悲痛の顔!!どっちも最高だぁ!!』パチンパチンとどこかで音がする。
「…うるさいうるさいうるさい!だまれだまれだまれ!!」
『ねぇ、よく見て、よく聞いて、オジサマ達は囚人なのよ?罪を犯した者。
それも刑期100年以上の。それって……貴方の言うクズ豆って定義に当てはまらない?』
「違う…彼は人間だ。」
『本当に?そうなのかしら?人間が人を殺してもカネキさんは人間だからと思い込んで見て見ぬふりをするのね。笑える。…まぁ私にはどうでもいいけれど。でも、このままじゃ、"本当のお友達"の所へは行けないわね?』
彼女は愉しそうに楽しそうに嗤った。
***
キルアは歯ごたえないなぁと内心ため息を吐きながら橋が再度出現したので来た道を戻ると、唖然とした顔の二人と「ナイスキルア!」と手を挙げるゴンがいた。ゴンとパチンとハイタッチすると音で我に返ったのか、
「お、お前…めちゃくちゃ強かったんだな。」
とオッサンが言ってきた。
「ん、まーね。」と適当に相槌うってると視界の隅に、先程の死んだ試練官の所に顔を向けたまま虚ろな目のカネキさんを見つけた。
「なぁ、アレ、どうしたの?」
とカネキさんに指差すと他のメンバーもカネキさんの異変に気づいたらしい。ゴンが「あれ、本当だ。どうしたんだろ。カネキさん大丈夫かな。」とカネキさんのとこに向かった。カネキさんは時折何かぶつぶつ呟いていてゴンが肩を強く揺するとようやく我に返ったようで、
「あ、あれ…?ゴンくん?」
「カネキさん大丈夫?なんか顔色悪いよ。」
「あ、あはは…昨日しっかり寝れてなかったからかな。でも大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」と
顎を触りながら困ったように笑った。
(変なヤツ)
***
ゴンくんに揺さぶられて意識が戻る。視界には何処にも利世もヤモリもいなかった。
でも、頭の中で笑い声と何かが這う音がこびりついている気がして軽く頭を振る。
「よし、まずは一勝だな!」
「…そうだな。次は私が行こう。」
「おう!がんばれよ!次は俺がバシッと決めてここもおさらばだ!」
クラピカさんがリングの方へ前に出ると向こうもガチャンと手錠が外れ、姿が露わになる。
全身青く、鼻の部分は無く空洞になっており片耳は謎の機械がはめられ、胸にハートのマークがたくさんついていた。(この人が囚人?逆に拷問か何かされた後のような姿だけど…でも筋肉隆々だからそれはないか。)
リングへ続く道ができクラピカさん、試練官が中央へ向かう。そして試練官が口を開いた。
「今までに19人殺したが…19って数は切りが悪くてイライラしてたんだ。嬉しいぜ。」
「チィ、今度は連続殺人犯か!?」レオリオさんが驚く中、
「俺様は命のやり取りじゃなけりゃ興奮できねェ。ハンパな勝負は受けねェぜ。血を!臓物を!苦痛を!!」と試練官はニヤリと笑う。
「…いいだろう。勝負の方法を決めてくれ、私はそれに従おう。」
「ほ、ほう。いい度胸だな。」(てっきり躊躇すると思ったが、予想外だな。)
「それならば相手が負けを認めるか、死ぬかまで戦うデスマッチを俺様も提案する。ただし…たとえお前が途中で負けを宣言してもそこで俺様が攻撃を止めるなんざぁ思わぬことだな。」
「わかった。それでいい。…始めようか。」
(こいつバカか?俺様の言う事聞いてたのか!?てゆーか俺様を見てまずビビれよ。死ぬまで止めねぇって言ってんだろうが…ん?)
「待ちな、言い忘れたことがある。武器を持つことは禁止する!純粋な殴り合いで勝負だ。なにしろこっちは試練官と言っても囚人だ。凶器の類を持つことは許されてないからな。」
「…ああ、わかった。他には?ないなら早く始めたいのだが」
とクラピカさんは腰に刺していた木刀を遠くに投げる。
「あ、ああ。」(あぶねえあぶねえ。しかし武器に頼っている様子がないな…腕に自信が?いやそういう風にゃ見えねぇが…さては俺様を見ても怖いと想像する力もないボンクラなのだな。まぁ俺様には2つ切り札がある。見せつけてやるぜ。)
「おいおい大丈夫かよ、クラピカは。ありゃ相当ヤバそうな相手だぜ。」
(う〜〜ん、そうだろうか?やっぱりなんか被害者みたいな感じに見えるんだよな…)
「俺様から行くぜ!!」
「心配いらないと思うよ。」
「ん?」
「だってアイツ見ててもゾクゾクしないもん。」
「なんじゃそら?」
(見せてやるぜ!俺様の
試練官が掛け声と共に床を殴り、床が粉々になる。
(体内に鋼鉄をしこみ岩をも砕くこぶしに、そして旅団の証!!)
「あ、あれ…12本の足を持つ蜘蛛の刺青、間違いねぇありゃ…幻影旅団のメンバーの証だ。」
と背中のタトゥーのようなものを見たレオリオさんがたじろぐ。「本当?」とゴンくんが聞き、レオリオさんは頷く。
(この2つを同時に見せられて戦意を喪失しない者など皆無!)
「くくく…どうした?声も出ないか?俺様は旅団四天王の一人マジタニ。一発目は挨拶がわりだ。負けを認めるなら今だぜ。今ならまだ俺様もそんなに…」
(四天王…それにまるで負けを促すような物言い。本物は確か極悪非道らしいし、随分と優しい四天王だな。…囚われてるし。)
*
「……!?ひっおま…なんだその目!」
クラピカさんの雰囲気がガラリと変わり、倍はあるだろうマジタニと名乗った試練官を持ち上げ
「わったっ…!ま、待て!!わかった俺の負…」
負けと言い切る前に顔を殴り、マジタニは意識ごとしずんだ。
「……3つ忠告しよう。
1つ、本当の旅団の証にはクモの中に団員ナンバーが刻まれてる。
2つ、やつらは殺した人間の数なんかいちいち数えちゃいない。
3つ、二度と旅団の名を語らぬことだ。さもないと私がお前を殺す。」
そう吐き捨ててクラピカさんはこちらに戻ってきた。若干まだ瞳が赤くなっていたが、
「大丈夫か?クラピカ」
「ああ、私にケガはない。」
とレオリオさんの質問に答える時にはいつもの瞳、クラピカさんだった。(あれがクラピカさんが言っていた緋の目…。なんだかちょっと喰種の目と似ているな)
「……わかっていたんだがな。一目見てたいした使い手ではないことぐらい。あの刺青も理性では偽物だと分かっていた。しかしあのクモを見た途端に目の前が真っ赤になって……。」と小さく息を吐き、
「……というか、実は普通のクモを見かけただけでも逆上して性格が変わってしまうんだ。」
「ふふ…しかしそれはまだ私の中で怒りが失われていないという意味では、むしろ喜ぶべきかな…」とクラピカさんは自嘲的に笑い壁に寄りかかる。
ゴンくんの「クラピカにはクモは見せないようにしようね」という言葉に、レオリオさんと僕は頷いた。
*
「全く役にたたなかったね。もう後がないけど、次は誰行く?」
「任せといて、あたしに考えがあるわ。」
*
「よっし、俺で決めてやるぜ!」
***
「おい!次は俺だ!さっさとそいつを片付けて次のヤローを出しな!」
とレオリオさんが試練官に向かって叫ぶ。だが、
「うふふ、それは出来ないわ。」
「何!?」
「まだ決着がついてないわよ。」そう言ってリングへ向かい、
「…気絶しているだけ。お忘れかしら?勝負はデスマッチ。一方が負けを認めるか、死ぬかするまで戦うと決めたはず。彼はまだ生きてるし負けを宣言してないわ。」と試練官は言った。
「ちっ屁理屈抜かしやがって……おいクラピカ、あの死に損ないに引導を渡して来いよ!」
「断る。勝負はもうついていた。あの時すでに戦意を失った相手を私は殴ってしまった。これ以上敗者にムチを打つ真似はごめんだ。」
とクラピカさんは即答した。
「ざけんじゃねぇ!じゃ一体どうする気だ?」
「彼に任せる。彼が起きれば自ずと答えは出る。私からは何もする気はない!」
その言葉に反応したのはレオリオさんではなく、キルアくんだった。
「ねェあんたが嫌なら殺ってやるよ。人、殺したことないんでしょ?…怖いの?」
「………殺しを怖い怖くないで考えたことはない。それにここは"一体一の勝負"、手出し無用だ。」
その言葉に納得したキルアくんだが でも、と話を続ける。
「団体行動なんだからワガママはよくないぜ。」
それにレオリオさんが乗っかった。
「おっ!たまにはいいこと言うじゃねーか!そうだぞ、他人の迷惑を考えろ!」
しかしクラピカさんは「悪いが意見を変えるつもりはない。」と頑なに拒否をした。その様子にテコでも動かないな、とキルアくんは諦めるがレオリオさんは諦めない。
「よーし!なら多数決で勝負だ!トドメを刺すなら○、刺さないなら✕だ!」
だが、僕達は試験官でもましてや試練官でもない。当然ボタンは反応しない。
「ッ〜〜〜!!!じゃあ挙手だ!刺す人!は〜い」
手を挙げるのはレオリオさんだけ。その結果にレオリオさんはゆでダコの様に顔を赤くし、
「キルア!おめーは何故手を挙げないんだよ!?」と声を荒らげる。
「だって無意味じゃん。本人はしないって言ってるしさ。」
とキルアくんは冷静に、頭の後ろで腕を組み答えた。
「たしかに相手の人も『俺の負け』って言いかけてたしさ、待とうよ。」
とゴンくんの発言により、完全にいじけてこちらを背に座り込んでしまった。そして沈黙が広がる。
***
ゴゴゴと重い音をしながら扉が開かれる。
真っ暗な部屋にロウソクが灯っていき辺りを照らす。奥に座っていた人が立ち上がり相手を見据える。
「…待ってたぜ、ヒソカ。今年は試験官ではなく、ただの
「去年の試験以来、貴様を殺すことだけを考えてきた。このキズの恨み…今日こそ晴らす!」
「ふーん。その割にはあまり進歩してないね♣」
「ここからだ!」2本から4本に追加し、
「くらえ!」と
「死ね!!」と
「たしかに避けるのは難しそう♠__なら止めちゃえばいいんだよねー♥」
(ばかな…俺はこの技術を習得できるようになるまで半年間かかったんだぞ…!?)
ヒソカは手元でクルクルと
「なんだ♦思ったよりカンタンなんだ♣無駄な努力、御苦労様♠」と悪魔の笑みを浮かべた。
そして首が飛んだ。
コツ。コツ。コツ。
『44番ヒソカ、三次試験通過第1号!
所要時間6時間17分!』
次話:来週の土日12:20どちらかに投稿。